中学受験において英検を受けるメリットは?
中学受験をするうえで英検を受ける
メリットとは?
2020年から始まった小学校での英語教育必修化など、英語学習の重要性はますます高まっています。語学力を評価する検定として代表的なものに「英検®(実用英語技能検定)」があります。「中学受験をするうえで英検はとっておいた方がいいの?」と悩んでいる親御さんも多いと思います。今回は、中学受験を志すお子さまが英検取得で得られるメリットや必要性、英検®受験を検討する際に知っておきたいポイントについてご紹介します!
<目次>
そもそも英検とは?
国内で広く認知されている「英検」。親御さんの中にも受験経験のある方も多いと思います。まずはこの試験の内容についておさらいしましょう。
英検は歴史ある英語の検定テスト
「英検」は50年以上の歴史を持ちます。英語の4技能(聞く、読む、書く、話す)を測定するテストとして、年に3回実施されています。1級から5級まで7段階に分かれています。また、児童を対象とした「英検Jr.」もありますが、「英検Jr. 」が中学受験で活用されることはありません。
英検のレベル
1級 | 大学上級程度 |
準1級 | 大学中級程度 |
2級 | 高校卒業級程度 |
準2級 | 高校中級程度 |
3級 | 中学卒業程度 |
4級 | 中学中級程度 |
5級 | 中学初級程度 |
中学受験での英検取得のメリットは?
中学受験は、国語・算数・理科・社会の4教科が基本ですので、英検を取得する必要はありません。ただし、近年増えている英語入試を採用する学校では、英検取得によって入試の成績が優遇されることがあります。どのようなケースがあるのか見ていきましょう。
英語で中学受験を受けた際、英検の取得級数によって点数が加算されます。学校ごとに加点の対象となる級数や点数の条件は異なります。
中学受験における判定優遇
英検を取得している中学受験生について、「合否判定の際に考慮する」ことを定めている学校があります。例えば、英語の学科試験の得点がボーダーライン上にあった場合に英検取得者が優遇されるなど、英検が合否判定の参考資料として取り扱われます。
学科試験の免除がされることも!
英検を取得していると中学受験の英語の学科試験が免除されます。英検3級以上を対象とする学校が多いですが、学校によって基準が異なるため事前の確認が必要です。
その他の優遇措置
上記の優遇制度のほかにも、優遇措置が取られる学校があります。例えば、「淑徳SC中等部(東京都文京区)」では、英検5級以上で奨学金制度の対象者となり舞う。また、「神田女学園中学校(東京都千代田区)」では英検準2級以上で入学金免除となる特待生制度があります。(いずれも2021年度入試実績)これらのように、英語教育・グローバル教育に力を入れている学校を中心にさまざまな優遇制度があります。
英検を中学受験で活用する際の注意点
英検を中学受験に取り入れる学校や英検取得者を優遇する学校は、年々増加傾向にあります。志望校としてそのような学校を検討する際はどのような点に気をつければよいのかご紹介します。
優遇の対象となる級数を確認する
学校によっては英検5級から点数加算等の優遇措置がある場合があります。ですが、上位校では対象となる級数が高くなる傾向にあるため注意が必要です。例えば、「大妻中野中学校(東京都中野区)」では英語ネイティブ教員による授業の実施など国際教育に力を入れており、英検準2級以上で英語スピーキング試験が免除されます。また、海外研修制度が充実している「昭和女子大学附属昭和中学校(東京都世田谷区)」では英検2級以上で英語の試験免除(いずれも2021年度入試実績)になります。以上のように求められるレベルが非常に高い学校も多くあります。
中学受験の入試制度の変更に注意
英検は導入されるようになってからそれほど時間がたっていなおりません。そのため英検を活用した入試制度の内容や受験資格、優遇措置などは、年度ごとに内容が変わることも多いです。ですので、しっかり志望校のリサーチしておく必要があります。中学受験の募集要項が発表されたらしっかり読み込み、正しく理解することが大切です。
英検以外が対象となるケースも
英語の能力を測る試験として、英検以外の英語の資格・検定を優遇措置の対象としている学校もあります。英語スキルを活かして受験にのぞむ場合は、それぞれの特色を把握することが大事です。そのうえでお子さまに合ったものを選ぶようにしましょう。
中学受験で優遇措置の対象となる資格・検定の例
TOEFL Junior
アメリカで生まれた英語能力測定試験「TOEFL」の小中高生向けテストです。英語の「読む」「聞く」の2技能のスキルを測るものです。結果は英検とは違い合否ではなくスコアで表されます。
CEFR
Common European Framework of Reference for Languagesの略です。日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されます。資格試験ではありませんが、ヨーロッパで広く活用されている語学レベルを示す国際標準規格で、語学能力が6段階で評価されます。
学校によっては募集要項にCEFRの指標を用いており、必要な英語レベルがどの程度なのかを知ることができます。
中学受験で英検を重視するべき?
近年、中学受験の形態が多様化し、英検を活用する学校も増えてきました。英検を取得することで、お子さまの選択肢や可能性が広がるのはよいことです。しかし、あくまでも基本の4教科が中学入試の大前提となるということを理解しておくことが大切です。
英検の前にまずは基本の4教科をおさえよう
中学受験では相当量の学習が必要です。高学年ともなると4教科の学習だけでも時間のやりくりが大変になってきます。確かに入試が多様化してきて英検を入試に活用する学校は増えてはいます。とはいえ多くの学校は未だに4教科入試を採用しております。御三家と呼ばれる中学校でも英語入試は導入されていません。幼少期から英語を勉強していて相当な実力がついているといった場合には英検を入試に活用することも検討すべきですが、まずは基本となる4教科の学習に時間をかけて受験対策をしっかりしておくことをおすすめします。
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