こまめにやるべき簡単成績アップのヒケツ
おはようございます。
個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。
本日は、中学受験をする親子がこまめに取り組むべき
成績アップのためのワークをお伝えしようと思います。
そのワークとは「○○を作ること」です。
……何を作るかわかりますか?
その中身をお伝えする前に、
まずはこの「○○」がなぜ超重要なのかについてお伝えしようと思います。
成績アップのためには復習が欠かせません。
わからなかったこと・できなかったことを復習するのはあたりまえの正攻法ですが、
良いやり方をできている子はおどろくほどに少ないものです。
私は記憶術や勉強法について本を書いてきましたが、
その中で最も重要なことを1つ挙げろと言われたら、
「復習をする」
これに尽きると思っています。
そして、その復習をより効果が高いものにするためには、
「いつやるか」「どうやってやるか」といった工夫が大切です。
例えば、
「復習は一気にやらずに分散させてやった方がいい」とか、
「忘れかけのタイミングが良い」とか、
「インプットとアウトプットのバランスが大事」とかです。
この記事でもいくつか取り上げてきた「効率の良い学習法の科学」は、
きっと今どきはみなさんのお子さんも先生から習っていることでしょう。
ところが、受験生活の中では
「分散させてやろう」とか「忘れかけのタイミングでやろう」と思っていても、
進級にともなって一週間のリズムが変わったり、
季節講習で普段とリズムが変わったり、
思った通りの『最高のタイミング』で勉強できないことがたびたび起こります。
・やることが多過ぎてこれをやるのを忘れてた
・予定より時間がかかってしまって解き直しができなかった
・疲れちゃってやる気が起きなかった
などなど、こういったものが、
私たちが子どもから言われる「できなかった理由」の典型です。
果たしてどうすれば子どもに「良い勉強」をさせてあげることができるのでしょうか?
そこで今回ご紹介するのが、
ドイツのコンスタンツ大学の心理学者ペーター・ゴルヴィツァーの行った実験です。
ゴルヴィツァーは、クリスマス休暇の直前、学生たちに調査への協力を依頼しました。
調査のテーマは、「現代人の休暇の過ごし方」です。
協力すると言った学生には、「クリスマス休暇をどう過ごしたか」についての詳しいレポートを帰省先
で書くように依頼しました。
投函期限は、「クリスマス当日から48時間以内」でした。
ゴルヴィツァーは、学生のうちの半分に、もう一つお願いをしました。レポートを書く予定の時間と場所を具体的に決めてもらったのです。学生はその場で時間と場所を紙に書き、ゴルヴィツァーらに渡しました。
その結果、予定を作成しなかった学生のレポートの提出率は32%だったのに対し、予定を作成した学生の提出率は71%となりました。
さて、この実験結果から、私たちはどのような教訓を取り出せるでしょうか?
1つは、やる気はあっても行動できないことはあるということです。
このレポートは任意の課題です。
協力するといった学生たちは「やる気はあった」のです。
ですが、3人に1人しか提出できていない。
受験生の子どもたちも同じだと思いませんか?
子どもたちもみな、成績を上げたいと思っています。
そのために勉強をしたいとも思っています。
それなのに、それが実行できないのです。
でも、それって人間なら当たり前のことだったりします。
だって優秀な大学生たちですらこのありさまなのですから。
もう1つは、予定を立てると行動が変わるということです。
「いつ」「どこで」レポートを書くか。
たったそれだけのシンプルな予定を決めるだけで、
レポートの提出者は倍以上に増えました。
しかもこの実験では予定を書いた紙は提出してしまっていて、
学生たちの手元にはありません。
実験をしたゴルヴィツァーやそのスタッフたちからのリマインドもありません。
それでもレポートを書いた学生たちが大幅に増えたのです。
いつかやろうと思っていた結果、その機会を逃してしまうことは、大人でも子どもでもよくあることです。
いつやるか決める、たったそれだけで、
行動の機会を逃さなくなるのは素晴らしいことだと思いませんか?
ということで、もう「○○」が何かお分かりですよね。
「予定」を作りましょう。
1週間の中で、いつ何の勉強をするのか、
スケジュールを立てるのです。
そうすれば、
みなさんのお子さんの行動は、
かなりの確率で良い方向に変わります。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
それでは!