海外大学進学のメリット・デメリット【海外留学シリーズ第1回】
【はじめに】
海外大学進学に興味はある。しかし、実際のメリット・デメリットは、よくわからない方もいると思います。
私も実際、海外大学に進学することを考えていました。そのため、海外進学についてたくさん調べましたが、本当に大変だったことを覚えています。
考え抜いた結果、私は交換留学の方が良いと考えて、日本の国際系の大学に進学することを決めました。
本記事では、海外大学進学のメリット・デメリットを具体的に解説していきます。今回は、英語圏の大学へ進学する場合で、お話しします。
【目次】
・海外大学進学の5つのメリット
①良質な英語欲を身につけることができる
②多様性の理解を深めることができる
③学校や専門領域の選択肢が広がる
④一人で何かをやり遂げる力を育むことができる
⑤将来の選択肢が増える
・海外大学進学の3つのデメリット
①新卒一括採用で就職活動ができない
②日本社会で生活することが難しくなる
③危険な目に遭うリスクを考えなくてはいけない
・海外大学進学をおすすめしたい人
①従来の日本教育が合わないと感じている人
②グローバルに働きたい人
③英語力を磨きたい人
海外大学進学の5つのメリット
海外大学進学のメリット❶ 良質な英語力を身につけることができる
まず、海外大学に進学することで、英語で何かを「伝える力」が得られます。
もちろん、日本でも英語を学ぶことはできます。しかし、英語で何かを伝える力はなかなか身につけられません。
この「伝える力」は、スピーキング力の有無の話ではありません。様々な背景や価値観、文化等を持つ相手に対して、適切に伝えるにはどうしたら良いかを考える必要があります。これは、現地でのコミュニケーションによって、習得できるものです。
また、このような生きた英語力は、今後のキャリアにおいても大いに役立つと考えられます。
海外大学進学のメリット❷ 多様性の理解を高めることができる
特に、中高一貫校に通っている生徒さんにありがちなのが、似たような価値観を共有した友人と過ごすことが多く、自分と異なる価値観に触れることがないということです。
しかし、海外大学に進学後は、様々な価値観を持った学生と学ぶことになります。
そのため、自分の常識を見直し、多様な考え方に出会う貴重な機会を得ることができます。そして、こうした経験は、異文化コミュニケーションの力を養うことに繋がります。
留学経験者の多くが、自分の常識が常識ではなかったことに気づけた、と言います。
これは、グローバル社会で生きていく上で、大いに貴重な経験になると言えます。
海外大学進学のメリット❸ 学校や専門領域の選択肢が広がる
アメリカには約4000校の大学があります。それに比べ、日本国内の大学は、約800校です。さらに、他の英語圏を含めれば、何倍もの選択肢の中から進学先を検討することができます。
また、海外の大学の特徴として、専門領域が細かく分かれていることが挙げられます。例えば、経営の中でも、特にホテルに特化したホテル経営学部が存在します。このように、学びたいことが明確な人にとっては、最適な学習環境だと言えます。
その一方、自分は何を学びたいのか、なぜその大学でなければいけないのか、熟考する必要があります。
海外大学進学のメリット❹ 一人で何かをやり遂げる力を育むことができる
海外大学進学後は、家族のもとから離れて、一人で生活しなくてはいけません。
そのため、そういった環境下で海外生活をやり遂げた経験は、生徒さんの大きな自信に繋がります。
私の先輩に、高校時代、カナダへ留学をした方がいます。帰国後の先輩は以前よりいっそうかっこよさが増していて、とても憧れたことを覚えています。
海外大学進学のメリット❺ 将来の選択肢が増える
海外経験があることで、将来、海外に生活の拠点を置くことが、より身近な選択になると思います。
こういった狙いから、お子さんを留学させたいと考える保護者の方も多いと思います。
また、新型コロナウイルスの流行によって、社会の不安定さが浮き彫りとなりました。そのため、より多くの選択肢を持てることは、大いにアドバンテージになります。
海外大学進学の3つのデメリット
海外大学進学のデメリット❶ 新卒一括採用で就職活動ができない
一般的に、海外の大学では入学が9月です。そのため、4月入学の日本で就職活動をする場合は、時期がずれてしまいます。
ただし、日系大手や外資系を中心に、留学経験者を対象とした採用を行っている企業も多くあります。また、アメリカでは、大規模な就職フォーラム(ボストンキャリアフォーラム)が開催され、海外事業に注力している企業が数多く参加します。さらに、今後はより優秀な人材を得るために、新卒採用の方式が変化していくということも予想されます。
留学経験者を高く評価する企業は多く存在します。そのため、むしろ留学経験者に合わせた就職方式が整備されていくのではないでしょうか。
海外大学進学のデメリット❷ 日本社会で生活することが難しくなる
確かに、海外生活に慣れてしまったことで、日本社会に適応することが難しくなったという話をよく聞きます。これは、場合によっては、デメリットと言えるかもしれません。
しかし、海外経験から得た価値観は、唯一無二と言えます。海外で活躍する手助けにもなりますし、日本で個性として生かすこともできます。
むしろ、日本の常識を捉え直す力を持てることは、大いに良いことなのではないでしょうか。
海外大学進学のデメリット❸ 危険な目に遭うリスクを考えなくてはいけない
日本は治安が良い、という考えは多くの方が持っているのではないでしょうか。そのため、海外で事件や犯罪に巻き込まれるリスクが指摘されることがあります。
また、海外大学進学となると、自分で自分の身を守らなくてはいけない場合がほとんどでしょう。
どのような状況でも、正常な倫理観をもって行動することが必要です。周りに流されずに、“No”を言える人でなくては、海外進学は難しいかもしれません。
海外大学進学をおすすめしたい人
海外大学進学向けの人❶ 従来の日本教育が合わないと感じている人
日本では、同調圧力が強い傾向にあります。また、人と違うことで、変に思われてしまった経験をしたことがある人は多いと思います。
一方、海外では、日本に比べると、意見を主張することに重きが置かれている傾向があります。
そのため、個々を尊重し合える環境で学びたい人は、海外大学進学に向いていると言えます。
海外大学進学向けの人❷ グローバルに活躍したい人
現在の社会は、グローバル化が加速しています。したがって、日本で働くとしても、海外との関わりが強くなっていくと考えられます。
また、もちろん海外でキャリアの拠点を置くとしたら、留学の経験は大いに役立ちます。
海外大学進学向けの人❸ 英語力を磨きたい人
英語を手っ取り早く身につけたいという人にとって、海外経験は大きな効果があります。なぜなら、生活の中で英語力を養うほうが、飛躍的に上達するのは確かだからです。
また、現在は、たくさんのSNSツールがあったり、格安で国を行き来できる手段が得られます。その結果、留学中の寂しさや不安などが、以前よりも解消されやすくなりました。留学のハードルが下がり、海外で学びやすい環境が作られてきたいると言えます。
【最後に】
今回は、海外大学進学のメリット・デメリットを紹介させていただきました。
この記事を参考に、皆さんにとってベストな選択をしていただけたらと思います!!
また、ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください!!
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