成績優秀な子の親がしていること
こんばんは。
個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。
以前、Xで「反抗期届」なるものがバズっていました。
以下のポストより引用
https://testea.jp/l/m/2UMsbYQkKV2nx7
Yahooニュースなど様々なメディアに転載されていたので、みなさんもどこかでご覧になったかもしれませんね。
部屋清掃は「要」に〇がついていたりして、面白いですよね。
反抗期で親からの干渉に反発しながらも、同時にサポートを必要としていることを自覚していて可愛いなと思います。
私の娘にもいつかこういう反抗期がやってくるのでしょうか。
成長が嬉しいような、さみしいような(笑)
中学受験といえば、ちょうど子どもの反抗期と重なる時期でもあります。
サポートが必要でありながらもサポートを素直に受け入れられない子どもと、手放さなければいけないとわかりつつも手放せない親。
微妙なバランスの上で綱渡りをしているご家庭も多いですよね。
この「反抗期届」を作ったティーエスさんのご家庭のように、どんなサポートをするかは、お子さんと話し合って決めていくと良いでしょう。
さて、それでは今回の記事の本題です。
今回は成績アップに繋がるおすすめのサポートについてお話ししようと思います。
これをするとお子さんがスムーズに勉強に取り組めるようになり、その一方でゲームやテレビなどの時間を減らすこともできます。
お子さんが嫌がらなければ、という前提ではあるのですが、ぜひ積極的にしてあげて欲しいと思います。
そのサポートとは何か? というと、「手数の増減をコントロールすること」です。
もう少し詳しく説明しますね。
人はある行動をするときに、必要なアクションの回数が少ないほどその行動が多くなり、逆に回数が多くなるとその行動が少なくなるという性質があります。
例えばある実験では、「試食調査」という名目で実験参加者たちにクッキーを渡しました。
一方のグループでは、むき出しのクッキーが箱に入った状態で渡しました。
もう一方のグループでは、個包装されたクッキーが箱に入った状態で渡しました。
そして、どのくらい期間でクッキーが無くなるかを観察しました。
その結果、むき出しのクッキーが入った箱を渡されたグループでは平均して6日間でクッキーを完食しました。
それ対して、個包装されたクッキーが入った箱を渡されたグループでは平均して24日間でクッキーを完食しました。
こうした実験は様々行われていますが、「勉強」や「運動」のような増やしたい行動でも、「間食」や「飲酒」のような減らしたい行動でも、結果は一貫しています。
その行動をするための手間が減るとその行動が増え、手間が増えるとその行動が減るのです。
このことから、私たち親が「手数の増減のコントロール」を手伝ってあげれば、子どもの望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らせることがわかります。
「勉強」を増やしたければ、勉強に取り掛かるための手数が減るようにしてあげましょう。
例えば、机の上に勉強道具を並べてあげたり、復習すべき問題に付箋をつけておいてあげたりといったことが考えられます。
こうした勉強の準備は確かに自分でやるべきことで、親がやってあげるのは「甘やかし」のように感じられるかもしれません。
しかし、学年によって、そしてその子の発達の度合いによって、子どもが自分でやるのが難しい場合も多いです。
小学生だと、高学年になってもテキスト・ノートといった持ち物の管理が苦手な子は多いですし、自分が以前間違えた復習すべき問題の把握をきっちりできる子はそうそういません。
特に、サピックスのようにテキストが製本されておらず毎回配られる形式だと、自己管理できる子など10人に1人くらいしかいないんじゃないでしょうか。
子どもの能力的に困難なことを要求し、その手間にものすごく高いハードルを感じると、肝心の勉強するという行動が激減してしまいます。
それでしたら親がサポートしてあげた方が良いですよね。
また、「テレビ」や「ゲーム」を減らしたければ、それらをするための手間が増えるようにしてあげましょう。
例えば、節電という名目でテレビのコンセントは使わないときには抜いておくというルールにしたり、タブレットなどはセキュリティ強化という名目で使わないときは毎回ログアウトをして使うときには長いパスワードを打ち込まなければいけないルールにしたりすると良いですね。
ゲーム機を片付ける場所は、出すのがめんどくさい場所にするというのもおすすめです。
子どもが自分で片付けをすることができなくて、出しっぱなしになっていたりするご家庭も多いですが、それってすぐに手に取りやすくて、行動が増えてしまうので良くないパターンです。
片付けが苦手な場合には、いっそのこと片付けをしてあげた方が、子どもが遊ぶ時間が減るので親にとってもストレスが無くなって良いでしょう。
こうしたサポートは親にとっても面倒なものですが、面談で親御さんのお話をうかがうと、成績優秀な子の親御さんはこうしたサポートをされているケースが多いです。
特に勉強関係のサポートですね。
思い返せば私自身が中学受験生でサピックスに通っていた頃、母に教材の整理や復習すべき問題の管理など、色々とサポートしてもらっていた気がします。
今思うと確かにそれは勉強に集中するための大きな力になっていたと思います。
私が開成に合格できたのは、間違いなくそうした母のサポートのおかげだったというわけですね。
自分がしてもらっていたことがなぜ効果的だったのか、後から答え合わせをしたような気分です。
そして、今は1人の親として、自分の娘にも自分がしてもらったのと同じように、勉強に集中できる環境づくりをサポートしていきたいと思っています。
みなさんもどんなサポートをしたら良いのか迷うこともあると思いますが、そんなときには
「子どもが勉強するときの手間を減らすことはできないか?」
「遊びを手間がかかることにできないか?」
という基準で考えてみると良いのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみてくださいね。