中学受験におけるプチサンデーショックとは？

 

　こんにちは！テスティー駒込校です。みなさんは、プチサンデーショックという言葉をご存じでしょうか？今回はこのプチサンデーショックがどういうもので、それが及ぼす影響がどのようなものかについて詳しく解説してきます。

 

 

１．そもそもサンデーショックとは？

 

　一部のプロテスタント系の学校では、入試日が日曜日（サンデー）にあたった年に、礼拝や安息日等の宗教上の理由から入試日を変更することで様々な影響（ショック）が出ることがあります。中学受験業界ではそれを「サンデーショック」と呼んでいます。ですので、特にキリスト系の学校も多い女子校の入試に大きな影響を与えるといえます。

　2月1日が日曜日の場合は、女子学院なども入試日が変更になり大きな影響が出ます。女子学院が2月2日になると、つまり、例年だと2月1日に入試のある

①桜蔭②女子学院③雙葉

の三校のうちいずれかしか受験できませんが、サンデーショックの年は

・①桜蔭（2/1）＋ ②女子学院（2/2）
・③雙葉（2/1）＋ ②女子学院（2/2）

　2025年は2/2が日曜日であるために、2/2入試の一部の学校の入試日が2/3に変更されることになります。この場合は、2/2および2/3に入試を実施する学校の出願者数に影響を与えますが、2/1が日曜日になるよりは大きく影響を及ぼさないため、「プチサンデーショック」と呼ばれたりします。

　つまり、2/2が日曜となる2025年の入試はプチサンデーショックに該当します。

 

２．2025年プチサンデーショックの影響が出る学校

　既に入試日を変更すると公開している学校は、青山学院中等部です。2025年の入試は、通常2/2に行われる試験を2/3（月）に変更すると学校ホームページ上で発表しています。

　これ以外にも変更する学校が若干あるかも知れませんが、前回2020年プチサンデーショックの結果も踏まえると、プチサンデーショックによる影響としては、この青山学院中等部の入試日変更による影響がほとんどであると考えてよいでしょう。

 

３．前回2020年のプチサンデーショックの影響

　青山学院中等部は、2024年出願者数（男子 374名、女子 538名）を見ると分かるように、女子の志望者が多い学校です。前回2020年のプチサンデーショックの際にも、男子校にはあまり大きな影響がありませんでした。今回も男子校にはあまり影響しないと考えられます。

　その一方で、例年であれば2月2日に青山学院中等部を受けるはずだった女子が、プチサンデーショックによって2月2日は近い偏差値帯の別の女子校を受験することになり、以下の表に示す女子校の出願者数が増える結果となりました。

 

2020年プチサンデーショックの影響で2/2入試の出願者数が増加した学校

学校	2020年	2019年	2019年比
洗足②	740	654	→113%
白百合	373	311	→120%
吉祥女子②	959	899	→107%

 

ちなみに、この2020年の日能研結果偏差値は、

・青山学院中等部（女子）：61
・洗足②：65
・白百合：62
・吉祥女子②：63

であり、偏差値帯が近いこれらの学校の出願者数が増加したことが分かります。

立地や偏差値が青山学院中等部に近いという点では、白百合に最も流れそうですが、事前の志望者数動向や予想倍率を見ながら分散した結果でしょう。

2019年は東洋英和のB日程が通常の2/3から2/2に変更（2/3が日曜日となるため）されており、それが2020年にはもとの2/3に戻ったという点です。（2020年結果偏差値は59）ので、この結果にはこのことも影響しているでしょう。

つまり、東洋英和Bの入試日変更が与えた影響分も多少含まれるため、2025年はこの影響分は差し引いて予想する必要があります。

ちなみに、2/2入試の同じ偏差値帯には共学の明大明治①がありますが、この学校には影響がありませんでした。青山学院中等部は青学に行きたくて受ける人が多く、明大明治が併願できるならそっちも受ける、という考え方はないのかも知れません。

 

４．2025年のプチサンデーショックの影響

これらを踏まえて、2025年の影響を予想します。

 

プチサンデーショックの影響で2/3入試で出願者数が増加する学校

青山学院中等部の偏差値帯に近い2/2午前受験の学校の日能研偏差値は、

・洗足②：65
・白百合：63
・吉祥女子②：64

（青山学院中等部（女子）：63）

となっています。女子校の2/2午前入試でこれより上となると、豊島岡①（偏差値67）となりますが、青山学院中等部の代わりに受けるには少々高すぎます。

また、これより下の偏差値帯は58～62には学校がほとんどないです。（2020年はこの偏差値帯にもう少し学校があったのですが）

つまり、青山学院中等部志望の女子が2/2午前に受ける学校としては、前回2020年の時よりも、上記3校に集中しやすい状況と言えます。

 

　次に、上記3校を詳しく学校ごとにみていきます。

●白百合→定員が少ない分、倍率が高くなりやすいです。そのため出願者数の増加数としては秋ごろの予想倍率を見て他に流れるなどで他の2校より少なくなると予想されます。

●洗足→2020年よりも偏差値の差が縮まったことで流れやすくなると思われます。

●吉祥女子→プチサンデーショックだけでなく「二月の勝者」20巻の効果による志望者増も見込まれます。

 

プチサンデーショックの影響で2/3入試で出願者数が減少する学校

逆に、2/3入試では青山学院中等部に流れるため、出願者数が減少する学校が出てきます。

以下の学校が減少すると予想します。

・鷗友学園

・東洋英和B

・学習院女子B

 

プチサンデーショックまとめ

 

　いかがでしたでしょうか？2025年はプチサンデーショックの起きる年です。特に青山学院中等部や上記の同じ偏差値帯の学校を受験する人はこれに気を付けて受験校を決めるようにしましょう。

 

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