【これで差がつく】数学の基礎固めのやり方を理系講師が徹底解説!
こんにちは、テスティー自由が丘校です。
私自身が理系講師だからか、高校生から数学の相談をよく受けるのですが、
意外と「基礎固め」の部分が疎かになっていたり、裏を返せば「基礎をちゃんとやればもっとできるのに!」と思うことがあります。
今回はそんな「数学の基礎固め」について紹介をしたいと思います。
数学が苦手な人、「数学ができないから文系でいいや」と半ば諦めている人は
ぜひこの記事を見て今からでも取り組んでみましょう!
目次
数学における基礎固めとは
数学における基礎固めとは
いきなりなんですが、数学の基礎って言われたらどのようなものをイメージしますか?
チャート式?計算?教科書?
なんとなくイメージは浮かぶけど、これだって言い切るのは難しいと思います。
ここでは数学の基礎を2つの観点から見てお話をします。
いちばん重要なのは計算力
さて、皆さんに質問です。
受験数学で一番差が出るところってどこだと思いますか?
「難しい問題なんじゃないの?」
と思った方、今すぐ認識を改めたほうがよいです。
受験数学で一番差が出るのは「標準問題」です。
大学への数学の難易度指標でいうなら「B問題」ってところですね。
これは東大京大、早慶等関係なく一番差が付く場所になります。
もちろん難しい問題が解けることは大きなアドバンテージになるのですが
標準問題も解けないのに難しい問題(C D問題)ばかりやってしまう受験生が多いのです。
受験は点数をいかに取れるかを競うゲームなので、基本問題、標準問題等は落とさない覚悟で行くのが非常に重要になります。
そして、この標準問題で点数を落とす原因になるのが「計算力」になります。
特に微積分の計算力は非常に差が付きます。
複雑な分数の計算を始め、各種公式の運用等ができるかどうかはどの大学も非常に重要視しています。
実際、東大では2019年の理系前期試験「大問1」に「定積分の計算」をさせる問題を出題しました。
そうです、何も変哲のない定積分の計算です。
この問題が出た際、かなり業界を騒がせたのですが、それほどに計算力が重要視されているということです。
標準問題を確実に解けるようにする
先程、受験数学で一番差がつくのは標準問題だと述べました。
なので、標準問題を確実に解けるようにすることが非常に重要なのですが
受験数学における標準問題ってなかなかに難しいんです。
教科書の章末問題ができる程度では解けない問題が多いのが標準問題です。
では何故解けない問題が多いのかというとそれは
解くための手法を知らないからに他なりません。
この手の話がでたらこのアプローチが非常によく効くってことを知らないと指針が立たないんですね。
なので、解法の引き出しを多くする必要があります。
ただ覚えているだけでなく、確実に運用できるまでが非常に重要です。
数学ができるようになるにはこの引き出しが多く、スムーズであるかどうかがミソになります。
高3夏までに基礎を固めよう
さて、ここまで受験数学における基礎について話しましたが
これらの基礎っていつまでに固めればいいのかちょっと困りますよね。
僕の推奨したい目安としては高3の夏までに最低限できるようになりたいところです。
というのも、これら数学の基礎は受験の終わりまで直結しているので
この段階でこれができたからもうやらなくてよい
とはなりません。
ですが、ある程度のレベルはできないと過去問に取り組めなくなってしまうので
高3夏までには必要最低限できるようになりたいって感じです。
基礎固めの勉強法を紹介
さて、基礎の重要性が十分にわかったところで実際の勉強法を紹介したいと思います。
計算練習
計算練習はドリルとして日々やるのが効果的だと考えています。
塾によっては微積分計算ドリル等が配られているところもあるかと思います。
持っていない方はネットで微積分計算問題などと調べることで問題がいっぱいでてくるので、これを起床時に十分程度やるのがよいでしょう。
特に大日本図書さんが公開している微積分計算プリント(http://www.dainippon-tosho.co.jp/newsletter/files/differential1_exercise.pdf)
や
受験の月さんのランダム演習
(https://examist.jp/category/mathematics/random-integration/)
は量も問題もしっかりしていて練習にちょうどよいと思います。
表題にもかかれていますが「反復練習」することが非常にミソです。
一回できればいいわけではありません。
むしろ一回できたのであれば、次回解く際は一回目より速く解けなければなりません。
またルーティンとして毎日やるのが非常に重要です。
計算練習はやっていないとすぐに腕が鈍ります。
常に計算に対する感覚を鋭くさせておくためにも、日々トレーニングをする必要があるのです。
基本問題
基本問題とは標準問題よりも簡単な問題群のことです。
これらの演習は学校指定教科書、及び併用問題集の問題を確実に解けるようにしましょう。
ただ、教科書の説明だとわかりにくいという方も多いと思います。
その場合は入門問題精講等の基本レベルを詳細に扱った問題集を利用するのがよいでしょう。
基本問題ができなければ標準問題はほぼ解けないと言っても過言ではありませんので、絶対にできるようにしてください。
なんとなく解けた、みたいな甘い考えではダメです
どうしてそのような考え方に至ったのかもきちんと理解するようにしましょう。
この思考ができるようになると数学は自ずとできるようになります。
標準問題
標準問題が解けるようになるには引き出しを多くすることが重要だと話しました。
引き出しを増やすためにはチャート式やフォーカスゴールドといった
網羅系問題集をこなすのが一番良いです。
しかしながら、網羅系問題集はその量がゆえに非常に扱いにくいのも特徴です。
ではどのように扱うのがいいのでしょうか?
これは至ってシンプルで、問題を見た瞬間に解法を思い浮かぶようにすればいいのです。
先程も書きましたが、網羅系をやる理由は引き出しを多くするためです。
一回やって解法が完璧に理解できたのであればそれ以降やる理由はありません(そんなことはめったにありませんが…)
よくある「演習はやるべきか」というのも
例題をやって不安がある、実践ができるかを試したいのであれば演習をやれば良いのです。
また、1からやる必要性もありません。
特に苦手な単元のみをやる等でも大丈夫でしょう。
ただ、時間がある場合は最低一周はしておきたいところです。
網羅系であげられている内容はどれをとっても重要なものばっかりですので、応用性を考えると一回は触れておいたほうがよいです。
また、ダラダラとやるのではなく、時間を決めてきっちりとやるようにしましょう。
目的意識を持って、必要な知識を効率よく取得できるようにしましょう。
おすすめ参考書を紹介
上記を踏まえてどの参考書が良いのかを端的に紹介します。
網羅系参考書
チャート式シリーズ
定番のチャート式シリーズです。
数学といえばチャートと言われるくらいには有名ですね。
シリーズの豊富さと難易度の分け方が細かく設定されているのが特徴です。
青が定番という風潮がありますが、黄色も素晴らしいです。
そもそも、青チャート自体がそれなりに難易度が高い参考書であるので、数学に自信のない方は黄色で地力をあげるのが良いでしょう。
具体的には河合塾の全統模試で偏差値60行くか行かないか位であれば黄色で十分だと考えています。
フォーカスシリーズ
チャート式シリーズと同じくらいに人気なのがフォーカスシリーズです。
問題の内容はチャート式シリーズとほとんど違いがありません。
ではどのような違いがあるのかというと
難易度の区分が小さく一冊の難易度が少し高いのが特徴と言えます。
フォーカスゴールドはシリーズで一番むずかしい内容ですが、チャート式でいうと青から赤の内容が入っており一部の人には不必要な問題があるといえます。
また、フォーカスには付属の公式集がついており、これを愛用する方も多いです。
チャート式かフォーカスか悩む方は多いと思いますが、手にとって直感で決めるのが良いのではないかと考えます。
演習系参考書
大学への数学 一対一対応の演習シリーズ
網羅系参考書で鍛えた地力を標準問題へ対応させるのに役に立つのがこちらのシリーズです。
東京出版で毎月出ている大学への数学の別冊になります。
このシリーズでは標準問題で出てくる問題をよりよい解法で解けるテクニックを身につけることができます。
大学への数学本編ほどの濃い問題はありませんが、数学の地力が上がる内容になっています。
人によっては必要がないという方もいらっしゃいますが、使って損はない参考書であると考えます。
というのも、チャート式から標準問題へいきなりチャレンジするのはやや難しいからですね。
クッションとしてこのシリーズを挟むことで効率的に進めることができるでしょう。
大学への数学 新数学スタンダード演習
こちらは数学ⅠA・ⅡBの標準問題を基本に扱っている演習書になります。
問題の難易度がやや高いのですが、解法が鮮やかなものが多いので演習書としては非常に良質であると言えます。
ただ、書き方が蛋白であるので人によっては合わないかもしれません。
大学への数学 数学Ⅲスタンダード演習
こちらは先程の新数学スタンダード演習の数学Ⅲバージョンになります。
問題の難易度は標準問題がベースであり、難しすぎる問題はそこまでありません。
全体的に良問が多いので理系の方はやって損がないでしょう。
まとめ
数学における基礎固めのやり方を理解できたでしょうか?
結果がでるまで時間のかかる科目ではありますが、一度できるようになれば一気にできるようになるので地道に頑張っていきましょう。
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