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【大学受験】基礎固めの数学網羅系参考書とその使い方解説

 

数学 参考書 基礎

 数学を本格的に勉強し始めると

「どの網羅系参考書を使えばいいの?」

「持っている参考書をどのように使えばいいかわからない…」

というような悩みにぶつかってしまう人が多いと思います。今回はそれらの疑問がなくなるよう徹底的に解説します。ですので、是非最後まで読んでくれたら幸いです!

 ここで前提としてですが、網羅系参考書は教科書等で一通りその範囲を理解した後に使うものです。全く触れたことのない分野は教科書等を読み一度しっかり理解してから取り掛かるようにしましょう。

 

<目次>

1.網羅系参考書とは?

2.網羅系参考書をやる意義

3.網羅系参考書の種類

①チャート式

②Focus Gold

③New Action Legend

④新数学plus elite

4.網羅系参考書の使い方

・鉄則

・具体的使い方

5.始める時期と終わらせる時期

6.この記事のまとめ

 

1.そもそも数学の網羅系参考書とは?

 

 そもそも網羅系参考書とは何なのかわからない人も多いと思います。網羅系参考書とは、チャートやFocus Goldのように全範囲の基本的な例題が乗っている参考書です。全部無駄に分厚いので書店に行けばすぐにわかると思います。

 

2.数学の網羅系参考書をやる意義

 

 これはずばり、経験値を高める、つまり解法のストックをためるということです。どんなに教科書の内容を理解しても、それだけですべての問題が解ける人はなかなかいないです。この網羅系参考書では、範囲ごとの典型的な例題とその解法をある程度インプットすることが目的です。

 ここで、解法暗記はダメなんじゃないか、という声もあると思います。筆者自身公式暗記だとか解法暗記だとかいう言葉はものすごく嫌いです。しかしここではあくまでも「この問題はこう解く」ということだけを覚えるのではなく「この問題はこういう意図があってこのように解く」ということを理解してインプットします。このようにすることで似たような問題、あるいは少し発展させたような問題が出ても応用することができるようになります。

 

3.基礎固めの数学網羅系参考書の種類

 

 次に網羅系参考書にどのようなものがあるのか挙げていこうと思います。

 

基礎固めの数学網羅系参考書①チャート式

 

 いわずと知れた有名な網羅系参考書ですね。チャート式には主に白、黄、青、赤の4種類に色分けされているのでそれぞれ特徴を見ていこうと思います。

 

・白チャート

数学 参考書 基礎

 チャートシリーズの中で最も優しいレベルのものになります。問題が易しいため、とっつきやすくはあります。しかし上位大学を目指す人たちにとっては明らかにレベルとして不足しています。これを一通りやってから青チャートなどに移動するのは正直時間の無駄な気もするので、数学がよほど苦手な人以外はやらなくていいと思われます。

 

・黄チャート

数学 参考書 基礎

 これは白チャートよりは少し難易度の上がったものになります。ですが、これでもやはり上位大学を目指す人にとっては不十分な気がします。ただ、明らかに白チャートよりはレベルが高く、かつ重要な例題は一通り網羅することができます。これをこなした後なら1対1対応や新スタ演などにもスムーズに移行できます。ですので、比較的幅広い人におすすめできるものになります。

 

・青チャート

数学 参考書 基礎

 いわゆる最もスタンダードな、受験生に最も多く使われているシリーズです。黄チャートより少しレベルは高いです。この参考書をこなすだけで状態からMARCHや上位国公立レベルまで目指せます。この参考書の後に問題集に移るとかなり力が付くと思います。中堅国公立を目指す人から東大を目指す人まで幅広くお勧めできるものになります。

 

・赤チャート

数学 参考書 基礎

 網羅系の中では最も難しいものになります。一問一問が結構重く、網羅系参考書で最初にこれに手を出す人はなかなかいないです。しかしコラムには数学的に興味深いことが書いてあり、問題自体学習効果の非常に高いもの揃いです。ですので、上記の参考書が終わった後余裕があればやってもいいと思います。数学好きにはたまらない一冊になることは間違いなしです。

 

基礎固めの数学網羅系参考書②Focus Gold

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 レベル的には青チャートくらいのレベルです。筆者の高校ではこの参考書が全員に配られていました。(個人的にこの黒光りする感じが気に入っていました笑)レベルが青チャートくらいといいましたが、Focus Goldが主に1種類しかない(最近少し簡単なバージョンも出たようですが)ため、かなり簡単なものから入試問題まで幅広く収録されています。各例題に思考の手順が示されており、コラムも充実しています。巻末には入試問題としても相当な難易度の問題もあり、1冊すべてこなそうとすると相当ハードだと思います。筆者としてはこの参考書を一番推しています!

 

基礎固めの数学網羅系参考書③New Action Legend

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 この参考書は、レベルとしては青チャート、Focus Gold と同じくらいです。最大の特徴は、網羅系参考書で陥りがちな「この問題はこう解く」と愚直に解法暗記してしまいがちという課題を乗り越える工夫が多いということです。コラム等で問題同士のつながりが紹介されていたり、思考のプロセスが細かく記されているなど、教育的なものになっています。

 

基礎固めの数学網羅系参考書④新数学plus elite

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 これは赤色の駿台の出している網羅系の本です。駿台には優秀な数学講師がたくさんおり、駿台自体なぜそうなるのかなどの原理を重んじ数学的好奇心をくすぐる授業をする予備校です。なので、参考書も他に比べるとそれらの数学的にも面白いことが多数載っています王道の網羅系というわけではないですが、書店で普通に売っていますしこれを使うのも全然ありだと思います。

 

4.数学網羅系参考書の使い方

数学 参考書 基礎

 ここからはこの記事のメインでもある網羅系参考書の使い方を話していきます。分厚い参考書なためここにかける時間は相当なものになります。さらに多くの場合受験勉強の最初の段階に手を付けるものであると思うので、ここでやり方を間違えると後に大きく響いてしまします。ここで正しいやり方を身に着けてもらえたら幸いです。

 網羅系参考書をやるうえで、いくつか絶対押さえなければならない鉄則があります。まずはそれらを一つずつ紹介していきます。

 

数学網羅系参考書の鉄則1:網羅系参考は何周もする

 

 参考書は何周もしろ、ということはよく聞くと思います。これは網羅系参考書をやる上で最も重要なことです。上でも話した通り、網羅系をやる意義というのは解法のストックをためるということです。ほとんどの人はいくら解説を読み理解してもすべてを一度でできるようにはなりません。具体的に言うと、4~5周くらいしてやっと自分のものになると思います。そのやり方については申すか腰後で説明します。

 

数学網羅系参考書の鉄則2:1周目は無理に解こうとしない

 

 網羅系をやる目的は何度も話した通り解法のストックをためる、つまりインプットすることです。ですので、この段階でわからない問題に何分も使うのは時間の無駄です。もちろん、最初の5分くらいは考えてほしいですが、それでも全く答えが出てこないものは潔くあきらめて解説をよく読んだ方がいいです。ここら辺のやり方についても後で説明します。

 

数学網羅系参考書の鉄則3:基本的に例題だけやる

 

 網羅系参考書を見ると、1ページの中に例題、その解説、そしてその類題が載ってあると思います。さらに章末には章末問題的なものもあると思います。これらすべてをやっていては、時間も無くなりほかのことをする時間が削られてしまいます。網羅系参考書はこなすのにただでさえ時間がかかるので例題以外まで手を出すのはあまりお勧めできません。少々もったいない気もしますが、章末問題をやるよりも新スタ演等で演習する方がよっぽど質の高いものになります。

 ですが、よほど苦手な範囲や少しでも多く演習したい範囲に限っては例題以外の問題に手を出してもいいです。そのあたりは人によって柔軟にやってくれればいいかなと思います!

 

数学網羅系参考書の具体的な使い方>

数学 参考書 基礎

 

1.数学網羅系参考書1周目の解き方

 

 まず5分から10分間自力で考えてみます。それで解法が思いつけばそのまま解き進め、後に答え合わせをします。解法が思いつかなかったら解説をしっかり読んで、なぜその解き方になるのかということをしっかり理解します。これを1日5題1問当たり平均20分ずつくらいで行います。(これは一日あたりの数学に割ける勉強時間によります)ここでは、わかる問題の時にはしっかり手を動かしてみましょう。逆にわからなかった問題の解答を、答えを見た後に書き写すことはしなくても大丈夫です。なぜならこれは二週目にすることだからです。これを1章分大体1週間くらいで終わらせられたらベストです。

 

2.数学網羅系参考書2週目の解き方

 

 2週目は1周目と同じ章を次の週に行います。ここではある程度解き方を覚えているはずなので、全て時間を決めて手を動かして解きます。1周目にできていた問題でも、模範解答と違う解き方をしている部分もあると思うので、それも含めやることをお勧めします。2周目で解けなかった問題にはチェックをつけておき、解説を再びよく読みます。この作業は平日だけで終わらせるようにしましょう。

 

3.数学網羅系参考書3週目の解き方

 

 3周目は2周目をやる週の土日に行います。ここでは、2周目でチェックがついてしまった問題に再びチャレンジします。それでもわからなかった問題には二重でチェックをつけましょう

 2周目3周目は特に、自力で解こうとしてみるということを意識してください。なぜなら、この段階でわからないからとすぐ答えを見ていると解法をアウトプットする力がつかないからです。

 

 以上の流れを、全ての章で行います。1章につき2週間かかるので例えば1Aを一冊終わらせるには約3か月程度かかります。(逆にあの分厚い参考書が3か月程度で終わると考えたら意外と気が楽になるかもしれません笑。)ですから、網羅系参考書の学習だけでかなりの時間を費やすことになります。ですが、人によって2か月で終わる人もいれば4か月かかる人もいると思います。そのあたりは自分の現時点でのレベル、目標までの差、始めた時期など様々なことを考慮したうえで決めればいいと思います。

 

※数学網羅系参考書4週目以降の解き方

 

 4週目以降は、その次以降の章に進んでいるときに行います。やり方としては、問題だけを見て10秒以内に解法を頭に思い浮かべるというものです。できなかったものはもう一度その解説をよく読みます。つまり英単語長のように使うといった感じです。10分程度で1章分を1周できるので、定期的に前の範囲をこのように見返すことをお勧めします。例えば毎日、以前までに習った範囲の中から1章分復習すると決めるのもいいかもしれません。こうすることで記憶が定着し、長期記憶できるようになります。

 そして、たまに工程3,4で付いたチェックや二重チェックの問題の解き直しもしてみてください。このチェックは受験期後半で網羅系を復習する際に自分がどこを復習すべきかの指標にもなり、後々の自分を助けることにもなります。

 

5.数学網羅系参考書を始める時期、

  終わらせる時期

 

 以上で見てきたように、やはり網羅系参考書は終えるのに相当な時間がかかります。ですので、できるだけ早いうちからスタートすることをお勧めします。具体的には、東大京大をはじめとする最難関大志望であれば1年生の初め、遅くとも2年生の初めにスタートしておくべきです。そして欲を言えば2年の夏休み入る前、遅くとも2年の冬休みに入る前までにこの網羅系での学習を終えていられたらいいと思います。そのあとの流れについては以下の記事で詳しく解説しているのでそちらを参考にしてみてください。

 

6.数学網羅系参考書の記事のまとめ

 

 いかがだったでしょうか?網羅系参考書はかなり時間がかかり、根気もいる勉強です。筆者は受験生のころこれをルーティーン化していたため数学の土台はかなり強くなりました。この記事が少しでも網羅系参考書の選び方、進め方の参考になっていたら幸いです。

 

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