中学受験を9割成功に導く「母親力」

概要
本書は、開成中学・高校、東京大学経済学部出身で、個別指導塾TESTEA塾長を務める繁田和貴氏が、自身の受験体験と塾講師としての豊富な経験をもとに、中学受験において母親が果たすべき役割と具体的なサポート方法を解説した一冊です。中学受験は親子の二人三脚であり、特に精神的に未熟な小学生にとって母親の適切な関わりが合否を大きく左右します。本書では、「過干渉」や「比較」といった陥りがちな失敗パターンを避け、適度な放任主義で子どもの自主性を尊重しながら、効果的な記憶術・勉強法をサポートする「母親力」の発揮方法を、実例とともに丁寧に紹介しています。また、著者の両親へのインタビューも収録し、リアルな受験の裏側にも迫ります。「合格」だけでなく、その先の人生を見据えた教育観が一貫して語られる、すべての中学受験生の保護者必読の書です。
目次・各章の要約記事
本書の各章の内容を詳しく解説した要約記事をご用意しています。気になる章からご覧ください。
- 第1章 正しい「母親力」を発揮するための心構えとは
- 第2章 子どもの受験を成功させる「母親力」とは何か
- 第3章 子どもの理解力を飛躍的に高める「繁田式記憶術」のコツ
- 第4章 短時間で得点力をアップさせる「繁田式勉強法」のコツ
- 第5章 母親力は「基本調味料」、父親力は「スパイス」
本書の特徴
1. 開成・東大出身の著者自身の実体験に基づく
著者は小学生時代にSAPIXで3年連続1位を保ち「10年に1人の逸材」としてTV取材を受ける一方、中学時代には賭博事件で退学寸前、高校時代には麻雀漬け、東大受験では浪人と、波乱万丈の学生生活を経験。それでも独自の効率的学習法を駆使して東大合格を果たした著者だからこそ語れる、リアルで説得力のある教育論が展開されています。
2. 心構え・記憶術・勉強法・親のサポートを網羅
第1章では母親の正しい心構え、第2章ではテスティー講師5名の親子関係の実例、第3章では「ステイライン」「スクリーン法」「ストーリー記憶法」といった具体的な記憶術、第4章では「シメバツチェック法」「メモリーサイクル法」「チョクチョク法」といった実践的な勉強法、第5章では著者の両親へのインタビューと、多角的に中学受験を支える「母親力」を解説しています。
3. 「過干渉」を避け、「適度な放任主義」を推奨
無関心はもちろんNGですが、子どもの能力にフタをしてしまう「過干渉」も問題です。本書では、子どもの実力以上の無理な要求をせず、他者との比較を避け、信頼と自主性を尊重する「適度な放任主義」の重要性を強調しています。母親に余裕があれば子どもものびのびと勉強でき、好結果につながるという著者の観察が随所に示されます。
4. 専門家との対談で栄養・免疫・食事術も学べる
免疫学者・竹田和由氏との「乳酸菌で免疫力を高め、受験期の体調管理を万全に」、管理栄養士・こばたてるみ氏との「腹七分目、手間九分目の受験生食事術」の2つの対談を収録。勉強面だけでなく、健康面・栄養面からも子どもをサポートする方法が具体的に学べます。
5. 「合格」だけでなく、その先の人生を見据えた教育観
著者は冒頭から「『合格』が子どもの『幸せ』とは限らない」と断言し、受験を通じて「人間力」を育てることの重要性を訴えます。目的意識のないまま難関校に入っても充実した学校生活は送れないという著者自身の反省も踏まえ、中学受験はあくまで通過点であり、その先の長い人生で子どもが幸せになるための手段だという一貫した視点が貫かれています。
著者について
繁田和貴(はんだ・かずたか)
個別指導塾TESTEA塾長。1979年東京都江東区生まれ。開成中・高を経て、東京大学経済学部卒。小学生時代に有名進学塾SAPIXで3年連続1位を保ち続け、「10年に1人の逸材」としてTV取材を受ける。中学時代は派手な遊びで退学寸前になる一方、「遊びの時間を作るため」編み出した独自の学習法を駆使して学年トップの成績をとる。その達成感で緊張の糸が切れた高校進学後は麻雀漬けとなり、東大受験に失敗。浪人してなお自堕落な生活から抜け出せずにいたが、入試まで3か月を切ったところで徹底的に生活と勉強のスタイルを改善し、逆転合格を果たす。しかし、さしたる目的意識もないまま入った大学生活に意義を見出せず、留年を重ねた。そのときの葛藤が原体験となり、「才能だけではうまくいかない」ことを学んだ自らの経験を活かすべく、2006年に個別指導塾TESTEAを開校。生徒のモチベーションを高め、勉強法を次々改善していく高い指導力と人間的魅力で、生徒・保護者からの信頼は絶大である。中学受験の部では開校8年間で、開成をはじめとする御三家や早慶など、最難関校に合格者を多数輩出。
こんな方におすすめ
- 中学受験を控えたお子さんを持つ保護者(特に母親)
- 子どもの勉強へのサポート方法に悩んでいる方
- 過干渉になりがちで、子どもとの距離感に不安を感じている方
- 効率的な記憶術・勉強法を子どもに教えたい方
- 「合格」だけでなく、子どもの将来の幸せを見据えた教育をしたい方
- 中学受験を通じて親子の信頼関係を深めたい方
- 受験期の子どもの体調管理・栄養管理について知りたい方
- 他の家庭の成功例・失敗例から学びたい方
本書を読むことで得られること
- 「過干渉」「比較」といった失敗パターンを避け、「適度な放任主義」で子どもの自主性を尊重する具体的な方法
- 「ステイライン」「スクリーン法」「ストーリー記憶法」「頭文字法」といった効果的な記憶術の実践方法
- 「シメバツチェック法」「メモリーサイクル法」「チョクチョク法」など、短時間で得点力をアップさせる勉強法
- 復習のタイミング、スケジュール管理、過去問の活用方法といった実践的なノウハウ
- 母親としての心の持ち方、父親の理想的な関わり方
- 受験期の免疫力・栄養管理・食事術に関する専門知識
- 著者自身と塾講師5名の親子関係の実例から学べる、リアルな成功・失敗パターン
- 「合格」だけでなく、その先の人生を見据えた教育観
- 子どもの「人間力」を育てる受験のあり方
- 親子の信頼関係を深め、受験を「財産」にする方法
