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難関校に合格する人の勉強法はいつの時代も同じ 第二章 要領よく勉強するための三つの極意

効率的な勉強には「計画」「集中」「反省」という三つの極意がある。点数に結びつく知識を人より速く多く蓄積するには、この3つのサイクルを回し続けることが不可欠だ。朝や夜にその日の予定を整理し、誘惑を遮断して集中し、手帳で可視化して反省する。この単純な仕組みを徹底することで、最小限の努力で最大限の効果を発揮できる。

この章の目次

点数に結びつく勉強をせよ

点数至上主義への現実的対応

勉強には長い人生で必要な知識を蓄える本質的な側面と、テストで点を取るという側面がある。人間の価値は点数では決められないはずだが、受験をはじめ多くの評価が点数で決まるのが現実だ。この制度に納得しきれなくても、公平に評価する方法として受け入れざるを得ない。

点数を取る喜びをモチベーションに

現行の受験制度では、試験で点数を取ることが合格への最重要ポイントである。ならば点数を上げる勉強に徹するのが効率的だ。誰でもテストで点が取れればハッピーになる。素直に喜べる人のほうが成績は上がりやすく、この喜びをモチベーションにすることで受験勉強という難題に取り組める。

知識を速く多く蓄積する重要性

テストで点を取るには必要な知識が不可欠で、高得点にはより多くの知識が必要だ。重要なのは、その知識が実際に点数に結びつくことである。さらに人に勝つには、点数に結びつく知識を人より速く多く蓄積しなければならない。この単純な仕組みを多くの人は忘れがちだが、遊ぶ時間を確保するために最も効率的な努力を心がけていた著者は、この仕組みを意識し続けることができた。

計画・集中・反省のサイクル

塾での指導でも、点数を取るためにどのレベルの知識が必要かを考えて「計画」し、できるだけ効率的に「集中」して憶え、その結果を「反省」して次の計画と集中に活かす。このサイクルで効率的な循環を作り上げるのが基本だ。驚くような伸びを見せて難関校への逆転合格を果たす生徒は、このカギをつかんでいる。

アサメモとヨルメモで無理のない計画を立てる

長期計画だけでは絵に描いた餅

入試本番までに憶えるべき知識の量を決めて長期計画を立てれば、その瞬間は「やってやるぞ」という気になる。しかしそれだけで終わり、壮大な計画が絵に描いた餅になる失敗パターンはよくある。目標を計画通りに実現できるかは、結局のところ毎日の勉強にかかっている。

朝5分のアサメモで一日をスタート

一日一日を大事に使うには、毎日きちんと目標を持って過ごすことが重要だ。そのための方法が「アサメモ」である。朝起きたときにその日の予定とやるべきことをざっくりノートに書き出し、時間的な目安など詳細を書き込んで具体化する。こうすると優先すべきことがはっきりし、無駄なことが排される。制限時間は5分で、歯磨きと同じく朝の習慣にできる。

自分の能力を測る訓練

アサメモを続けることで、自分が一日にこなせる量が測れてくる。計画を確実に実行するには、その計画が実行可能で無理のないものという条件が必要だ。始めたばかりの頃は能力を過信してスケジュールに多くを入れがちだが、失敗を繰り返すうちに自分の能力がつかめてくる。無理なくこなせる勉強量を目標に設定できるようになり、充実した一日が過ごせるようになる。

ヨルメモで潜在意識に働きかける

最近の塾では、アサメモを前夜にやる「ヨルメモ」を推奨している。夜のうちから次の日の行動をイメージしておくことで、潜在意識に行動計画がインプットされるため、より効果的だ。起床時間も含め、朝起きた瞬間からより無駄のない一日を過ごす習慣が身につく。明日の行動を強く念じて眠ると、目覚ましより早く目が覚める経験があるだろう。こういったちょっとした習慣が、効率的な学習に有効である。

視野の遮断とニンジンで集中力を高める

ブリンカー作戦で誘惑を遮断

競走馬につける「ブリンカー」は、後方の視野を遮断して前方に集中させる器具だ。馬の視野は300度以上あり、制限しないとレースに集中できない。ブリンカーを装着してから急に成績が良くなる馬は多い。人間の世界も360度誘惑だらけで、受験生にとって強力な甘い罠となる。図書館に足を運ぶ、テレビやネットサーフィンを禁止するなど、余計な視界や誘惑を遮断することで無理なく集中力を高められる。

直前期は徹底的に封印

著者は大学入試の1か月前から携帯電話を封印した。漫画やゲームも完全封印である。禁欲的な生き方を毎日続けるのは簡単ではないし、現代では携帯メールで友達とモチベーションを高め合うことも重要だ。だから期間を絞って、ここぞという場面で使うのが良い。この「ブリンカー作戦」が奏功して一気の追い込みで逆転合格できた。

ニンジン作戦で全力集中

馬の目の前にニンジンをぶら下げるとどこまでも走っていくという笑い話を応用した「ニンジン作戦」も効果的だ。テストで目標得点を達成したら欲しかった服が買える、参考書をここまで仕上げたらゲームをしていいなど、何かの褒美を設定することで、人は達成すべき目標に全力集中できる。著者は東大に合格したら彼女と付き合えるという超巨大なニンジンをぶら下げたため、死ぬ気で頑張れた。

自分に厳しい判定が必要

このニンジン作戦は、自分に甘いと意味をなさない。ズルをして途中で達成条件を下げると効果はゼロになる。判定に際しては厳しい態度で臨まなければならない。原始的な方法だが、集中力を高めるためには確実に効果がある。

手帳を使って計画の効率化をはかる

曖昧な感覚ではなく可視化が重要

受験生なら誰でも毎日の勉強を充実させたいと思っている。しかしそれとは裏腹に、「なんとなくうまくいっている感じがするからいいや」と現状に満足してしまうことが多い。本当は計画通りにいっていなかったり改善の余地があったりするのに、である。原因は自分の曖昧な感覚を信じ切っていることにある。

手帳で勉強を客観的に振り返る

これを防ぐには「可視化」が必要だ。毎日の過ごし方や勉強の量を紙に書き出して、はっきりと目で見える形にする。こうすると生活パターンや勉強の進み具合がよくわかり、必然的に改善点も見えてくる。手帳は将来の約束事をメモする備忘録だけでなく、勉強計画を立てるツールとして活用すべきだ。

クッションタイムで無理のない計画

勉強したことや勉強時間を手帳に書くと、それだけで無駄なことに気づきやすくなる。それをもとに改善方法を考えて実行すれば、毎日の勉強をより効率的に軌道修正できる。ただし無理に予定を詰め込むと、計画通りにこなすのが困難になる。そこで毎日の予定にクッションタイムを設けるのがお勧めだ。これは予定通りにできなかった勉強を消化するための予備時間で、計画に必ずはさむと実行が無理なくスムーズになる。

反省から差を生み出す

効率よく勉強するには適度な休息は必要だが、なくすべきは本来かからないはずの時間をかけている状態だ。かけた時間に見合う結果が出ていないことに気づかずにいると、大切な時間がどんどん無駄に消費される。人は反省することを面倒くさがる生き物で、特に過去に一生懸命やったことが無駄だったとは気づきたくない。しかしそれをあえて素直に反省することで、そうしない人と差を作り出すことができる。

まとめ

効率的な勉強の極意は「計画」「集中」「反省」の3つのサイクルを回し続けることである。アサメモやヨルメモで一日の予定を可視化し、ブリンカー作戦やニンジン作戦で集中力を高め、手帳で客観的に振り返って改善する。最小限の努力で最大限の効果を発揮するには、点数に結びつく知識を速く多く蓄積する意識が不可欠だ。自分の能力を正確に測り、無理のない計画を立て、誘惑を遮断して全力集中し、素直に反省して次に活かす。この単純な仕組みを徹底することで、驚くような伸びを見せて難関校への逆転合格を果たすことができる。

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