巣鴨中学校・国語入試対策ガイド(保護者向け)
国語入試対策ガイド
1. 出題傾向と難易度
巣鴨中学校の国語入試は、大問3題構成(知識問題+読解問題2題)で、試験時間は50分、配点は100点です。読解問題は「説明文」と「随筆文」が中心で、毎年安定した出題傾向にあります。物語文は基本的に出題されません。
長文の分量は2題合わせておおよそ6,000字前後で、文章自体の難度は高め。設問の7割以上が記述式であり、単なる読解力に加え、要点を簡潔にまとめて表現する力が試されます。漢字・語彙・文法などの知識問題も毎年出題され、基礎を正確に押さえることが得点源となります。
- ・出題構成は「知識+読解2題」で安定
- ・物語文の出題はほぼなし
- ・抽象度の高い説明文や随筆文が中心
- ・記述量が多く、設問ごとの表現力が問われる
- ・知識問題では漢字・語彙・文法が広範に出題
2. 読解力の重要性
巣鴨中の読解問題では、筆者の主張・論理構成・例示を正確に把握する必要があります。感覚的な理解ではなく、客観的・論理的に読み解く力が必要です。段落ごとに内容を整理し、全体の構造や意図を読み取る「俯瞰力」も求められます。
記述問題では「傍線部の理由」や「筆者の主張」などを自分の言葉で的確に書く力が重要です。また、自分の意見を求められる設問もあり、本文とのつながりを意識した論理的思考力も必要となります。
- ・構造的読解:段落構成を把握する力
- ・筆者の主張・論拠を見抜く分析力
- ・設問意図を汲み取る設問読解力
- ・自分の言葉で表現する記述力
- ・語彙力・背景知識の広さも間接的に読解力に影響
3. 読解問題の対策
巣鴨中で出題される読解問題は、抜き出し問題・要約問題・理由説明・意見記述など多岐にわたります。特に、本文の中からヒントを探す「根拠発見力」と、設問の条件(字数・形式)を正確に読み取る注意力が必要です。
対策としては、論説文・随筆文の読書習慣をつけること、段落ごとに要点をまとめる訓練、記述演習を通じた文章構成力の育成が有効です。また、過去問を使って「設問と本文の対応関係」を徹底的に分析することも、実践的な力を養います。
- ・毎日の読書で抽象的テーマに慣れる
- ・本文の段落ごとに要旨を要約する練習
- ・設問の種類別に記述演習を行う
- ・過去問で「設問の意図」と「根拠の場所」を対応づける
- ・抜き出しや要約では字数条件を厳守する癖をつける
4. 漢字・語彙分野の対策
漢字や語彙の知識は、読解問題の理解・記述問題の表現に直結します。巣鴨中では、読み書きに加えて類義語・対義語・熟語の意味・慣用句などが問われ、文法や敬語も出題されます。小学校範囲の徹底理解が基本ですが、難度の高い語も散見されます。
- ・毎日5~10語ずつの漢字・語句学習を継続
- ・書き取り中心の反復練習で定着
- ・意味・使い方を辞書や例文で確認する
- ・慣用句・ことわざ・四字熟語にも注目
- ・語彙ノートを作り、覚えた言葉を管理
5. 効果的な学習法
国語は「読めるけど解けない」「わかっているつもりで間違える」ことの多い教科です。感覚的な理解を排除し、「設問に対して論理的に答える習慣」を家庭で育むことが成功の鍵です。以下に学習のポイントをまとめます。
【日常的な習慣】
- ・読書習慣(新聞コラム、随筆、ノンフィクション)
- ・知らない言葉を辞書で調べ、語彙を広げる
- ・家庭で要約・意見交換の場を設ける
【過去問の活用】
- ・5年分以上の過去問に取り組む
- ・設問のタイプごとに傾向を分析
- ・時間を計って本番と同じ環境で演習
【記述力強化】
- ・添削を受けて改善点を明確にする
- ・模範解答と自分の記述を比較・分析
- ・「根拠+理由+結論」型でまとめる癖をつける
6. まとめ
巣鴨中の国語入試は、読解力・記述力・語彙力をバランス良く問う高品質な試験です。奇をてらった問題は少なく、堅実な対策を継続すれば必ず得点力が向上します。早期からの取り組みと、家庭での言語環境の整備が結果を大きく左右します。
- ・設問の形式・傾向は安定しており対策しやすい
- ・記述力が合否を分ける要因になる
- ・語彙・文法の基礎が得点源になる
- ・家庭学習では「話す」「書く」「読む」を習慣に
国語は日々の積み重ねで確実に伸ばせる教科です。ご家庭でのあたたかなサポートと、お子さまの継続的な努力によって、巣鴨中合格という目標は必ず現実のものとなります。