塾長ブログ

塾に無駄な勉強をさせられてませんか?

 

皆さん、こんにちは。

個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。

 

やった方が良い勉強が数限りなくある中、

その中で取捨選択をするのはとても大事です。

 

今回の記事では

そのことがよくわかる昔の教え子のエピソードをお話ししようと思います。

 

 

 

Aさんは某関西系の塾の集団クラスに通っている子でした。

 

テスティーにはそちらの塾のフォローアップということで通い始めました。

 

最初の頃は、まだ4年生だったので、

それほど勉強に追われているという様子ではありませんでした。

 

ただ、高いレベルを目指していたので、

算数のわからないところなどをテスティーで質問して理解を深め、

しっかりできる段階までもっていくことを徹底していました。

 

その甲斐あって、

成績は順調に上がっていきました

 

 

様子がおかしくなったのは5年生になったあたりからです。

 

メインで通っている集団塾の方の宿題が大変ということで、

テスティーの方で出す課題をこなすことができなくなってきました。

 

関西系の塾は、拘束時間の長さ・宿題の多さがウリで、

「徹底して鍛え上げます!」

という雰囲気だということなので、

まぁ仕方ないかなとも思いました。

 

あまり無理をさせて身体を壊したりしたら本末転倒です。

 

テスティーの方では、

授業時間内だけでできる範囲のフォローをしようという方針になりました。

 

ただ、こちらで出す課題をこなせなくなったため、

成績が停滞気味にはなってしまいました。

 

そんな日々が続いたあるときのこと、

Aさんはテスティーに理科の教材を持ってきました。

 

「いよいよ宿題が多くなり、終わらなくなってきた。

まずは理科の宿題を片付けてから、算数の授業を始めてほしい。

 

そう言うのです。

 

担当していた講師もNOとは言えず、

仕方なく理科の宿題のフォローもしようと教材を見てみました。

 

 

 

そして驚きました。

 

「これ、覚える必要無いよね?」

という知識のオンパレード。

 

例えば、

モンシロチョウの幼虫とアゲハチョウの幼虫とカイコガの幼虫のイラストが並んでいて、

この中からアゲハチョウの幼虫を選びなさい、とか。

同様に、カイコガの卵を選びなさい、とか。

 

もしかしたら関西の学校だと、

社会が入試科目じゃなかったりするから、

その分理科でマニアックな知識まで覚えなきゃいけないのかもしれません。

 

しかし、少なくとも関東の中学校の入試問題では、

こんな問題は見たことがありません。

 

「入試に出ない=やる意味が無い」

ということではもちろん無いのですが、

そんなものを覚えるのに一生懸命になって大事な算数の勉強がおろそかになったり、

さらには寝るのが遅くなったりしている状況はいかがなものかと思います。

 

担当講師はAさんに

「こんなのやらなくて良いよ」

と言いました。

 

でも、

「やらないと怒られる。先生が怖いからやらなきゃ」

との返答でした。

 

そこで、私からお母さんに電話で状況をお伝えすることになりました。

 

ところが、

「塾から入試に出る大事な知識だから覚えさせなきゃだめだと言われている」

とのことです。

 

まだ5年生ということで、

過去問も購入しておらず、

お母さんはご自身では確認していないのでしょう。

 

私が「東京の学校ではこんな問題出ませんよ」と言っても、

「あちらの塾の先生には出ると言われている」との返答で、

ただただ水掛け論です。

 

話が通じません。

仕方ないので塾にお越しいただき、

教室に置いてある志望校数校の過去問を何年分もお見せすることになりました。

 

そして、ようやくどの学校のどの年度にも

そんな細かい知識の出題は無いことを納得していただけました。

 

幸いなことに、

気が強く押しも強いお母さまでしたので、

その某関西系の塾に乗り込み

「うちの子にはこんな理科の宿題はやらせない」

と宣言し、宿題をやらないことの承諾を取ってくることができました。

 

そして、余裕を取り戻すことができたので、

また算数の強化に貴重な時間を充てることができるようになりました。

 

その結果、無事に志望校に合格することができました。

 

 

 

この話からみなさんにわかっていただきたいこと。

 

それは、ちゃんと自分に必要な勉強を取捨選択しないと、

大変なことになるということです。

 

Aさんのように、

入試に絶対出題されないような知識を必死に覚えるのはもちろんのこと、

仮に入試に出る内容だとしても、

自分のレベルに合っていない勉強は、

やはり捨てなければいけない場合があります。

 

特に算数の力を伸ばすには、

簡単すぎず難しすぎないちょうどいいレベルの練習が大切です。

 

その子の性格やその時の自信度合いにもよりますが、

基本的には6~8割程度の正解率になるレベルのものが適切な難易度だといえます。

 

しかし、集団クラスの中では、

ちょうど良いレベルの学習は困難です。

 

偏差値50の子たちを集めたクラスでも、

算数45国語55という子もいれば、

算数55国語45という子もいます。

 

こんなのやってもできるようにならないから、

もっと基本的なことからやらないと!

 

こんなのやらなくてもできるから、

もっと難しい問題にチャレンジしないと!

 

どちらのケースも起こり得るのですね。

 

 

皆さんが思う以上に、

集団授業では授業中も家庭学習もムダがたくさんあります。

(もちろん競争意識がわいたりといったメリットもあります)

 

そして、もっともやっかいなのは、

そのムダを、先生がやるように指導している場合です。

 

まさに大切な授業料と勉強時間が台無しになります。

こうした残念な事態にならないように、

やるべきことの取捨選択をよく考えて勉強に取り組んでくださいね。

 

それでは!

 

 

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