三者面談でわかる子どもの成績を伸ばせない親の共通点3選
おはようございます。
個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。
最近数件のご家庭と三者面談を実施し、取り組むべき課題の洗い出しと、目標設定のお手伝いをしました。
そのときに、
「このお母さん(お父さん)のサポートがあればこの子は大丈夫だな」と安心感を感じたケースと、
「子どもの前にまずお母さん(お父さん)が変わらないとこの子の成績は伸び悩むだろうな」と危機感を感じたケースがありました。
これは今年に限らず、例年あることです。
中学受験において、親の子どもへの関わり方は、良くも悪くも成長や成績を大きく左右します。
親御さんのサポートが上手だと、子どもは順調に成績を伸ばし、気づいたときには見違えるように偏差値が上がっていたりします。
4年生で偏差値40台だった子が6年生になったときには偏差値60台ということも頻繁にあります。
一方で、関わり方がまずいと、子どもはいつまで経っても勉強に対してやる気を見せず、勉強をしないから成績が伸びず、達成感ややりがいを感じないからますます勉強から遠ざかる……という悪循環にハマったりします。
場合によっては勉強そのものに強い嫌悪感を持ってしまったり、受験をやめたいと感じさせてしまったりすることも。
私たち指導する側が同じように子どもを指導しサポートしていても、親御さんの関わり方次第で結果が大きく変わってきてしまうんですね。
そして三者面談をすると、どちらになるかが見えることが多いです。
そのため、私は面談のときに、お子さんへのフォローのやり方についてさりげなくお伝えしたりします。
そこで今回は『三者面談でわかる子どもの成績を伸ばせない親の共通点』というテーマで、子どもを伸ばせる親と伸ばせない親の違いについてお話ししようと思います。
もちろん子どもの成績は家庭環境だけで決まるわけではありませんし、同じアプローチでも、ある子にはマイナスに働くアプローチが、ある子にはプラスに働くこともあります。
ですから、これに当てはまっていたら絶対に子どもの成績は伸びないというわけではありません。ただ、これまでの経験上、マイナスになることが多いと感じるものをお伝えします。
今後の子どもへのより良い働きかけや声かけの参考にしてみてください。
では、三者面談でわかる伸びない子の親の特徴。
1つ目は、「完璧主義」です。
当たり前ですが、子どもは未熟です。
先の予定を考慮して宿題に取り組む、丸つけの後に解き直しまでして、翌日の授業の準備を前日にしておく、、、
そんな私たち大人からすると当たり前のことが、子どもは当たり前にはできません。
私たちが子どもの頃だってそうでしたよね。
にもかかわらず、私たちはついそのことを忘れてしまいます。
そして、大人でさえ難しいスケジュールをこなすよう要求したり、中途半端を許さず完璧を追求するスタンスを取ってしまいがちです。
子どもにとってみれば、絶対に不可能な無理難題を要求されているわけです。
どれだけ苦しいか想像をしてみてください。
そうした状態に子どもを追い込んでしまう親御さんは、面談でお話しをしていると子どものできていないところを中心に話をし、そのことで子どもを責めて、子どもの目の前で「先生からも言ってやってください」とおっしゃったりすることが多いです。
お子さんに対する親御さんの立場もあるので面談の場では言いにくいですが……これは正直、子どものやる気を木っ端みじんにする最悪のアクションです。
もちろんご家庭の状況の「情報共有」は大事ですよ。
でも、そこに批判や非難のニュアンスは入らない方が良いのです。
みなさんは大丈夫ですか?
そういう完璧主義に陥らないようにするためには、子どもの良いところ、これから伸ばしていきたいところを意識的に探すようにすることです。
アドラー心理学でも、「注目した行動が増える」と言われますよね。
良い行動に注目すれば、良い行動が増えます。
みなさんも今日から意識してみてください。
2つ目は、「他の子と比べる」です
「同級生の〇〇ちゃんはもうここまで進んでいる」、
「お兄ちゃんが受験生だった時はできていた」
など、本人と他の子を比べるのは良くありません。
「なにくそー!」と奮起するような子も稀にいますが、たいていの子は比べられると劣等感を感じてしまいます。
そして何より、それを言った親に対して怒りを感じます。
想像してみてください。
旦那さんから「○○さんの奥さんはいつまでも若くてきれいなのに、お前は太ったし老けたよな。お前も○○さんの奥さんを見習えば?」と言われたらどう思いますか?
一瞬で愛が冷めませんか?
怒りを感じませんか?
怒りを超えて憎しみすら感じるかもしれませんよね?
他の人と比べられることは不快なことだとお分かりいただけるのではないでしょうか。
だから、「他の子と比べること」をしてはいけません。
それよりも、「前回の模試では解けなかった問題が今回は解けた」、「1ヶ月前は苦手に感じていたこの単元が得意になった」など、【過去の自分と今の自分を比較】して、成長や課題に気づくことに意味があります。
この「他の子と比べてしまう」というのは、親に限らず本人も無意識にそうしてしまうことがあるので、もし子どもが「〇〇くんは良い点数を取れているのに自分は全然ダメだ…」などと言ってきた際には、
「大丈夫!あなたはあなたのペースでやれば良いし、〇〇くんと比べなくてもこんな成長があるじゃない」のように、過去の自分と今の自分の比較に意識が向くような声かけをしてあげてください。
最後に3つ目ですが、「自分ばかり話す」です。
中学受験の主役は子ども本人です。
私たちのような塾の先生はもちろん、親も主役ではありません。
ですから、「面談」という場においても、当然主役は本人です。
にもかかわらず、本人に質問をしても毎回親が答えたり、本人が答えようとしても話を遮って常に親が話をしたり、子どもからしたら「余計なことを…」と感じるような話も平気でしてしまう、そんな保護者の方がいます。
これでは、本人は自分の意思を伝えることができず、次第に自分の意思を持つこと自体を放棄してしまいます。
「どうせ自分の意思は尊重されない」と感じてしまっているからです。
そうなると、子どもは親の言いなり状態から抜け出せず、勉強に対しても中学受験そのものに対しても、どんどん受け身になってしまいます。
それでは成績は上がらないですし、どこかで折れてしまいます。
仮にそれで成績が上がって合格できたとしても、果たしてそれは「成功」と言えるでしょうか?
合格と引き換えに「もう勉強なんてうんざりだ」と子どもが勉強に対して嫌悪感を持ってしまったり、親子関係が悪化してしまったら、それはとても悲しいですよね。
私は、生徒たちには中学受験を通して、「自分が決めた目標を実現する」、「自分の意思で行動する」、もっと言えば「自分の人生は自分で切り拓く」、そんな経験や実感を得てほしいと願っています。
話を面談に戻すと、子供本人が目先の現状についてどう感じているか、どう思っているか、これらが非常に大事です。
「自分が話したい」という気持ちはグッと堪えて、子どもが自らの意思を発信できる状態を作ってあげましょう。
そのうえで、言葉足らずだと感じた場合には補足をしてあげたり、曖昧な表現をしていたらより具体的に言語化してあげるイメージでぜひ話してみてください。
それが、理想的な親のサポートのスタンスです。
そうしたスタンスで関わってもらえれば、本人もきっと心強いと思うに違いありません。
以上、三者面談でわかる子どもの成績を伸ばせない親の共通点3選でした。
反対の事をすれば、お子さんの成績を伸ばしていくことができますよ。
できることからぜひ変えていきましょう!
それでは