塾長ブログ

「テスト直し」はすぐにやってはいけない!?

こんにちは。

個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。

学習スケジュールと復習の重要性

皆さんはお子さんに要領よく勉強して、成績を上げてほしいと思っていますよね?

たびたびこの記事でお伝えしていますが、勉強はやり方次第で成果が大きく変わってくるものです。

特に重要になるのは復習のタイミングです。

しっかりとスケジュールを立てて、良いタイミングで復習をすることで、学習の効率は大きく変わります。

そこで、今回の記事では、学習のスケジュールを立てる上での注意点をお伝えしようと思います。

消化不良の原因

中学受験の勉強をしていくうえで、何が怖いかというと消化不良です。

日々新しい知識を習っているのに、それが記憶に定着せずに忘れていってしまう状態です。

この消化不良の原因は2つ考えられます。

  • 復習・演習不足
  • 短期集中学習の弊害

復習・演習不足は、日々新たなことをインプットするのに追われ、それらの復習・演習が追い付かず、せっかく習ったことを忘れていってしまうパターンです。

そうならないようにするためには、「いつかやろう」と思っていたのに「結局やれなかった」とか「忘れていた」とならないように、タスク管理、スケジュール管理が大切になってきます。

ただ、このことはきっと皆さんもわかっていると思います。今さら言うまでもないことでしょう。

もう1つ、多くの方がご存知ない消化不良の原因があります。それは、「短期集中学習の弊害」です。

ザックリ簡単に説明すると、人は時間をかけて覚えた記憶はなかなか忘れず、短期間に一気に覚えた記憶はすぐに忘れてしまうのです。

このことは様々な教育心理学の実験で示されています。

復習タイミングの実験例

たとえば、コロンビア大学の心理学者ジャネット・メトカーフとウィリアムズ・カレッジのネイト・コーネルが行った実験があります。

小学生の子どもたちを集めて、子どもには難しい大人な語彙を覚える勉強をさせました。

そしてテストを行い、3分の1は答え合わせをせずに放置、3分の1はすぐに答え合わせ、残りの3分の1は時間を空けて答え合わせをしました。

最終確認テストをしたところ、答え合わせをせずに放置したものの正答率が6%、すぐに答え合わせをしたものは17%、時間を空けて答え合わせをしたものは29%になりました。

答え合わせのタイミングの違いだけで、覚えられた量にかなりの差があることが分かりますね。

この実験では「答え合わせ」が「復習」を兼ねている形なので、答え合わせまでの時間を空けることでベストの結果になりましたが、実際の勉強では、答え合わせと間違い直しをまずは解いた直後に行って、それを後で解き直す復習のタイミングを適切にコントロールするのが良いでしょう。

分散効果とメモリーサイクル法

「時間をあけて勉強すること」により定着が良くなるのは「分散効果」と呼ばれています。

テスティーの中では「メモリーサイクル法」と呼んで、適切な復習のタイミングを指導しています。

最も効率的に記憶を強くするには、「記憶を忘れかけのタイミングで復習するのが大事」という教え方もしています。

まとめ

勉強は、やるかやらないかの差がハッキリと出ます。復習・演習をすることが大切なのは言うまでもありません。

しかし、やるかやらないかだけでなく、いつやるのかによる差もなかなか侮れないものなのです。

キツキツなスケジュールで一気に勉強すると、すぐに忘れてしまいます。せっかく勉強するのにもったいないですよね。

ちゃんと適切な時間を空けて復習して、長持ちする記憶を作っていってくださいね。

時間が無いから復習をためてしまったら大変…だからタスクを早め早めに消化しよう!

そんな風に思ってしまう親子が多そうなので、必ずしもそれがベストではない場合もあるということをお伝えしたく、今回は最適な復習のタイミングについて記事にしてみました。

ぜひ参考にして、日々の学習スケジュールを立ててみてください。

そして、学んだことを着実に消化して身につけていってくださいね。

それでは!

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