鷗友学園ってどんな学校?卒業生が語る鷗友学園の校風について
こんにちは、テスティー久我山校、講師の平田です。
最近ブログを書きすぎて教室長から「ブログ職人」と呼ばれております。
さすがにネタ切れ…と思っていたところ、ぜひ出身校について書いてほしい!
との声を頂いたので、私が6年間通った鷗友学園女子中学高等学校(東京・世田谷区)について
鷗友学園卒業生の視点からご紹介します。
なお、この内容は私が在籍していた約10年前までの内容ですので、現状と異なる点があるかもしれませんがご了承下さい。
というわけで、ぜひ最後までご覧ください!
目次:鷗友学園の学校紹介
鷗友学園の基本情報
・鷗友学園の基本情報について解説します。
鷗友学園の校風
・鷗友学園の校風について解説します。
鷗友学園の特徴ある教育
・鷗友学園のには他校にない特別な教育があります
鷗友学園の授業
・鷗友学園の授業の特徴をご紹介します
鷗友学園の入試
・鷗友学園の入試の特徴をご紹介します
・鷗友学園の基本情報
鷗友学園は1935年に創立された女子校で、現在は高校入試のない完全中高一貫制。
小田急線経堂駅と東急世田谷線宮の坂駅が最寄り駅となる、世田谷の閑静な住宅街の中にあります。
園芸、リトミック、オールイングリッシュの英語が目玉授業、運動会が異常に盛り上がる、なんてことが調べるとまず出てくるのではないかと思います。
最近は大学進学実績も評価されていて、「新女子御三家」と呼ばれることもあるとかないとか…。
山手線の外の女子校が東大に10人以上を輩出するのは2012年度時点で初だったそう。
かく言う私(2013年度卒)も学年トップクラス!
という成績ではなかったものの、予備校に通わず現役で東大に合格できたので、先生方のおかげだと思っています。
鷗友学園の直近の進学実績はこちらからご覧になれます!
・鷗友学園の校風
大学進学実績をはじめに出してしまいましたが、きっと先生方はこれを不満に思うでしょう。
なぜなら、鷗友学園は説明会の最初に「合格実績で中学を決めるなら、うちはやめましょう」と言い切ってしまう学校だから。
いい大学に行けと言われた覚えはかけらもありません。そもそも定期テストで順位が出ることもない。
東大に行く人も専門学校に行く人もいる、偏差値で進路の価値は決まらない。
自分で考えて自分の意志で将来を決める、先生はそれを後押しするだけ。
そういう姿勢を生徒の入学から卒業まで貫きます。
だいたい学食もなく、全校生徒が入れる立派なホールやらチャペルやらもなく、昼休みは売り切れ必至のパンをダッシュで狙いに行き、説明会の前はビニールシートを敷いた体育館にせっせとパイプ椅子を並べる、そんな私立中高一貫女子校はそうそうないのではないでしょうか。
そのかわり、畑はあります。とにかく地味。
でも、その気負いのなさがのびのびした校風を生み出している気がします。
生徒はおしなべてマイペース。
快活な子からおとなしい子まで多種多様!しかし、お互いに干渉せず、でも言いたいことは言うという雰囲気は共通していました。
ただ、学年対抗の運動会は別物。強制されるわけでもなく多大な労力を自ら割き、勝っても負けても号泣。全員で踊る「鷗友音頭」は異様な熱気に包まれます。
いざとなると驚くべき団結力を発揮するのが鷗友学園生なのです。
さて、ここからは鷗友学園の教育の特徴をご紹介します!
・鷗友学園の教育その1:園芸
園芸は中1と高1の必修で、学内の畑で花や野菜を育てます。
例えば、簡単なラディッシュに始まり、ホウレンソウなどの葉物野菜、ブロッコリー、そして最後は大根。
収穫した大根を手に電車に乗る高校生は、農業高校以外では他にいないでしょう。
意外かもしれませんが、園芸の授業の半分ほどは座学。
植物の特性や用いる農薬の成分など、植物を育てるのに必要な知識全般を学びます。
理科に直結するような内容です。
実技と座学をつなぐ役割を園芸の授業は担っていたんだなあ、と今になって思います。
・鷗友学園の教育その2:リトミック
リトミックは体育の一部で、「ダンス」として6年間週1必修の授業です。
何をするのか一言で表すのは難しいですが、音楽のリズムを手足で表現するとでも言えばよいでしょうか。
幼児教育のイメージが強いですが、鷗友のリトミックはとてつもなく複雑。
だから、補修や追試に引っかかる人も少なくありません。
指示に従って四肢をバラバラに動かすため、きっと集中力を養うものだったのだろうと思います。
リトミックに並び創作ダンスも授業内で行います。
そして、高校生になると生徒で振付を考えてグループごとに発表することも。
ダンス実行委員(通称ダン実)を中心に半年かけて学年全員で一つのダンスを作り、運動会で披露します。
踊り終わると涙が伝染して大号泣集団になってしまった、学年共通の思い出です。
・鴎友学園の教育その3:卓越した英語教育
英語はオールイングリッシュが有名。
中1から授業はすべて英語。
訳もわからないまま先生の英語をリピートし、大量の絵本を読むことから始まります。
本当に大丈夫なの?
と思うかもしれませんが、全くの初習者に合わせて進むので心配ありません。
少なくとも私が支障を感じたことは一度もありませんでしたし、同級生でも特に戸惑いはなかったと思います。
実際、日本語を話すときに文法なんて考えませんよね?
親の海外赴任で現地校に放り込まれた子供のように、日本語を介さず英語を英語として吸収するので、センター試験レベルなら感覚的に「これだ」と選べてしまいます。
ちなみに、中学のあいだはひたすら英語のシャワーを浴び続けますが、高校では日本語で行われる授業もあるので和訳・英訳など大学受験にも対応できます。
今や進学校の定番となりつつあるオールイングリッシュですが、15年前にオールイングリッシュを始めた大胆さと先見性は凄まじいです。
・鷗友学園の授業
授業全体の特徴は丁寧さだと思います。
小テスト、補修、追試、できない状態を作らないシステムが徹底してます。面倒見がいいので、学校に通ってさえいれば一定レベルに達します。
しかし、テストで順位が出ないことからわかるように、生徒同士で競わせることはほぼありません。
もちろん、幅広く進路を選べる学力は身につけさせる、でもそれは生徒自身の自由のためだ。そういう姿勢が周りの目の気になる中高生には心地よかったです。
例えば、私が「東大に行きたい」と言える雰囲気がありました。どんな生徒にも個別に過去問の添削をしてくれる親切さもありました。
机上の空論でなく自分で考える力をつける教育に自信がある。だからこそ、進路に関してどんな考えも否定せず全力で後押しすることができるのだと思います。
6年間、女子しかいない学校生活はとにかく奔放で闊達。
そこそこの進学校ながら追いつけ追い越せという雰囲気はありません。地に足の着いた空間は、卒業後も生涯のホームとして一番落ち着く場所であり続けます。
鷗友学園の入試
最後の鴎友紹介は鷗友学園の入試について。
はじめにお断りしたいのは、対策法はぜひ学校の説明会や在学生など現在の動向に詳しい人に聞いていただきたいということです。
私平田が中学受験をしたのは2008年度入試、もう15年前。
ましてや私が合格した第三次入試(当時は1日、2日、4日の3回入試、現在は1日、3日の2回入試)はなくなってしまいました。
ということで、当時抱いていた印象のうち今も変わっていないと聞いているところをお話しますね。
鴎友の入試の特徴は、①記述中心 ②奇を衒わず平凡 ③加点式 だと思います。
①記述中心
まず、選択肢がとにかく少ないというのが、小学生の頃鴎友の入試に抱いた印象でした。
特に国語は漢字以外記述しかないと言って良いくらい。
ただ答えを出せばいいのではなく、その過程が大事だよというメッセージなのかなと今は思います。
これは ③加点式 にも通じる鴎友らしさです。
②奇を衒わず平凡
特段難しい問題が出た覚えがありません。
重箱の隅をつつくような問題はなく、暗記をあまり重視していないことがわかります。
覚えることより、覚えた知識を使うことが求められているのです。
①記述中心 であることからもわかるように、知識としては大したレベルでなくとも、その背景や理由をしっかり理解していないと解けない問題が多いので、理科社会も丸暗記に終わらず自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
ちなみに、この能力を求めるところは東大入試にものすごく似ていると思います。
③加点式
先生達は記述問題について、加点式であることを公言しています。
できる限り思考の過程を拾ってあげたい、と説明会の際に言っていたことが印象深いです。
一見わからないことも自前の知識を使えば手がかりがつかめるんだよと語りかけてくるかのような入試問題。
記述では「知らない!」と思っても焦らず、考えることをやめずに果敢に爪痕を残しましょう。
鷗友学園の入試:まとめ
当時、入試問題の表紙には校長先生からのメッセージが書いてありました。
2月4日までほとんど「全敗」でぼろぼろの私には、「ここまでよく頑張ってきましたね。今日、あなたの力を出し切れますように」という旨のメッセージがとても嬉しかったのを覚えています。
入試問題は学校からのラブレター。
相思相愛になれるよう、これからも勉強頑張ってくださいね!
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