実は、「ポジティブ思考」はマズイ!?
こんにちは、みなとみらいの中学受験特化の個別指導塾TESTEAです。
10月になり、ますます受験を意識する季節に差し掛かっています。
受験が近くなると「ポジティブ」という言葉をよく聞きます。
確かに、「目標達成のためには、ポジティブに考えることが大切」
何ごともポジティブに考えれば、
書店にはこうしたポジティブ思考を謳う本があふれていますよね。
しかし、ポジティブ思考のススメは、実はあまり意味がないという見方もあります。
なぜなら、研究によって、一般的に人はそもそも楽観的な考えを持つ傾向があることが分かっ
「仕事で成功する」「お金持ちになれる」「長生きできる」
特に根拠も無くそんな風に考えている人は多いものです。
一方で、「離婚する」「急に病気にかかる」「会社が倒産する」
万が一への備えを常にしている人は、果たしてどれくらいいるでしょうか?
そう考えると、人は楽観的なものなのだということがよくわかりますね。
では、多くの人がもともと物事を楽観的に考えているのに、目標達成をできる人が少ないのはどうしてでしょうか?
それは、「ポジティブに考えればうまくいく」には、大きな落とし穴があるからです。
モチベーションに関しての名著「やってのける」の中で、著者のハイディ・グラント・ハルバーソンは、一言でポジティブ思考と言ってもそこには2つのパターンがあるこ
それは「結果」に対してのポジティブ思考と、「過程」に対してのポジティブ思考です。
例えば受験というものに対しての考え方は以下のようなパターンで
① 僕はきっと受験に合格できる。
② 毎日4時間勉強することなんて簡単だ。
前者は結果へのポジティブ、後者は過程に対してのポジティブです。
多くの楽観主義者はこの2つの違いを理解できていません。
しかし、
一方は目標達成に対して有効ですが、もう一方は逆効果になってしまうからです。
どちらが目標達成につながる良いポジティブだと思いますか?
・
・
・
・
・
・
・
正解は…
① の「結果」に対してのポジティブが良いポジティブです。
では、②の「行動」
心理学者のガブリエル・エッティンゲンが、「成功できると信じる」と「簡単に成功できると信じる」の違いが大きな差をもたらすことを明らかにしました。
エッティンゲンは、痩せたいと望んでいる肥満の女性の被験者に、食事療法と運動を組み合わせた本格的な減量プログラムに取り組ま
その結果、
結果に対してポジティブな希望を持つことの重要性が分かりますね
加えて、エッティンゲンは、被験者に「原料の困難さ」についても事前に尋ねていました。
そのとき、食べ物を我慢することを「とてもつらい」
他の実験でも、パターンは大体似たようなものだったそうで、「成功を確信する」と同時に、「成功のためには厳しい道のりを乗り越えなければいけない」
「過程」に対してポジティブなのは、要するに「なめてる」というだけのことで、失敗するパターンだということですね。
これで、お子さんを合格に導くためにどうすれば良いかが見えてきたのではないでしょうか。
「合格できる」とポジティブに考えつつ、「そのための努力」
では、そのためには具体的には何をしたらよいのでしょうか?
おすすめなのは「長短比較」と言われるワークです。
① ノートか紙を用意し、そこに目標を書きます。(○○中学校合格!
② 目標達成したときのことを想像します。どんな気持ちでしょうか?
③ その結果を手に入れるために、
②③を数回繰り返してください。
そうすると、
もし②に比べて③があきらかに大きいようであれば、目標設定を見直す良いきっかけなのかもしれません。
このワークは親子でそれぞれ取り組んでみてください。
親は親で、「
そして、ダメなポジティブ思考の落とし穴に引っかからず、
前向きに受験勉強に取り組んで、目標達成に突き進みましょう。