足切り
読み方
あしきり
足切り(あしきり)とは
足切り(あしきり)とは、受験や選考過程で一定の基準点や順位に達していない者を次のステップに進ませない選抜方法です。この方式は、学校の入試、資格試験、あるいは企業の採用試験など、様々な分野で見られます。基本的には、受験者の人数を絞り込むために用いられる方法であり、特定の基準を満たす者だけが次の試験や面接に進むことができます。
足切りの目的と機能
- 効率的な選抜: 大量の応募者や受験者の中から、限られたリソース(時間、人材)で効率良く選抜を行うために用います。
- 基準の設定: 特定の基準点を設けることで、受験者の能力を客観的に評価し、一定の質を確保するために使用されます。
- 公平性の確保: すべての受験者に同じ基準を適用することで、公平性を保つ面でも役立ちます。
足切りが行われる主な場面
- 大学入試: 多くの大学が、特に人気の学部において、第一段階の試験(例えば、共通テスト)で足切りを設け、一定の得点に達していない受験生を二次試験に進ませない場合があります。
- 資格試験: 例えば国家資格である司法試験や公認会計士試験では、一次試験で足切りを設けています。
- 企業の採用試験: 書類選考や一次試験で一定の評価を得られなかった応募者を面接の段階に進ませないことがあります。
足切りに対する一般的な批判と課題
- 機会の制限: 足切りにより、一定の点数に僅かに届かなかったにも関わらず能力が高いと思われる受験者も選抜から除外される可能性があります。
- ストレスの増加: 受験者にとって、高いプレッシャーとなるため、心理的な負担が大きくなることがあります。
- 一発勝負の問題: 特定の日に限られたパフォーマンスによって全てが決まるため、本来の能力が発揮できない場合もあります。
対策と考慮すべきポイント
- 柔軟な基準の検討: 受験者の多様性を考慮した足切り点の設定が求められます。
- 全体評価の導入: 単一の試験の得点だけでなく、総合的な評価を行うことで、より公平な選抜が可能になります。
- 情報の透明化: 足切りの基準や理由を、受験者や保護者へ明確に伝えることが重要です。
足切りは多くの場面で用いられる選抜方法ですが、その適用には慎重な判断が必要です。適切に管理され、透明性が保たれた際に、メリットが最大限に発揮されるといえるでしょう。