中学受験

巣鴨中学校・理科入試対策ガイド(保護者向け)

理科入試対策ガイド


1. 出題傾向と難易度

巣鴨中学校の理科入試は、物理、化学、生物、地学の四分野から各一題ずつ出題され、試験時間30分、配点50点で実施されます。例年、大問4題・小問35~40問程度という設問数の多さが最大の特徴で、記号選択、語句記入、計算、短文記述がバランスよく出題されます。短い制限時間の中で多くの設問に回答するスピードと正確さが求められるため、時間配分と解答順序の工夫が合否を分ける鍵となります。

  • ・試験時間:30分
  • ・配点:50点
  • ・大問数:4題(物理・化学・生物・地学)
  • ・小問数:35~40問程度
  • ・問題形式:記号選択、語句記入、計算、短文記述

特に物理・化学領域では計算問題の比重が高く、生物・地学領域では知識系の語句や概念を問う問題が中心となります。設問数の多さに対して解答時間が短いため、基礎問題を確実に解き切ることが最も重要です。計算問題は後回しにし、まずは短時間で解答できる選択・記入形式の問題を着実にこなしていきましょう。

2. 科目ごとの重要性

巣鴨中理科は四分野同一配点であるため、苦手分野を作らずすべての分野を得点源にする必要があります。以下に各分野の特徴と対策のポイントをまとめます。

■ 物理分野

  • ・力学(てこ、滑車、浮力など)
  • ・光学(光の反射・屈折)
  • ・電気(オームの法則、直列・並列回路)

計算問題が主体のため、公式の理解と適用力、計算スピードが問われます。物理の基本法則を図示しながら式を導出する練習を重ねましょう。

■ 化学分野

  • ・水溶液の性質と濃度計算
  • ・気体の発生と性質
  • ・酸・アルカリの中和反応

化学変化の原理理解と、濃度・体積の計算演習が重要です。中和滴定や気体発生実験の手順を図示して整理し、計算手順を確実に身につけましょう。

■ 生物分野

  • ・植物の構造と働き(光合成、蒸散)
  • ・人体のしくみ(消化、呼吸、循環)
  • ・動物の分類と生態(昆虫の変態など)

用語の漢字指定や図を用いた説明問題が多く、暗記と理解の両立が必要です。人体や植物の断面図を描きながら覚えると効果的です。

■ 地学分野

  • ・天体の動き(月の満ち欠け、星座の見え方)
  • ・地震と地層(P波/S波、地層の成り立ち)
  • ・気象(気圧配置、前線、雲の発生)

天体や地震波の仕組みを模型や図で確認し、観察記録の読み取り演習を行っておくと得点しやすくなります。

3. 単元別の対策

物理分野の対策法

物理分野では「てこ」「滑車」「浮力」などの計算問題が頻出します。公式を暗記するだけでなく、図を描いて力の向きや大きさを整理し、公式を導出する流れを理解しましょう。練習問題は基本~応用レベルまで幅広く取り組み、問題文から条件を正確に読み取り式を立てる訓練が必須です。また、タイマーを使って30分制限で過去問に挑戦し、本番の緊張感に慣れておくことも効果的です。

化学分野の対策法

化学分野では「水溶液の計算」や「気体の発生量計算」が典型です。濃度計算では単位とその換算ミスに注意し、式の立て方を手順化して理解しましょう。中和滴定の問題では反応式を正確に立て、モル比に基づく計算手順を身につけることが重要です。実験手順や結果の観察記録を読み取る問題も多いため、実験の目的・方法・結果・考察を整理するフレームワークを作成しておくと回答しやすくなります。

生物分野の対策法

生物分野は「図解力」がカギです。植物の葉や花の断面、人体の器官配置を自分で描いてみることで記憶が定着しやすくなります。また、生態系では食物連鎖ピラミッドや個体数変動グラフの読み取り演習を行い、グラフの傾向から情報を抜き出す力を養いましょう。記述問題ではキーワードをもれなく盛り込んで構成し、誤字脱字に注意します。

地学分野の対策法

地学分野では「天体の模型」や「地層模型」を用いて仕組みを体感的に理解することが効果的です。月の満ち欠けはボールとライトで影の動きを確かめ、地震波は地震計の仕組みを図示しながら学びます。気象では天気図を日々ながめて季節ごとの前線や気圧配置を確認し、天気予報との比較で理解を深めましょう。

4. 効果的な学習法

  1. 基礎知識の徹底:教科書に載っている用語や公式は漢字まで正確に暗記し、夏休みまでに一通り習得。
  2. 優先順位の設定:過去問分析で出題頻度の高い単元を集中学習し、重要度の低い単元は後回し。
  3. スマート練習:タイマーを使って時間制限を設け、スピードと正確性を両立した計算力を鍛える。
  4. 過去問演習:5年以上分の過去問を本番と同じ30分で解き、解答順序・時間配分を体得。
  5. 間違い直し:間違えた問題はノートにまとめ、再チャレンジして弱点を確実に潰す。

併せて、理科実験キットを使って親子で実験したり、科学館を訪れて最新の展示を見学したりすると、興味が深まり学習のモチベーション維持につながります。

5. 入試本番での注意点

  • 問題文や図表の条件を正確に把握し、設問形式に応じた解答方法を選択する。
  • 単位換算ミスに注意し、計算式と解答欄の単位が合っているか確認する。
  • 漢字指定の語句は正確に記述し、誤字脱字がないか最終チェック。
  • 時間配分を考え、解きやすい問題から着実に取り組む。
  • 見直し時間を確保し、計算ミスや書き漏れがないか再確認。

6. まとめ

巣鴨中学校の理科入試は、安定した出題パターンの中で膨大な設問数を短時間で処理する難しさが特徴です。基礎知識の定着計算力・スピード時間配分の工夫をバランスよく鍛え、過去問演習を通じて本番に向けた戦略を確立しましょう。また、保護者の方は学習環境を整え、適切な助言と励ましでお子様をサポートすることで、万全の態勢で本番に挑むことができます。志望校合格に向けて、理科を得点源とし、自信を持って試験に臨んでください。

関連記事

巣鴨中学校・国語入試対策ガイド(保護者向け)中学受験コラム

巣鴨中学校・算数入試対策ガイド(保護者向け)中学受験コラム

巣鴨中学校・社会入試対策ガイド(保護者向け)中学受験コラム

お気軽にお問い合わせください!

ボタンをタップすると発信できます

【 営業時間:月~土 14:00~22:00 】