中学受験

國學院久我山中学校・算数入試対策ガイド(保護者向け)

算数対策ガイド(男女共通)

中学受験を控えたお子さまをお持ちの保護者の皆さまにとって、「どのような対策を立てれば良いのか」「どの分野を優先すればよいか」といった悩みは尽きないものです。特に算数は、国学院久我山中学校の入試において合否を分ける最重要科目とも言える存在です。

この記事では、国学院久我山中学校の男女共通の算数入試について、出題傾向や頻出単元、具体的な学習法に至るまで、徹底的に解説していきます。過去問の活用方法から、効果的な日々の取り組み方まで網羅していますので、この記事一つで算数対策の方針を立てることが可能です。

1. 出題傾向と難易度

出題構成の特徴

国学院久我山中の算数は、毎年安定した構成で出題されています。大問は4問構成で、以下のように配置されることが多いです。

  • ・第1問:計算問題(基本的な四則混合、逆算、分数・小数の混在など)
  • ・第2問:小問集合(図形、数の性質、規則性などからランダムに)
  • ・第3問:平面図形を中心とした応用問題
  • ・第4問:立体図形や文章題の応用問題

いずれも1問完答式ではなく、設問が複数に分かれており、段階的に難易度が上がる構成です。特に大問3・4では複数の小問が連なる「誘導型」の構造となっており、前の設問を正確に解いていくことで後の設問が解きやすくなる仕組みが特徴的です。

難易度と合格者平均点

算数は国学院久我山中の入試において最も差がつきやすい科目です。合格者平均点が70点台に達する年もあり、高得点を狙うことが求められます。前半の基本問題で取りこぼしをしないこと、そして後半の応用問題での部分点の積み重ねが合格への鍵です。

難問奇問は少なく、思考力を要する「良問」が多く出題されるため、表面的なパターン学習だけでは太刀打ちできません。自分で試行錯誤する力を養う必要があります。

ST入試の特徴

ST入試では、算数の配点が150点(試験時間60分)と通常の倍近くになり、より高い算数力が要求されます。出題傾向は一般入試とほぼ共通していますが、1問あたりの難易度が高くなり、論理的に構築された記述式の解答力も必要となります。

2. 単元別の重要性

国学院久我山中の算数では、算数全般の幅広い分野からバランスよく出題される傾向があります。その中でも特に以下の分野の出題頻度・配点比率が高く、差がつきやすいため重点的な対策が求められます。

  • ・平面図形:毎年必出。角度・面積・相似・合同・移動・作図など、内容は多岐にわたる。
  • ・立体図形:体積・表面積・立体の切断・展開図など。空間把握力を問う問題が多い。
  • ・速さ:旅人算・通過算・グラフとの融合など、応用力が求められる。
  • ・割合・比:濃度・つるかめ算・売買損益など、多くの文章題の基本となる。
  • ・数の性質:約数・倍数・奇偶性・規則性など、論理的な思考を要する。

どれも重要なテーマであり、得意・不得意を放置せずバランスよく仕上げていくことが、合格への近道です。

3. 各単元の具体的対策

計算力はすべての土台

計算問題は第1問として必ず出題され、全体の中でも取りこぼしの許されない重要な分野です。また、後半の文章題や図形問題でも正確な計算力が問われるため、全体の基礎として位置付けられます。

  • ・四則混合、分数・小数の扱い、逆算など、すべての計算パターンに対応
  • ・単位の換算(時間・距離・速さや面積・体積など)も頻出
  • ・式を書く習慣をつけ、途中式を省略せず丁寧に解く

図形(平面・立体)の対策

図形問題は国学院久我山中の看板とも言える分野で、例年必ず出題されています。見た目の複雑さに対して、補助線や等積変形などを活用して解く、思考型の問題が多く見られます。

  • ・角度・面積の基本定理を確実に身につける
  • ・空間把握力を養うために展開図や模型も活用
  • ・補助線を引く練習と多角的な視点の育成

文章題(応用算)の対策

文章題は、出題内容が一見して複雑に見えますが、実は基本的な応用算の積み重ねによって解けるものが大半です。条件整理・図解力・比の感覚が問われます。

  • ・速さや割合のグラフ問題は頻出、図示の訓練を
  • ・表や線分図による条件整理の習慣化
  • ・つるかめ算や仕事算など、典型問題は反復演習

数の性質・規則性

この分野では、見慣れない設定の問題が出題されることもありますが、基本となる性質(偶奇性・倍数判定・約数・剰余)を理解していれば十分に対応可能です。

  • ・具体例を使って規則性を探る力を育成
  • ・記号操作や新しいルールの定義にも柔軟に対応
  • ・論理的な仮定思考を通して「数の扱い」を深める

4. 過去問の効果的な活用法

国学院久我山中の算数入試は、出題形式と難易度が安定しているため、過去問の演習を通じて「学校の出題傾向に慣れる」ことが極めて有効です。特に誘導型の構成や記述の流れは、演習なしでは本番で戸惑うこともあるため、実際の問題に慣れておく必要があります。

  • ・過去10年分の問題を時間を測って繰り返し解く
  • ・ミスした問題は必ず「原因分析と解き直し」
  • ・出題パターンごとの分析をし、弱点を発見

過去問は「力試し」ではなく「実力養成」のための教材と考え、解きっぱなしにせず必ず復習しましょう。

5. 学習法と日々の取り組み方

算数は、継続的に取り組むことで確実に力がつく科目です。毎日の計算、週ごとの復習、模試後の振り返りなど、ペースとリズムをもって学習に取り組むことが大切です。

  • ・計算練習は毎日5~10分、リズムをもって反復
  • ・日記やカレンダーに学習の記録を残し、継続の可視化
  • ・ミスノートを作成し、間違いから学ぶ習慣化

保護者のサポートで学習は変わる

  • ・「今日は何をやったの?」と聞くだけでも意欲が変わる
  • ・褒めポイントを見つけて、モチベーションを上げる
  • ・時には一緒に問題を考えてあげるのも効果的

無理な詰め込みではなく、「振り返り」と「定着」を意識し、親子で一歩ずつ歩んでいく姿勢が合格への近道です。

6. まとめ

国学院久我山中の算数は、計算力・図形力・論理的思考力など幅広い力をバランス良く問う入試です。傾向が安定しているため、しっかりと対策を積み重ねれば得点源にできます。

  • ・出題傾向を把握し、頻出分野を中心に学習
  • ・過去問と模試を活用し、実戦力を養成
  • ・家庭学習と保護者の声かけで学習の質を上げる

日々の努力の積み重ねが結果に直結するのが算数です。目標を見据えて、計画的に取り組めば、確かな手応えと合格が待っています。お子さまの力を信じて、前向きなサポートを続けていきましょう。

 

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