塾に通っているのに成績が伸びない理由
こんにちは。
個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。
以前テスティーの入会オンライン説明会を実施し、80組のご家庭からお申込みをいただきました。
その後、多くのご家庭から個別面談の希望がありました。
現在の塾にお通いのまま個別の追加を希望されるご家庭もあれば、現在の塾を辞めて転塾希望されるご家庭もありましたが、
共通しているのはもちろん「現状に満足していない」ということ。
そして、その理由の大半は「成績不振」でした。
中には「親が頑張ってフォローして良い成績をキープしているが、限界を感じて」といったご家庭もありましたが少数派。
ほとんどのご家庭は成績が上がらないことに対してお悩みでした。
こうした成績に関してのお悩みがあるのは、お問い合わせをいただかなかったご家庭でも多くの場合共通するのではないかと思います。
そこで、「今回は塾に通っているのに成績が上がらない理由3選」についてお話ししていきたいと思います。
皆さんは子供の成績を上げるために塾に通わせているのにあまり成果が出なくて悩んでいませんか?
もし悩んでいるとしたら、今回の記事は役に立つと思います。
「塾にそれなりの時間とお金をかけているのになんで…」
そんな声もよく聞きます。
しかし、それなりの時間とお金をかけただけでは、成績が上がらないのは普通のことです。
成績というのは「相対評価」であり「順位付け」です。
ですから、同じ塾に通って、同じ授業を受け、同じように与えられた宿題をこなしていたら、そこには差は生まれません。
となると、入塾した時期の違いや、お子さんの地頭の良さの違いといったもので成績が決まり、それがそのまま続きます。
逆転は起こりません。
同じことをしていたら差は縮まらないのは当たり前のことだと思いませんか?
もし成績を伸ばしていきたいと思ったら、人一倍の努力をしなければいけません。
そのためには本人はもちろん保護者の方のあり方も非常に大切になってきます。
あり方?何それ?と思った方は、ぜひ今回の記事を最後までご覧になってくださいね。
塾に通っているのに成績が上がらない理由の1つ目は
「自習の時間を確保できていない」です。
塾に行きさえすれば良い、授業を受けてさえいれば良い、と思っている、ということです。
残念ながらこうした子がとても多いです。
当たり前ですが、塾に行って授業を受けただけでは習ったことができるようにはなりません。
内容を理解し、記憶に定着させるためには、
自分で問題をやってみて、できなかったことは再度解説を見たりノートを見たりして
復習をすることが必要です。
そうしたアウトプットをしないと、
塾で授業を受けて「なるほど、分かったぞ」という感覚になっても、
いざ問題を解こうとしたときに「あれ、どうやるんだっけ???」となってしまうのです。
ですから、授業時間外の家庭学習が重要になってきます。
こうした「やってみる経験」が必要なのは、人間の「学習」全般に言えることです。
料理本や料理動画を見ただけでは料理は上達しませんよね?
実際に自分で材料を用意して作っていく中で上達していくわけです。
プロサッカー選手の華麗なプレイを見ただけでは真似できませんよね?
何度も練習をするから徐々に身につけていくことができるのです。
これは勉強も同じです。
塾で宿題が出される理由も、「分かった気がする」で終わらせないためです。
塾によっては宿題の量が多くて全部こなすのが大変なこともあると思いますが、
授業中に扱った問題だけでも再度解き直し、
必ず「できる」という状態まで持っていきましょう。
先ほど人一倍頑張らないと他の子を追い抜いて順位を上げることができないと言いましたが、
現実的に言えば本当の意味で宿題をちゃんとできている子はあまりいません。
特に4・5年生の子だと、宿題はやっていないとか、
やっていたとしてもやりっぱなしで間違えた問題の直し治しをしていないとか、
いい加減な子がほとんどです。
ですから、宿題をちゃんとやるだけで、人一倍の努力になってしまいます。
4・5年生の今のうちに、しっかり宿題をやる習慣ができるようにサポートしていきましょう。
もし、他の習い事などがあり、なかなか復習の時間を確保できない、ということであれば、
習い事の整理をする必要があるかもしれません。
あるいは、個別指導や家庭教師でサポートすることで、宿題をこなすのにかかる時間が短くて済むようにしてあげるのも良い方法かと思います。
先生からヒントをもらったりして適切に誘導してもらえば、問題を解くのも直しをするのも早く終わり負担が軽くなります。
ただ、下手へたな先生だとインプットの授業をツメツメにしたりして逆効果になったりもするのでお気を付けください。
しっかり先生と意思疎通をして、復習を徹底できるような進行にしてもらってくださいね。
また物理的に余裕はあるけれど時間の使い方があまり上手でない子に対しては、
保護者の方が復習のスケジュールを決めるのを手伝ってあげるとよいと思います。
復習はそれだけ優先順位の高いことだと心得ておきましょう。
続きまして、塾に通っているのに成績が上がらない理由2つ目は「素直じゃない」です。
これは、先生の指導になかなか従わず、我流を貫こうとするということです。
「まずは言われた通りにやってみよう」という気持ちがあまりない状態ですね。
やはり、成績の上がる生徒に共通しているのは、「良いやり方を真似する」ということです。
まずは先生のやり方を真似して解いてみよう。
この前指摘されたから、途中式はちゃんと綺麗に書き残しておこう。
など、素直なんですね。
守破離という言葉を聞いたことがありますか?
武道の教えの一つなのですが、簡単に説明すると、
まずは師匠の教えを忠実に守り、
徐々にそれを発展させ、やがては独自のやり方を確立していく、
といった考え方です。
私も教育者として、また時には学習者としても大切にしている考え方なのですが、
よほど天才タイプでない限り、まずは師匠の真似をした方が早く成長できるんですよね。
塾には、これまで指導してきた生徒の成功事例や失敗事例、
それをもとにした効率的に学習するノウハウや考え方が多くあります。
独学では決して辿り着けない自分に合った勉強法や成績アップに必要なことを授かれるのが、塾に通う大きなメリットです。
そうした先人の知恵を無視して我流で一から考えてやり方を発見しようとすることは、
「車輪の再発明」と言われ、とてもバカな事・無駄な事とされています。
絶対にしないようにしましょう。
最後に塾に通っているのに成績が上がらない理由3つ目は「方向性が頻繁に変わる」です。
これは、先ほどまでの話とは打って変わって、
素直すぎるが故とも言えますが、ことあるごとに方針を変えようとするのは要注意です。
例えば、
転塾を繰り返したり、
使用する教材や問題集をすぐに変えてしまったり、
模試の結果が返却される度に志望校を変えようとしたり、
といったことが挙げられます。
先ほどと関連する内容だと、
他人からアドバイスを受けてあっさりやり方を変えてしまうのも同様です。
これは子ども本人よりも、
どちらかというと保護者の方の方が当てはまることかもしれませんね。
周りのママ友からの情報に振り回されて、すぐに方針転換をする方がよくいらっしゃいます。
残念ながら、自分の中に軸がないと成績は上がりません。
「1ヶ月間はこのやり方でやってみよう」
「6年生の秋までは第一志望を変えずに頑張ってみよう」
など、軸を持ったうえで一定の期間取り組むことが大事です。
短期間ではなかなか成果は出ません。
どんな方針・やり方が合うかは実際にやってみないと分からないことがほとんどですし、
それが合っていた・良かったと判断できるまでにはやはり一定の期間が必要です。
短期間でむやみやたらに方向性ややり方を変えてしまうと、かえって成果につながりません。
もう少し続けていれば成果が出たはずなのにその機会を逃してしまうこともあります。
子ども自身の「継続できた」という実感や自信にもつながりにくいです。
大事なのは「何を選択したか」ではなく、「選択した後どう取り組むか」です。
どんな選択をしても、それを「正解だった」と思えるように取り組めば、間違いなく成果につながります。
一度決めた方針ややり方で、まずは一定の期間頑張ってみるようにしましょう。
最後にまとめになります。
塾に通うというのは、それなりの時間とお金を、言ってしまえば投資するわけですから、
塾に通うからには、そこで得られる最大の成果を得たいですよね?
そのためには、皆さんとお子さんの能動的な努力が必要です。
塾はディズニーランドではありません。
そこに行くだけで夢を叶えられたり、望む何かを得られたりする場所ではありません。
お金を払えば幸せな未来を売ってくれる、なんてことはないのですね。
私たち指導者も、生徒の学力を伸ばすために精一杯サポートしています。
でも、私たち塾は全ての子を精一杯サポートしていますから、
塾のサポートでは「同じ塾の他の子を追い抜く」ことは不可能です。
他の子も同じサポートを受けているのですから、それはそうですよね?
お子さんの目標達成には、本人の努力と、
それを引き出すご家庭のサポートが必要不可欠です。
今回3つお話しした内容のうち一つでも心当たりのあるものがあれば、
改善していきましょう。
それでは。