青山学院中等部 2026年度 入試傾向と対策|完全解説

青山学院中等部の2026年度入試傾向と対策を、塾講師が徹底解説します。 青山学院中等部 2026年度入試の算数・理科・社会の出題傾向を、塾講師が徹底解説。

青山学院中等部の入試傾向

🎯 要点: 青山学院中等部の入試は、算数・理科・社会の3教科で「基礎の徹底」と「身近な題材を読み解く力」を同時に試す構成です。 単純な暗記や計算練習だけでは届かない、思考の柔軟性と時事感覚が問われます。 2026年度も、実生活・最新ニュースと結びつけた出題が目立ち、過去問演習と日常的な学びの両立が合格の鍵になります。

出題スタイルの全体像

青山学院中等部の2026年度入試を算数・理科・社会の3教科でながめると、一つの共通した「色」が見えてきます。それは、**「教科書で学ぶ基礎を、身のまわりの題材や最新のできごとと結びつけて出題する」**というスタイルです。

たとえば理科の大問1では、アゲハチョウの一生、標高と気温の関係、ロバート・ゴダードの液体燃料ロケット打ち上げから100年というトピック、ガスバーナーでビーカーがくもる現象、温度計の正しい使い方など、生物・地学・化学・物理がまんべんなく顔を出します。どれも基本的な知識がベースですが、「ふだんから理科の目で世の中を見ているか」が問われる小問集合です。

社会でも同じ姿勢が見られます。大問2は「令和の米騒動」を切り口に飛鳥時代の班田収授から大正の米騒動、1993年の冷夏、減反政策の廃止まで、時代を縦断して米と日本社会の関わりを問います。大問6では昨年のトランプ大統領による関税政策や第27回参議院議員選挙、広島平和記念式典でのスピーチが題材になっており、**時事ニュースを「自分の言葉で説明できるか」**が試されています。

算数も例外ではありません。東京ドーム何個分かを問う縮尺の問題、自転車レンタル料の料金プラン、踏切を電車が通過する速さの比較、テスト得点の平均値・中央値・最頻値からデータをうめる問題など、「生活の中の数」を計算で扱う設定が並びます。

難易度と問題量のバランス

問題量については、各教科とも大問数を絞り、その分1問1問の中身を濃くする構成が特徴的です。

  • 算数は大問13題で、計算1問、一行問題が中心、最後に図形の動点問題やデータ整理の応用問題が配置されています。
  • 理科は大問5題で、小問集合・生物の観察と実験・天体・水溶液と金属・電気回路と、分野バランスが非常に良いです。
  • 社会は大問6題で、東北地方の地理を軸にした図版読み取りから、歴史・公民・時事までフルセットで出題されます。

難易度は「ものすごく難しい一部の問題で差がつく」のではなく、**「標準レベルの問題を、いかに取りこぼさず、かつ速く正確に処理できるか」**で勝負が決まるタイプです。たとえば算数の大問1〜8あたりは典型題が多いのですが、後半の図形・速さ・規則性の問題では、条件を読み落とすと一気に失点が広がります。逆にいえば、奇問・難問ばかりを追いかける必要はありません。

特徴的な出題パターン

3教科を通して見えてくる、青山学院中等部らしい出題パターンを3つ整理しておきます。

  1. 「実験・観察」「資料」を読ませる問題が多い
    理科の大問2ではメダカが流れに対してとどまろうとする習性を確かめる実験、大問4では塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の量を変えながら金属との反応を調べる実験が題材です。社会の大問1問7では「火山フロント」に関する科学読み物が長めに引用され、そこから東北地方の火山分布を推測させます。与えられた資料を、その場で読みこなす力は必須です。

  2. 時事・周年ネタが本気で出る
    ロバート・ゴダードの液体燃料ロケット100年(理科)、令和の米騒動・トランプ関税・参議院議員選挙・広島平和記念式典(社会)など、「ニュースで聞いたあの話」が直接出題されています。ふだんから保護者の方と一緒にニュースの話題に触れておくことが、そのまま得点源になります。

  3. 複数分野をまたいだ思考が求められる
    算数の図形と比、理科の電気回路の場合分け、社会の地形図と気候と農業を結びつけた問題など、**「一つの知識だけでは解けない」**設計です。覚えた知識を引き出しから取り出して、組み合わせる練習が欠かせません。

受験生・保護者へのメッセージ

ここではっきり伝えておきます。「過去問を5年分解いて、できなかった問題を放置する」勉強では、青山学院中等部の合格点には届きません。 出題された題材の「背景」まで踏み込んで理解し、似たテーマが別の形で出ても対応できるようにしておくことが必要です。逆に、基礎を丁寧に積み上げ、ニュースや身のまわりの現象に「なぜ?」と問いかける習慣をもっている受験生にとっては、努力が素直に得点へ結びつく入試だといえます。

教科別対策のポイント

🎯 要点: 青山学院中等部の2026年度入試は、算数・理科・社会の3教科とも「基礎の正確さ」と「身近な題材への関心」が合否を分けます。 算数は小問13題で計算・図形・速さ・場合の数までバランスよく出題され、理科は時事と実験考察が組み合わさる構成です。 社会は地理・歴史・公民が融合した総合問題が多く、資料読み取りの訓練が欠かせません。

それでは、3教科それぞれについて、2026年度の実際の出題内容をふまえながら、これから何をどう勉強していけばよいかを一緒に確認していきましょう。学校ごとに「好まれる問い方」というものがあり、青山学院中等部にも明確な傾向があります。そこをつかむことが、合格への一番の近道です。


算数 ― 小問数が多く、最後まで走り切る力が試されます

2026年度の算数は、大問1〜13までの構成で、計算問題から始まり、文章題、図形、規則性、速さ、場合の数、データの整理(中央値・最頻値)まで幅広く出題されました。1問あたりにかけられる時間は決して長くありません。だからこそ、「速く・正確に」が合言葉になります。

重点的に取り組むべき単元

  • 計算の工夫:大問1・2のような四則混合や逆算は、毎日のウォーミングアップに必ず入れてください。「□を求める計算」を1日5問、必ず解いてから他の勉強に進むくらいの習慣をつけましょう。
  • 割合と売買損益:大問4では仕入れ値・定価・2割引きの組み合わせが問われました。「定価の○割引き」「仕入れ値の○%の利益」という言い回しに反射的に式を立てられるようにしておきましょう。
  • 比とつるかめ算:大問6のレンタル料金(午前・午後・終日の3種類)、大問5のバケツの容積差は、表に整理する力が問われます。条件を表にまとめる練習を意識的に行ってください。
  • 速さと比:大問8では普通電車と急行電車の速さの比3:4を使い、踏切の位置からP駅とQ駅の距離を求める問題が出ました。「速さの比=距離の比(同じ時間なら)」「速さの比=時間の逆比(同じ距離なら)」をいつでも引き出せるようにしてください。
  • 平面図形と面積比:大問9の正方形を組み合わせた図形の面積比、大問11の折り紙の角度問題は、青山学院中等部が好む典型題です。補助線を引く練習を最低でも30題はこなしましょう。
  • 点の移動:大問12の長方形上を動く2点の問題は、グラフを自分でかいて整理する力が問われます。
  • データの整理:大問13は平均・中央値・最頻値を組み合わせた条件整理の問題でした。表に未知数を入れて式を立てる練習をしておくと差がつきます。

学習方法の目安

毎週、過去問または同レベルの問題集を1回分(45〜60分)通して解く時間を作ってください。解き終わったあとには「最初に手をつけるべきだった問題」「捨ててもよかった問題」を必ず振り返ります。小問13題の中には、必ず2〜3問の「時間泥棒」が混ざっています。それを見抜く目を養うことが、得点を10点以上伸ばす近道です。

つまずきやすいポイント

折り紙の角度問題(大問11)のような図形は、「折る前」と「折った後」を別々の図に描き直すクセをつけてください。頭の中だけで処理しようとすると必ずミスします。また、大問13のような「ヒントが3つ与えられて表を埋める」問題では、ヒント①②③のどれから使うと一番情報が確定するかを判断する訓練が必要です。これは過去問演習でしか身につきません。


理科 ― 時事と日常観察を結びつける出題が特徴です

2026年度の理科は、大問1の小問集合から始まり、大問2は水中の小さな生物とメダカの行動実験、大問3は金星と火星、大問4は塩酸と水酸化ナトリウムの中和、大問5は豆電球と回路の問題でした。生物・地学・化学・物理の4分野からバランスよく出題されています。

重点的に取り組むべき単元

  • 時事的な科学トピック:大問1ではロバート・ゴダードによる史上初の液体燃料ロケット打ち上げから100年という話題が登場しました。青山学院中等部は、その年の科学的なニュースを必ず1問は入れてきます。ノーベル賞、宇宙探査、新発見の生物などは、ニュースで見たら家族と話題にする習慣をつけてください。
  • 生物の観察と行動:大問2ではミドリムシ・ツリガネムシなどのプランクトンの識別、メダカの卵の付着糸の役割、さらにメダカが川で同じ位置にとどまる習性(走流性・走光性)が問われました。教科書の写真を「名前と特徴」をセットで覚えるだけでなく、「なぜそうなるのか」まで踏み込んで理解してください。
  • 天体(特に金星・火星):大問3では「よいの明星」が見える時間帯と方角、火星が赤く見える理由、火星の逆行運動が問われました。内惑星と外惑星の見え方の違いは、必ず図を描いて自分の手で確認してください。
  • 中和反応の計算:大問4では、塩酸100mLに水酸化ナトリウム水溶液を40・60・80・100mLずつ加え、金属との反応や蒸発残留物の重さを問う問題が出ました。完全中和の体積比をまず見抜き、そこから「残った酸性/アルカリ性の量」を計算する手順を、最低20題は練習しておきましょう。
  • 電気回路:大問5の豆電球と複数端子の接続問題は、12通りのつなぎ方を場合分けする力が問われました。回路図を書き換えて「直列か並列か」を判定する訓練が必要です。

学習方法の目安

理科は、知識問題と計算・思考問題の比率がほぼ半々です。知識問題は「一問一答型の問題集」を週3回・各20分で十分回せます。一方、計算・思考問題は1日1題でよいので、必ず「途中式や考え方」をノートに書き残してください。答えが合っていても、考え方が雑だと次に応用できません。

つまずきやすいポイント

大問1(5)の「温度計の先だけを液体につけたときの示す値」のような問題は、テキストには載っていない「日常の観察力」を問うています。理科室での実験を思い出しながら、「もし○○だったら、温度計はどう反応するか」を自分の頭で考える訓練が必要です。また、大問4(5)のように「塩酸の体積も水酸化ナトリウムの体積も変える」発展問題は、表に整理して比例関係を見抜く力が問われます。

過去問演習時の注意点

理科の試験時間は限られています。大問5のような場合分け問題は、最後にじっくり取り組むのが正解です。先に大問1〜4を確実に終わらせる時間配分を、過去問で体に覚え込ませてください。


社会 ― 「読ませる問題」が多く、資料読解力が決定打になります

2026年度の社会は、大問1が東北地方の地理(火山フロントの資料読解を含む)、大問2が稲作と「米騒動」をテーマにした歴史・地理融合問題、大問3が江戸の火消し制度、大問4が美術・文化、大問5が世界史と日本史の年表問題、大問6がトランプ大統領の関税政策や参議院選挙、平和記念式典のスピーチなど時事公民でした。

重点的に取り組むべき単元

  • 地方ごとの地理:大問1では東北地方の河川、平野・盆地、世界自然遺産(白神山地)の樹種、新幹線と都市の位置関係、夏祭り、果物の収穫時期、扇状地の等高線、火山フロントなど、地理のあらゆる切り口が問われました。地方別に「自然・産業・文化・交通」を一枚の白地図にまとめる作業を、全地方分やってください。
  • 歴史の流れと史料:大問2では飛鳥時代の班田収授法、第一次世界大戦、シベリア出兵と寺内正毅内閣など、時代を超えた知識が必要でした。大問5の年表問題(元寇、ノルマントン号事件、天正遣欧使節、伊能忠敬の測量)は、出来事を「西暦」で覚えるだけでなく、「同じ時代の世界の動き」と結びつけて覚える必要があります。
  • 時事公民:大問6ではトランプ政権の関税政策、2025年7月の参議院議員選挙、広島平和記念式典のスピーチが題材になりました。新聞やニュース番組を、保護者の方と一緒に週1回でいいので見る習慣をつけてください。
  • 米と農業政策:大問2では「減反政策」やその後の生産調整政策が問われました。教科書だけでは深く扱われない分野なので、農業の現状について解説する子ども向けニュース記事を読んでおくと安心です。

学習方法の目安

社会は「知っているか/知らないか」で差がつくと思われがちですが、青山学院中等部の問題は、知識を前提に「資料を読んで考える」問題が多いのが特徴です。大問1の問7、火山フロントの資料は、長めの文章と図を読み取って答える形式でした。週に1回、長文資料付きの問題(過去問や時事問題集)を1題、時間を計って解いてください。

つまずきやすいポイント

  • 「正しくないもの」を選ぶ問題:大問1問8〈II〉や大問2問5〈III〉のように、選択肢の中から誤りを2つ選ぶ形式は、油断すると失点します。問題文の「正しくない」「2つ選び」という指示に印をつける習慣を必ずつけてください。
  • 複数情報の組み合わせ:大問2問3〈II〉の「場所と人物の組み合わせ」、大問6問2〈II〉の「長所と短所の組み合わせ」のように、2つの要素をペアで答える問題は、片方が合っていても点になりません。両方を確実に判断する力が必要です。
  • マークや図の識別:大問3問3のヘルプマーク類の識別、大問4の土偶や浮世絵の作品識別は、教科書の写真ページをしっかり見る習慣がついていないと差がつきます。

過去問演習時の注意点

社会の過去問は、必ず「解説を読みながら、関連する地名・人名・出来事をその場で地図や年表に書き込む」やり方をしてください。間違えた問題のキーワードだけをノートに集めても、次に同じテーマが出たとき答えられません。一問につき5分かけてでも、周辺知識を整理する時間を取ることが、本番の得点を支えてくれます。


3教科に共通して言えるのは、「奇問・難問はほとんどなく、基礎を積み上げた人が報われる出題」だということです。逆に言えば、ごまかしの効かない試験です。今日から1日1日、地道に積み上げていってください。

合格に向けた学習計画

🎯 要点: 青山学院中等部の入試は、算数・理科・社会のいずれも基礎力と思考力の両方を問う構成です。 受験本番から逆算し、12ヶ月前からの「基礎固め→過去問演習→実戦演習」の3段階で進めましょう。 各時期で何にどれだけ時間を割くかを明確にし、計画的に弱点を潰していくことが合格への近道です。

青山学院中等部の入試問題を見ていくと、算数では数の処理・図形・速さ・場合の数まで幅広く出題され、理科は4分野(生物・地学・化学・物理)からまんべんなく、社会も地理・歴史・公民・時事問題と総合的に問われています。つまり、特定の単元だけを得意にしても合格点には届きません。ここからは、本番までの期間を3つに分け、何をどのくらいやればよいかを具体的に伝えていきますね。

早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し

この時期は「土台づくり」の期間です。ここを軽視すると、後で必ず行き詰まります。1日の家庭学習時間の目安は、平日2〜3時間、休日4〜5時間を確保してください。

算数(週あたり7〜10時間) 2026年度の出題を見ると、大問1〜2で四則計算と逆算、その後は割合(仕入れ値と利益)、容積と単位換算、つるかめ算的な料金計算、集合(ベン図)、速さと比、図形(面積比・折り紙の角度)、点の移動、データ(平均・中央値・最頻値)と、典型的な単元が網羅されています。つまり、6年生の夏前までに、塾のテキストの「基本問題」レベルを全単元1周しておくことが最優先です。特に「比と割合」「速さ」「平面図形」「場合の数」は出題の中心になるので、苦手があれば早期に潰しましょう。

理科(週あたり4〜5時間) 理科は大問5題で、生物・地学・化学・物理がほぼ均等に出題されています。2026年度は、アゲハチョウの生態、メダカ・微生物の観察、金星と火星、塩酸と水酸化ナトリウムの中和、豆電球の回路と、教科書に載っている基本テーマばかりです。ですが、「ロケットの燃料」や「温度計の正しい使い方」のように、知識を実生活と結びつける問題も混ざっています。早期はまず4分野の基本知識を1冊の参考書で網羅すること、そして実験器具の使い方や観察の手順は図とセットで覚えてください。

社会(週あたり4〜5時間) 2026年度は東北地方の地誌(河川・気候・果物・伝統工芸)、米の歴史(飛鳥時代の班田収授〜令和の米騒動)、江戸の火消、美術史、年表並べ替え、関税や参議院選挙といった時事まで出題されました。範囲がとにかく広いので、地理は地図帳と白地図、歴史は年表、公民はニュースを、それぞれ「毎日少しずつ」触れる習慣を作りましょう。特に時事問題は早期から新聞やこども向けニュースサイトをチェックしておくと有利です。

この時期の目標は、模試の偏差値を上げることよりも「抜けている単元をゼロにする」ことです。間違えた問題ノートを作り、月末に必ず復習してください。

中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強

夏休みから秋にかけては、いよいよ過去問に取り組みます。学習時間の目安は、平日3時間、休日6〜7時間です。

過去問の進め方 青山学院中等部の過去問は、最低でも5年分を解いてください。可能なら7〜10年分が理想です。1回目は本番と同じ制限時間で解き、答え合わせの後に「なぜ間違えたか」を必ず書き出します。算数なら「途中式のミス」「公式の使い方を忘れた」「時間が足りなかった」などの原因分類が大切です。

算数の対策ポイント 過去問を見ると、大問1〜2の計算・逆算で確実に得点することが必須です。ここを落とすと合格は遠のきます。また、点P・点Qが辺上を動くタイプの問題や、折り紙の角度を求める問題、グラフから容器の底面積比を読み取る問題など、「動きをイメージする問題」と「比を使って解く問題」が頻出です。図を自分で描く練習を、週に3回はやってください。

理科の対策ポイント 理科は5題構成で、計算問題(中和の量的関係、回路の組み合わせの数え上げなど)が必ず含まれます。2026年度では、水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を混ぜて固体の重さを求める問題や、豆電球が光るつなぎ方を12通りから数え上げる問題が出ました。化学の量的計算と、回路の場合分けは、過去問を通じて出題パターンを体に染み込ませましょう。

社会の対策ポイント 社会は記号選択が中心ですが、選択肢に紛らわしいものが多いので「消去法」を磨く必要があります。また、地形図・写真・グラフ・年表など資料を読み取らせる問題が必ず出ます。過去問演習では、資料を雑に見ずに「何が書かれているか」を口に出して確認する練習をしてください。

弱点補強には、週末に2時間程度を当てましょう。過去問で見つかった「できない単元」を、夏期講習のテキストや市販の単元別問題集で集中的に潰します。

直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習と時間配分、体調管理

11月以降は、いよいよ仕上げです。新しい問題集に手を出すのではなく、これまでやった教材と過去問の復習に絞ってください。

時間配分の練習 青山学院中等部の試験は、各教科とも限られた時間で多くの問題を処理する必要があります。算数は大問13題、理科は大問5題、社会は大問6題と、ボリュームがあります。過去問を解くときは、必ずタイマーをセットし、「最初の5分で全体を見渡し、解く順番を決める」習慣をつけましょう。算数なら、大問1・2の計算と、自分の得意分野から先に手をつけ、難しそうな図形や点の移動は後回しにする戦略が有効です。

捨て問の見極め 合格点を取るには、全問正解は必要ありません。算数の後半の難問1〜2問は、解けなくても合否に影響しないことが多いです。「この問題は捨てる」という判断を、過去問演習を通じて訓練してください。

理科・社会の知識総点検 理科は4分野の用語と実験手順を、社会は地理の地名・歴史の年号・公民の制度を、薄い参考書1冊で総ざらいします。直前期は新しいことを覚えるより、「すでに知っていることを取りこぼさない」方が大事です。1日30分でも、毎日続けてください。

体調管理 受験1ヶ月前からは、本番と同じ時間帯に頭を働かせる練習をします。朝型生活に切り替え、起床から3時間後に試験開始時刻が来るよう、生活リズムを整えてください。睡眠時間は最低7時間。風邪をひかないよう、手洗い・うがい・マスクは徹底しましょう。

前日と当日 前日は新しい問題には手を出さず、間違いノートと暗記事項の見直しだけにします。試験会場には**時計・受験票・筆記用具・消しゴム(複数)**を必ず持参。青山学院中等部の注意書きにも「消しゴムの消しカスをはらう」とあるように、解答用紙を清潔に保つことも採点者への大事な配慮です。

ここまで読んでくれた君なら、もう大丈夫。計画を立てて、毎日コツコツ積み上げれば、必ず力はつきます。焦らず、しかし手を抜かず、合格を勝ち取りに行きましょう。

塾講師から受験生へ

🎯 要点: 青山学院中等部は「広く・速く・正確に」考える力を試す学校で、知識の丸暗記だけでは戦えません。 過去問を見れば、時事・身近な現象・データ読み取りなど、教室の外にヒントがある問題が必ず出ています。 今日からできることを一つずつ積み重ねれば、合格に必要な力は必ず身につきます。一緒に頑張りましょう。

こんにちは。青山学院中等部を目指すみなさんに、長年この学校の問題を見てきた立場から、少しだけ本音でお話しさせてください。

まずはっきり言います。青山学院中等部の入試は、「がんばって覚えれば取れる」タイプの試験ではありません。2026年度の問題を見ても、たとえば理科では「液体燃料ロケット打ち上げから100年」という時事ネタが出ています。算数では小問が13題、図形・速さ・場合の数・データの活用までまんべんなく問われ、最後の問題13では平均値・中央値・最頻値の3つを同時に使ってクラスの人数を逆算させる、なかなか手強い設定でした。社会でも、令和の米騒動を入口に飛鳥時代の戸籍制度まで一気につなげる出題があり、「点」ではなく「線」で歴史をとらえているかが問われています。

つまりこの学校は、「あなたがふだん世の中をどれだけ見ているか」「知っている知識を、初めて見る場面で使えるか」を確かめにきているのです。これは、一夜漬けでは絶対に間に合いません。だからこそ、今日から始めてほしいことがあります。

一つ目は、ニュースや身のまわりの現象に「なぜ?」と立ち止まる習慣です。山の上はなぜ寒いのか、関税は誰が誰にかけるものなのか、参議院の半数改選なのになぜ125人も当選したのか。今年の理科や社会では、こうした「ふだん大人が新聞で見ている話題」が、そのまま問題になっていました。テキストの外にも勉強材料はあるのです。

二つ目は、速く正確に処理する計算力です。算数の大問1や2のような計算問題は、ここで落とすと取り返しがつきません。私はいつも生徒に「計算は守りの技術」と言っています。難問で勝負する前に、まず守りを固めましょう。毎日10分でいいので、計算と一行問題を続けてください。

そして三つ目。これがいちばん大事です。過去問を解いたあと、間違えた問題を「なぜ間違えたか」言葉で説明すること。「うっかり」で済ませた瞬間、その問題は本番でもう一度あなたを裏切ります。図形比の問題でも、データの問題でも、間違えた理由をノートに書く——この地味な作業ができる子が、最後に伸びます。

楽な道ではありません。むしろ、青山学院中等部の問題は、解けば解くほど「自分の知らないこと」が見えてきて、苦しくなる時期も来るはずです。でも、それは成長している証拠です。知らないことに出会えた今日のあなたは、昨日のあなたより一歩前にいます。来年の春、制服を着て校門をくぐる自分の姿を思い浮かべて、今日のひと問題に丁寧に向き合ってください。先生たちはずっと、みなさんの努力を信じています。

保護者の皆さまへ —— 青山学院中等部2026年度入試を支えるご家庭の役割

🎯 要点: 青山学院中等部の入試は、算数・理科・社会いずれも「素早い処理」と「身近な題材への関心」が問われる構成です。 ご家庭では学習量の管理よりも、お子さまが安心して机に向かえる環境づくりと、適切な距離感での声かけが鍵となります。 過去問は得点を競う道具ではなく、お子さまの弱点を見つけ、本番までの残り時間を逆算するための「地図」として活用していただきたいと考えます。

青山学院中等部の入試問題が持つ「色」を知ってください

まず、2026年度の問題を拝見した上で、保護者の皆さまにお伝えしたい入試の特徴を整理いたします。

算数は大問13題構成で、計算問題から始まり、割合・速さ・図形・場合の数・データの活用まで幅広く出題されました。特に最後の大問13ではテストの得点分布を題材に、平均値・中央値・最頻値を組み合わせて人数を特定する問題が出されています。これは単なる計算力ではなく、「与えられた条件を整理し、論理的に絞り込む力」が求められる典型例です。

理科は生物・地学・化学・物理の4分野からバランスよく出題されており、2026年度はアゲハチョウの生態、金星・火星の見え方、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和、豆電球の回路など、教科書の基本を踏まえつつ「身のまわりの現象」と結びつけて考える問題が並びました。液体燃料ロケット100周年を絡めた時事的な出題もあり、日常の中で科学に触れているかが問われています。

社会は東北地方の地理、米をめぐる歴史、災害と防災、美術と国際交流、参議院議員選挙や関税といった時事問題まで、非常に幅広いテーマで構成されていました。昨年の参院選や、トランプ大統領の関税政策など、新聞・ニュースで取り上げられた題材が直接問われている点は、ぜひご家庭で意識していただきたいところです。

家庭学習を支える「環境」と「声かけ」

この時期、保護者の皆さまにお願いしたいことは、「教える」ことよりも「整える」ことです。

学習環境については、リビング・自室どちらでも構いませんが、お子さまが集中できる場所を一定に保ってあげてください。机の上に余計なものを置かない、参考書と問題集の置き場所を決めるといった小さな工夫が、勉強の立ち上がりを早くしてくれます。

声かけについては、結果ではなくプロセスを言葉にしてあげてください。「点数が上がったね」よりも「昨日できなかった中和の計算が、今日は解けるようになっているね」という具体的な変化を言葉にしていただくと、お子さまは自分の成長を実感できます。逆に「もっと頑張りなさい」「○○ちゃんはできているのに」といった比較や叱責は、この時期はほとんど効果がありません。むしろ逆効果になることが多いと、これまでの経験から申し上げます。

過干渉と放任の「ちょうど真ん中」を探す

受験期によくいただくご相談が、「どこまで関わってよいか分からない」というものです。

結論から申し上げますと、学習内容そのものには深く立ち入らず、生活リズムと体調管理を主な担当領域とするのが、12歳前後のお子さまには最も合っています。算数の解法や理科の中和計算を保護者の方が教え込もうとすると、お子さまは「自分の力で解けない」という劣等感を持ってしまうことがあります。

一方で、完全な放任もお勧めしません。週に一度でよいので、お子さまの学習計画表や塾のテスト結果を一緒に眺める時間を作ってください。そのとき大切なのは、「次はどうする?」と問い詰めるのではなく、「今、何が一番気になっている?」と尋ねる姿勢です。お子さま自身に課題を言語化させることで、自走する力が育ちます。

過去問演習を「地図」として使う

青山学院中等部の過去問は、ぜひ本番までに繰り返し活用していただきたい教材です。ただし、点数を競う道具として使うと、お子さまの自信を削いでしまうことがあります。

過去問演習でご家庭がチェックしていただきたいのは、次の3点です。

  1. 時間配分: 算数13題、理科5大問、社会6大問という分量を、決められた試験時間内に解き切れているか。途中で時間切れになっている分野はないか。
  2. 失点の傾向: たとえば理科であれば、知識問題で落としているのか、計算問題(中和の量的計算や回路の問題)で落としているのか。社会であれば、地理の知識か、時事問題か、年代整序か。
  3. 見直しの精度: 解き直しをしたときに、「なぜ間違えたか」をお子さま自身の言葉で説明できるか。

これらを保護者の皆さまが把握していただければ、塾の先生との面談でも具体的なご相談ができますし、お子さま本人にも的確な助言ができるようになります。

最後に —— 入試本番までの伴走者として

お子さまが入試本番で実力を出し切るために、保護者の皆さまにできる最大の貢献は、「いつもと同じ家庭の空気」を保つことだと、私たちは考えています。特別なことをする必要はありません。普段通りの食事、普段通りの会話、そして「あなたを信じている」という静かなメッセージ。それこそが、12歳のお子さまにとって何より心強い支えになります。

残された時間は限られていますが、焦らず、お子さまのペースを尊重しながら、ご家庭ならではの形で伴走していただければと思います。

2027年度入試の予想

🎯 要点: 2026年度の出題を踏まえると、2027年度も基礎の正確さと時事・身近な題材への対応力が問われる見込みです。 算数は小問の素早い処理と図形・規則性の応用、理科は実験考察、社会は地理・歴史・公民の融合的読解が鍵になります。 ただし予想はあくまで参考であり、幅広い単元をまんべんなく仕上げる姿勢がもっとも大切です。

ここからは、2026年度の出題内容をもとに、翌2027年度の青山学院中等部入試で出題が予想されるポイントを教科別にお伝えします。ただし、入試問題は毎年工夫されるものですから、ここに書く内容はあくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。予想に頼りきりにならないよう、まずはそのことを心に留めて読んでください。

算数の予想

2026年度は、計算問題から始まり、割合・速さ・図形・規則性・場合の数・データの読み取りまで、はば広く出題されました。とくに大問12で長方形の中を動く2点の問題、大問13で度数分布表の空欄を埋める問題が出ているのが印象的です。

2027年度も、

  • 序盤(大問1〜2あたり)の逆算を含む計算問題
  • 割合・売買損益、仕事算やバケツ算のような文章題
  • 速さと比を組み合わせた応用 (踏切や駅の問題のような図を伴う出題)
  • 図形の面積比・相似、立体や容器の水量変化
  • 折り紙の角度問題のような作業を伴う図形問題
  • 平均値・中央値・最頻値を扱う統計の問題

このあたりは引き続き狙われやすいと予想します。とくに、2026年度の大問13のように「条件を順番に整理して当てはめていく」タイプの問題は、青山学院中等部らしさが出やすいので、過去問演習でしっかり慣れておきたいところです。

理科の予想

2026年度は、生物 (アゲハチョウ・水中の生物・メダカ)、地学 (山の気温・金星と火星)、化学 (塩酸と水酸化ナトリウムの中和、金属との反応)、物理 (豆電球と回路) と、4分野からバランスよく出題されました。途中にゴダードの液体燃料ロケットを題材にした時事的な小問もあった点が特徴です。

2027年度も、

  • 大問1で4分野を横断する小問集合
  • メダカの実験のように実験条件を読み取って考察する問題
  • 金星・火星のような天体の見え方 (月の満ち欠けや日食・月食も要注意)
  • 中和・金属と水溶液の反応など水溶液の総合問題 (計算を含む)
  • 電気回路の組み合わせ問題で、つなぎ方が何通りあるかを数える形式

このあたりが出題されやすいと考えられます。とくに「身近な現象をなぜそうなるのか説明する力」が求められる傾向は続くでしょう。

社会の予想

2026年度は、地理で東北地方をテーマにした大問、歴史で米と日本史の関わり、火消制度、日本美術と外国人の関わり、年代整序、そして公民で関税・参議院議員選挙・平和記念式典のスピーチと、時事的な題材を絡めた出題が目立ちました。

2027年度も、

  • 地方別の地理 (地形・気候・産業・伝統工芸を一体で問う)
  • 資料文や図表を読ませる思考型の地理問題
  • 一つのテーマ (今年は米) を軸に古代から現代まで通史で問う歴史融合問題
  • 時事ニュースと公民を結びつけた出題 (選挙・国際関係・平和)
  • 年代整序や、ある時期に入るできごとを選ぶ時期判定

このあたりは継続して問われると予想されます。

最後に — 予想に頼らない学習を

ここまで予想を書いてきましたが、繰り返しお伝えします。これはあくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。本番では、ここで挙げなかった単元から出ることも十分にありえます。

ですから、合格に近づくいちばんの近道は、ヤマを張ることではなく、苦手単元を残さず、基礎を確実に固めることです。そのうえで、過去問を通じて青山学院中等部らしい問題の「読み方」と「時間配分」に慣れていきましょう。地道に積み上げた力こそが、本番でいちばん頼りになりますよ。