攻玉社中学校2026年度入試の全体傾向
🎯 要点: 攻玉社中学校の入試は4教科すべてで「思考力」と「読み取る力」を重視する構成です。 算数では場合分けや規則性、理科では時事や実験考察、社会では長文リード文、国語では心情の機微を問う設問が中心になっています。 単なる暗記や公式当てはめでは太刀打ちできず、知識を「使いこなす」訓練が合格への近道です。
さあ、ここから攻玉社中学校の2026年度入試がどんな試験だったのか、一緒に見ていきましょう。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言いますね。まずは攻玉社の入試がどんな性格のテストなのか、4教科全体を見渡してつかんでおくことが、対策の第一歩になります。
4教科に共通する3つの特徴
2026年度の問題を分析すると、教科を越えて次の3つの特徴がはっきりと見えてきます。
- 長いリード文・会話文から情報を読み取る力が試される 理科の大問1では先生と生徒の会話形式でウシガエルやアメリカザリガニといった外来生物の話題が展開され、社会の大問1ではボーカロイドの「初音ミク」を切り口に日本文化史を語る非常に長いリード文が出題されました。算数の問題文も短いとは言えず、国語の小説文・論説文も含めて、「とにかく読まされる」試験だと覚悟しておいてください。
- 時事・社会的なテーマと教科知識を結びつける出題 理科では地球温暖化や二酸化炭素濃度(ppm)、社会ではG20サミット、トランプ政権、生成AIのガイドラインなど、2024〜2025年の出来事が随所に登場しています。新聞やニュースで見聞きした話題が、そのまま入試問題の素材になっていると考えてよいでしょう。
- 答えを出すまでの「過程」を問う問題が多い 算数では場合の数・規則性・図形の切断など、手を動かして考えなければ解けない問題が並びます。理科では理由を20〜25字で記述させる問題、国語でも80字以内で本文全体を踏まえてまとめさせる問題が出題されました。「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明する練習が必要です。
難易度感──「標準+応用」のバランス型
攻玉社の入試は、極端な難問ばかりが並ぶ「奇問型」ではありません。基礎〜標準レベルの問題で確実に点を取らせたうえで、後半に思考力を要する応用問題を配置するという、よくできた構成になっています。
たとえば算数の大問1は計算問題と新しい記号(A☆B)を使った規則性の問題、大問2は割合・速さ・図形・平均など典型的な小問集合です。ここで確実に得点できるかどうかが、合否の分かれ目になります。一方で大問3のカードを取り除く作業を繰り返す問題や、大問4の立方体の切断問題は、図をかきながらじっくり考える力が必要です。
国語も同じで、漢字の読み書きや慣用句の知識問題で基礎を確認したあと、小説と論説文で深い読解を求める構成になっています。「基礎で落とさない」「応用で粘る」──この2本立てが攻玉社対策の合言葉です。
特徴的な出題パターン
攻玉社らしさが特に出ているのが、次のような出題です。
- 国語の「言葉の本来の意味」を問う問題:「失笑」「役不足」「おもむろに」など、世間で誤用されがちな言葉の正しい意味を選ばせる大問が独立して出題されました。語彙力を「正確に」鍛えているかが試されます。
- 理科の融合的な思考問題:生物分野でありながら密度計算(大谷石と御影石の比較)や、ばねの伸び縮みを組み合わせた力学問題など、複数の知識を組み合わせないと解けない問題が並びます。
- 社会の超長文リード文:初音ミクから江戸文化、ジャポニズムまでをつなぐ大問1のリード文は圧巻でした。途中で読むのを諦めず、必要な情報を素早く拾う訓練が必須です。
- 国語の心情記述:本文中から十六字・二十字といった指定字数で抜き出させる問題が多く、本文を正確に読み込む力が求められます。
この記事の使い方
ここから先のsectionでは、教科ごとの具体的な傾向や、いつから・何を・どう対策すればよいかを順番にお話ししていきます。まずは「攻玉社の入試は、知識を覚えるだけでは戦えない試験だ」ということをしっかり心に刻んでおいてください。逆に言えば、ふだんから「なぜ?」「どうして?」と考える習慣がついているお子さんにとっては、実力を発揮しやすい試験でもあるのです。
2026年度の教科別出題傾向
🎯 要点: 攻玉社中学校2026年度第1回入試は、4教科とも「会話文や時事的な題材を入口に、基礎知識と思考力の両方を試す」構成です。 算数は計算・小問・規則性・立体図形の4本柱、理科は会話文を軸にした融合問題、社会は文化と時事の長文リード、国語は心情把握と論理の二本立てが特徴です。 どの教科も「与えられた条件・資料を丁寧に読み取り、自分の言葉で整理する力」が合否を分けます。
ここからは、2026年度第1回入試の問題を教科ごとに見ていきましょう。攻玉社中学校の入試は、知識の暗記だけでは突破できません。なぜそうなるのか、何が問われているのかを順番に整理していきますね。
算数:大問4題構成、計算・小問・規則性・立体図形のバランス型
算数は大問4題で構成されています。配点や試験時間は問題冊子からは明示されていませんが、出題の柱ははっきりしています。
- 大問1(計算・規則性の小問):四則計算、逆算、そして「A☆B=A×A+B×B」のような独自記号を定義して計算させる問題が出ました。記号の定義を正確に読み取り、当てはめて処理する力が問われます。
- 大問2(一行問題5題):場合の数(白玉5個・黒玉3個の並べ方)、損益算(原価1500円、定価の20%引きで1560円)、通過算(鉄橋とトンネルの長さの比3:5、通過時間33秒・45秒)、回転体の体積、平均点の処理(6回平均65.2点→8回平均68.3点)と、典型分野が網羅的に並んでいます。
- 大問3(規則性・操作の問題):1〜24までのカードに対して「奇数番目を取り除く操作A」「偶数番目を取り除く操作B」を繰り返す設定です。さらに小問(5)では1〜200までに範囲を広げ、操作を繰り返したときに最後に残るカードを問うています。実験的な操作のルールを正確に把握し、規則を見抜く力が必要です。
- 大問4(立体図形):1辺6cmの立方体ABCD-EFGHの頂点A・C・F・Hを結んだ正四面体(解答用紙上は「立体X」)を扱い、その後さらに各辺を3等分する点を通る平面で切断する問題です。三角錐の体積、断面の長さ、切断後の小さい立体の体積まで踏み込んで問われています。
「この学校らしさ」は、大問3の規則性と大問4の立体切断にはっきり表れています。大問3は枚数を24枚から200枚に増やすことで「規則を見つけて一般化できるか」を試し、大問4は立方体に内接する正四面体をさらに切断するという、段階的に難度が上がる立体問題です。手を動かして図を描き、条件を整理する習慣がそのまま得点力につながります。
理科:会話文をベースにした「読ませる」融合問題
理科は大問4題構成で、生物・地学・化学・物理が1つずつ配置されています。特徴的なのは、大問1と大問2が会話文や見学レポート形式になっていることです。
- 大問1(生物・環境):野外観察での会話文を題材に、外来生物(ウシガエル・アメリカザリガニ・オオクチバス)、特定外来生物、地球温暖化、二酸化炭素濃度(430ppm)、温室効果ガス、オゾン層破壊までを一気通貫で問います。「1%は1ppmの何倍か」など、単位換算の基本も含まれています。
- 大問2(地学):攻玉社の正門の石垣に使われている「大谷石」を入口に、風化、凝灰岩、岩石の密度計算(大谷石1.7g/cm³、御影石2.7g/cm³)、関東ローム層、火山灰の堆積年数(4.3万年での平均堆積速度から5mm堆積に何年か)まで扱います。学校の身近な景観を出発点に、地学の総合力を試す良問です。
- 大問3(化学):8種類の水溶液A〜Hを5つの実験から特定する、定番の「水溶液の判別」問題です。蒸発させたときの残留物、加熱時の気体のにおい、アルミニウムとの反応、BTB溶液の色変化など、複数の実験結果を組み合わせて推論します。最後は石灰水を煮詰めた後のリトマス紙の色を理由付きで20〜25字で書かせる記述問題です。
- 大問4(物理・ばね):自然長の等しい2本のばねA・Bを用い、つるす場合、台ばかりに乗せる場合、上下からはさむ場合と条件を変化させながら、伸び・縮みを段階的に計算させます。最終問題では「上のばねがA、下のばねがB」というように左右非対称な設定になり、力のつり合いを正しく場合分けできるかが鍵になります。
攻玉社の理科は、**「会話文・観察記録の中に必要な情報がすべて書かれている」**点が大きな特徴です。問題文を雑に読み飛ばすと致命的な失点につながります。普段から教科書の太字だけを覚えるのではなく、「なぜそうなるのか」を文章で説明できる学習を意識してください。
社会:長文リードによる文化・時事融合型
社会は大問3題で構成され、いずれも長いリード文を読ませる形式です。
- 大問1(歴史・文化):初音ミクとボーカロイド文化を導入とし、ジャポニズム、埴輪、浮世絵、蔦屋重三郎などを軸に、江戸文化から近現代史までを横断的に問います。G20、機動戦士ガンダム、明治改元の狂歌、近世文学作品(『太平記』『源氏物語』『平家物語』『枕草子』)、1925年の出来事(ラジオ放送開始・治安維持法・普通選挙法・日ソ基本条約)など、文化・時事・歴史が一体化しています。
- 大問2(公民・国際・地理):ユヴァル・ノア・ハラリ氏の来日講演を入口に、貿易戦争、関税、ブロック経済、地産地消、デジタル庁、ラムサール条約、IOM(国際移住機関)、トランプ政権の動向まで扱います。地理分野では大分県と思われる県の説明(製紙工業、別府温泉・府内城など)や鳥取県の特徴(白兎海岸)が問われています。
- 大問3(政治・国際):日本国憲法第86条を引用しつつ予算審議の流れを問う問題、ノーベル平和賞、1980年以降の出来事の年代整序、税の知識、国際連合の基礎まで、公民の総合問題です。
「この学校らしさ」は、現代のサブカルチャーやニュースを切り口にしながら、最終的には正統派の知識を問う点にあります。リード文が長いので、まず「何が問われているか」を素早く判断する読解スピードが必要です。ニュースに普段から触れ、教科書の知識と結びつける訓練を積みましょう。
国語:漢字・語彙・物語文・論説文の四本柱
国語は大問五題構成です。
- 大問一・二(漢字):読み5問(「旗手」「率直」「貸借」「払底」「過ち」)、書き5問(「単調」「識別」「仲裁」「浸透」「危ぶむ」)。中学受験標準レベルですが「払底」のように難度の高い熟語も含まれます。
- 大問三(語彙・慣用句):「役不足」「破天荒」「気が置けない」など、本来の意味と誤用が混同されやすい言葉を選ばせる問題です。普段から辞書を引く習慣がないと得点しづらい構成になっています。
- 大問四(物語文):吉野葵『渡せなかったプレゼント』からの出題。実父と離別した「僕」が5年後に再会する場面を描いた作品で、心情把握の選択問題に加え、「本当はもう父と呼んではいけない父」「僕を本当の息子のようにかわいがってくれた」といった字数指定の抜き出し問題、本文の内容に合致する選択肢を2つ選ぶ問題まで出題されました。
- 大問五(論説文):小林武彦『なぜヒトだけが幸せになれないのか』からの出題。オランウータンと現代人を対比し、サイバー空間・テクノロジー・幸せの関係を論じます。空欄補充の慣用句(「うわのそら」)、15字以内の説明(「死からの距離が遠い状態」)、80字以内でオランウータンとの共通点を踏まえて筆者の主張をまとめる記述問題が出ました。
攻玉社の国語は、選択肢の精度の高さと、抜き出し・記述のバランスの良さが特徴です。特に大問五の最終問題は、本文全体を貫くテーマを自分の言葉で再構成する力が問われます。物語文では心情の根拠を本文中から探す癖を、論説文では「対比」と「筆者の主張」を線で結ぶ読み方を、日頃から訓練しておきましょう。
4教科比較表
| 教科 | 大問数 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 4題 | — | 計算・小問・規則性・立体図形のバランス型。記号定義や操作の規則を読み取る力が問われる |
| 理科 | 4題 | — | 会話文・見学記録を題材にした融合問題。生物・地学・化学・物理を1題ずつ配置 |
| 社会 | 3題 | — | 長文リード文型。文化・時事・公民を組み合わせ、知識と読解力を同時に試す |
| 国語 | 5題 | — | 漢字・語彙・物語文・論説文の四本柱。記述と選択のバランスが良い |
教科ごとに色合いは違いますが、共通して問われているのは「長い文章や条件を正確に読み、必要な情報を取り出して整理する力」です。日々の学習で、答えを出すだけでなく「なぜそうなるのか」を一言で説明する習慣をつけていきましょう。それが攻玉社の入試で最後の1点を取り切る力になります。
教科別対策のポイント
🎯 要点: 攻玉社中学校2026年度の入試は、4教科とも「基礎の正確さ」と「読解・思考力」の両方を試す出題でした。 国語は文学的文章と論説文の二題構成、算数は計算・小問・規則性・立体図形が柱、理科は時事的テーマと実験考察、社会は資料読解と現代社会の知識融合がポイントです。 ここでは、合格に近づくために今すぐ取り組むべき単元と勉強法を、教科ごとに具体的にお伝えします。
攻玉社の入試は、奇をてらった難問よりも「正確に読み、正確に処理する力」を重視する出題が中心です。だからこそ、基礎を固めたうえで応用に進むという王道の学習が一番効きます。以下、教科別に見ていきましょう。
国語:物語文と論説文の二本柱、語彙と慣用表現も侮らない
2026年度は、漢字の読み書き各5問、語彙(本来の意味を問う四択)5問、物語文(吉野葵『渡せなかったプレゼント』)、論説文(小林武彦『なぜヒトだけが幸せになれないのか』)という構成でした。
重点単元
- 漢字・語彙:「払底」「率直」「貸借」など、日常会話ではあまり使わない熟語の読みが出ています。書き取りも「識別」「仲裁」「浸透」など中学生レベルの語が並びます。
- 言葉の本来の意味:「役不足」「煮え湯を飲まされる」「気が置けない」など、誤用されやすい言葉の正しい意味を問う問題が出題されました。ここは知識勝負です。
- 物語文の心情変化:プレゼントを買う場面、父と別れる場面、五年後の再会と、時間を追って主人公の気持ちがどう変わるかを丁寧に追う力が必要です。抜き出し問題(16字、20字、4字)も複数出ています。
- 論説文の論旨把握:「自然回帰」と「テクノロジー活用」という二つの提案、そして「死からの距離」というキーワードを軸に、80字の記述で全体をまとめる問題が出ました。
学習方法
- 漢字は毎日10分でいいので、市販の漢字問題集を3周以上回してください。1周目で間違えたものに印をつけ、2周目以降は印のついた語だけを繰り返すと効率的です。
- 慣用句・故事成語は「意味」と「使い方の例文」をセットで覚えましょう。意味だけ覚えても、選択肢で言い換えられると答えられません。
- 読解は、週に物語1題・論説1題のペースで演習してください。解いた後、**「主人公の気持ちが変わる場面に線を引く」「論説の結論部に印をつける」**という作業を必ず行いましょう。
つまずきやすいポイント
- 物語文の抜き出し問題で字数指定を見落として失点するケースが多いです。字数(16字、20字、4字)を必ず先に確認してください。
- 論説文の80字記述では、「オランウータンと現代人の共通点」を整理した上で「だから何が言いたいのか」までを書ききる必要があります。要素を箇条書きで下書きしてからつなげる練習を積んでください。
過去問演習時の注意点
- 大問五つ構成を50分程度で解ききる時間配分が求められます。漢字・語彙の小問は合わせて10分以内で終わらせ、読解にしっかり時間を残しましょう。
算数:計算力・小問処理・規則性・立体図形が4本柱
2026年度の算数は、大問1が計算と数の規則(☆という新しい記号を使った計算)、大問2が小問集合(並べ方、損益算、通過算、回転体、平均算)、大問3がカードの取り除き作業による規則性、大問4が立方体内部の立体(正四面体)の切断問題でした。
重点単元
- 計算の正確さ:分数・小数の混合計算、逆算が出ます。ここを落とすと致命傷です。
- 典型的な小問:通過算、損益算、回転体の体積、平均算など、塾のテキストで頻出のテーマが幅広く問われています。
- 規則性・場合の数:大問3のように「ある作業を繰り返したとき、最後に残るもの」を問う問題は攻玉社らしい出題です。1から24、さらに1から200までと数を増やして問う構成で、規則を見抜く力が必要です。
- 立体図形の切断:立方体の中にできる正四面体(立体X)を、さらに平面で切断したときの体積を求める問題が出ました。空間把握力と、相似比・体積比の理解が必須です。
学習方法
- 計算は毎日10問を、時間を測って解く習慣を作ってください。1問あたり1分以内が目標です。
- 小問集合対策として、6年生の夏以降は「典型問題300題」のような網羅型問題集を1冊やりきりましょう。同じ問題を3回解いて、3回目に詰まらず解ける状態を目指してください。
- 規則性は、**「まず具体的に書き出して、規則を発見する」**という手順を徹底してください。大問3も、最初の数回の作業を実際に紙に書くと、残るカードが2の累乗番目だと気づけます。
- 立体図形は、実物の模型や展開図を作ってみることをおすすめします。立方体に正四面体が内接する形を頭の中で回転させられるようになれば、合格点が見えてきます。
つまずきやすいポイント
- 大問1(3)の「☆」のような新しい記号を使った問題で、ルールを誤読してしまうミスがあります。問題文のルールを声に出して読み、最初の例を自分で計算し直してから本問に進んでください。
- 立体の切断問題では、「どの面と交わるか」「切断面が何角形になるか」を図に描く前に解こうとして混乱する人が多いです。必ず断面を別の図に描き起こす習慣をつけましょう。
過去問演習時の注意点
- 50分で大問4つを解く時間配分が必要です。大問1と2の前半は合計20分以内で確実に取り、大問3・4にじっくり取り組む配分が理想です。
理科:時事ネタと身近な現象、計算問題の正確さが鍵
2026年度の理科は、大問1が外来生物と地球温暖化(ウシガエル・アメリカザリガニ・二酸化炭素濃度)、大問2が岩石と地層(攻玉社の校門にある大谷石、鹿沼土)、大問3が水溶液の判別実験、大問4がばねの計算問題でした。
重点単元
- 生物・環境:外来生物の指定、温暖化の影響、温室効果ガス、オゾン層破壊など、時事的かつ環境問題に直結するテーマです。
- 地学(岩石・地層):火山岩と深成岩の見分け、堆積岩の成因、関東ローム層、密度を使った体積計算など、知識と計算の両方が問われます。
- 化学(水溶液):8種類の水溶液を実験結果から特定する問題です。各水溶液の性質を体系的に覚えていないと解けません。
- 物理(ばね):ばねののびと縮みを、組み合わせや台ばかりとの併用で考える問題が出ました。基本のフックの法則を、複雑な状況で応用する力が必要です。
学習方法
- 生物・地学の知識は、ニュースや時事問題集と連動させて覚えてください。気象庁のデータ(大問1で実際に使われています)など、最新の社会情勢が問題に反映されています。
- 水溶液の判別は、**「実験操作 → 観察結果 → 該当する水溶液」**の表を自分で作ると整理できます。塩酸・水酸化ナトリウム水溶液・アンモニア水・石灰水・ほう酸水・炭酸水・食塩水・砂糖水の8種すべてについて、加熱・BTB・金属との反応をまとめておきましょう。
- ばねの問題は、**「ばねにかかる力 = ばねののびを決める」**という原則を徹底してください。台ばかりがあるときは、おもりの重さが「ばねが引く力」と「台ばかりが支える力」に分かれることを図で表す練習をしましょう。
つまずきやすいポイント
- 大問2(4)のような密度を使った体積計算で、「重さが同じ」という条件を忘れて単純に密度比だけで答えてしまうミスがあります。「何が等しいのか」を必ず式に書き出すことを習慣にしてください。
- 大問4(5)のような、ばねと台ばかりの組み合わせ問題では、力のつり合いを丁寧に追わないと混乱します。図に矢印を書き込みながら解いてください。
過去問演習時の注意点
- 知識問題は即答できるレベルに仕上げ、計算問題に時間を残す配分にしましょう。グラフや図を読む問題も多いので、定規を使わずに図を素早く読み取る練習をしておくと有利です。
社会:時事と歴史の融合、現代社会のキーワードが頻出
2026年度の社会は、大問1がボーカロイド「初音ミク」と日本文化(ジャポニズム、浮世絵、蔦屋重三郎、G20サミットなど)、大問2が貿易戦争・AI・地球温暖化・地産地消、大問3が国会の予算審議・国際連合・ノーベル平和賞などの時事と公民でした。
重点単元
- 歴史:江戸時代の出版文化(山東京伝、東洲斎写楽、喜多川歌麿など)、明治維新、1925年の出来事(普通選挙法、治安維持法、日ソ基本条約、ラジオ放送開始)など、特定の年代の出来事をまとめて問う形式が目立ちます。
- 地理:県の地誌(地形・産業・温泉・城)を組み合わせて答える問題、鳥取県の特徴など。
- 公民・時事:G20、貿易摩擦、関税、ブロック経済、デジタル庁、ラムサール条約、IOM(国際移住機関)、ノーベル平和賞受賞者など、2024〜2025年のニュースが大量に出題されました。
- 国会の仕組み:予算審議の流れ、両院協議会、衆議院の優越(60日)など、教科書レベルの公民知識が正確に問われます。
学習方法
- 歴史は、年表と地図を併用して覚えてください。大問1問10のように出来事を古い順に並べる問題は、年代の暗記が不可欠です。
- 時事は、6年生の秋以降に時事問題集を1冊仕上げてください。ノーベル平和賞、サミット開催地、新しい国際機関などは毎年問われます。
- 公民は、国会・内閣・裁判所の仕組みを図にしてまとめましょう。予算の議決と条約承認では衆議院の優越が働くが、法律案では両院協議会が「必要に応じて」開かれる、といった細かい違いも整理が必要です。
つまずきやすいポイント
- 大問1問7のように、**「間違っているものを選ぶ」**形式の出題が非常に多いです。選択肢を一つひとつ「○か×か」確認する習慣をつけてください。
- 時事問題で、ニュースを「聞いたことがある」レベルで止まっていると正解できません。出来事の**「いつ・どこで・誰が・何を」**を口で説明できる状態にしましょう。
過去問演習時の注意点
- 攻玉社の社会は、長い導入文(初音ミクの話など)から問題が出ます。文章の流れを把握しながら設問を解く力が求められるので、過去問演習では先に問題文を一気に読む訓練をしてください。
- 漢字指定(「筆」「ジャポニズム」など字数指定あり)の解答ミスも多発します。字数と漢字・カタカナの指定を必ず確認しましょう。
最後に一言。攻玉社の入試は、4教科とも「基礎ができている人を上から順に合格させる」というメッセージが感じられる出題です。難問を1問解ける力よりも、基本問題を10問続けてミスなく解ける力のほうがずっと合否を分けます。今日からの一問一問を、丁寧に積み上げていってください。
合格に向けた学習計画
🎯 要点: 攻玉社中の2026年度入試は、算数の処理力と記述・抜き出し型の国語、知識と思考を組み合わせた理社が問われます。 受験12ヶ月前から逆算し、早期は基礎固め、中期は過去問導入、直前期は実戦と時間配分に重心を移すのが王道です。 各時期で「何を・どれくらい」やるかを具体化し、苦手単元から逃げない計画を立てましょう。
ここでは、2026年度の出題内容を踏まえて、本番から逆算した学習計画を一緒に組み立てていきます。攻玉社中は4教科とも「基礎の正確さ」と「やや踏み込んだ思考力」の両方を測ってくる学校です。だからこそ、行き当たりばったりではなく、時期ごとに目標を決めて進めることがとても大切ですよ。
早期 (受験12ヶ月前〜6ヶ月前): 基礎固めと苦手の洗い出し
この時期は、6年生でいえば春から夏休み前後にあたります。ここでサボると、あとから取り戻すのは本当に大変です。逆にここで土台ができれば、秋以降の伸びが全く違ってきます。
学習時間の目安は、平日2〜3時間、休日4〜6時間。そのうち、
- 算数: 全体の40% (約週10〜12時間)
- 国語: 全体の25% (約週6〜8時間)
- 理科: 全体の20% (約週5〜6時間)
- 社会: 全体の15% (約週4〜5時間)
を目安にしてください。
算数は、2026年度でも計算問題・小問集合・図形・規則性 (大問3のカードを取り除く問題のような操作型)・立体図形の切断と、典型的かつ手応えのある単元がバランスよく出ています。まずは四則計算、比、割合、速さ、平面図形 (相似・面積比)、立体図形の基本公式を「考えずに手が動く」レベルまで仕上げてください。特に立方体を切断して体積を求めるタイプは、攻玉社では頻出パターンです。
国語は、漢字の読み書き、語句の意味 (慣用句・四字熟語・誤用されやすい言葉)、物語文の心情把握、説明文の論理展開が問われています。2026年度の大問三では「役不足」「破天荒」「煮え湯を飲まされる」など、本来の意味と誤用の区別を問う設問が出ました。語彙力は一朝一夕には身につきませんから、早期から毎日10分の語彙ノート作りを習慣にしましょう。
理科は、生物 (外来生物・温暖化)、地学 (大谷石・鹿沼土・火山岩)、化学 (水溶液の判別)、物理 (ばねの直列・並列) と、4分野すべてが満遍なく出題されました。早期は分野の偏りなく、教科書レベルの知識と基本計算をひととおりさらってください。
社会は、初音ミクや大河ドラマを題材にした長いリード文から、歴史・地理・公民を横断的に問う形式です。2026年度では、ジャポニズム、蔦屋重三郎、G20、ノーベル平和賞、国会の予算審議など、時事と教科知識を結びつける問題が目立ちました。早期は地理・歴史の通史を1周し、用語を漢字で書けるようにしておきましょう。
この時期の最後 (夏休み終わり頃) に、模試や学校別オープンを1回受けて、現時点の偏差値と苦手単元を「見える化」してください。
中期 (受験6ヶ月前〜3ヶ月前): 過去問演習の開始と弱点補強
9月〜11月にあたるこの時期は、過去問演習を本格的にスタートさせる時期です。学習時間は平日3〜4時間、休日6〜8時間に増やしていきましょう。
過去問の使い方として、おすすめの順序はこうです。
- まずは攻玉社の直近3〜5年分を、時間を計らず「全問解く」ことから始める。
- 採点後、できなかった単元を教科書・問題集に戻って復習する。
- 1〜2週間後に同じ年度をもう一度、今度は時間を計って解き直す。
算数の優先順位は、(1)立体図形の切断 (2)速さ・比の文章題 (3)規則性・場合の数、の順で取り組んでください。2026年度の大問4のような「立方体の中にできる正四面体 (面が正三角形の立体) を、辺の3等分点を通る平面で切断する」問題は、補助線を引いて相似比から体積比を出す力が問われます。これは1問あたり15〜20分かけて、解説を読み込み、自分で再現できるまで何度も解き直す価値があります。
国語の優先順位は、(1)物語文の記述・抜き出し (2)説明文の要旨把握 (3)語彙・漢字、の順です。2026年度の大問四では「本文中より十六字で抜き出して答えなさい」「二十字で抜き出して答えなさい」といった字数指定の抜き出し問題が複数出ました。さらに大問五では「八十字以内で答えなさい」という記述問題も出題されています。抜き出し問題は「字数を手がかりに本文を素早く探す技術」、記述問題は「本文の表現を組み合わせて自分の言葉で再構成する技術」が必要です。週に2題は記述問題を解き、塾の先生や保護者の方に添削してもらってください。
理科の優先順位は、(1)物理計算 (ばね・てこ・浮力) (2)化学計算 (水溶液・気体) (3)地学・生物の知識整理、の順です。2026年度のばねの問題は、直列・並列・台ばかりとの組み合わせ・上下のばねで挟む配置と、段階的に難しくなる作りです。「上のばねには下にぶら下がる重さがそのままかかる」「台ばかりに乗せると、台ばかりが一部の重さを支える」といった力のつり合いの考え方を、図を描きながら整理しましょう。
社会の優先順位は、(1)歴史の年代並べ替え (2)地理の都道府県知識 (3)公民・時事、の順です。2026年度の大問1問10では「日清戦争→日露戦争→シベリア出兵→サラエボ事件」のような並べ替えが出ました。年表を自作して、出来事の前後関係を体に染み込ませてください。また、2025年のG20開催地やトランプ政権の動向など、時事ニュースも問われていますから、ニュースダイジェスト系の教材を月1冊は読みましょう。
この時期の目安として、過去問は週1〜2年度ペースで進め、3ヶ月で5〜7年分を1周できるようにしてください。
直前期 (受験3ヶ月前〜本番): 実戦演習と時間配分・体調管理
12月〜入試本番までは、新しいことを増やさず、今まで積み上げてきたものを「本番で出し切る」ための調整期間です。学習時間は平日3〜4時間、休日6〜7時間を維持しつつ、睡眠時間は最低7時間確保してください。睡眠を削るのは絶対にやめましょう。脳が働かなくなり、ミスが増えるだけです。
この時期にやるべきことを箇条書きで整理します。
- 過去問の2周目・3周目を、本番と同じ時間・同じ順序で解く。
- 4教科を通しで解く「本番シミュレーション」を週1回行う。
- 解き直しノートを作り、間違えた問題だけを繰り返し復習する。
- 漢字・語句・理社の暗記事項を毎日30分、寝る前に確認する。
- 新しい難問には手を出さない (自信を失うリスクが大きい)。
時間配分の練習もこの時期の大きなテーマです。算数なら、大問1の計算・小問集合を10分以内で終え、大問2〜4に残り時間を回す感覚を体に染み込ませてください。国語は、大問一〜三の知識問題を10分以内で片付け、大問四・五の読解に残り時間をたっぷり使う配分が基本です。抜き出し問題で詰まったら一度飛ばす勇気も必要ですよ。
体調管理については、入試の1ヶ月前から朝型生活に切り替えてください。攻玉社の試験は午前中から始まりますから、朝8時には頭がフル回転している状態を作るのが理想です。手洗い・うがい・マスクは徹底し、人混みは避けましょう。
そして本番直前の3日間は、新しい問題を解くよりも、これまで使ってきた解き直しノートと暗記カードを見返す時間に充ててください。「自分はこれだけやってきた」という安心感が、本番の集中力を支えてくれます。
最後にひとつだけ、厳しいことを言わせてください。計画は「立てること」ではなく「実行すること」に意味があります。今日のあなたが、明日のあなたを作ります。一日一日を大切に、攻玉社の校門をくぐる自分の姿を思い描きながら、コツコツ進んでいきましょう。応援していますよ。
塾講師から受験生へ
🎯 要点: 攻玉社中の入試は、知識の暗記だけでは突破できない「考える力」を試す問題が並びます。 国語の記述、算数の規則性、理科の長文読解型問題など、最後まで粘る力が合否を分けます。 今日から過去問と向き合い、「なぜそうなるのか」を言葉にする習慣を積み上げていきましょう。
こんにちは。これから攻玉社中学校を目指すみなさんに、過去問を分析してきた塾講師として、正直な気持ちでお話しします。
まず最初に伝えたいのは、**攻玉社の入試は「楽な勝負ではない」**ということです。2026年度の問題を見ていて、私はあらためてそう感じました。たとえば国語の物語文では、「あの人」が誰を指すのかを十六字で抜き出させたり、登場人物の心情を選択肢から細かく見分けさせたりと、ただ読み流すだけでは絶対に解けない問題が並んでいます。論説文でも、「死からの距離が遠い状態」を十五字以内で説明させたり、オランウータンと現代人の共通点を八十字でまとめさせたりと、自分の言葉で要約する力が問われました。
算数も油断できません。2026年度には「カードを並べて奇数番目・偶数番目を取り除く」という規則性の問題が出ました。これは公式を覚えていれば解ける問題ではなく、手を動かして実験し、規則を自分で見つけ出す力が必要です。立体図形の切断もあり、頭の中だけで処理しようとすると必ずどこかでつまずきます。図を描く、書き出す、確かめる――この地味な作業を面倒くさがらずにできる人が、合格を引き寄せます。
理科では、ウシガエルやアメリカザリガニといった外来生物の話、大谷石や鹿沼土といった岩石の話、ばねの実験など、長い会話文や説明文を読みながら考える問題が多く出題されました。これは「理科の知識」だけでなく「読解力」も同時に試されているということです。社会も同じで、初音ミクやNHK大河ドラマを切り口に、浮世絵や蔦屋重三郎、G20、世界貿易機関まで幅広く問われました。普段からニュースや身の回りの出来事に興味を持っているかが、はっきりと点数に表れる入試です。
ここで、厳しいことを一つ言わせてください。「なんとなく解いて、なんとなく丸付け」では、攻玉社には届きません。 解けなかった問題こそ宝物です。なぜ間違えたのか、どこで読み違えたのか、どの知識が足りなかったのかを、ノートに自分の言葉で書き残してください。これを半年続けた子と、続けなかった子では、本番で必ず差がつきます。私は何人もの受験生を見てきましたが、最後に伸びるのは、間違いから逃げない子です。
でも、安心してください。攻玉社の問題は「意地悪」ではありません。きちんと考えれば、きちんと答えられるように作られています。記述問題も、本文に必ずヒントがあります。だから、本文を丁寧に読む練習を積めば、必ず手応えが出てきます。
つらい日もあると思います。点数が伸びなくて泣きたくなる日もあるでしょう。それでも、毎日少しずつでいい。問題と向き合った時間は、絶対にあなたを裏切りません。一緒に、合格まで歩いていきましょう。応援しています。
保護者の皆さまへ — ご家庭でできるサポートのかたち
🎯 要点: 攻玉社中学校の2026年度入試は、4教科すべてで「思考力」と「読解力」を軸とした骨太な出題が並びました。 ご家庭では学習量の管理よりも、お子さまが安心して机に向かえる環境づくりと、過去問を「振り返る時間」の確保が鍵になります。 保護者の方が一歩引いた立ち位置で見守る姿勢こそ、入試直前期のお子さまを支える最大の力となります。
攻玉社中学校2026年度入試から見える特徴
まずは2026年度の第1回入試で実際に出題された内容を踏まえ、攻玉社中学校がどのようなお子さまを求めているかを保護者の皆さまと共有させてください。
国語では、小説文(親子の別れと再会を描いた物語)と論説文(『なぜヒトだけが幸せになれないのか』からの出題)の2題が出題され、記述問題も複数含まれていました。論説文の最終問題では、本文全体を踏まえて80字以内でまとめる記述が課されています。算数は計算・小問・規則性・立体図形と幅広く、特に大問3ではカードを並べて作業を繰り返す規則性の問題、大問4では立方体を切断してできる立体の体積を求める空間図形の問題が出題されました。理科は野外観察の会話文を起点とした生態系・地球温暖化の問題、大谷石を題材とした地学、水溶液の判別実験、ばねの力学と、教科書知識を「実生活の文脈」で問う設計です。社会は初音ミクや大河ドラマ『べらぼう』を題材にした歴史・文化、貿易戦争やAIを題材にした公民と、時事的な切り口が前面に出ていました。
つまり、攻玉社中学校が求めているのは、**「単に知識を覚えた子」ではなく、「知識を使って目の前の文章や現象を読み解ける子」**です。この点をまず保護者の皆さまに押さえていただきたいのです。
ご家庭での学習環境づくり
この時期、保護者の方が最もお力になれるのは、実は「教える」ことではなく「環境を整える」ことです。
- 机の上を整える習慣を共有する:問題の長文化が進むなか、集中力を保つためには物理的な環境が大きく影響します。お子さまの机周りを一緒に整える時間を、週に一度でも設けてみてください。
- 生活リズムを崩さない:入試本番は朝から始まります。夜遅くまで勉強させるよりも、朝に頭が動く状態を作るほうが、攻玉社の長文問題には有利に働きます。
- 食卓での会話を大切に:社会で出題された時事的な話題(AI、貿易、地産地消など)は、ご家庭の食卓で自然に話題にできる内容です。「ニュースで見たけどどう思う?」と問いかけるだけで、お子さまの言語化の練習になります。
声かけと距離感 — 過干渉でも放任でもなく
受験直前期に最も難しいのが、お子さまとの距離感です。私が長年指導してきたなかで申し上げたいのは、**「結果ではなく過程を見てあげてください」**ということです。
「今日は何点だった?」という問いかけは、お子さまにとってはプレッシャーになります。代わりに、「今日はどんな問題が面白かった?」「どこで詰まった?」と過程を尋ねてみてください。攻玉社の国語で出題された小説文のように、登場人物の心情を読み取る力は、日常の会話のなかでも育まれます。
一方で、完全に任せきりにするのも避けたいところです。小学6年生はまだ自己管理が完璧にはできません。週に一度、学習計画を一緒に見直す時間を取る程度の関わりは必要です。**「見ているよ、でも信じているよ」**というメッセージを行動で示していただきたいのです。
過去問演習の家庭での活かし方
過去問は「解いて終わり」では効果が半減します。攻玉社中学校の入試問題は、特に振り返りに価値があるタイプです。
具体的には、次の流れをおすすめします。
- 時間を計って解く:本番と同じ時間配分で取り組ませてください。算数50分、国語50分など、各教科の試験時間を厳密に守ることが大切です。
- 採点はお子さま自身に:保護者の方が採点すると、お子さまは「叱られる」と身構えてしまいます。まずは自分で○×をつけさせ、解答と照らし合わせる作業を経験させてください。
- 「なぜ間違えたか」を言語化させる:知識不足なのか、読み違えたのか、時間が足りなかったのか。原因を3種類に分類するだけでも、次回への対策が見えてきます。
- 保護者は「聞き役」に徹する:お子さまが説明してくれた内容に、「なるほど」「そういう考え方をしたんだね」と相槌を打ってあげてください。これだけで、お子さまの理解は深まります。
特に攻玉社の理科や社会では、会話文や題材文が長く設定されています。過去問を通じて「長い文章のどこに線を引くか」「どの情報を捨てるか」という判断力を鍛える機会としてご活用ください。
最後に — メンタルケアという最大の支援
入試直前期、お子さまは大人が想像する以上に不安を抱えています。模試の結果が振るわない日、塾の宿題が終わらない日、誰よりも辛いのはお子さま自身です。
そんなときに保護者の方ができる最大の支援は、**「合格しなくても、あなたの価値は変わらない」**というメッセージを伝え続けることです。攻玉社中学校の国語で出題された物語文も、家族の絆を描いたものでした。テストの点数を超えたところに、ご家族の信頼関係があります。
入試本番まで、どうかご家族全体で穏やかに過ごせる時間を大切にしてください。保護者の方が落ち着いていらっしゃることが、お子さまにとって何よりの安心材料となります。私たち指導者も、ご家庭と一緒にお子さまを支えてまいります。
2027年度入試の予想
🎯 要点: 2026年度の出題から、攻玉社では時事性と本質的な思考力を結びつけた問題が今後も中心になると予想されます。 4教科すべてで、知識の暗記だけでは対応できない「読み解く力」「考え抜く力」が問われる傾向が続く見込みです。 ただし予想は予想にすぎないので、特定の単元にヤマを張らず、幅広い対策を地道に積み上げることが何より大切です。
全体の方向性
2026年度の入試を見ていると、攻玉社中学校は「最近のニュースや社会の動きを、教科の学習にどう結びつけるか」を強く意識した出題をしています。社会では初音ミクやG20、トランプ政権による関税問題、理科では地球温暖化や外来生物、国語では現代人の生き方を問う論説文が登場しました。2027年度も、この「時事 × 教科の本質」という出題スタイルは続くと予想されます。それでは、教科ごとに来年度のポイントを一緒に確認していきましょう。
算数の予想
2026年度では、規則性(カードを取り除く作業の繰り返し)、立体図形(立方体を切断してできる立体Xや立体Y)、速さ、平均、割合などが出題されました。攻玉社の算数は、規則性・場合の数・立体図形の3つが定番です。来年度も、
- 作業を繰り返したときに残るものを問う規則性
- 立方体や直方体を切断する立体図形
- 速さ・濃度・割合の応用
このあたりは出題される可能性が高いと考えてよいでしょう。特に立体図形は、断面を正確にイメージし、相似や体積比を使いこなす練習が欠かせません。難易度は、基本〜標準7割、思考力を要する難問3割という構成が続くと予想します。
国語の予想
2026年度は、物語文(父と子の再会を描いた作品)と論説文(『なぜヒトだけが幸せになれないのか』)の2題構成でした。漢字、語彙(本来の意味とは違う意味で使われやすい言葉)、慣用句も問われています。
来年度も、
- 物語文では「登場人物の心情の変化」を細部の描写から読み取る問題
- 論説文では「現代社会・科学・自然との関わり」をテーマにした文章
- 言葉の本来の意味を問う知識問題
- 80字程度の記述
が出題される可能性が高いです。記述は短文(20〜25字)から長文(80字)まで幅広く出されているので、字数に応じた書き分けの訓練が必要です。
理科の予想
2026年度は、生物(外来生物・温暖化)、地学(大谷石・鹿沼土・関東ローム層)、化学(水溶液の判別)、物理(ばねの組み合わせ)と、4分野バランスよく出題されました。会話文形式で進む長文問題が特徴です。
来年度も4分野からバランスよく出題されると予想されます。特に、
- 環境問題・時事と結びついた生物分野
- 地層や火山など、身近な題材から考えさせる地学
- 水溶液の判別や気体の性質
- ばね・てこ・電気回路など、複数の条件を組み合わせる物理
が出やすいでしょう。計算問題では「割り切れない場合は四捨五入」のような指示にも慣れておきたいですね。
社会の予想
2026年度は、文化史(浮世絵・蔦屋重三郎)、経済(関税・自由貿易・地産地消)、政治(予算・国会)が中心でした。大河ドラマや初音ミクといった現代の話題から歴史へつなぐ出題スタイルが印象的です。
来年度も、
- 時事ニュース(選挙、国際情勢、環境問題など)を切り口にした出題
- 歴史は文化史・近現代史を中心に幅広く
- 地理は産業・地域の特色を結びつけて
- 政治・経済は憲法・国会・国際機関の基本
が問われると予想します。日頃からニュースに触れ、「なぜそうなっているのか」を考える習慣をつけてください。
最後に大切なこと
ここまで予想を述べてきましたが、あくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。入試は毎年新しい題材や形式が登場しますし、攻玉社のように時事性を重視する学校では、予想していなかった切り口で問われることも十分にあります。
だからこそ、「ヤマを張る」勉強は危険です。特定の単元だけを深掘りするのではなく、4教科すべてで基礎を固め、過去問演習を通じて「初めて見る問題でも落ち着いて考える力」を養ってください。日々の積み重ねこそが、本番で君を支えてくれる一番の武器になります。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。