早稲田中学校2026年度入試の全体傾向
🎯 要点: 早稲田中学校の2026年度入試は、4教科すべてで「基礎の正確さ」と「思考の深さ」を同時に問う構成です。 算数は途中過程を意識させる5題構成、国語は記述と心情把握、理科・社会は時事や実験考察が組み込まれています。 どの教科も知識の暗記だけでは届かず、「なぜそうなるか」を説明できる力が合否を分けます。
早稲田中学校という入試の全体像
みなさん、こんにちは。これから早稲田中学校の2026年度第1回入試を一緒に見ていきましょう。早稲田中学校は、毎年たくさんの受験生が挑む難関校のひとつです。「附属だから問題が易しいのでは?」と思っている人がいたら、それは大きな勘違いですよ。実際の出題を見ると、4教科すべてで小学校で学ぶ基礎を土台にしながら、その上にしっかりとした「考える力」を積み上げてきた受験生だけが得点できるよう、丁寧に作り込まれた問題が並んでいます。
4教科共通の出題スタイル
まず、2026年度の入試全体に共通する特徴を整理しておきます。
- 大問数は4〜5題で安定:算数は大問5題、理科・社会も大問構成で、極端に問題数が多いわけではありません。つまり、1問1問にじっくり向き合う時間が与えられている一方で、雑に解くと取り返しがつかない設計です。
- 「説明させる」問題が多い:理科では「葉の色を取りのぞくため」のように操作の理由を書かせる問題、社会では「土地がやせていく連作障害を防ぐため」のように理由説明を求める問題、国語では15〜20字指定の記述が複数あります。単に答えを書くだけでなく、「なぜそうなるのか」を言葉で表現する力が必須です。
- 基本知識+応用思考の二段構え:たとえば理科の太陽の観察では、黒点の温度(表面6000℃、黒点4000℃という基本知識)と、黒点の形が日数で変化することから「太陽が球形である」と推論させる問題が組み合わさっています。知識を覚えただけの受験生はここで止まってしまいます。
難易度感──「標準+α」の壁
早稲田中学校の問題は、いわゆる「奇問・難問」が並んでいるタイプではありません。むしろ、各単元の標準的なテーマを正面から問う問題が中心です。ただし、そこに必ず「ひとひねり」が加わります。
算数を例に挙げると、大問1の(3)は「2桁の整数のうち、5つの倍数判定の答えから1つに絞り込む」という条件整理問題が出題されました。倍数の知識自体は基本ですが、複数の条件を整理し、A君の思考過程を追いながら穴埋めしていく形式は、ただ計算が速いだけでは太刀打ちできません。大問4の水そう問題では、給水と複数の排水管、さらに「途中で故障」という条件まで加わり、ダイヤグラム的な発想や状況整理の力が試されます。
社会でも、リーマン・ショックや特定技能、ポピュリズムなど2024〜2025年の時事に直結するテーマがしっかり盛り込まれています。教科書を眺めるだけの学習では届かない領域ですね。
早稲田中学校が求めている受験生像
ここまで見てきて、ある共通点に気づきますか。早稲田中学校が好むのは、**「正確な基礎知識を、未知の場面で運用できる受験生」**です。
国語の物語文では、登場人物「亮磨」と「さち」の心情の揺れを、本文の細かな描写から読み取って20字程度で表現する問題が出ました。理科では、カーブミラーの鏡が凸面鏡である理由を「見える範囲が広いから」と簡潔に説明させる問題が出ました。どちらも、「覚えていれば書ける」問題ではなく、目の前の情報を整理して言葉に変換する力が問われています。
逆に言えば、塾のテキストの問題を「答えを覚えるだけ」で済ませている学習スタイルでは、早稲田中学校の合格ラインには届きません。ここは厳しく伝えておきますね。問題を解いたあと、「なぜその答えになるのか」「他の選択肢はなぜ違うのか」を自分の言葉で説明できるまで復習する習慣を、いまから身につけてください。
この記事の使い方
これから教科ごとの出題傾向、頻出単元、配点の特徴、そして具体的な学習法を順番に解説していきます。受験生のみなさんは「自分が苦手な教科」から読んでも構いませんし、保護者の方は全体像を掴むために通読されることをおすすめします。早稲田中学校の入試は、戦略を立てて準備すれば必ず手応えが出る入試です。一緒に1ページずつ進めていきましょう。
2026年度の教科別出題傾向
🎯 要点: 早稲田中学校の2026年度入試は、4教科すべてで「知識の暗記」だけでは太刀打ちできない、思考力と表現力を試す出題が並びました。 国語は心情記述、算数は速さと立体図形、理科は実験考察、社会は地形図と時事という、それぞれの教科の王道テーマが手厚く問われています。 ここでは1教科ずつ、大問構成や設問形式を丁寧に分析しながら、合格に必要な力を一緒に確認していきましょう。
早稲田中学校の入試は、各教科とも「定番テーマをきちんと押さえつつ、その場で考える力も問う」というバランスの良さが特徴です。みなさんが過去問に取り組むときは、ただ正解・不正解を見るだけでなく、「どこで考える時間が必要だったか」「どの設問が点数を分けたか」を意識しながら振り返ってほしいと思います。それでは、教科ごとに見ていきましょう。
国語:心情把握と論理的読解、そして20字記述
国語は大問2つの構成で、一が物語文、二が論説文(アニメ制作論)という王道のセットでした。
物語文では、過去に犯した罪を抱える主人公「亮磨」と、視覚に障がいのある「さち」のやり取りが題材です。出題は、
- 漢字の読み書き(3問)
- 空欄に文中の語句を抜き出す問題と、自分で2字を考えて入れる問題
- 空欄補充の選択肢問題
- 漢字1字を選ぶ語彙問題(X・Yの2か所)
- 「最初の6字を抜き出す」問題
- 「現実」「未来」の2語を必ず使い、15字以上20字以内で2か所説明する記述
- 本文内容に合うものを複数選ぶ選択問題
という構成です。特に注目してほしいのは、字数指定つきの記述問題で「指定語句を必ず使う」という条件が課されている点です。これは早稲田中で頻出のスタイルで、本文の主張を自分の言葉で短くまとめ直す訓練がそのまま得点に直結します。
論説文では、「映像作品はなぜ物語を必要とするのか」がテーマでした。25〜30字での説明記述、8字・10字・7字といった字数指定の抜き出しが連続し、「本文を正確に読み、必要な箇所を必要な長さで取り出す」力が試されます。接続語(「むろん」「ぎゃくに」「まして」「さて」)の組み合わせを選ばせる問題もあり、論理展開を追えているかが正面から問われました。
国語で意識してほしいのは、「抜き出し問題でも字数が細かく指定されている」という点です。本文を漫然と読むのではなく、「何字でまとまっているか」を意識しながら読む練習を、4年生のうちから少しずつ始めておきましょう。
算数:大問5題、速さ・図形・水量の王道セット
算数は大問5題の構成で、内訳は次の通りです。
- 〔1〕小問集合3問(計算の逆算、売買損益、倍数条件からの整数当て)
- 〔2〕図形小問3問(正五角形と正方形の角度、台形の面積比、回転体の体積差)
- 〔3〕池の周りのジョギングコースを題材にした速さの問題3問
- 〔4〕給水管と排水管を組み合わせた水量問題3問
- 〔5〕正三角形と正六角形からなる立体の展開図・頂点と辺の数・体積比3問
注目すべきは、〔3〕の旅人算と〔4〕のニュートン算的な水量問題に、それぞれ3問ずつ配置されている点です。早稲田中では「速さ」「水量・仕事算」が定番テーマで、(1)で基本、(2)で応用、(3)で発展という階段構造になっています。たとえば〔4〕の(3)では「途中でA・Bが故障し、給水も止めてCで排水する」という条件変更が入り、設定を整理する力が試されました。
〔5〕の立体図形は、正三角形4枚と正六角形4枚を組み合わせた立体(切頂四面体に近い形)を扱い、展開図の完成、頂点と辺の数え上げ、さらに正四面体との体積比(解答は23:1)を求める難問でした。立体把握の力がないと(2)(3)で大きく失点します。
合格点を取るためには、〔1〕〔2〕の小問を全問正解した上で、〔3〕〔4〕の(1)(2)を確実に取り、〔5〕の(1)(2)に食らいつくという戦略が現実的です。計算ミスをしないこと、図を正確にかくこと、この2点を徹底してください。
理科:4分野バランス型、実験考察と作図
理科は大問4題で、〔1〕地学(太陽の観察)、〔2〕生物(光合成)、〔3〕物理(鏡)、〔4〕化学(気体の判別)と、4分野が綺麗に1題ずつ配置されています。早稲田中の理科は、この「4分野均等出題」が伝統です。
各大問の中身を見ていきましょう。
- 〔1〕太陽の黒点観察:温度の組み合わせ選択、像が動く理由、黒点が形を変える理由(球形であることを書かせる)、黒点の直径計算(地球の何倍か、答えは3.8倍)
- 〔2〕オオカナダモの光合成:発生する気体の性質(8字以内)、水槽を二重にする理由、光の強さと泡の数の比例関係を読み取る計算(光の強さ3で2個)、実験手順の並べ替え、アルコールに浸す理由を「葉」という語を使って10字程度で記述
- 〔3〕鏡:鏡像の作図、見えない位置の選択、ソーラークッカーの集光配置、カーブミラーで凸面鏡が選ばれる理由を「見える範囲が広い」と書かせる問題
- 〔4〕気体X(アンモニア・塩化水素・酸素・水素・窒素・二酸化炭素のいずれか)の特定:においの確認方法を10〜15字で記述、試験管を水に逆さに入れた場合の現象を10〜15字で記述、燃え方を説明する穴埋め、最終的に正体は「窒素」と判断させる流れ
ポイントは、選択問題と並んで「10〜15字程度の短い記述」と「作図」が複数出題されている点です。実験の意味を一言で説明する力、現象を正しい用語で書く力が求められます。知識を暗記するだけでなく、「なぜその操作をするのか」「その結果から何が言えるのか」を口に出して説明する練習を、ふだんから取り入れてください。
社会:地形図・歴史総合・時事を含む公民
社会は大問3題で、〔1〕地理、〔2〕歴史、〔3〕公民という構成です。
〔1〕地理では、5つの平野の位置を示した地図と3枚の地形図(A〜C)が題材でした。地形図と平野番号の組み合わせ、防風林を表す地図記号と山脈名(日高山脈)、輪中、メタンハイドレート、MSC認証ラベルの「持続可能」、雨温図の判別、農業産出額と人口密度の表の読み取り、発電方式別電力量の表の読み取りなど、地形図・統計資料・写真を組み合わせた総合問題でした。輪作の理由を説明する記述もあり、単なる暗記では対応できません。
〔2〕歴史では、「元号」を切り口に古代から戦後までを一気通貫で問う構成でした。空欄A〜Eに大正・建武・大宝・昭和・承久を入れる選択、漢委奴国王の刻印、文武天皇、福沢諭吉、太平洋戦争に関する正誤(複数選択)、田沼意次の政策、「明和9年」が「めいわく」と読めることをふまえた語彙問題、平将門と源義朝の判別、文禄の役と明・朝鮮など、時代を縦横に行き来します。歴史用語を年代順に並べる学習だけでなく、「テーマで歴史を貫く」勉強が効きます。
〔3〕公民は、2025年の参院選で話題となった「日本人ファースト」を切り口に、ポピュリズム、イギリスのEU離脱、リーマン・ショック、CPTPP、合理的配慮、改正公職選挙法、政党政治の形態比較、特定技能、在留外国人割合(約3.2%)など、近年の時事問題と教科書知識を組み合わせて出題されました。新聞やニュースで聞いた言葉を「自分で説明できるか」が勝負を分けます。
4教科比較表
| 教科 | 配点 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|---|
| 国語 | — | — | 物語文+論説文の2題構成。字数指定の抜き出しと、指定語句つき記述が中心。 |
| 算数 | — | — | 大問5題。小問集合+速さ+水量+立体図形が定番。(3)はどれも応用。 |
| 理科 | — | — | 4分野バランス型の大問4題。実験考察と10〜15字の記述、作図が頻出。 |
| 社会 | — | — | 地理は地形図と統計、歴史はテーマ史、公民は時事問題が軸。記述も含む。 |
各教科の正確な配点・試験時間は—が、出題の中身を見るかぎり、「基礎の確実さ」と「条件を正確に読み取る力」がどの教科でも問われています。まずは過去問を1年分通しで解き、自分がどの教科で時間を使いすぎているかを確認することから始めてみましょう。
教科別対策のポイント
🎯 要点: 早稲田中学校の入試は4教科すべてで「思考力と処理速度の両立」が求められ、典型問題の精度を高めたうえで応用に挑む姿勢が必要です。 国語・算数の配点と難度が合否を分ける一方、理科・社会も記述や資料読み取りで差がつきます。 過去問演習では時間配分と「設問条件を正確に読む力」を徹底的に鍛えてください。
早稲田中学校の2026年度入試問題を分析すると、いずれの教科も「基礎を正確に押さえたうえで、応用問題に対応できるか」を問う構成になっています。ここでは4教科それぞれについて、どこに力を入れて学習すればよいかを具体的にお伝えします。今から始めれば十分間に合いますので、一つずつ取り組んでいきましょう。
国語 ―― 物語文と論説文の「読み分け」を鍛える
2026年度の国語は、大問一に少年の心情を描いた物語文、大問二にアニメ制作論を題材にした論説文という構成でした。早稲田の国語は、毎年このように「心情把握型の物語文」と「論理展開を追う論説文」の二本立てが基本です。
まず取り組んでほしいのは、記述問題への対応力です。2026年度では、物語文で「現実」「未来」という指定語を使い、十五字以上二十字以内×2の空欄を埋める設問が出ました。また論説文でも、二十五字以上三十字以内で映像の欠点を説明する問題が出されています。このような字数指定つきの記述は、毎年必ず出題されると考えてください。対策としては、「本文の言葉を使いながら、設問の聞き方に正対した答え方をする」訓練が欠かせません。週に3〜5題、過去問や類題の記述問題に取り組み、模範解答と自分の答えを見比べて「何が足りなかったか」を言語化する作業を続けてください。
つまずきやすいのは、抜き出し問題の精度です。2026年度では「最初の六字を書き抜きなさい」「八字で書き抜きなさい」といった、字数を手がかりにする抜き出しが複数ありました。字数が合わない答えを書いてしまうと0点です。本文を読みながら指定字数の候補に印をつけ、設問条件と照合する習慣をつけてください。
語句問題では、漢字の読み書きに加え、空欄に二字熟語を入れる問題(例:「無罪」のように対義的な言葉を組み立てる問題)も出ています。漢字練習帳を毎日10分続けるだけでなく、熟語の意味と用法をセットで覚えるようにしましょう。
過去問演習では、50分の試験時間のうち「物語文に25分、論説文に20分、見直し5分」を目安に配分してください。記述に時間がかかりすぎて論説文を読み切れない、というケースが最も避けたい失敗です。
算数 ―― 典型問題の高速処理と図形・速さの応用力
2026年度の算数は、大問1が小問集合(計算・割合・場合の数)、大問2が図形(角度・面積・回転体の体積)、大問3が速さ(池の周りを進む3人の追い越し問題)、大問4が水そうの仕事算、大問5が立体の展開図と体積比という構成でした。早稲田の算数は、**「典型分野を高い精度で解ききり、応用問題で差をつける」**ことが合格への王道です。
最重要分野は次の4つです。
- 速さ(旅人算・通過算・流水算) ―― 2026年度の大問3では、池の周り360mを3人が異なる速さで回り、「3回追いぬくのに何分何秒か」「2回目に3人が横並びになるのはいつか」が問われました。最小公倍数や周期性を使いこなす力が必須です。
- 図形(平面・立体) ―― 正方形と正五角形を組み合わせた角度問題、台形の面積比、回転体の体積差、正三角形と正六角形を組み合わせた立体の頂点数・辺数・体積比など、図形は毎年大問2題分の配点を占めます。
- 割合と比(食塩水・売買損益) ―― 2026年度の大問1(2)では、800個仕入れた商品の売買損益が出題されました。「定価の何割引き」「利益総額」を整理する力が問われます。
- 水そう・仕事算 ―― 大問4のように「給水管と複数の排水管」を組み合わせ、途中で故障が起こる設定の問題は早稲田の頻出パターンです。
学習方法としては、6年生の夏までに『塾用標準テキスト』レベルの典型問題を9割正解できる状態を作ってください。そのうえで、秋以降は過去問と志望校別特訓で「条件が複雑な応用問題」に取り組みます。1日あたり大問4〜5題を目安に、必ず時間を計って解いてください。
つまずきやすいのは、「途中で条件が変わる問題」の処理です。大問4(3)のように「AとBで排水していたが途中で故障して、給水も止めてCで空にする」という設定では、状況を時系列で図に整理する力が必要です。問題文を読んだら、まず「いつ・誰が・何をしているか」を線分図やダイヤグラムに書き出す習慣をつけてください。
過去問演習では、50分で大問5題を解き切る時間感覚を体に染み込ませることが大切です。1題に10分以上かかったら、いったん飛ばして次に進む判断力も鍛えてください。
理科 ―― 4分野バランス型、観察・実験の理解が鍵
2026年度の理科は、大問1が天体(太陽の黒点観察)、大問2が生物(オオカナダモの光合成実験)、大問3が物理(鏡の反射)、大問4が化学(気体の特定実験)と、見事に4分野均等に出題されました。早稲田の理科は**「分野を絞った学習はNG」**と覚えておいてください。
特に重視されているのが、実験・観察の手順を理解しているかを問う出題です。
- 大問1では、黒点が日々移動する理由や、楕円が円形に見えることから何が分かるかを記述で答えさせています。
- 大問2では、光合成実験の操作順序を並べ替えたり、「葉の色を取りのぞくため」という理由を答えさせています。
- 大問4では、気体Xを特定する手順について「手であおいでにおいをかいだ」「試験管の中に水が吸いこまれる」などを記述で答えさせています。
これらの問題は、暗記だけでは絶対に得点できません。学習法としては、手元のテキストに載っている実験を、自分で図に描き直し、「なぜこの操作をするのか」を一行で説明する訓練を積んでください。
つまずきやすいのは、計算問題と作図問題です。大問1問5では「黒点の太陽上での実際の直径は地球の直径の何倍か」という比例計算が、大問3問1では「鏡に映った自分の顔の作図」が出題されています。作図問題は、左右が反転することを正確に理解しているかを問うので、家にある鏡を使って実際に確認してみてください。
過去問演習では、30分の試験時間で4分野を解き切る必要があるため、1分野7分以内を目安にしてください。記述問題は字数指定(10字以上15字以内など)が多いので、答案の書き方も練習しておきましょう。
社会 ―― 地理・歴史・公民のバランス、時事問題への感度
2026年度の社会は、大問1が地理(日本の平野・地形図読み取り)、大問2が歴史(元号を切り口にした通史)、大問3が公民・時事(ポピュリズム、移民・難民、参院選)という構成でした。
地理では、地形図の読み取りと統計資料の比較が頻出です。2026年度では、複数の平野の雨温図や農業産出額の表から都道府県を特定させる問題、輪中やメタンハイドレートといった専門用語の知識も問われました。対策としては、地図帳と統計資料集(『日本のすがた』など)を常に手元に置き、地形・気候・産業をセットで覚えることが効果的です。地形図記号(針葉樹林・果樹園など)の暗記も忘れずに行ってください。
歴史では、「元号」のような一つのテーマで古代から近現代までを縦断する出題形式が特徴的です。2026年度では、漢委奴国王の金印(57年)、大宝律令、建武の新政、田沼意次、太平洋戦争、文禄の役までが一つの大問の中で問われました。通史を時代順に並べ替えられる力と、人物名・事件名・年号を正確に書ける漢字力の両方が必要です。年表を自分で作り直す作業を週1回行うと、知識が整理されます。
公民・時事では、2025年の参院選で話題になった「日本人ファースト」、ポピュリズム、リーマン・ショック、CPTPP、特定技能、合理的配慮など、最新のニュースに直結したキーワードが出されました。早稲田の公民は「教科書の暗記」だけでは対応できません。新聞のこども向けページや、中学受験生向けの時事問題テキストを週に1回はチェックしてください。
つまずきやすいのは、選択肢の正誤判定問題です。大問3の問5(2)では「I・II・IIIの正誤の組み合わせ」を選ぶ8択問題が出ました。一つひとつの選択肢を「なぜ正しい・誤りなのか」根拠を言える状態を目指してください。
過去問演習では、30分という短い試験時間で約30問の設問を処理する必要があります。1問1分を目安に、迷ったら印をつけて飛ばす判断力を養ってください。
4教科に共通して言えることは、「設問条件を正確に読む力」が合否を分けるということです。字数指定、選択方法(1つ・すべて・誤っているもの)、記号で答えるのか言葉で答えるのか――こうした条件を読み飛ばすと、せっかく考えた答えも得点になりません。過去問演習のときから、設問の条件に下線を引く習慣をつけてください。それが早稲田中学校合格への最短ルートです。
合格に向けた学習計画
🎯 要点: 早稲田中学の入試は、4教科すべてで「思考力」と「処理スピード」が同時に問われる骨太な構成です。 12ヶ月前から逆算し、早期は基礎固め、中期は過去問導入、直前期は実戦演習という3段階で進めましょう。 算数の図形・速さ、理科の実験考察、社会の融合問題、国語の記述という頻出領域を軸に優先順位を決めるのが鍵です。
早稲田中学校は、4教科とも単なる暗記では太刀打ちできない問題が並びます。2026年度の出題を見ても、算数では水そうと給水・排水管を組み合わせた条件整理問題(大問4)や、正三角形と正六角形から立体を組み立てる空間図形(大問5)が登場し、理科では太陽の黒点観察や気体の特定実験など、観察・実験を題材にした論理的思考が問われました。社会では地形図・雨温図・統計表を横断する地理、元号を切り口にした古代から現代までの歴史融合問題、ポピュリズムや特定技能といった時事問題が出題され、国語では小説と説明文の両方で15〜20字の記述が複数課されています。
こうした出題に対応するには、ただ机に向かう時間を増やすだけでは足りません。「どの時期に、何を、どれくらい」やるかを決めて、計画的に進めていきましょう。以下では、受験本番までの期間を3段階に分けて、優先順位とともに学習計画を示します。
早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し
この時期に最も大切なのは、「自分の弱点を正確に知ること」です。早稲田中の問題は応用力が問われますが、その土台はあくまで基礎です。基礎が抜けたまま過去問に入っても、得点には結びつきません。
- 算数(週8〜10時間):四則計算・割合・速さ・図形・規則性・場合の数を、塾のテキストや市販の標準問題集で総復習します。特に「速さと比」「水量変化」「立体図形」「数の性質」は早稲田で頻出ですから、ここに学習時間の半分を充ててください。2026年度の大問3(池の周りの3人の追いつき・追いぬき問題)や大問4(排水管の問題)のように、複数の条件を整理して立式する力は、毎日30分のコツコツ演習で身についていきます。
- 国語(週5〜6時間):漢字と語彙を週に2時間、長文読解を週に3時間以上確保しましょう。早稲田の国語は小説と説明文の2題構成で、いずれも字数指定のある記述問題が出ます。記述に慣れるためにも、この時期から「なぜ・どのように・どういうことか」を一文で答える練習を始めてください。
- 理科(週4〜5時間):4分野(生物・地学・物理・化学)をまんべんなく回します。2026年度のように、太陽の観察、光合成の実験、鏡(光の性質)、気体の特定という4分野バランス型の出題が定着していますので、苦手分野を作らないことが最優先です。
- 社会(週4〜5時間):地理・歴史・公民の基本事項を地図帳・年表とセットで覚えます。歴史は「縄文〜現代」までを一周し終えることが目標。地理は都道府県の特徴(農業・気候・地形)を表で整理しておくと、後の統計問題に強くなります。
苦手単元が見つかったら、ノートに「いつ・何を間違えたか」を書き残しましょう。これが中期以降の弱点補強リストになります。
中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強
この時期から、いよいよ早稲田中の過去問に触れていきます。ただし、いきなり時間を計って解くのではなく、まずは「どんな問題が出るのか」を肌で感じる段階だと思ってください。
- 過去問の取り組み方:最初の1〜2年分は時間無制限で、納得いくまで考えて解いてみましょう。3年目以降から本番と同じ制限時間で挑戦します。算数なら大問1の小問集合で確実に得点し、大問2以降の図形・速さ・水量に時間を残す配分感覚を養います。
- 算数(週10〜12時間):2026年度の大問5のように、正多面体に近い立体を展開図から組み立て、頂点・辺の数や体積比を求める問題は、ただ公式を暗記するだけでは解けません。実際に紙で組み立ててみる、立体を頭の中で回す訓練を週に1回は取り入れてください。
- 国語(週6〜7時間):記述問題への対策を本格化させます。2026年度の小説では「現実」「未来」という指定語を使って15〜20字×2マスで答える問題、説明文では「映像の欠点」を25〜30字で説明する問題が出ました。字数感覚を身につけるため、「20字でまとめる」「30字でまとめる」という練習を毎週繰り返しましょう。
- 理科(週5〜6時間):実験考察問題への対応力を磨きます。2026年度の大問4では、気体Xを特定するために実験1〜3を順に行う流れが問われました。「なぜこの操作をするのか」を毎回言葉にする習慣をつけてください。また、問5(鏡の選択と理由)のように「理由を簡潔に答える」記述も増えています。
- 社会(週5〜6時間):時事対策をここから加えます。2026年度の公民ではポピュリズム、リーマン・ショック、特定技能、CPTPP、改正障害者差別解消法など、ニュースで報じられた話題が直接問われました。週に1回は新聞やニュースサイトをチェックする時間を作りましょう。歴史は元号や人物名を漢字で書く問題(例:福沢諭吉、漢委奴国王、文武天皇)が多いため、漢字での書き取り練習も必須です。
弱点補強は「過去問で間違えた単元」を優先します。1週間に1単元ずつ、テキストの該当ページに戻って解き直す「往復学習」が効果的です。
直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習と時間配分
ここからは「本番で点を取る」ことに照準を合わせます。新しい教材に手を出すのではなく、これまで使ってきた教材と過去問を繰り返してください。
- 過去問演習(週に1〜2セット):本番と同じ時間割で、4教科通しで解く日を必ず作ります。算数は試験時間の中でどの大問にどれだけ時間を使うか、国語は記述にどれだけ残すか、理科・社会は知識問題を先に処理して記述に時間を残すか、といった「時間配分の自分ルール」を確立してください。
- 算数(週12時間程度):1日1セットの過去問または類題演習。特に大問1の小問集合(計算・割合・数の性質)で満点を取れるよう、毎日10分の計算練習を欠かさないこと。図形や立体は、最後の見直しで気づけるよう、解いた直後に「別解はないか」を考える習慣をつけましょう。
- 国語(週7〜8時間):記述答案を先生や保護者に添削してもらう機会を増やします。「主語が抜けていないか」「字数内に収まっているか」「指定語を正しく使えているか」の3点をチェック。漢字は毎日10問を目安に。
- 理科(週6時間):4分野の知識を最終確認しつつ、過去問で出た計算問題(2026年度なら黒点の直径計算、光合成の泡の数の読み取りなど)の解き直しを行います。資料の数値を読み取って計算する流れは早稲田の定番ですから、グラフ・表の読み取り練習も継続してください。
- 社会(週6時間):時事ニュースと、地理・歴史・公民の総合復習。2026年度のように地形図・統計・雨温図の組み合わせ問題が出るため、地図帳をいつも手元に置いて確認する癖をつけましょう。
そして、直前期で最も大切なのは体調管理です。睡眠時間を6時間以下に削るような無理は禁物。本番1週間前からは新しい問題に手を出さず、これまで間違えたノートを見返す「思い出し学習」に切り替えてください。試験当日に頭が冴えている状態を作ることこそ、最大の合格戦略です。
優先順位のまとめ
時間が限られている受験生は、次の順で力を入れてください。
- 算数の図形・速さ・水量変化(合否を分けやすい)
- 国語の記述(字数指定)(配点が大きく、差がつく)
- 理科の実験考察と記述(理由説明の練習が必須)
- 社会の時事・統計読み取り(直前期の伸びしろが大きい)
早稲田中の入試は、決して特別な才能を求めているわけではありません。基礎を積み上げ、過去問で傾向をつかみ、自分の弱点を一つずつ潰していけば、必ず手が届く学校です。今日から計画的に進めていきましょう。
塾講師から受験生へ
🎯 要点: 早稲田中の入試は4教科すべてで「ただ覚えた知識」を超えた思考と表現を求めます。 2026年度の問題からも、理由を自分の言葉で説明する力、最後まで粘る計算力が合否を分けることが見えてきます。 厳しい道ですが、正しい準備を積めば必ず手が届く学校です。一緒に歩いていきましょう。
こんにちは。これから早稲田中学校を目指すみなさんに、長年入試問題と向き合ってきた塾講師として、率直なメッセージを伝えさせてください。
まずはっきり言います。早稲田中の入試は、決して「楽な勝負」ではありません。2026年度の問題を見ても、4教科それぞれに「ここで差がつく」というポイントがしっかり仕掛けられています。逆に言えば、その仕掛けを見抜いて練習を積んだ人が合格に近づく、ということです。
たとえば理科。2026年度では、太陽の黒点が日ごとに形を変えていく観察から「太陽は球形の天体である」と自分の言葉で答えさせる問題や、オオカナダモの実験でアルコールに葉をつける理由を「葉の色を取りのぞくため」と簡潔に書かせる問題が出ました。知識を覚えているだけでは点になりません。「なぜそうなるのか」を、相手に伝わる日本語で書ききる力が試されているのです。社会でも、地形図の▲の記号を見て「防風林が必要な理由」を説明させたり、北海道で行う輪作の意味を答えさせたりと、暗記の奥にある「理由」を問う姿勢が一貫しています。
国語はさらにはっきりしています。2026年度の物語文では、傍線部の心情を15〜20字で2か所書かせる長めの記述が出されました。「現実」「未来」という指定語を使いながら、登場人物の気持ちを自分の言葉に再構成する力。これは、過去問演習を1回解いて答え合わせをして終わり、では絶対に伸びません。書いて、直して、また書く。その地道な往復が必要です。
算数についても触れておきます。2026年度は、池の周りを3人がそれぞれ違う速さで回る問題、給水管と排水管を組み合わせた水そう問題、立体の体積比を求める問題など、典型題の「組み合わせ方」に工夫が凝らされていました。一問一問は、塾で習った考え方の延長線にあります。でも、条件を整理せずに飛びつくとすぐ迷子になります。図を描き、表を作り、落ち着いて条件を並べ替える。この「手を動かす習慣」こそ、早稲田中で求められる力なのです。
ここまで読んで、「やっぱり大変そうだな」と感じたかもしれません。正直に言えば、その感覚は正しいです。でも、同時にこうも言わせてください。早稲田中の問題は、決して受験生をひっかけて落とすための問題ではありません。「自分の頭で考え、自分の言葉で説明できる子に来てほしい」という学校からのメッセージなのです。だから、毎日コツコツと「なぜ?」を考え続けたあなたの努力は、必ず答案に表れます。
今日できなかった一問を、明日できるようにする。先生は、その積み重ねを一緒に支えます。厳しい道ですが、進む価値のある道です。一緒に頑張りましょう。
保護者の皆さまへ ― 早稲田中学校 2026年度入試を支えるご家庭の役割
🎯 要点: 早稲田中学校の入試は4教科すべてで「思考力」と「記述力」が問われ、付け焼き刃の暗記では太刀打ちできません。 ご家庭では学習環境の整備と適切な距離感を保ち、お子さまの主体性を尊重することが合格への近道です。 過去問は「点数」ではなく「思考の過程」を振り返るための教材として活用いただくことをおすすめします。
早稲田中学校の入試で問われる力とは
まず保護者の皆さまにお伝えしたいのは、早稲田中学校の入試問題は、単なる知識量を問うものではないということです。2026年度の出題を見ても、その傾向は明確に表れています。
国語では、物語文と論説文の2題構成で、登場人物の心情の変化を一続きの二文から抜き出させたり、「現実」「未来」という指定語句を用いて15〜20字で記述させたりと、文章全体を俯瞰しながら自分の言葉でまとめる力が求められました。算数では、池の周りを3人が異なる速さで進む典型題から、給水管と排水管の組み合わせで条件を変化させる応用題まで、丁寧な場合分けと粘り強い計算が必要です。理科では、太陽の黒点観察から黒点の実際の直径を計算させる問題や、気体Xを実験の組み合わせで特定する問題など、観察・実験の手順を理解したうえで考察する力が問われました。社会では、地形図の読み取り、元号を切り口にした通史、そして「ポピュリズム」「特定技能」といった時事的な語句まで、幅広い知識と読解力が試されています。
つまり、4教科すべてに共通するのは、「覚えたことを当てはめる」のではなく、「与えられた情報を整理して答えを組み立てる」力なのです。
ご家庭での学習環境づくり
この時期、お子さまは塾での学習時間が長くなり、ご家庭で過ごす時間そのものが短くなっていきます。だからこそ、ご家庭での時間の「質」が大切です。
まず、机に向かう環境を整えていただきたいと思います。特別な道具は必要ありません。手の届くところに辞書や地図帳、年表を置き、わからないことをすぐに調べられる状態にしておくだけで十分です。早稲田中学校の社会では、地形図の細かな読み取りや雨温図の判別といった、資料と向き合う問題が頻出します。日頃から「調べる」習慣がある子は、こうした問題で大きく差をつけられます。
食事や睡眠のリズムを守ることも、保護者にしかできないサポートです。入試本番は朝から始まります。夜遅くまで勉強させるよりも、朝に集中できる体調を整えることのほうが、結果として得点に結びつきます。
子どもとの距離感 ― 過干渉でも放任でもなく
保護者の皆さまが最も悩まれるのが、お子さまとの距離感ではないでしょうか。
模試の結果が振るわなかったとき、つい「なぜこんな問題を間違えたの」と言いたくなるお気持ちは、私もよく理解しています。しかし、ここは少し踏みとどまっていただきたいのです。
2026年度の国語では、過去の過ちを抱える主人公が、それでも前を向こうとする物語文が出題されました。物語の中で「悪あがきしつづけるしかない」という言葉が、登場人物を前に進ませる力になっています。受験勉強もまた、思うようにいかないことの連続です。お子さまが落ち込んでいるとき、必要なのは原因追及ではなく、「明日からまたやってみよう」と思えるひと声です。
一方で、完全な放任もおすすめできません。お子さまが何をどのくらい進めているのか、塾の宿題で何に苦戦しているのか、おおまかに把握しておくことは大切です。ただし、それは「監視」ではなく「関心」として伝わるようにしてください。「今日はどんな問題が面白かった?」と尋ねるだけでも、お子さまは自分の学習を言語化する機会を得られます。
過去問演習をご家庭でどう活かすか
6年生の秋以降、過去問演習が本格化します。このとき、保護者の方にお願いしたいのは、点数だけで一喜一憂しないということです。
早稲田中学校の問題は、初見では難しく感じられるものが多くあります。算数の図形や立体、理科の実験考察、社会の資料読み取りなど、「初めて見るタイプの問題にどう向き合うか」が問われています。ですから、過去問を解いたあとに大切なのは、「なぜその答えになるのか」「自分はどこで詰まったのか」を振り返ることです。
ご家庭では、ぜひ「丸付けの後の時間」を確保してあげてください。答え合わせをして終わりではなく、間違えた問題を翌日もう一度解き直す。これだけでも、お子さまの理解は格段に深まります。記述問題、特に国語の記述や理科の理由説明、社会の論述などは、模範解答と自分の答案を比べて、「どの要素が足りなかったか」を確認する作業が欠かせません。
また、過去問のスケジュール管理は、お子さま一人ではなかなか難しいものです。「何年度のどの教科を、いつ解くか」を一緒にカレンダーに書き込むくらいのお手伝いは、保護者の役割として担っていただいてよいと思います。ただし、解く時間や解き方そのものには、できるだけ口を出さないでください。
最後に
入試まで残された時間は、お子さまにとっても、ご家族にとっても、決して長くはありません。しかし、焦って詰め込む時期はもう過ぎています。これからは、お子さまが積み上げてきたものを信じ、本番で発揮できるよう支える時期です。
早稲田中学校が求めているのは、知識を機械的に再生する子ではなく、自分の頭で考え、自分の言葉で表現できる子です。ご家庭での何気ない会話、食卓での話題、新聞やニュースへの関心 ― そうした日常の積み重ねが、入試当日のお子さまを支える力になります。どうかご家族で、最後まで前向きに伴走してあげてください。
2027年度入試の予想
🎯 要点: 2026年度の出題傾向から、2027年度も4教科ともに「思考力・記述力・処理速度」を同時に問う総合力型の出題が続くと予想されます。 算数は図形と速さ、国語は心情記述、理科は実験考察、社会は時事と地理融合が引き続き軸になるでしょう。 ただし、これはあくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があるため、幅広い対策が欠かせません。
算数の予想
2026年度は、平面図形(正五角形と正方形の角度、台形の面積比)、回転体の体積差、池の周りを巡る速さの問題、水そうの排水算、立体の展開図と体積比など、典型単元を高い処理力で解かせる構成でした。2027年度も、図形(特に立体・回転体)と速さ(旅人算・周回問題)が大問の中心に据えられる可能性が高いと考えられます。また、第1問の小問集合では「条件整理して候補を絞る論理問題」が出ました。同じように、数の性質と場合の数を組み合わせた思考型の小問は来年度も注意してください。難易度は高止まりが予想され、合否を分けるのは「(2)までを確実に取り、(3)で部分点を狙う」姿勢です。
国語の予想
2026年度は、視覚障害をもつ女性と少年の交流を描く小説と、映像制作論の評論という構成でした。小説では心情の変化を15〜20字でまとめる記述、評論では本文の言葉を抜き出して空欄を埋める形式が出ています。2027年度も、長文2題(物語・論説)の構成は変わらないと予想されます。特に、傍線部の理由や心情を「指定語句を使って説明する記述」、選択肢を複数選ぶ問題への対応力が問われ続けるでしょう。漢字・語彙も毎年安定して出題されているため、日々の積み重ねを怠らないことが大切です。
理科の予想
2026年度は、太陽の黒点観察、オオカナダモの光合成、鏡(平面鏡・カーブミラー)、気体の判別実験という、4分野(地学・生物・物理・化学)からバランスよく出題されました。さらに「アルコールで葉の色を抜く理由を10字程度で書く」「カーブミラーに凸面鏡が使われる理由を答える」など、短い記述で実験操作の意味を問う問題が目立ちました。2027年度も、この4分野バランス型と短文記述の組み合わせは継続すると予想されます。単なる用語暗記ではなく、「なぜその操作をするのか」「なぜその器具を選ぶのか」を自分の言葉で説明できるかが鍵になります。
社会の予想
2026年度は、地理で平野の比較(地形図・気候・農業・発電)、歴史で元号を切り口にした古代〜近世の通史、公民で「日本人ファースト」や移民・難民、CPTPPなど最新の時事問題が出ました。2027年度も、地形図の読み取り、統計表からの判別、時事を絡めた公民は引き続き軸になると考えられます。歴史では特定のテーマ(今年は「元号」)を縦串にして各時代を問う形式が定着しつつあるので、一問一答的な学習だけでなく「テーマ史」の視点での整理が有効です。
注意事項と総合的なアドバイス
ここまで述べてきた予想は、あくまで2026年度の出題傾向から推測したものであり、実際の2027年度入試と異なる可能性があります。早稲田中学校の入試は、毎年少しずつ切り口を変えて受験生の総合力を試してきます。ある単元に山を張って学習することは、合格から最も遠ざかる勉強法だと考えてください。
大切なのは、4教科すべてで「基礎の徹底」と「記述・思考問題への慣れ」の両輪をバランスよく仕上げることです。算数なら計算と一行題、国語なら漢字と読解の往復、理科なら実験操作の意味の理解、社会なら地図帳と時事ニュースの併用。地味でも、こうした積み重ねが本番で必ず効いてきます。予想に頼りすぎず、出題範囲全体に手を伸ばす姿勢で残りの時間を使ってください。