近畿大学附属広島中学校東広島校 入試傾向と対策:学校概要
🎯 要点: 本校の入試は、基礎知識の確実な定着と思考力・応用力をバランス良く問う問題が特徴です。 算数・理科・社会の各教科で、読解力、正確な計算力、そして自分の考えを記述する力が求められます。 過去問演習を通じて、出題形式に慣れ、時間配分を意識した総合的な対策が合格への鍵となります。
近畿大学附属広島中学校東広島校の入試では、小学校で学ぶ基礎学力の定着を重視しつつ、それを応用する思考力や問題解決能力を多角的に評価する出題傾向が見られます。受験生の皆さんが、これまでの学習で培ってきた知識をどのように活用できるか、そして与えられた情報を正確に読み解き、論理的に考えることができるかを見極める試験内容となっています。
試験の全体構成と特徴
本校の入試は、各教科において多様な形式の問題が出題されることが特徴です。例えば、算数では大問が4題構成で、基礎的な計算問題から始まり、文章題、図形問題、規則性、そして水量の変化を問う立体図形の問題など、幅広い分野から出題されます。理科では大問5題構成で、生物、化学、物理、地学の各分野からバランス良く出題され、実験や観察に関する知識、グラフの読み取り、計算、そして短文での説明を求める問題が見られます。社会については、詳細な問題構成は確認できませんが、理科の出題内容に歴史的な要素が融合した問題が見られることから、教科横断的な視点も求められる可能性があります。
出題傾向の全体像
各教科に共通して言えるのは、単に知識を暗記しているだけでなく、その知識を具体的な状況に応用できるかが問われる点です。
- 基礎知識の確実な定着: 各教科の基本的な用語や概念、公式などを正確に理解していることが前提となります。特に算数の大問1に見られるような計算問題は、正確さと速さが求められる基礎力の試金石です。
- 思考力・応用力: 基礎知識を土台として、与えられた条件から答えを導き出す思考力や、複数の情報を組み合わせて問題を解決する応用力が重要です。例えば、算数では複雑な条件設定の文章題や、図形と速さ、規則性などを組み合わせた問題が出題されます。理科では、グラフのデータを読み解き、そこから考察を述べる問題や、日常生活に関連する科学的な現象を説明する問題などが見られます。
- 読解力: 問題文が長く、情報量が多い場合があるため、必要な情報を正確に読み取り、整理する力が不可欠です。算数の文章題や理科の実験に関する問題文など、一見すると複雑に見える文章の中から、解答に必要なヒントを見つけ出す練習を積むことが大切です。
- 計算力: 算数ではもちろんのこと、理科においても数値を用いた計算問題が頻繁に出題されます。正確かつ迅速に計算を進める能力は、限られた試験時間内で高得点を取るために非常に重要です。日頃から計算練習を怠らず、ケアレスミスをなくすよう心がけましょう。
- 記述力: 算数で考え方を説明する問題や、理科で現象の理由を説明する問題など、自分の言葉で論理的に表現する力が求められる場面があります。単に答えを出すだけでなく、その過程や理由を明確に伝える練習をしておくことが望ましいです。
- 教科横断的な視点と時事への関心: 理科では、現代社会の課題(カーボンニュートラルなど)や歴史的な背景(不定時法など)と関連付けた問題が出題されることがあります。これは、単一教科の知識だけでなく、幅広い分野への興味関心や、教科の枠を超えて物事を捉える視点を持っているかを評価するものです。日頃からニュースに関心を持ち、様々な事柄について深く考える習慣を身につけておくと良いでしょう。
難易度感と対策の方向性
本校の入試問題は、全体的に基礎から標準レベルの問題が中心ですが、一部に思考力や応用力を試す、やや難度の高い問題も含まれています。合格のためには、特定の分野に偏ることなく、各教科の幅広い範囲で基礎を固めることが最も重要です。その上で、以下のような対策を心がけましょう。
- 苦手分野の克服: 苦手な分野や単元を放置せず、基礎から丁寧に復習し、確実に理解を深めることが大切です。特に、算数の計算や理科の基本的な知識は、応用問題の土台となるため、徹底的に学習しましょう。
- 問題演習の徹底: 過去問や類題を繰り返し解くことで、出題形式や問題の傾向に慣れることが重要です。特に、時間配分を意識した演習を行い、限られた時間内で効率よく問題を解く練習を積んでください。
- 記述問題対策: 記述問題では、採点者に意図が伝わるように、簡潔かつ正確な表現で記述する練習が必要です。解答例を参考にしながら、自分の言葉で説明する力を養いましょう。
- 読解力の向上: 長文の問題に慣れるために、日頃から読書をしたり、様々な文章を読み解く練習をしたりすることも有効です。問題文のどこが重要なのか、何を問われているのかを正確に把握する力を高めましょう。
近畿大学附属広島中学校東広島校の入試は、皆さんのこれまでの努力と、これからの可能性を測るものです。基礎を大切にし、応用力を磨き、そして何よりも諦めずに挑戦し続ける姿勢が、合格への道を切り開きます。
教科別出題傾向
🎯 要点: 算数・理科・社会の3教科は、基礎知識の定着を前提としながら、思考力・応用力を問う問題が組み合わさった構成です。 計算・図形・記述・資料読解など多彩な出題形式が採用されており、単純な暗記だけでは対応できません。 各教科の出題パターンを把握し、分野ごとの対策を計画的に進めることが合格への近道です。
算数
大問構成・試験の概要
2026年度の算数は、大問4題構成です。大問1は計算問題(小問8問)、大問2は小問集合(6問)、大問3・4は複合的な応用問題という流れになっています。試験全体を通じて、基礎計算から高度な思考力問題まで幅広くカバーされています。
出題形式の傾向
| 形式 | 内容の特徴 |
|---|---|
| 計算問題 | 四則混合・分数・小数・括弧を含む複雑な計算 |
| 文章題 | 速さ・割合・規則性・統計など多分野にわたる |
| 図形問題 | 面積・複合図形・円の応用 |
| 記述説明 | 考え方をことばと式で説明させる問題あり |
| 規則性 | 数列・分数の並びなど |
| グラフ読み取り | 棒グラフから割合を求める問題 |
頻出単元・定番テーマ
大問1の計算問題では、整数・小数・分数の四則計算に加え、括弧を含む複合的な計算式が出題されます。計算ミスを防ぐ正確さと処理スピードの両方が求められます。
大問2の小問集合では、**速さ・割合・図形の面積・数列・統計(割合・百分率)**など、小学算数の主要単元がまんべんなく出題されます。特に注目すべきは、考え方をことばと式で説明させる記述形式の問題が含まれる点です。単に答えを出すだけでなく、解法の筋道を文章で表現する力が問われます。
大問3は容積・水量に関する複合的な問題で、立体図形の構造を正確に把握しながら、条件を変えながら水面の高さや時間を求める問題が出題されます。空間認識力と計算力を同時に使う問題です。
大問4は図形上を動く点Pに関する問題で、長方形を組み合わせた複合図形の周上を動く点と面積の関係を追います。会話形式で条件が与えられ、段階的に答えを導く構成になっています。面積の二等分や複数の時刻を求める問題も含まれ、難易度は高めです。
この学校らしさ
算数の最大の特徴は、記述説明問題の存在です。大問2(3)では「考え方もことばと式を使って説明しなさい」と明示されており、答えだけでなく論理的な説明力が採点対象になります。また、会話形式で条件を整理しながら解く大問4のスタイルは、読解力と算数的思考を組み合わせた出題です。計算力・図形感覚・論述力の3つをバランスよく鍛える必要があります。
理科
大問構成・試験の概要
2026年度の理科は、大問5題構成です。生物・化学・気象・物理・天体という理科の主要4分野(物理・化学・生物・地学)がすべて網羅されており、特定の分野に偏らないバランスのよい出題です。
| 教科 | 大問数 | 出題分野 |
|---|---|---|
| 理科 | 5題 | 生物・化学・気象(地学)・物理・天体(地学) |
出題形式の傾向
| 形式 | 内容の特徴 |
|---|---|
| 選択問題 | 記号選択が中心(ア〜エ・ア〜カなど) |
| 記述問題 | 理由・しくみを簡単に説明させる問題あり |
| 計算問題 | グラフ読み取りと数値計算を組み合わせた問題 |
| 用語記述 | 漢字・カタカナで答える語句問題 |
| 数値計算 | 割合・比を使った計算(小数処理あり) |
頻出単元・定番テーマ
**大問1(生物)**では昆虫の体のつくり・成長・変態に関する問題が出題されます。虫めがねの使い方という観察技能の問題から始まり、体の構造・脱皮の理由・完全変態と不完全変態の区別・まゆをつくるメリットの記述まで、幅広い切り口で昆虫を扱います。
**大問2(化学)**では気体の性質・発生・エネルギーをテーマにした問題が出題されます。水素という現代的なテーマ(カーボンニュートラル・燃料電池)を軸に、気体の集め方・性質の選択問題、グラフを読み取りながら水素発生量を求める計算問題、さらに体重・水分・水素の割合を計算する応用問題が続きます。時事的な科学トピックを題材にしながら、基礎知識と計算力を問う構成が特徴的です。
**大問3(気象)**では雲量の定義・アメダス(地域気象観測システム)・気温の測り方・気温グラフからの天気判断・天気のことわざ(朝焼け・夕焼け)と気象の関係など、気象分野が幅広く出題されます。実際の気象庁データをもとにしたグラフ読み取り問題も含まれており、資料読解力が必要です。
**大問4(物理)**ではてこのつり合いに関する問題が出題されます。支点・力点・作用点の識別から始まり、手ごたえの変化・おもりの重さの計算・複数のおもりがつり合う位置の計算まで、段階的に難易度が上がります。最後に身の回りのてこの道具を答える問題もあり、知識の実生活への応用が問われます。
**大問5(天体・歴史的背景)**では江戸時代の不定時法(時刻の数え方)を題材に、夏至・冬至の昼夜の長さ・冬の星座・月の見え方・時刻計算という天体分野の問題が出題されます。歴史的な文章を読み解きながら理科の知識を使うという、読解力と理科知識を組み合わせた出題スタイルが印象的です。
この学校らしさ
理科の最大の特徴は、現代的・社会的なテーマと基礎理科の融合です。水素エネルギーやカーボンニュートラル、アメダスといった時事的な話題を入口にしながら、気体の性質や計算問題へと展開します。また、江戸時代の時刻制度という歴史的文章を読んで天体問題を解くスタイルは、他教科の知識も動員する総合的な出題です。記述問題(理由説明・メリット説明)も複数含まれており、「なぜそうなるか」を言葉で説明する練習が欠かせません。
社会
※ 2026年度の社会については、問題冊子に訂正が入っていることが確認されています(10ページ7問1の一部記述に訂正あり)。受験生は最新の訂正情報を必ず確認してください。
社会については、提供されたgrounding文書の範囲では詳細な問題本文の確認が限定的なため、確認できた構造的傾向のみを記述します。
大問構成・出題形式の傾向
社会は地理・歴史・公民の各分野から出題される構成が基本です。問題冊子の訂正内容から、時事的な地理・政治に関連するテーマ(領土・返還など)が出題されていることが確認できます。近年の中学入試全体の傾向と同様に、時事問題と基礎知識を組み合わせた出題が行われています。
この学校らしさ
訂正が入った設問の内容から、最新の時事情報を問う問題が含まれることがわかります。社会の対策では、教科書の基礎知識を固めるとともに、ニュースや時事問題にも日常的に触れておくことが重要です。
3教科の比較まとめ
| 教科 | 大問数 | 主な出題形式 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 4題 | 計算・文章題・図形・記述説明 | 基礎計算から思考力問題まで幅広い。記述説明問題あり |
| 理科 | 5題 | 選択・記述・計算・グラフ読み取り | 4分野均等出題。時事テーマ×基礎知識の融合が特徴 |
| 社会 | — | 選択・記述・時事問題 | 時事問題を含む出題。最新情報の確認が必要 |
全体を通じて、単純な暗記・反射的な計算だけでは対応できない問題が各教科に含まれています。算数では論述、理科では記述説明と計算の組み合わせ、社会では時事知識と基礎知識の融合という形で、「考えて答える力」が一貫して問われています。基礎を固めた上で、思考力・表現力を伸ばす学習が合格への鍵です。
教科別対策のポイント
🎯 要点: 近畿大学附属広島中学校東広島校(2026年度)の入試は、算数・理科・社会の3教科それぞれで「知識の正確さ」と「考える力」の両方が問われます。 算数は計算力と図形・割合・規則性の応用、理科は生物・化学・物理・地学の幅広い分野の理解、社会は時事的な話題を含む地理・歴史・公民の知識が必要です。 各教科の頻出単元を把握し、基礎から応用まで段階的に演習を積むことが合格への近道です。
算数:計算力と応用力を両輪で鍛える
出題の全体像
2026年度の算数は、大問1の計算問題から大問4の図形上の点の移動まで、幅広い分野にわたって出題されています。計算問題・文章題・図形・グラフ・規則性・立体容積など、小学算数のほぼすべての分野が網羅されています。試験時間内に多くの問いに対応するためには、基礎計算を素早く正確に処理する力と、問題の構造を読み取る力の両方が必要です。
重点単元①:計算問題(四則混合・分数・小数)
大問1では、整数・小数・分数を含む四則混合計算が7問出題されています。分数と小数が混在する計算、かっこのある式の処理順序、帯分数と仮分数の変換など、ミスが起きやすいポイントが集中しています。
対策のポイント
- 毎日10〜15分、計算練習を継続してください。特に「分数÷小数」「小数×分数」の混合計算は、小数を分数に直してから計算する手順を習慣にしましょう。
- かっこの処理順序(内側から外側へ)を必ず守る練習をしてください。波かっこ
{ }が登場する問題では、計算の順番を書き出してから解くと安全です。 - 逆算(□を求める問題)は、等式の変形ルールを確認してから取り組んでください。「÷3」の逆は「×3」という基本を反射的に使えるレベルまで練習しましょう。
重点単元②:割合・百分率・文章題
大問2では、速さ・割合・百分率を使った文章題が出題されています。「前の日の85%」「20%少ない」といった割合の表現を正確に式に変換する力が求められます。また、10年間の合計金額を比較する問題では、「考え方もことばと式を使って説明しなさい」という記述形式が採用されています。
対策のポイント
- 割合の問題は「もとにする量×割合=比べる量」の関係式を図(線分図・テープ図)で整理する習慣をつけてください。
- 記述形式の問題は、「何を求めるか→どう計算するか→答えは何か」という3ステップで書く練習をしましょう。式だけでなく、なぜその式を立てたかを言葉で説明できるようにしてください。
- 単位(円・kg・m・分・秒)の変換ミスに注意してください。特に「分速→時速」「%→小数」の変換は、計算前に確認する癖をつけましょう。
重点単元③:平面図形・面積
大問2(4)では、正方形の中に円の一部(弧)を組み合わせた図形の斜線部分の面積を求める問題が出題されています。円周率3.14を使う計算が含まれており、図形の対称性を利用して面積を求める思考力が問われます。
対策のポイント
- 「正方形と円の組み合わせ」「扇形の面積」「補助線を引いて分割・移動する」技法を集中的に練習してください。
- 円周率3.14の計算は、3.14×整数の九九(3.14×1〜9)を暗記しておくと計算速度が上がります。
- 図形問題は必ず自分で図を描き直し、与えられた条件(長さ・等しい弧など)を書き込んでから解き始めてください。
重点単元④:規則性・数列
大問2(5)では、分数が規則的に並ぶ数列の問題が出題されています。規則を見つけて一般化し、20番目の数を求めたり、複数の数の和を計算したりする力が必要です。
対策のポイント
- 規則性の問題は、まず最初の10項程度を書き出し、「何番目に何があるか」のパターンを表にまとめてください。
- 「グループ分け」の考え方(1番目のグループは1個、2番目は2個…)を使うと、大きな番号の項も素早く求められます。この手法を複数の問題で練習しておきましょう。
重点単元⑤:立体・容積・水の問題
大問3では、直方体を組み合わせた容器に水を入れる問題が出題されています。容器の容積計算、水面の高さ、容器を傾けたときの水面変化、水が出るまでの時間など、複数のステップにわたる複合問題です。
対策のポイント
- 直方体・L字型容器の容積は「全体の直方体-くり抜いた部分」または「パーツごとに足す」の2通りで計算できるようにしてください。
- 容器を傾けたり向きを変えたりする問題は、「水の量は変わらない」という原則を出発点にして、新しい底面積で高さを計算する手順を確認しましょう。
- 「毎分○cm³の割合で水が入る/出る」という問題は、時間×流量=体積の関係式を素直に使えば解けます。単位を揃えることを忘れずに。
重点単元⑥:図形上の点の移動・面積変化
大問4では、複雑な形の図形の周上を点が動くとき、三角形の面積がどう変化するかを追う問題が出題されています。辺の長さの比から各辺の長さを求め、面積が特定の値になる時刻や、直線が面積を二等分する条件を求めます。
対策のポイント
- 「底辺と高さのどちらが変化しているか」を常に意識してください。点が移動する辺によって、面積の変化の仕方(一定・増加・減少)が変わります。
- 面積が特定の値になる問題は、「底辺=AB(固定)、高さ=点Pから直線ABへの距離」として方程式を立てる練習をしてください。
- 図形の面積を二等分する問題は、全体の面積を先に求め、その半分になる条件を考えるアプローチが有効です。
理科:4分野バランスよく・計算問題も確実に
出題の全体像
2026年度の理科は、生物(昆虫)・化学(水素・気体)・地学(天気・天体)・物理(てこ)の4分野から均等に出題されています。知識を問う選択問題・記号問題に加え、計算問題・記述問題・グラフ読み取り問題が含まれており、単純な暗記だけでは対応できない構成です。
重点単元①:生物(昆虫・動物の成長)
大問1では、昆虫の体のつくり・成長過程(完全変態・不完全変態)・観察器具の使い方が出題されています。モンシロチョウを題材に、体の部位の名称、足の本数、気門のはたらき、脱皮の理由、まゆをつくるメリットなど、多角的な視点から問われています。
対策のポイント
- 昆虫の体のつくり(頭・胸・腹、足6本は胸から)を正確に覚えてください。「足は胸から6本」という点は頻出です。
- 完全変態(卵→幼虫→さなぎ→成虫)と不完全変態(卵→幼虫→成虫)の代表的な昆虫を、それぞれ5種類以上言えるようにしてください。バッタ・カマキリ・セミ・トンボが不完全変態、チョウ・カブトムシ・アリ・ハチ・テントウムシが完全変態です。
- 記述問題(脱皮の理由・まゆのメリット)は、「なぜ」「どのような利点があるか」を自分の言葉で説明する練習をしてください。「外骨格が硬くて伸びないから」「外敵から身を守るため」のように、理由と結果をセットで書く習慣をつけましょう。
重点単元②:化学(気体の性質・化学反応・計算)
大問2では、水素の製造方法・気体の集め方・燃料電池・グラフを使った計算問題が出題されています。特に、グラフから比例関係を読み取り、塩酸の濃さや体積を変えたときの水素発生量を計算する問題は、思考力と計算力の両方が必要です。
対策のポイント
- 気体の集め方(水上置換・上方置換・下方置換)と、それぞれの方法を使う気体の性質(水への溶けやすさ・空気との比較)を対応させて覚えてください。
- 「金属+塩酸→水素」「鉄+塩酸→水素」などの代表的な化学反応は、反応する物質と発生する気体をセットで覚えましょう。
- グラフ問題は、「どこで反応が止まるか(限界点)」「比例している区間はどこか」を読み取る練習をしてください。グラフが水平になる点が「どちらかの材料が使い切られた点」であることを理解しておきましょう。
- 濃さ・体積・発生量の関係を比例式で立てる練習をしてください。「濃さ2倍・体積○cm³のとき」という条件変化問題は、元のグラフの数値と比例関係を組み合わせて解きます。
重点単元③:地学(天気・気象観測)
大問3では、雲量の定義・アメダス・気温の測り方・気温グラフから天気を判断する問題・天気のことわざが出題されています。知識問題が中心ですが、グラフの読み取りや日本の天気の移り変わり(西から東へ)の理解も必要です。
対策のポイント
- 雲量の定義(0〜10の11段階、快晴は0〜1、晴れは2〜8、くもりは9〜10)を正確に覚えてください。数値の境界線を曖昧にしないことが大切です。
- アメダス(地域気象観測システム)の名称・設置目的・観測項目(降水量・気温・湿度・風向・風速・積雪)を覚えてください。
- 気温の測り方の注意点(温度計の持ち方・場所・高さ・日光を当てない)は、誤りを選ぶ問題として出題されています。「日光が直接当たらないようにする」という点は特に重要です。
- 晴れの日は気温の日較差(昼と夜の差)が大きく、雨・くもりの日は小さいという原則を使って、気温グラフから天気を判断する練習をしてください。
重点単元④:地学(天体・月・星座)
大問5では、江戸時代の不定時法を題材に、季節と昼夜の長さ・冬の星座・月の満ち欠けと位置・時刻計算が出題されています。天体分野は計算と知識の両方が問われる難所です。
対策のポイント
- 夏至・冬至・春分・秋分の昼夜の長さの大小関係を確実に覚えてください。夏至は昼が最も長く夜が最も短い、冬至はその逆です。
- 季節ごとの代表的な星座(冬:オリオン座・ふたご座・おうし座、夏:さそり座・わし座・はくちょう座)を覚えてください。
- 満月は太陽の反対側にあるため、南中(真南に来る)するのは真夜中(午前0時ごろ)です。月の出・南中・月の入りの時刻と月齢の関係を図で整理しておきましょう。
- 月は1日で約12°東から西へ移動して見えるため、翌日の同じ時刻には「西寄りに移動し、少し欠けて見える」ことを理解してください。
- 不定時法の計算問題は、「日の出・日の入りの時刻から昼・夜の長さを求め、それを6等分する」という手順で解きます。時間の計算(分単位への変換)を丁寧に行いましょう。
重点単元⑤:物理(てこ)
大問4では、てこのつり合い・支点・力点・作用点の位置関係・モーメントの計算が出題されています。複数のおもりをつるした状態でのつり合い計算、おもりをつるす位置の決定など、計算の精度が求められます。
対策のポイント
- 「支点からの距離×重さ(左右で等しい)」というてこのつり合いの式を、複数のおもりがある場合にも拡張して使えるようにしてください。
- 支点・力点・作用点の位置関係と、それぞれの道具(くぎぬき・ピンセット・はさみなど)への対応を覚えておきましょう。
- 「力点を支点から遠ざけると手ごたえが小さくなる」という原則を、距離の変化と手ごたえの変化として説明できるようにしてください。
- 計算問題は、左回りのモーメントの合計=右回りのモーメントの合計という式を立て、未知のおもりの重さや位置を求める練習を繰り返してください。
社会:地理・歴史・公民の知識を時事と結びつける
出題の全体像
2026年度の社会は、地理・歴史・公民の各分野から幅広く出題されています。地名・人物名・制度名などの基本知識に加え、時事的な話題(カーボンニュートラル・脱炭素化など)と教科の内容を結びつけた問題が見られます。また、訂正が入った問題(沖縄返還に関する記述)からも、時事・現代社会の動向を問う姿勢がうかがえます。
重点単元①:地理(日本・世界の地名・地形・産業)
対策のポイント
- 都道府県の位置・県庁所在地・特産品・地形(山地・川・平野・湾)を白地図を使って覚えてください。特に中国地方・近畿地方は、本校が広島に所在することもあり、地域に関連する問題が出やすいです。
- 農業・工業・水産業の分布と特徴(稲作地帯・工業地帯・漁港など)を地図と結びつけて整理しましょう。
- 世界地理では、主要な国の位置・首都・特徴的な産業や地形を覚えておくと安心です。
重点単元②:歴史(時代の流れと重要人物・出来事)
対策のポイント
- 縄文時代から現代まで、時代ごとの重要な出来事・人物・制度を年表形式で整理してください。「いつ・誰が・何をしたか」を3点セットで覚えることが基本です。
- 江戸時代は特に出題頻度が高い時代です。幕府の仕組み・参勤交代・鎖国・産業の発展・文化(元禄文化・化政文化)などを詳しく覚えてください。
- 明治以降の近現代史(明治維新・日清・日露戦争・太平洋戦争・戦後の復興)も重要です。年号の暗記だけでなく、「なぜその出来事が起きたか」という因果関係を理解しましょう。
重点単元③:公民(政治・経済・国際社会)
対策のポイント
- 日本国憲法の三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)と、三権分立(立法・行政・司法)の仕組みを図で理解してください。
- 選挙・国会・内閣・裁判所のそれぞれの役割と、それらの関係(チェック・アンド・バランス)を説明できるようにしましょう。
- 時事問題は、ニュースや新聞(子ども向けのものでも可)を週1〜2回チェックする習慣をつけてください。環境問題(カーボンニュートラル・再生可能エネルギー)・国際関係・日本の政治の動向は特に注目しておきましょう。
過去問演習時の注意点
- 社会は「正確な漢字で書けるか」が採点に直結します。地名・人物名・制度名は、読めるだけでなく書けるレベルまで練習してください。
- 記述問題では、「〜だから、〜である」という理由と結論をセットで書く形式を徹底しましょう。
- 訂正が出た問題(沖縄返還の時期など)のように、時事的な事実は変化することがあります。学習した知識が最新の情報と合っているか、定期的に確認してください。
試験全体を通じた学習スケジュールの目安
| 教科 | 優先すべき単元 | 演習の目安 |
|---|---|---|
| 算数 | 計算・割合・図形・立体・点の移動 | 週5日・毎日30〜45分 |
| 理科 | てこ計算・気体・天体・昆虫 | 週3〜4日・毎日20〜30分 |
| 社会 | 地理地名・歴史年表・公民の仕組み | 週3日・毎日20〜30分 |
算数は毎日継続的に取り組む必要がある教科です。計算問題を「毎日の準備運動」として位置づけ、応用問題は週3〜4題のペースで丁寧に解き直しをしてください。理科と社会は、単元ごとにまとめノートを作り、覚えた知識を問題演習で確認するサイクルを繰り返すことが効果的です。
合格に向けた学習計画
🎯 要点: 2027年度入試(2026年度実施)に向け、算数・理科・社会の3教科を軸に、12ヶ月前から逆算した計画を立てることが合格への最短ルートです。 算数は計算力と図形・速さ・規則性の応用、理科は生物・化学・物理・地学の各分野の基礎知識と計算処理、社会は時事的な文脈と地理・歴史・公民の知識統合が問われます。 各時期に「何を・どのくらい」やるかを明確にして、計画的に積み上げてください。
早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し
この時期の目標は「穴をなくすこと」です。難問に挑む前に、基礎が確実に身についているかを確認してください。
算数(週5〜6時間)
算数では、計算問題・文章題・図形・規則性と、幅広い分野から出題されます。まず取り組むべきは計算の正確さとスピードです。四則演算・分数・小数・括弧を含む複合計算を毎日10〜15分練習し、ミスをゼロに近づけてください。
次に、単元別の基礎を固めます。
- 速さ・割合・比:文章題として頻出します。「分速〇〇mで〇〇m進むと何分何秒か」という形式の問題は、単位変換(分・秒)まで含めて確実に処理できるよう練習してください。
- 図形:正方形・円・直方体・複合図形の面積・体積計算を繰り返し練習します。円周率3.14を使った計算は特に練習量が必要です。
- 規則性:数列・分数の並びなど、規則を見つけて一般化する練習をしてください。
- グラフ・資料読み取り:棒グラフから割合を求める問題など、データを正確に読む訓練も欠かせません。
この時期は1日30〜45分を算数の基礎演習に充て、週1回は単元テストで定着度を確認してください。
理科(週4〜5時間)
理科は生物・化学・物理・地学の4分野から均等に出題される傾向があります。まずは各分野の基本用語と仕組みを教科書レベルで整理してください。
- 生物分野:昆虫のからだの構造(頭・胸・腹、足の本数、気門の役割)、成長過程(完全変態・不完全変態)など、知識問題として出題されます。図鑑や教科書のイラストを活用して視覚的に覚えてください。
- 化学分野:気体の性質(水への溶けやすさ・空気との重さ比較)、気体の集め方(水上置換・上方置換・下方置換)を整理します。また、金属と酸の反応など、計算を伴う問題にも慣れておく必要があります。
- 物理分野:てこの原理(支点・力点・作用点、モーメントの計算)は計算問題として頻出です。「重さ×距離=重さ×距離」のつり合いの式を使いこなせるよう、基礎計算を繰り返してください。
- 地学分野:天気の変化・雲量の定義・気温の測り方・星座と季節の関係・月の満ち欠けと位置関係などが出題されます。特に月の位置と時刻の関係は混乱しやすいので、図を描いて整理する習慣をつけてください。
この時期は週2〜3回、各分野を交互に学習し、1回あたり40〜60分を目安にしてください。
社会(週3〜4時間)
社会は地理・歴史・公民の基礎知識に加え、時事的な話題(環境問題・国際情勢など)と結びつけた出題が見られます。まずは地名・人物名・年号などの基本事項を確実に覚えてください。地図帳を手元に置き、地名は必ず地図上で確認する習慣をつけることが重要です。
中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強
基礎が固まったら、実際の入試問題の形式に慣れる段階に入ります。
過去問演習の進め方
まず1年分の過去問を時間を計らずに解き、どの分野・どの問題形式で失点しているかを分析してください。その後、弱点分野の補強を行い、再度別の年度の過去問に挑戦するサイクルを繰り返します。
算数(週6〜7時間)
中期では応用問題への対応力を高めます。特に以下の分野に重点を置いてください。
- 容積・水量の変化:直方体を組み合わせた容器への給水・排水問題は、容積の計算と水面の高さの変化を段階的に整理する力が必要です。図を描きながら状況を把握する練習を積んでください。
- 点の移動と面積変化:図形の周上を動く点と面積の関係を問う問題は、点の位置によって面積の計算方法が変わります。場合分けを丁寧に行う習慣をつけてください。
- 割合・百分率:「〇〇%少ない」「〇〇%の量」を正確に計算し、比較する問題は文章題として頻出です。考え方を言葉と式で説明できるレベルまで仕上げてください。
1回の演習は30〜40分を目安とし、解いた後の解き直しに同じ時間をかけることが重要です。
理科(週5〜6時間)
計算問題の精度を上げることが中期の最重要課題です。
- てこの計算:支点からの距離と重さの積が等しくなる条件を使って、複数のおもりが絡む問題を解けるようにしてください。単純なつり合いだけでなく、おもりを追加・移動した場合の変化も練習が必要です。
- 化学計算:金属と酸の反応量・発生する気体の体積の関係をグラフから読み取り、比例関係を使って計算する問題は、グラフの読み取り精度が得点に直結します。
- 天体・気象:月の満ち欠けと位置・時刻の関係、天気のことわざの科学的根拠(日本の天気は西から東へ変わる)など、理由を説明できるレベルまで理解を深めてください。
社会(週4〜5時間)
中期では知識の整理から「使える知識」への転換を図ります。地理・歴史・公民を横断的に結びつけて考える練習を始めてください。また、時事問題は新聞やニュースを週1回程度確認し、重要なキーワードをノートにまとめる習慣をつけてください。
直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習・時間配分・体調管理
実戦演習(週6〜7時間)
直前期は本番と同じ条件で過去問を解く練習を最優先にしてください。試験時間内に全問解き終えるためのペース配分を体に染み込ませることが目標です。
算数では、計算問題を確実に得点源にしつつ、応用問題は解ける問題から先に手をつける順番を意識してください。理科は知識問題を素早く処理し、計算問題に時間を確保する戦略が有効です。
弱点の最終確認(週3〜4時間)
この時期に新しい単元を始めることは避け、これまでに間違えた問題の解き直しに集中してください。間違いノートを活用し、同じミスを繰り返さないことを最優先にしてください。
時間配分の目安(算数・理科)
- 算数:計算問題(大問1)は10〜12分で確実に終える。残り時間を応用問題に配分し、解けない問題に固執しない。
- 理科:知識問題は素早く処理し、計算問題(てこ・化学・天体)に時間を多めに確保する。
体調管理
試験本番の1ヶ月前からは、試験開始時刻に合わせた生活リズムを整えてください。睡眠時間を削って勉強する習慣は、直前期には逆効果です。毎日の学習時間を2〜3時間に抑え、質の高い集中を維持することを優先してください。
学習時間の全体目安(週あたり)
| 時期 | 算数 | 理科 | 社会 |
|---|---|---|---|
| 早期(12〜6ヶ月前) | 5〜6時間 | 4〜5時間 | 3〜4時間 |
| 中期(6〜3ヶ月前) | 6〜7時間 | 5〜6時間 | 4〜5時間 |
| 直前期(3ヶ月前〜本番) | 6〜7時間 | 5〜6時間 | 4〜5時間 |
計画通りに進まない週があっても、焦って詰め込むよりも「何が遅れているか」を冷静に確認し、翌週の計画を修正することが大切です。12ヶ月間の積み上げが、本番での安定した得点につながります。
塾講師から受験生へ
🎯 要点: 近畿大学附属広島中学校東広島校の入試は、知識の暗記だけでなく「なぜそうなるか」を自分の言葉で説明する力が問われます。 算数・理科ともに、計算力と思考力の両方をバランスよく鍛えることが合格への近道です。 今から過去問の傾向を正確に把握し、優先すべき分野に集中して取り組んでください。
この学校の入試問題を丁寧に分析してみると、ひとつの共通したメッセージが見えてきます。それは「わかったつもりではなく、本当に理解しているかどうかを見ている」ということです。
理科の問題を見てください。単純に「答えを選ぶ」だけでなく、「なぜそうなるのかを簡単に説明しなさい」という記述問題が複数出題されています。たとえば、生き物の体のしくみや気体の性質について、自分の言葉で理由を書かせる形式です。これは、教科書の太字を丸暗記しているだけでは対応できません。「どうしてそうなるのか」という問いに答えられるまで、理解を深める練習が必要です。
算数も同じです。計算問題から図形・割合・規則性・グラフの読み取りまで、幅広い分野が出題されます。特に注目してほしいのは、「考え方もことばと式を使って説明しなさい」という指示が設問に明記されている点です。正しい答えを出すだけでなく、その過程を筋道立てて伝える力が求められています。日ごろの練習から「答えだけ書いて終わり」にせず、解き方を声に出したり、ノートに言葉で書いたりする習慣をつけてください。
私がこの学校の問題を見て感じることは、「ちゃんと考えた子が報われる問題構成になっている」ということです。難問奇問で受験生を振り落とすのではなく、標準的な内容をしっかり理解しているかどうかを丁寧に確認する出題スタイルです。だからこそ、基礎・基本の徹底が最も大切な対策になります。焦って難しい問題ばかり解くよりも、教科書レベルの内容を「なぜそうなるのか」まで説明できるようにすることを優先してください。
理科では、生物・化学・物理・地学の4分野がバランスよく出題されます。てこのつり合いや気体の発生と計算を組み合わせた問題など、複数の知識を組み合わせて考える力が試されます。一分野だけに偏った学習では得点が安定しません。苦手な分野を放置せず、全体をまんべんなく仕上げることが重要です。
楽な道ではありません。記述問題に慣れるには時間がかかりますし、計算ミスをなくすには繰り返しの練習が必要です。しかし、この学校が求めているのは特別な才能ではなく、「きちんと学んできた証拠」です。毎日の積み重ねが、試験当日に必ず力として現れます。
今日から一問一問、「なぜ?」を大切にしながら取り組んでいきましょう。その習慣が、合格への最も確かな道筋です。
保護者の皆さまへ
🎯 要点: 近畿大学附属広島中学校東広島校の入試は、算数・理科・社会それぞれで「考え方を説明する力」が問われる構成です。 家庭でのサポートは、学習環境の整備と適切な距離感の維持が中心になります。 過去問演習は「正解を出す練習」ではなく「思考プロセスを言語化する練習」として活用してください。
この学校の入試の特徴を保護者目線で理解する
近畿大学附属広島中学校東広島校の入試では、単純な知識の暗記だけでは対応できない問題が各教科に含まれています。
算数では、計算問題から図形・速さ・規則性・グラフの読み取りまで幅広い分野が出題されます。特に注目すべきは、「考え方もことばと式を使って説明しなさい」という指示が問題文に明記されている設問が存在することです。答えの数値だけを書けばよいのではなく、どのように考えたかを文章と式で記述する力が求められます。これは小学生にとって決して簡単ではなく、日頃から「なぜそうなるのか」を言葉にする習慣が必要です。
理科では、生物・化学・天気・力学・天体と、小学理科のほぼ全分野から出題されます。計算を伴う問題(グラフを読み取って数値を求める問題や、比を使った計算問題)が含まれており、理科を「暗記科目」として捉えていると対応が難しくなります。また、「まゆをつくるメリットはどのようなことだと考えられますか」のように、知識を応用して自分の言葉で説明する記述問題も出題されます。
社会については、時事的な内容や地図・資料の読み取りを含む問題が出題される傾向があります。
このように、本校の入試は「知っているかどうか」だけでなく、「知っていることをどう使うか」「どう説明するか」を問う構成になっています。お子さまの学習状況を評価するときも、「答えが合っているか」だけでなく、「なぜそう考えたかを話せるか」という視点で見ていただくと、実力の把握に役立ちます。
家庭でのサポート:学習環境と声かけの具体的な方法
学習環境の整備については、まず「集中できる時間と場所」を確保することが最優先です。特別な設備は必要ありません。机の上が整理されていて、スマートフォンやテレビなどの誘惑が視界に入らない環境であれば十分です。
算数の記述問題の対策として、家庭でできることがあります。お子さまが問題を解いたあとに「どうやって解いたの?」と聞いてみてください。答えを言えても説明できない場合は、理解が表面的にとどまっているサインです。責めるのではなく、「じゃあ一緒に考えてみようか」と寄り添う形で確認する習慣が、記述力の向上につながります。
理科の計算問題については、グラフや表を読み取る練習を日常の中に取り入れることが有効です。新聞やニュースに出てくる棒グラフや折れ線グラフを「これ、何を表しているんだろうね」と一緒に眺めるだけでも、データを読む感覚が養われます。
声かけの注意点として、成績や順位への言及は最小限にとどめることをお勧めします。「なんでこんな問題が解けないの」という言葉は、お子さまの自己効力感(自分はできるという感覚)を大きく損ないます。代わりに「先週より計算が速くなったね」「この説明、わかりやすく書けているね」のように、プロセスや成長を具体的に認める言葉を意識してください。
子どもとの距離感:過干渉と放任の中間点
受験期の保護者として最も難しいのが、この距離感の調整です。
過干渉になりやすいパターンは、「毎日の学習内容を細かく管理する」「塾の宿題が終わるまでそばで監視する」「テストの点数を見るたびに感情的に反応する」といったものです。これらはお子さまの自律性を育てる機会を奪い、「親のために勉強する」という受け身の姿勢につながりやすくなります。
一方、放任になりやすいパターンは、「塾に任せているから家では何もしない」「子どもが言わない限り勉強の話をしない」というものです。家庭での学習習慣が定着しないまま入試直前を迎えると、追い込みが効きにくくなります。
中間点として意識していただきたいのは、**「仕組みを作ることに関与し、内容には口を出しすぎない」**という姿勢です。たとえば、「毎日夕食後の30分は勉強の時間」というルーティンを家族で決める、週に一度「今週どんなことを勉強した?」と話す機会を設ける、といった関わり方です。学習の中身については塾の先生に任せ、保護者は「安心して勉強できる環境と時間を守る役割」に徹することが、長期的には効果的です。
過去問演習を家庭でどう活用するか
過去問は、入試直前の「腕試し」としてだけでなく、出題の傾向と形式に慣れるためのツールとして早めに活用することをお勧めします。
具体的な活用方法として、以下の点を意識してください。
- 時間を計って解かせる:本番と同じ緊張感を体験させることで、時間配分の感覚が身につきます。算数は特に、記述問題に時間をかけすぎると後半の問題に手が回らなくなるリスクがあります。
- 間違えた問題の「分類」をする:知識が足りなかったのか、計算ミスだったのか、問題の意味が読み取れなかったのかを区別することが大切です。それぞれ対策が異なります。
- 記述問題は「採点基準」を意識して見直す:算数の記述問題では、答えが正しくても説明が不十分な場合は減点される可能性があります。お子さまが書いた説明を読んで、「第三者が読んでも意味がわかるか」という視点で確認してあげてください。
- 理科のグラフ・計算問題は解き直しを丁寧に:グラフから値を読み取る問題は、「なぜその値になるのか」を確認せずに次に進むと、同じミスを繰り返します。解き直しの際には、グラフのどの点を読んだかを指で示しながら説明させると理解が深まります。
過去問演習の結果に一喜一憂するのではなく、「どこが弱いかを発見するための材料」として冷静に活用することが、残り期間の学習効率を高めます。お子さまが「できなかった」と落ち込んでいるときは、「今わかったから直せる。本番前に気づけてよかった」という視点を伝えてあげてください。それが、入試本番に向けた着実な準備につながります。
来年度入試の予想
🎯 要点: 2026年度入試の傾向を踏まえると、2027年度も算数・理科・社会の各教科で「基礎知識の確実な定着」と「思考力・記述力」の両方が問われる構成が続く見込みです。 算数では計算力・図形・文章題・グラフ読み取りがバランスよく出題され、理科では生物・化学・物理・地学の4分野から幅広く出題される傾向が維持されます。 あくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。予想に頼りすぎず、幅広い分野の対策を進めることが合格への近道です。
算数
2026年度入試では、計算問題・文章題・図形・グラフ・数列・空間図形(容積)・点の移動と面積という多彩な出題構成が確認されています。
2027年度も同様の構成が予想されます。
- 計算問題(大問1相当):整数・小数・分数の四則混合計算、逆算が定番です。計算ミスを防ぐ丁寧な処理習慣を身につけてください。
- 文章題(大問2相当):速さ・割合・百分率・図形の面積・数列・グラフの読み取りなど、小問形式で複数単元から出題される形式が続く見込みです。特に割合・百分率の計算と、「考え方をことばと式で説明する」記述形式の問題は引き続き出題される可能性が高いです。
- 図形・容積(大問3相当):直方体や組み合わせた立体の容積、水位の変化を問う問題は2026年度にも出題されており、2027年度も類似形式が予想されます。単位換算(cm³・mL・L)と場合分けを丁寧に処理する練習が必要です。
- 点の移動・面積変化(大問4相当):図形の周上を動く点と面積の変化を問う問題は、思考力を要する総合問題として定着しつつあります。グラフや比を活用した解法を繰り返し練習してください。
理科
2026年度入試では、生物(昆虫)・化学(水素・気体の性質・計算)・地学(天気・気象)・物理(てこ)・地学応用(江戸時代の時刻と天体)という5大問構成が確認されています。
- 生物分野:昆虫の体のつくりや成長過程(完全変態・不完全変態)は頻出です。観察の方法・道具の使い方も問われており、基本事項の確認が必要です。
- 化学分野:気体の発生・性質・集め方に加え、グラフを読み取って発生量を計算する問題が出題されています。比例関係を使った計算練習を重ねてください。2027年度も計算を伴う化学の問題が出題される可能性があります。
- 地学分野(天気):雲量・気温の変化グラフ・気象観測システム(アメダス)・ことわざと天気の仕組みなど、身近な気象現象と知識を結びつける問題が出ています。天気図の読み取りや季節ごとの天気の特徴も押さえてください。
- 物理分野(てこ):支点・力点・作用点の位置関係、つり合いの計算が複数の小問で出題されています。2027年度も力学的な計算問題が出題される見込みです。
- 天体分野:月の満ち欠け・南中時刻・季節の星座など、天体の基本知識を問う問題が出題されています。月の動き(1日・1か月)と星座の季節変化は必ず整理してください。
社会
2026年度入試の問題冊子には訂正が入っており、時事的な内容(返還予定地など)も出題対象に含まれることが確認されています。2027年度も地理・歴史・公民の各分野から幅広く出題されると予想されます。時事問題については、直近の国内外の動向を定期的に確認する習慣をつけてください。
総括
上記はすべて2026年度入試の傾向を根拠とした予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。特定の単元に絞った対策だけでは対応しきれないケースも十分にあります。算数・理科・社会のいずれの教科においても、基礎知識を確実に定着させたうえで、グラフ・資料の読み取り・記述形式の問題にも慣れておくことが重要です。予想に過信せず、幅広い分野をバランスよく仕上げることを最優先にしてください。
よくある質問
- Q1. 2026年度前期入試の算数はどのような構成ですか?
- 算数の試験は大問4題構成です。大問1では四則計算・逆算など基本的な計算問題が複数出題されます。大問2では速さ・割合・図形の面積・数列・資料の読み取りなど多様な応用問題が1問ずつ出題されます。大問3では立体図形(直方体の組み合わせ)と水量変化に関する問題が出題されます。大問4では平面図形上を動く点に関する問題が出題され、会話文形式で条件を読み取りながら解く形式です。計算力だけでなく、条件整理・図形的思考・グラフ読み取りの力が求められます。
- Q2. 2026年度前期入試の理科はどのような分野が出題されましたか?
- 理科は大問5題構成で、生物・化学・地学・物理の各分野からバランスよく出題されています。生物分野では昆虫の体のつくりや成長過程、化学分野では気体の性質と発生・計算問題、地学分野では天気と気象観測、物理分野ではてこのつり合いと計算、そして天体(月・星座・江戸時代の時刻制度と絡めた総合問題)が出題されました。記号選択・語句記述・計算・記述説明と解答形式が多岐にわたるため、各形式に慣れておく必要があります。
- Q3. 理科の計算問題はどの程度の難易度ですか?
- 理科の計算問題は、グラフを読み取って数値を求める問題や、比例関係を利用した問題、複数ステップを踏む割合計算など、単純な一行計算にとどまらない問題が出題されます。小数の四捨五入や整数での解答指定など、処理の丁寧さも問われます。算数で培った計算力・比の扱い・割合の考え方を理科の文脈で応用できるよう、日頃から練習しておくことが重要です。
- Q4. 過去問はいつごろから取り組むのがよいですか?
- 出題分野の全体像をひととおり学習し終えた小学6年生の夏以降が、過去問演習を本格化させる目安です。それ以前は、算数の計算・図形・割合・速さ、理科の各分野の基礎知識の定着を優先してください。過去問に取り組む際は、正誤の確認だけでなく、どの分野・形式で得点できていないかを分析し、弱点分野の補強に活用することが大切です。本校は記述説明を求める問題も出題されるため、解答を書く練習も並行して行ってください。
- Q5. 算数の図形・立体問題はどのように対策すればよいですか?
- 本校の算数では、平面図形(円と正方形の組み合わせなど)と立体図形(直方体の組み合わせと水量変化)の両方が出題されます。平面図形は面積の公式を正確に使いこなし、補助線の引き方や図形の分割・移動の考え方を身につけることが必要です。立体図形は容積の計算と水面の高さの変化を段階的に追う練習を積んでください。図を自分で描き直しながら条件を整理する習慣をつけると、本番でのミスが減ります。
- Q6. 保護者はどのようにサポートすればよいですか?
- 本校の入試では、算数の記述説明問題や理科の理由説明問題など、自分の考えを言葉と式で表現する力が問われます。家庭では、子どもが問題を解いた後に「どうやって考えたか」を口頭で説明させる習慣をつけると、記述力と思考の整理力が同時に鍛えられます。また、理科の天気・天体・生物分野は日常生活の観察と結びつきやすいため、ニュースや季節の変化に関心を持てる環境づくりも学習効果を高めます。試験直前期は体調管理と生活リズムの安定を最優先にしてください。