フェリス女学院中学校 2026年度入試の全体傾向
🎯 要点: フェリス女学院中学校の入試は、4教科(国語・算数・理科・社会)で構成され、知識の暗記だけでなく「考える力」「表現する力」を問う問題が各教科に組み込まれている。 記述・説明問題の比重が高く、答えを導く過程や理由を言葉で説明させる設問が全教科にわたって出題される。 単純な知識問題から高度な思考・応用問題まで幅広い難易度帯が設定されており、基礎固めと発展的な演習の両方が不可欠な試験構成です。
「知っている」だけでは通用しない試験
フェリス女学院中学校の入試は、4教科すべてにおいて「知識を持っているか」だけでなく、「知識を使って考え、説明できるか」を問う設計になっています。選択肢を選ぶだけの問題はもちろん存在しますが、それと並んで、自分の言葉で理由や仕組みを説明する記述問題が各教科に必ず登場します。
たとえば理科では、生物・物理・地学・化学の各分野から出題されますが、どの分野でも「なぜそうなるのか」を文章で説明させる問題が複数含まれています。社会でも、歴史・地理・公民の各分野にわたって、資料や表を読み取ったうえで自分の考えを記述させる問題が出題されます。国語は文学的文章と論説的文章の読解が中心で、長文を正確に読み取り、登場人物の心情や文章の論理構造を的確に言語化する力が求められます。算数は計算・図形・文章題・数の性質など多岐にわたる分野から出題され、複数のステップを踏む応用問題が含まれます。
記述・説明問題の多さが最大の特徴
本校入試の最大の特徴は、記述・説明問題の比重の高さです。
理科では、液状化現象のしくみ、音速の測定原理、化学反応の理由など、現象の背景にある「なぜ」を文章で説明させる問題が大問ごとに設けられています。解答欄に「〜から。」「〜ため。」と結ぶ形式の記述が多く、現象を正確に理解していなければ得点できない構造です。
社会でも同様に、歴史的な出来事の理由、地理的な現象の説明、公民分野での制度の仕組みなど、「なぜ」「どのように」を問う記述問題が随所に登場します。選択肢問題と記述問題が混在しており、選択肢で正誤を判断する力と、自分の言葉で説明する力の両方が必要です。
国語は設問数が多く、選択肢問題・抜き出し問題・記述問題がバランスよく配置されています。特に記述問題では、指定字数の範囲内で的確にまとめる表現力が試されます。2026年度の国語では、詩を読んで自分自身の体験と結びつけて200字以内で書く問題も出題されており、読解力だけでなく自己表現力も求められる点が特徴的です。
資料・データを読み取る力が全教科で問われる
本校入試のもう一つの大きな特徴は、資料・データの読み取りが全教科で求められる点です。
理科では実験結果のグラフや表を読み取り、そこから法則や傾向を読み解く問題が出題されます。算数ではグラフと連動した文章題が出題され、グラフの読み取りと計算を組み合わせる力が必要です。社会では統計表・地図・写真などの資料が豊富に使われており、資料から情報を正確に読み取ったうえで判断・説明する力が問われます。
こうした出題スタイルは、「覚えた知識をそのまま答える」のではなく、「与えられた情報を分析して結論を導く」という思考プロセスを重視していることを示しています。日頃から資料やグラフに慣れ親しんでおくことが、本校入試対策の重要な柱になります。
難易度の幅が広い:基礎から高度な応用まで
各教科の問題構成を見ると、比較的取り組みやすい基礎的な問題から、高度な思考力を要する応用問題まで、難易度の幅が広く設定されています。
算数では、基本的な計算問題から始まり、立体の展開・組み立て、点の移動と図形の面積変化、数の性質など、複数の知識を組み合わせて解く問題が出題されます。理科でも、知識を問う選択問題と、実験データをもとに計算・考察する問題が混在しています。
この構成は、「取れる問題を確実に取り、難問で差をつける」という試験戦略が有効であることを意味します。全問正解を目指すのではなく、基礎〜標準レベルの問題を取りこぼさないことが合格への第一条件です。そのうえで、記述問題や応用問題にどれだけ対応できるかが合否を分けます。
受験準備のポイント
本校の入試傾向を踏まえると、以下の3点が受験準備の核心になります。
- 記述力の養成:理由・仕組みを自分の言葉で簡潔にまとめる練習を、全教科で継続的に行う。
- 資料読み取りの訓練:グラフ・表・地図・実験データを読み解く演習を積む。
- 基礎の徹底と応用への橋渡し:各教科の基礎知識を確実に固めたうえで、複数の知識を組み合わせる応用問題に取り組む。
本校入試は「考える力」と「表現する力」を正面から問う試験です。暗記中心の学習だけでは対応が難しく、理解を深め、言語化する訓練を日常的に積み重ねることが合格への道筋になります。
教科別出題傾向
🎯 要点: フェリス女学院中学校の入試は4教科で実施され、各教科とも思考力・記述力を重視した出題が特徴です。 単純な知識の暗記だけでなく、資料や実験結果を読み解いて自分の言葉で説明する力が問われます。 出題形式・難易度ともに一定の水準が保たれており、過去問演習を通じた傾向把握が合格への近道です。
国語
フェリス女学院中学校の国語は、文学的文章・論説的文章・言語知識の3領域を軸に、幅広い読解力と表現力を測る構成です。
大問構成と出題形式
2026年度は大問が4つで構成されています。大問【一】は文学的文章(小説)の読解、大問【二】は論説・エッセイ系の文章読解、大問【三】は文法(修飾関係)、大問【四】は漢字の読み書きという構成です。選択肢問題・記述問題・語句問題がバランスよく配置されており、選択肢だけで解答が完結しない設計になっています。
記述問題の比重が高い
最も注目すべき特徴は、記述問題の多さと質の高さです。「○字以内で書きなさい」という字数制限つきの記述問題が複数出題されており、10字以内・30字以内・30字以内・200字以内など、幅広い字数設定が見られます。特に200字程度の自由記述(自分の考えを述べる問題)が出題されており、単に本文を要約するだけでなく、自分の体験や考えを組み合わせて論述する力が求められます。
文章の難易度と「この学校らしさ」
取り上げられる文章は、小学生にとって読みごたえのある本格的な文学作品や評論が多く、語彙・文脈ともに高い読解力が必要です。登場人物の心情や行動の理由を丁寧に読み取る力、筆者の主張を正確に把握する力が問われます。また、文法問題(修飾語の識別)や漢字問題も確実に得点できる準備が必要です。漢字は読み・書きともに出題され、日常的な語彙力の積み上げが求められます。
対策のポイント
記述問題では「本文の言葉を使いながら、自分の言葉でまとめる」練習が不可欠です。選択肢問題も紛らわしい選択肢が多く、消去法と根拠の確認を丁寧に行う習慣をつけてください。
算数
算数は、計算力・論理的思考力・空間把握力をバランスよく測る構成で、難易度は全体的に高めです。
大問構成と出題形式
2026年度は大問4題構成です。大問1は小問集合(複数の独立した問題をまとめた形式)、大問2・3・4はそれぞれ独立したテーマを持つ応用問題です。解答形式は数値記入が中心ですが、「図や式や計算を書く」ことが明示的に求められており、途中過程の記述も重視されています。
頻出単元
- 計算・数の性質: 分数・小数・比を含む複合計算が大問1の冒頭に出題されます。正確な計算力が前提です。
- 図形: 平面図形(回転・重なり・面積)および立体図形(展開図・折り紙から立体を作る問題)が出題されます。図形の変換・移動・構成を視覚的に把握する力が必要です。
- 数の規則性: 数列・図形と数の関係を組み合わせた問題が出題されており、規則を自分で発見して式に表す力が求められます。
- 場合の数・整理: 条件を整理して表に当てはめる問題が出題されており、論理的に場合を分類する力が問われます。
- 速さ・水量・グラフ: 変化をグラフで読み取り、条件を整理して計算する問題が出題されます。
「この学校らしさ」
フェリス女学院の算数の最大の特徴は、「問題の設定が複雑で、複数の条件を同時に処理する力」が問われる点です。単純な公式の当てはめでは解けない問題が多く、問題文を正確に読み取り、条件を整理してから解法を組み立てる力が必要です。また、点が辺上を動く問題(動点問題)のように、時間の経過とともに変化する図形の面積を追う問題も出題されており、場合分けと論理的な処理が求められます。
対策のポイント
計算ミスをなくすことが最低条件です。そのうえで、図形の性質(面積・角度・相似・合同)を確実に身につけ、複雑な条件設定の文章題に慣れる練習を積んでください。途中式を丁寧に書く習慣も重要です。
理科
理科は生物・物理・地学・化学の4分野から均等に出題されており、実験・観察の結果を読み取って説明する記述問題が多いことが特徴です。
大問構成と出題形式
| 教科 | 配点 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|---|
| 国語 | — | — | 記述・選択・漢字の複合構成、200字記述あり |
| 算数 | — | — | 大問4題、図形・数の規則・動点が頻出 |
| 理科 | — | — | 4分野均等、実験考察の記述問題が多い |
| 社会 | — | — | 歴史・地理・公民の複合、資料読解・記述あり |
2026年度は大問4題構成で、大問1が生物(生態系・外来種)、大問2が物理(音の伝わり方・音速)、大問3が地学(液状化現象)、大問4が化学(酸とアルカリの反応・気体の発生)という構成です。
頻出分野と出題の特徴
- 生物分野: 食物連鎖・生態系・外来種など、環境問題と結びついたテーマが出題されます。実験結果のグラフを読み取り、そこから言えることを文章で説明する問題が出題されており、データの読解力と論述力が必要です。
- 物理分野: 音・光・力などの基本的な物理現象が出題されます。実験の手順と結果から数値を計算する問題(音速の計算など)が含まれており、単位の扱いや計算の正確さが求められます。
- 地学分野: 地震・液状化・地層など、自然災害と結びついたテーマが出題されます。図や模式図を読み取って現象のしくみを説明する記述問題が多く、「なぜそうなるか」を論理的に説明する力が問われます。
- 化学分野: 酸・アルカリ・気体の発生など、身近な素材を使った実験が題材になります。表のデータを読み取って計算する問題(濃度・重さの計算)が出題されており、算数的な処理能力も必要です。
「この学校らしさ」
フェリス女学院の理科の最大の特徴は、「実験・観察の結果を自分の言葉で説明する記述問題」の多さです。選択肢を選ぶだけでなく、「なぜそうなるか」「どのような条件のときにどうなるか」を文章で答える問題が各大問に含まれています。また、時事的な環境問題(外来種・液状化・地球温暖化)と理科の知識を結びつけた出題が見られ、日頃からニュースや身近な自然現象に関心を持つことが重要です。
対策のポイント
各分野の基本知識を確実に身につけたうえで、実験の結果を「条件→結果→理由」の流れで説明する練習を積んでください。計算問題は単位の確認と途中式の記録を習慣にしてください。
社会
社会は歴史・地理・公民の3分野から幅広く出題されており、資料(表・グラフ・地図・写真)の読み取りと記述問題が多いことが特徴です。
大問構成と出題形式
2026年度は大問4題構成です。大問1は歴史(絹・養蚕をテーマにした通史)、大問2は歴史・公民(平和・戦争・憲法)、大問3は公民・地理(関税・貿易・国際問題)、大問4は地理(東北地方)という構成です。選択肢問題・語句記述・文章記述がバランスよく配置されています。
頻出テーマと出題の特徴
- 歴史分野: 特定のテーマ(絹・貿易・戦争など)を軸に、古代から近現代まで縦断的に問う「テーマ史」形式が特徴的です。単純な年号暗記ではなく、時代の流れと出来事の因果関係を理解しているかが問われます。写真・史料を使った問題も出題されます。
- 地理分野: 東北地方など特定の地域を詳しく問う問題が出題されます。表・グラフ・地図を読み取って都市や県を特定する問題が含まれており、統計データの読解力が必要です。農業産出額・人口密度・降水量など、複数の指標を組み合わせて判断する力が求められます。
- 公民分野: 憲法・基本的人権・国際問題・環境問題など、時事的なテーマと結びついた出題が多いです。2025年のトランプ政権の関税政策、核兵器禁止条約、WHOなど、最新の国際情勢を踏まえた問題が出題されており、日頃からニュースを読む習慣が重要です。
記述問題の特徴
「○○の理由を説明しなさい」「どのような対策をすればよいか、具体的な方法を説明しなさい」という形式の記述問題が複数出題されます。単に知識を書き出すだけでなく、資料から読み取った情報と自分の知識を組み合わせて論述する力が求められます。
「この学校らしさ」
フェリス女学院の社会の最大の特徴は、「現代の社会問題・国際問題と歴史・地理の知識を結びつけた出題」です。関税・環境・食料・平和・人権など、現代的なテーマを入口にして、歴史的背景や地理的条件を問う問題が多く見られます。また、「あなたはどう考えるか」「どのような対策が必要か」という形で、受験生自身の考えを問う記述問題も出題されており、社会への関心と自分の意見を持つことが重要です。
対策のポイント
歴史は年号の暗記だけでなく、「なぜその出来事が起きたか」「その結果どうなったか」という因果関係の理解を深めてください。地理は統計データ(農業・人口・気候)の読み取り練習を積んでください。公民は日頃からニュースを読み、時事問題と教科書の知識を結びつける習慣をつけてください。記述問題は「結論→理由→具体例」の順で書く練習が効果的です。
教科別対策のポイント
🎯 要点: フェリス女学院中学校の入試は4教科それぞれに明確な出題傾向があり、単元ごとの深い理解と記述力が合否を左右します。 算数は多段階の思考を要する問題が多く、国語は長文読解と自由記述の両立が求められます。 理科・社会はいずれも「なぜそうなるか」を説明させる記述問題が頻出するため、暗記だけでは対応できません。
国語
出題傾向
2026年度の国語は、小説文・論説文・言語知識(漢字・語句)・文法という構成で出題されています。小説文は長編からの抜粋で、登場人物の心情変化を丁寧に追う必要があります。論説文は筆者の主張と具体例の関係を正確に把握する力が問われます。記述問題は「30字以内」「10字以内」「200字以内」など字数制限が細かく設定されており、過不足なくまとめる力が不可欠です。
重点単元・問題種別
長文読解(心情・理由説明) 小説文では、登場人物の行動・言動・表情の描写から内面を読み取る問題が多く出ます。「なぜそのような行動をとったか」「このときの心情として最もふさわしいものを選べ」という形式が中心です。選択肢問題でも、細かい言葉のニュアンスで正解が変わるため、本文に根拠を求める習慣をつけてください。
記述問題(字数制限あり) 「30字以内で書きなさい」「10字以内で書きなさい」という短い字数制限の記述は、余分な言葉を削ぎ落として核心だけを書く練習が必要です。一方、200字程度の自由記述(自分の体験や考えを書く問題)も出題されています。この種の問題は、①本文の内容を踏まえる、②自分の言葉で具体的に書く、③文章の構成を整える、という3点を意識して練習してください。
語句・漢字・文法 漢字の読み書きは標準的な難易度ですが、「殺風景」「見境」「経る」のような日常語の読み書きが問われます。慣用句・ことわざの意味を問う問題も出るため、語彙力の底上げが必要です。文の修飾関係(どの語句がどの語句を修飾しているか)を問う文法問題も出題されており、文節・修飾語の基礎をしっかり固めてください。
学習方法・演習量の目安
- 週3回以上、400〜800字程度の文章を読んで「登場人物の心情」「筆者の主張」を自分の言葉でまとめる練習をしてください。
- 記述問題は書いたあとに「本文のどこに根拠があるか」を必ず確認する習慣をつけましょう。
- 漢字は毎日10〜15字のペースで書き取り練習を続けてください。読み・書きともに出題されるため、両方を練習します。
- 自由記述は週1回、200字程度の文章を書いて塾の先生や保護者に添削してもらうと効果的です。
つまずきやすいポイントと克服法
選択肢問題で「なんとなく合っていそう」という感覚で選ぶと失点します。必ず本文の該当箇所に線を引き、選択肢の言葉と照らし合わせる作業を徹底してください。また、字数制限の記述で「字数が足りない」「字数が超えてしまう」という悩みは、要点を箇条書きにしてから文章にまとめる練習で解消できます。
算数
出題傾向
2026年度の算数は大問4題構成で、計算・小問集合・応用問題という流れです。計算問題では分数・小数・整数の混合計算が出題されています。応用問題は、比・割合・図形・場合の数・立体・動点問題など多岐にわたり、複数の単元をまたいだ複合問題が中心です。特に図形(平面・立体)と速さ・水量の変化を絡めた問題は毎年高い難易度で出題されます。
重点単元・問題種別
比・割合の応用 玉の個数の比や面積の比など、比を使って未知数を求める問題が頻出します。「比を文字に置き換えて整理する」という手順を身につけてください。比の合成(複数の比を一つの比にまとめる操作)も必須です。
平面図形・立体図形 回転移動・折り紙・展開図から立体を組み立てる問題が出ています。2026年度では、正方形を回転させたときの点の軌跡や、展開図から立体の頂点の対応を考える問題が出題されました。図形問題は「補助線を引く」「対称性を利用する」「分割して考える」という3つのアプローチを使い分ける練習が必要です。
水量・グラフの読み取り 水そうに仕切りを入れ、2つのポンプで水を入れる問題のように、条件が複数ある状況変化をグラフと連動させて解く問題が出ます。グラフの折れ目(条件が変わる瞬間)に着目し、それぞれの区間で何が起きているかを整理する習慣をつけてください。
動点問題(三角形の面積変化) 立方体の辺上を動く2点と固定点で作られる三角形の面積変化を追う問題は、高難度の出題です。「どの区間で点がどの辺を移動しているか」を時系列で整理し、面積の公式を適切に使う練習が必要です。
数の性質・規則性 奇数の和と平方数の関係など、数列・規則性の問題も出題されています。具体的な数で試して規則を見つけ、それを一般化する思考力を鍛えてください。
学習方法・演習量の目安
- 計算問題は毎日5〜10問、時間を計って練習してください。ミスが多い場合は「分数と小数の変換」「かっこの展開」を重点的に復習します。
- 図形問題は週3〜4題、解答を見る前に必ず自力で補助線を引いて考えてください。
- 応用問題は1問あたり15〜20分を目安に取り組み、時間内に解けなかった問題は解説を読んで「どこで詰まったか」を記録してください。
- 過去問演習では試験時間(50分)を守り、解ける問題から着手する順番の感覚を養いましょう。
つまずきやすいポイントと克服法
立体図形の展開図問題は、実際に紙を切って折る体験が理解を深めます。頭の中だけで考えようとせず、手を動かして確認する習慣をつけてください。グラフ問題では「単位を統一する(cm³とcmを混在させない)」ことが失点防止の基本です。
理科
出題傾向
2026年度の理科は大問4題で、生物・物理・地学・化学の各分野から1題ずつ出題されています。各大問の中に「知識を問う問題」と「実験結果を分析して説明する記述問題」が混在しており、単純な暗記だけでは対応できません。実験データ(グラフ・表)を読み取り、「なぜそうなるか」を文章で説明する力が強く求められます。
重点単元・問題種別
生物(生態系・食物連鎖・外来種) 食物連鎖の構造を理解し、生物の数量関係や外来種が生態系に与える影響を論理的に説明する問題が出ています。実験データ(グラフ)から「どの条件で何が変化したか」を読み取り、その理由を記述する形式が頻出です。生物の繁殖方法の違い(卵生・胎生)が生態系の変化とどう結びつくかを説明できるようにしてください。
物理(音・光・速さ) 音速の測定実験を題材に、計算問題と記述問題が組み合わさって出題されています。「音速=距離÷時間」の基本計算に加え、ドップラー効果のような発展的な概念も扱われます。実験の設計上の問題点(なぜうまくいかないか)を説明する問題も出るため、実験の条件設定を批判的に考える練習が必要です。
地学(液状化・地震) 液状化現象のしくみを図から読み取り、文章で説明する問題が出ています。砂・れき・どろの粒の大きさと液状化のしやすさの関係、地震の揺れの大きさと地盤の状態の組み合わせを整理して理解してください。実際の災害事例(東日本大震災・能登半島地震)と結びつけた問題も出題されており、時事的な知識と理科の知識を統合する力が求められます。
化学(気体・中和・濃度計算) お酢(酸性)と重そう(アルカリ性)の反応で発生する気体の性質、反応量の計算、濃度の計算が出題されています。「加えた量と発生量の関係が途中から変化する理由」を説明する記述問題は、反応が完全に終わるタイミングを理解していないと答えられません。比を使った計算(酢酸と重そうの反応比)も必須です。
学習方法・演習量の目安
- 各分野の基本用語は確実に覚えた上で、「なぜそうなるか」を自分の言葉で説明できるか確認してください。
- 実験・観察の問題は、グラフや表を見て「何が変化しているか」「変化が起きるタイミングはどこか」を読み取る練習を週2〜3回行ってください。
- 計算問題(音速・濃度・反応量)は公式を覚えるだけでなく、単位の確認と途中式を必ず書く習慣をつけてください。
- 記述問題の練習では、「原因→結果」の順番で書くことを意識してください。
つまずきやすいポイントと克服法
記述問題で「なんとなく分かっているけれど言葉にできない」という状態は、用語を正確に使って短い文で説明する練習を重ねることで改善します。また、グラフの読み取りでは「軸が何を表しているか」を最初に確認する癖をつけてください。計算問題では、答えを出した後に「単位が合っているか」「問題の条件に合っているか」を必ず見直してください。
社会
出題傾向
2026年度の社会は大問4題で、歴史・公民・地理(東北地方)という構成です。歴史は古代から近現代まで幅広く出題され、テーマ史(絹・生糸の歴史)という形で時代を縦断する出題が特徴的です。公民は憲法・国際社会・経済の基礎知識が問われ、時事問題(トランプ政権の関税政策・核兵器禁止条約など)と結びついた出題が目立ちます。地理は東北地方を中心に、統計表・降水量データの読み取りが求められます。
重点単元・問題種別
歴史(テーマ史・時代横断) 「絹・生糸」というテーマで古代から近現代を縦断する問題が出ています。各時代の出来事(大宝律令・日宋貿易・富岡製糸場・世界恐慌など)を単独で覚えるだけでなく、「なぜその時代にその出来事が起きたか」という因果関係を理解してください。誤りを含む選択肢を選ぶ問題(誤文選択)が多いため、細かい事実の正確な把握が必要です。
公民(憲法・国際機関・時事) 基本的人権(労働権・団結権など)、国際連合の役割、核兵器禁止条約の発効年(2021年)など、教科書の基礎知識と時事知識を組み合わせた問題が出ます。「WHOからの脱退の影響」「パリ協定」「六次産業化」など、2024〜2025年の時事ニュースと関連する出題が多いため、日頃からニュースに関心を持つことが重要です。
地理(統計・地図・東北地方) 降水量の月別データから都市を特定する問題、農業産出額の割合から県を特定する問題、人口密度と高齢化率から県を特定する問題など、複数の統計を組み合わせて判断する問題が頻出です。東北地方の各県の特色(岩手県の畜産、秋田県の米作、山形県の果樹など)を統計と結びつけて覚えてください。また、「潮目が生じる理由」のような地理的現象の説明問題も出ています。
記述問題 「なぜ政府は地位の向上を目指したか」「タンパク質クライシスへの対策を説明しなさい」など、理由・対策を文章で説明する問題が複数出題されています。「〜のため」「〜だから」という形で原因と結果を結びつけて書く練習をしてください。
学習方法・演習量の目安
- 歴史は年表を自分で作り、各時代の主要な出来事を「原因→出来事→結果」の流れで整理してください。テーマ史(貿易・農業・女性の歴史など)の練習も積極的に行いましょう。
- 公民は教科書の基礎を固めた上で、週1回程度ニュースを読み、「これは公民のどの単元と関係するか」を考える習慣をつけてください。
- 地理の統計問題は、各都道府県の特色(主要産業・気候・地形)を白地図に書き込みながら覚えると定着しやすいです。
- 記述問題は週2〜3問、答えを書いてから模範解答と比較し、「何が足りなかったか」を確認してください。
つまずきやすいポイントと克服法
誤文選択問題は「なんとなく正しそう」という印象で選ぶと失点します。選択肢の一語一語を教科書の記述と照らし合わせる習慣をつけてください。統計の読み取りでは、「最大値・最小値・変化の方向」に注目するだけでなく、「他の選択肢と何が違うか」を比較する視点が重要です。記述問題では、問われていることに正面から答えているかを書いた後に確認してください。「〜について説明しなさい」という問いに対して、関係ない情報を長々と書いても得点にはなりません。
4教科の比較と全体戦略
| 教科 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|
| 国語 | — | 長文読解(小説・論説)+字数制限記述+自由記述+語句・文法 |
| 算数 | 50分 | 計算・比・図形・グラフ・動点など複合問題が中心。多段階思考が必要 |
| 理科 | — | 4分野均等出題。実験データの記述説明が頻出。計算問題も出る |
| 社会 | — | テーマ史・時事公民・統計地理。記述問題が複数出題される |
全教科を通じて「答えを出すだけでなく、理由を説明する力」が問われています。日頃の学習から「なぜそうなるか」を言語化する練習を積み重ねることが、フェリス女学院中学校の入試対策の核心です。過去問演習は本番と同じ時間配分で行い、解き終わった後の見直し時間も含めて時間管理の感覚を養ってください。
合格に向けた学習計画
🎯 要点: フェリス女学院中学校の入試は4教科(国語・算数・理科・社会)で構成され、各教科とも記述・思考力を問う問題が多い。 合格には「基礎知識の確実な定着」と「自分の言葉で説明する力」の両立が不可欠。 受験本番から逆算し、12ヶ月前から段階的に学習を積み上げることが合格への最短ルートです。
フェリス女学院入試の特徴を押さえる
学習計画を立てる前に、まずこの学校の入試がどのような試験かを正確に理解しておきましょう。
2026年度の入試を見ると、国語・算数・理科・社会の4教科で構成されています。各教科の特徴として共通して言えるのは、「単純な知識の暗記だけでは得点できない」という点です。
- 国語は長文読解が中心で、記述問題の比重が高く、登場人物の心情や文章の論理構造を自分の言葉でまとめる力が求められます。
- 算数は計算・図形・文章題・数列など幅広い分野から出題され、複数の条件を整理して段階的に解く問題が多く見られます。
- 理科は生物・物理・地学・化学の各分野から出題され、実験結果の読み取りや理由を説明する記述問題が頻出です。
- 社会は歴史・地理・公民の各分野から出題され、資料・グラフの読み取りと、理由や背景を説明する記述問題が目立ちます。
この特徴を踏まえると、学習の軸は「知識を入れる」だけでなく、「知識を使って説明する」練習に置く必要があります。
早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し
この時期の目標は、4教科すべての基礎知識を穴なく定着させることと、自分の弱点を正確に把握することです。
国語(週5〜6日・1日30〜45分)
長文読解の土台となるのは「語彙力」と「文章を正確に読む習慣」です。まず、漢字・語句の学習を毎日継続してください。2026年度の試験でも漢字の読み書きや語句の意味を問う問題が出題されています。1日10〜15分の漢字練習を習慣化しましょう。
読解練習は、物語文・説明文の両方を週3〜4題のペースで取り組みます。答え合わせのときに「なぜその答えになるのか」を必ず言語化する習慣をつけてください。記述問題は最初から完璧な答えを書こうとせず、「何を書くべきか」を箇条書きにしてから文章にまとめる練習を積みましょう。
算数(週5〜6日・1日45〜60分)
まず、計算の正確さとスピードを確認します。分数・小数・比の計算でミスが出るようであれば、この時期に徹底的に修正してください。
次に、平面図形・立体図形・速さ・割合・比の文章題を単元ごとに集中的に練習します。2026年度の算数では、図形の回転・展開・立体の構成、数列の規則性、水槽への注水問題、立体上の点の移動と面積変化など、複合的な思考を要する問題が出題されています。これらは一朝一夕では身につかないため、早期から繰り返し練習することが重要です。
1日の学習では「例題で考え方を理解する→類題を自力で解く→解説を読んで確認する」の3ステップを守りましょう。
理科(週3〜4日・1日30〜40分)
生物・物理・地学・化学の4分野を均等に学習します。2026年度では、食物連鎖・液状化現象・音速の測定・化学反応と重さの変化など、実験や観察に基づいた問題が多く出題されています。
教科書の図や実験の手順を「なぜそうなるのか」という理由とセットで覚えることを意識してください。単に「答えを暗記する」のではなく、「仕組みを説明できる」レベルを目指しましょう。
社会(週3〜4日・1日30〜40分)
歴史・地理・公民の3分野を並行して学習します。歴史は時代の流れを大きくつかんでから、各時代の出来事・人物・制度を肉付けしていく順序が効果的です。
地理は地図帳を常に手元に置き、地名・産業・気候の特徴を地図上で確認しながら覚える習慣をつけてください。2026年度では東北地方の地理、農業産出額の読み取り、降水量データの比較など、資料を読み解く問題が出題されています。データを見て「なぜこうなるのか」を考える練習を早期から積んでおきましょう。
中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強
基礎が固まってきたら、いよいよ過去問演習を中心に据えた学習に移行します。
過去問演習の進め方
週1〜2回、本番と同じ時間・環境で過去問を解くことを習慣にしてください。解いた後の分析が最も重要です。
- 「なぜ間違えたのか」を3種類に分類する:①知識不足、②解き方の理解不足、③ケアレスミス
- ①②は該当単元の参考書や問題集に戻って補強する
- ③は「どの場面でミスが起きやすいか」のパターンを記録し、意識的に修正する
教科別の重点ポイント
国語は、記述問題の練習を週3〜4題のペースで継続します。解答を書いたら、塾の先生や保護者に読んでもらい、「意味が伝わるか」「必要な要素が入っているか」をチェックしてもらいましょう。フェリスの国語では、文章の内容を正確に把握したうえで、自分の考えを加えて書く問題も出題されています。日頃から「なぜそう思うのか」を言語化する習慣が大切です。
算数は、複数の条件が絡み合う問題(水槽・点の移動・場合の数など)を重点的に練習します。解けなかった問題は翌日・3日後・1週間後に再挑戦し、「自力で解けるようになった」ことを確認してから次に進みましょう。
理科は、実験の結果から「なぜそうなるのか」を文章で説明する練習を積みます。2026年度では、液状化のしくみ・音速の測定方法・化学反応の量的関係など、理由を記述させる問題が多く出題されています。答えを書いたら声に出して読み、「説明として筋が通っているか」を自分でチェックする習慣をつけましょう。
社会は、歴史の記述問題(「なぜ〜したのか」「どのような影響があったか」)と、地理・公民の資料読み取り問題を重点的に練習します。2026年度では、不平等条約改正の理由、食料問題への対策、漁場が豊かな理由など、背景や理由を説明する記述問題が複数出題されています。「キーワードを入れながら、因果関係を明確にして書く」ことを意識してください。
直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習と仕上げ
時間配分の練習を徹底する
直前期は、本番と全く同じ条件で過去問を解く実戦演習を週2〜3回行います。時計を使い、試験時間を厳守して解く練習を繰り返してください。
各教科の時間配分の目安として、算数では「解けそうな問題から手をつけ、時間のかかりそうな問題は後回しにする」判断力を養うことが重要です。国語では「記述問題に十分な時間を確保する」ために、選択問題・抜き出し問題を素早く処理する練習をしましょう。
弱点の最終確認
直前期は新しい単元を大量に詰め込むよりも、これまでに間違えた問題を繰り返し解き直すことに時間を使いましょう。間違えた問題をまとめたノート(「間違いノート」)を作っておくと、直前期の復習に非常に役立ちます。
体調管理と生活リズム
試験本番に最高のコンディションで臨むために、受験1ヶ月前からは毎日同じ時間に起き、同じ時間に就寝する生活リズムを整えてください。試験は午前中から始まるため、朝の頭が最もよく働く状態にしておくことが大切です。
食事・睡眠・適度な運動を規則正しく続けることが、直前期の学習効率を支えます。体調を崩すと数日間の学習が止まってしまうため、手洗い・うがいの徹底など感染症対策も怠らないようにしてください。
学習時間の目安まとめ
| 時期 | 国語 | 算数 | 理科 | 社会 |
|---|---|---|---|---|
| 早期(12〜6ヶ月前) | 週5〜6日・30〜45分 | 週5〜6日・45〜60分 | 週3〜4日・30〜40分 | 週3〜4日・30〜40分 |
| 中期(6〜3ヶ月前) | 週4〜5日・45〜60分 | 週4〜5日・60分 | 週3〜4日・40〜50分 | 週3〜4日・40〜50分 |
| 直前期(3ヶ月前〜) | 過去問中心・週2〜3回 | 過去問中心・週2〜3回 | 弱点復習・週3〜4日 | 弱点復習・週3〜4日 |
フェリス女学院の入試は、知識の量だけでなく「考える力・説明する力」が問われます。毎日の学習の中で「なぜそうなるのか」を言葉にする習慣を積み上げることが、合格への確実な道筋です。
塾講師から受験生へ
🎯 要点: フェリス女学院の入試は「覚えているかどうか」ではなく「考えられるかどうか」を問う試験です。 4教科それぞれで、知識をもとに自分の言葉で説明する力が求められます。 合格のカギは、日頃から「なぜ?」と問い続ける習慣を身につけることにあります。
私はこれまで多くの受験生をフェリス女学院中学校の入試に送り出してきましたが、毎年この学校の問題を見るたびに、同じことを感じます。「この学校は、本当に考える力のある子を求めている」と。
2026年度の入試問題を見ると、その傾向がよく表れています。たとえば理科では、メダカとカダヤシという生き物の生態を題材に、実験のグラフを読み取り、自分の言葉で理由を説明する問題が出ています。「カダヤシの数を減らすにはどうすればよいか」という問いに対して、実験データをもとに方法を考えて答える力が必要です。これは単純な暗記では絶対に解けません。
社会でも同様です。関税やタンパク質危機といった現代の社会問題を題材にしながら、「私たちはどのような対策をすればよいか」と具体的な方法を自分で考えて書かせる問題が出ています。ニュースを他人事として流し読みするのではなく、「自分はどう思うか」「なぜそうなるのか」を考え続けてきた子だけが、落ち着いて答えを書けます。
国語は文章量が多く、登場人物の心情を丁寧に読み解く力が必要です。2026年度では、馬と人間の関係を描いた物語文と、言葉と出会うことについての評論文という、どちらも読み応えのある素材が出題されました。記号選択だけでなく、自分の体験を200字以内で書く問題も出ており、「読む力」と「書く力」の両方が試されます。
算数は計算力だけでは足りません。立体の折り紙問題や、動く2点と三角形の面積変化を追う問題など、空間を頭の中でイメージしながら論理的に考え抜く力が問われます。
これだけ聞くと、「自分には難しすぎる」と感じるかもしれません。でも、正直に言います。今の時点でこれらがすらすら解けなくても、まったく問題ありません。大切なのは「今日から何をするか」です。
まず、理科や社会で何かを学んだとき、「なぜそうなるの?」と一歩深く考える習慣をつけてください。教科書の答えを覚えるのではなく、その仕組みを説明できるようにする練習を積み重ねてください。国語は毎日文章を読み、「この人はなぜこう感じたのか」を考えながら読む癖をつけましょう。算数は一問一問、なぜその式を立てたのかを言葉で説明できるまで理解を深めてください。
フェリス女学院が求めているのは、点数だけを取るための勉強をしてきた子ではなく、学ぶことそのものを楽しんできた子です。その姿勢は、一朝一夕では身につきません。だからこそ、今日から少しずつ積み上げることに意味があります。
楽な道ではありません。でも、正しい方向で努力を続ければ、必ず力はつきます。一緒に取り組んでいきましょう。
保護者の皆さまへ
🎯 要点: フェリス女学院中学校の入試は4教科それぞれで「読む力・考える力・表現する力」が問われる構成です。 家庭でのサポートは「環境を整える」「結果ではなく過程を見る」という2点に集約されます。 過去問演習は点数の確認ではなく、思考プロセスの振り返りに使うことが最も効果的です。
フェリス女学院中学校の入試、どんな試験なのか
2026年度の入試問題を分析すると、フェリス女学院中学校の入試には明確な特徴があります。4教科すべてにわたって「自分の言葉で説明する力」が求められており、単純な知識の暗記だけでは対応できない構成になっています。
国語は長文読解が中心で、文学的文章と論説的文章の両方が出題されます。設問には選択肢問題だけでなく、記述式の問いが複数含まれており、登場人物の心情や文章全体の主旨を自分の言葉でまとめる力が必要です。また、漢字の読み書きや語句の意味を問う問題も出題されており、語彙力の土台も問われます。
算数は計算・図形・文章題・場合の数など幅広い分野から出題されます。単純な計算にとどまらず、複数の条件を整理しながら段階的に解き進める問題が多く、論理的に手順を組み立てる力が求められます。
理科は生物・物理・地学・化学の各分野から出題されており、実験の結果を読み取って理由を説明する記述問題が目立ちます。「なぜそうなるのか」を言語化する力が、この教科でも繰り返し問われています。
社会は歴史・地理・公民の各分野が横断的に出題されます。資料や表を読み取って答える問題、時代の流れを踏まえて理由を説明する問題など、知識を活用する力が必要です。
4教科に共通しているのは、「答えを出すだけでなく、なぜそうなるかを説明できるか」という視点です。お子さまが普段の学習でどれだけ「理由を考える習慣」を身につけているかが、本番の得点に直結します。
家庭でできる学習環境の整え方
受験勉強において、家庭の環境は想像以上に大きな影響を持ちます。特に小学6年生の後半は、学習量が増えるとともに精神的な負荷も高まる時期です。以下の点を意識して環境を整えてください。
学習スペースの確保:机の上に余計なものを置かず、集中できる空間を作ることが基本です。スマートフォンやタブレットは学習中は視界に入らない場所に置く習慣をつけましょう。
学習時間のリズム:毎日同じ時間帯に勉強を始める習慣が、集中力の維持につながります。塾がある日とない日でメリハリをつけ、睡眠時間は削らないことが大前提です。受験直前期に睡眠を削ると、記憶の定着と判断力の両方が低下します。
声かけの質:「今日は何をやったの?」という問いかけよりも、「今日の勉強で一番難しかったのはどこ?」と聞く方が、お子さまの思考を引き出しやすくなります。答えを教えるのではなく、「どうしてそう思う?」と問い返す習慣が、フェリス女学院の試験で求められる「説明する力」の育成につながります。
過干渉と放任の間で、どう関わるか
受験期の保護者の関わり方には、大きく「過干渉」と「放任」の2つの極があります。どちらも子どもにとって好ましくなく、その中間点を見つけることが重要です。
過干渉のサイン:模試の点数に一喜一憂してお子さまに伝える、塾の宿題の進捗を毎日細かく確認する、間違えた問題を保護者が先に解いて答えを教える、などが該当します。これらはお子さまの「自分で考える力」を奪い、本番での応用力を損なうリスクがあります。
放任のサイン:学習状況をまったく把握せず、体調の変化や精神的なサインを見逃す、というケースです。特に秋以降は疲労が蓄積しやすく、お子さまが「もう無理」と感じていても言い出せないことがあります。
ちょうどよい関わり方は、「結果ではなく状態を観察する」ことです。点数が下がったときに責めるのではなく、「最近疲れていない?」「何か気になっていることある?」と体調や気持ちに目を向けてください。勉強の内容に深く踏み込まず、しかし子どもの様子には敏感でいる、というバランスが理想的です。
過去問演習を家庭でどう活用するか
過去問は「点数を測るツール」ではなく、「思考プロセスを確認するツール」として使うことが最も効果的です。
取り組む時期:過去問演習は、基礎的な単元の学習がひととおり終わった秋以降が適切です。夏前から過去問に取り組むと、解けない問題が多くお子さまの自信を損なう可能性があります。
取り組み方:本番と同じ時間配分で解かせることが大切です。途中で止めたり、時間を延長したりすると、本番の感覚が身につきません。終わった後は、正解・不正解よりも「どう考えたか」を確認してください。
保護者の役割:採点は保護者が行っても構いませんが、「ここが間違っていた」と指摘するよりも、「この問題はどう考えたの?」と聞いてみてください。お子さまが自分の思考を言語化する練習になり、記述問題の力を伸ばすことにもつながります。
記述問題への対応:フェリス女学院の入試では、理科・社会・国語のいずれでも「理由を説明しなさい」という形式の問題が出題されます。過去問を解いた後、お子さまが書いた記述を声に出して読ませ、「これで相手に伝わるかな?」と一緒に確認する習慣をつけると、表現力の向上につながります。
最後に、保護者の皆さまへ
受験は、お子さまが主役です。保護者の皆さまにできる最大のサポートは、お子さまが安心して学習に向かえる家庭の雰囲気を守ることです。模試の偏差値や合否の見通しに気持ちが揺れることもあるかと思いますが、日々の学習の積み重ねが本番の力になります。
フェリス女学院中学校の入試は、知識の量だけでなく「考え、表現する力」を問う試験です。その力は一朝一夕には身につきませんが、日常の会話の中で「なぜ?」を大切にする習慣が、着実に土台を作っていきます。受験当日まで、お子さまの学びを温かく見守ってください。
来年度入試の予想
🎯 要点: 2026年度の出題構造・分野バランスを踏まえ、2027年度入試でも同様の形式・難易度水準が続くと予想されます。 各教科とも「知識の正確な定着」と「思考・記述力」の両方を問う出題が継続する見込みです。 あくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。幅広い対策が不可欠です。
総論
フェリス女学院中学校の入試は、4教科(国語・算数・理科・社会)いずれも「知識の暗記だけでは得点できない」設計が一貫しています。2026年度の出題を見ると、各教科で「資料・データの読み取り」「自分の言葉で説明する記述」「複数の情報を統合して判断する思考」が求められており、この方針は2027年度入試でも変わらないと予想されます。
国語
長文読解が大問の中心を占める構成は今後も継続するとみられます。2026年度は文学的文章(物語文)と論説・随筆的な文章の2題構成でした。登場人物の心情や行動の背景を丁寧に読み取る問いに加え、「自分自身の経験と結びつけて書く」自由記述型の設問も出題されています。こうした「読む力」と「書く力」を同時に問う形式は、来年度も踏襲される可能性が高いです。
語句・漢字の知識問題も毎年出題されており、読み書きの基礎力は引き続き必須です。記述問題では字数制限の幅が広く(10字以内〜200字以内)、短くまとめる力と長く展開する力の両方を鍛えておく必要があります。
算数
計算・小問集合から応用問題まで、幅広い分野が出題される構成が続くと予想されます。2026年度は、比・割合、平面図形、立体図形(展開図・折り紙)、数列・規則性、速さ・水量変化、場合の数・統計的思考など、多岐にわたる単元が出題されました。
特に、複数の条件を整理しながら段階的に答えを導く「多段階処理型」の問題が目立ちます。グラフや図を読み取りながら数値を求める問題も頻出傾向にあり、来年度も同様の出題が予想されます。難易度は標準〜やや高めで、最終設問は相当の思考力を要します。計算ミスを防ぐ丁寧さと、複雑な条件を整理する論理力を並行して鍛えることが重要です。
理科
生物・物理・地学・化学の4分野から均等に出題される構成は来年度も維持されるとみられます。2026年度は、生態系・外来種、音の伝わり方(音速の測定)、液状化現象、酸とアルカリの反応という4テーマが大問として出題されました。
いずれの大問も、実験・観察の結果を読み取り、そこから「なぜそうなるか」を文章で説明する記述問題が含まれています。単なる用語の暗記ではなく、現象のしくみを自分の言葉で説明できる力が問われます。時事的・社会的な話題(能登半島地震、外来種問題など)と理科の知識を結びつける出題も特徴的で、来年度も身近な現象や社会問題を切り口にした出題が予想されます。計算問題も含まれるため、理科的な数値処理の練習も欠かせません。
社会
歴史・地理・公民の3分野が融合的に出題される形式が継続するとみられます。2026年度は、テーマ史(絹・養蚕の歴史)、平和と戦争の歴史、時事問題(関税・貿易政策)、東北地方の地理という4大問構成でした。
特に注目すべきは、時事問題と公民・地理・歴史の知識を組み合わせた出題です。2026年度はトランプ政権の関税政策を題材に、憲法・国際機関・農業・貿易など幅広い知識が問われました。来年度も「その年に話題になった社会的テーマ」を軸に、複数分野の知識を横断的に問う出題が予想されます。記述問題では、理由説明・具体的な方法の提案など、自分の考えを根拠とともに述べる力が求められます。
まとめ
以上の予想はあくまで2026年度の出題傾向を踏まえた見通しであり、実際の出題と異なる可能性があります。特定の単元や形式に絞った対策だけでは、本校入試に対応しきれません。4教科いずれも「なぜそうなるか」を説明できる深い理解と、記述で表現する訓練を積み重ねることが、最も確実な準備です。
よくある質問
- Q1. フェリス女学院中学校の入試は何教科で、それぞれの試験時間と配点はどうなっていますか?
- 2026年度入試は国語・算数・社会・理科の4教科で実施されました。国語は問題が24ページ構成で、文学的文章・論説的文章・文法・漢字の4つの大問が出題されています。算数は問題が11ページ構成で、大問4題が出題されています。社会は問題が12ページ構成で、歴史・公民・地理の各分野にわたる大問4題が出題されています。理科は問題が9ページ構成で、生物・物理・地学・化学の各分野から大問4題が出題されています。各教科の詳細な配点は解答用紙の構成から確認できますが、いずれの教科も記述式・選択式・計算式が組み合わさった出題形式です。
- Q2. 国語ではどのような力が求められますか?
- 国語は文学的文章と論説的文章の読解が中心で、いずれも長文です。選択肢問題だけでなく、30字・200字といった字数指定の記述問題が複数出題されます。登場人物の心情や行動の理由を自分の言葉で説明する力、筆者の主張を正確に読み取る力が求められます。また、漢字の読み書きや文法(修飾関係など)の問題も出題されます。記述問題では「なぜか」「どのようなことか」を問う形式が多く、本文の内容を根拠にしながら簡潔にまとめる練習が必要です。
- Q3. 算数ではどのような分野が出題されますか?
- 算数は大問1が小問集合形式で、計算・比・平面図形・立体図形・数の規則性など幅広い分野から出題されます。大問2以降は水量変化のグラフ読み取り、場合の数・確率的思考、立体上の点の移動と面積変化など、複数の条件を整理しながら解く応用問題が中心です。図形分野では平面・立体ともに頻出で、展開図と立体の対応関係を問う問題も出題されています。答えだけでなく「図や式や計算を書く」ことが明示的に求められており、途中過程を丁寧に記述する習慣をつけることが重要です。
- Q4. 理科・社会はどのような出題傾向がありますか?
- 理科は生物・物理・地学・化学の4分野から各1題ずつ出題される構成です。実験データのグラフや図を読み取り、理由や仕組みを文章で説明する記述問題が多く含まれます。単純な知識の暗記だけでなく、実験結果から考察する力が問われます。社会は歴史・公民・地理が大問ごとに分かれており、歴史は古代から近現代まで幅広く出題されます。公民では時事的なテーマ(国際情勢・経済・環境問題など)を題材にした問題が出題され、地理では東北地方など特定地域の統計データや地図を読み取る問題が含まれます。いずれも記述式の解答が複数求められます。
- Q5. 過去問演習はいつ頃から、どのように取り組むべきですか?
- 過去問演習は小学6年生の秋(9〜10月)を目安に始めるのが一般的です。フェリス女学院の入試は4教科すべてで記述問題が出題されるため、最初から時間を計って本番と同じ条件で解くことが重要です。採点後は「なぜ間違えたか」を分析し、知識不足なのか・読み取りが不十分なのか・記述の表現が不適切なのかを区別して対策を立ててください。特に国語の記述・算数の途中過程・理科の考察記述は、模範解答と自分の答えを比較して表現の精度を高める練習を繰り返すことが効果的です。
- Q6. 保護者はどのようにサポートすればよいですか?
- フェリス女学院の入試は記述問題の割合が高いため、家庭では「答えを教える」よりも「なぜそう考えたかを言葉で説明させる」習慣をつけることが有効です。国語の長文読解では、読んだ内容を口頭で要約させる練習が読解力と記述力の両方を伸ばします。社会・理科では時事ニュースや身近な現象について親子で話し合う機会を設けると、問題の背景知識が自然に身につきます。また、算数の過去問演習では途中の計算式が正しく書けているかを確認し、答えが合っていても過程が不十分な場合は書き直しを促すことが本番での得点につながります。