栄東中学校Ⅰ(A日程) 2026年度 入試傾向と対策|完全解説

栄東中学校Ⅰ(A日程)の2026年度入試傾向と対策を、塾講師が徹底解説します。 栄東中学校Ⅰ(A日程) 2026年度入試の算数・理科・社会の出題傾向を、塾講師が徹底解説。

栄東中学校Ⅰ(A日程)の入試傾向

🎯 要点: 栄東中学校Ⅰ入試(1月10日実施)は、国語・算数(各50分)と、理科・社会の合科(合わせて50分)という時間配分で構成されています。 各教科とも、知識の暗記だけでなく「読み取り」「分析」「思考」を組み合わせる総合的な力が問われます。 大問数が多く処理スピードも要求されるため、基礎の定着と時間配分の練習を早い段階から積み重ねることが合格への近道です。

それでは、まず栄東中学校Ⅰ(A日程)がどんな入試をする学校なのか、全体像をつかんでいきましょう。「敵を知らなければ対策は立てられない」というのは受験勉強の鉄則ですから、ここはしっかり読んでくださいね。

試験時間と科目構成

2026年度の栄東中学校Ⅰ入試(1月10日実施)の試験時間は、資料から次のように確認できます。

  • 国語:50分
  • 算数:50分
  • 理科・社会:合わせて50分(時間配分は受験生の自由)

特に注目してほしいのが、理科と社会を「合わせて50分」で解くという形式です。問題はどちらから解いてもよく、時間配分も自分で決められるとはっきり書かれています。これは「自分で戦略を立てて時間を管理する力」が試されているということ。当日になって慌てないよう、過去問演習の段階から「理科に何分、社会に何分使うか」をシミュレーションしておく必要があります。ここは厳しく言っておきますが、本番でぶっつけ本番に時間配分を決めるのは絶対にやめてください。必ず失敗します。

問題量とページ数から見る「処理スピード」の重要性

資料に記載された問題用紙のページ数を見てみましょう。

教科 試験時間 問題用紙のページ数(表紙除く)
国語 50分 21ページ
算数 50分 10ページ
理科 社会と合わせて50分 22ページ
社会 理科と合わせて50分 13ページ

この表を見て、「えっ、こんなにあるの?」と感じた人も多いと思います。特に国語の21ページ、理科の22ページというボリュームは、50分という時間に対してかなりの分量です。つまり、栄東中Ⅰ入試では「じっくり考える力」と同じくらい、「速く正確に処理する力」が求められているということなんですね。

全体的な出題スタイルの特徴

grounding資料から読み取れる出題スタイルの特徴を、教科横断的にまとめてみます。

  1. 大問数が多く、設問形式が多彩である 選択肢を選ぶ問題、漢字や用語を書く問題、字数指定のある記述問題、グラフや図表を読み取る問題など、形式が非常にバラエティに富んでいます。一つの形式だけ得意でも対応できません。

  2. 「読み取り」を前提とした問題が多い 国語の長文はもちろん、社会では資料・グラフ・地図の読み取り、理科では実験設定の読み取り、算数でも条件の整理が必要な文章題が出題されています。「与えられた情報から正しく事実を取り出す力」がすべての教科で土台になっています。

  3. 記述・思考型の設問が組み込まれている たとえば社会では「企業にどのようなメリットが期待できるか説明しなさい」といった、自分の言葉で考えをまとめる問題が出ています。国語にも字数指定の記述があり、暗記だけで乗り切ることはできません。

  4. 基礎を組み合わせて応用する力が問われる 算数のてこ・水そう問題、理科の力学・水溶液など、基本知識を組み合わせて段階的に解いていく形式が目立ちます。一問が次の問題のヒントになっている構成も多く、「最初でつまずくと全滅」というリスクもあります。

受験生・保護者へのメッセージ

栄東中学校Ⅰ(A日程)の入試は、「ある一分野だけ得意」というタイプの受験生よりも、「どの教科もまんべんなく、土台がしっかりしていて、しかも速く処理できる」タイプの受験生に有利な作りになっています。逆に言えば、苦手分野を放置していると、必ずどこかで足を引っ張られます。

これから始まる各教科の傾向分析を読みながら、「自分はどこが強くて、どこに穴があるのか」を冷静に見極めてください。残された時間は限られていますが、戦略的に取り組めば必ず力はついていきます。一緒に頑張っていきましょう。

教科別対策のポイント

🎯 要点: 栄東中Ⅰ(A日程)は4教科とも基礎力と応用力の両方を問う構成で、国語は説明文と物語文の読解+語彙、算数は計算・小問・図形・規則性まで幅広く出題されます。 理科と社会は2科目で50分の時間配分が合否を分け、思考力・読み取り問題への対応力が必要です。 どの教科も「典型問題を素早く・正確に」「長めの記述や資料読解で粘り強く」の二段構えで準備しましょう。

栄東中Ⅰ(A日程)の2026年度入試は、4教科すべてにわたって「基礎の正確さ」と「応用への対応力」の両方が問われる構成でした。ここからは各教科ごとに、過去問から見えてきた特徴と、いま皆さんが取り組むべき対策を具体的にお伝えします。

国語の対策

2026年度の国語は、大問構成が「語彙問題2題+説明文1題+物語文1題」という形でした。試験時間は50分です。最初の語彙問題では、語群から正しい漢字を選んで書く問題(自論・念書・身上など)と、外来語の意味を漢字熟語に置き換える問題(バッシング→非難、マイノリティ→少数派など)が出ています。ここは知識勝負ですので、必ず満点を狙ってください。

重点的に取り組むべき単元

  • 二字・三字熟語の語彙力(特に外来語と日本語の対応)
  • 説明文の論理展開を追う読解
  • 物語文の心情変化を場面ごとに整理する読解
  • 40〜60字程度の記述問題

説明文では「言葉の役割」を論じた文章が出題され、本文の内容を踏まえて40字以上60字以内でまとめる記述、20字以内で言い換える記述、4字のひらがなを補う問題などが出ました。物語文(高田郁『星の教室』からの出題)でも40字以上60字以内の記述があり、字数指定の記述対策は欠かせません。

推奨する学習方法

  • 説明文は「接続語(つまり・しかし・たとえば・まず)の役割」を意識して文章構造をつかむ練習をしてください。本文の空欄補充でこの種の問題が出ています。
  • 物語文は「登場人物の心情が変化したきっかけ」を傍線部の前後で必ず確認する習慣をつけましょう。
  • 40〜60字の記述は、毎日1題ずつ、本文の言葉を使ってまとめる練習を積んでください。週に5題程度が目安です。

つまずきやすいポイントと克服法 記述問題で「自分の言葉でまとめよう」と頑張りすぎると、本文の核心からずれてしまう人が多いです。まずは本文中の重要語句を拾い、それを字数に合わせてつなぐ訓練から始めてください。また、外来語の意味を答える問題は、語群から漢字を組み合わせる形式なので、漢字の意味そのものを理解していないと組み立てられません。普段から熟語を「漢字一字ずつの意味」で考える癖をつけましょう。

過去問演習時の注意点 記号選択問題は選択肢が長く、紛らわしい言い回しが含まれます。「本文に書かれていない要素が一つでも入っている選択肢は切る」というルールを徹底してください。

算数の対策

算数は50分で大問5題、典型的な「大問1の小問集合+大問2以降の応用問題」という構成でした。大問1だけで8問あり、ここで確実に得点できるかどうかが合否を大きく左右します。

重点的に取り組むべき単元

  • 四則計算・逆算(大問1の(1)(2))
  • 食塩水の濃度(大問1(3))
  • 速さと比(大問1(4))
  • 規則性・数列(大問1(5)、大問4)
  • 数の性質・覆面算(大問1(6))
  • 平面図形の角度(大問1(7))
  • 立体の表面積・回転体(大問1(8))
  • 整数の素因数分解(大問2)
  • 平面図形と面積比(大問3)
  • 水そうとグラフ(大問5)

推奨する学習方法 大問1は8問で配点比率が高いため、1問あたり3〜4分以内で解けるよう、典型問題の反復演習を行ってください。市販の標準的な問題集で、各単元の基本〜標準レベルを1日10〜15問ペースで解き続けると効果的です。

大問2は「2から100までの偶数の積を素因数分解して、2や3で何回割れるかを数える」タイプの問題でした。これは素因数分解の発展問題なので、「N!(階乗)の中に素数pが何個含まれるか」という考え方の練習を必ずしておきましょう。

大問3は正三角形の中の図形比、大問5は仕切りのある水そうにグラフが絡む問題で、いずれも入試頻出の典型応用です。

つまずきやすいポイントと克服法

  • 規則性の問題(大問1(5)、大問4)では、「周期を見つける」ことが鍵です。実際に10個ほど数を書き出し、何個ごとに繰り返すかを丁寧に調べる練習をしてください。
  • 大問4のような「分母ごとにグループ分けされた分数列」は、「各グループの最初と最後の数を式で表す」ことができれば解けます。
  • 水そう問題は「時間の場面分け」を図とグラフの両方に書き込む習慣をつけましょう。

過去問演習時の注意点 大問1で時間を使いすぎないことが何より大切です。過去問を解くときは、大問1全体を20分以内で終えることを目標にしてください。残り30分で大問2〜5に取り組む配分が理想です。難しい問題に固執せず、「解ける問題から確実に取る」姿勢を徹底しましょう。

理科の対策

理科は社会と合わせて50分という時間配分です。つまり、理科に使える時間は実質25分前後しかありません。これは栄東Ⅰ(A日程)の大きな特徴ですので、最初から「スピード勝負」と心得てください。

2026年度は大問4題で、力学(てこ・裁断機)、水溶液(ホウ酸の溶解度・中和)、人体(汗・体温調節)、天体(夏の大三角・赤緯)と、物理・化学・生物・地学のバランスよく出題されました。

重点的に取り組むべき単元

  • てこのつり合い(支点・力点・作用点の計算)
  • 溶解度と濃度計算
  • 中和反応と固体の重さの関係(グラフ読み取り)
  • 体温調節・発汗・暑熱順化など人体の仕組み
  • 星座と天体の位置関係、緯度と南中高度の計算

推奨する学習方法

  • 計算問題(力学・水溶液・中和)は典型問題を1日5〜10問ペースで反復してください。特に大問1の裁断機の問題のように「てこを応用した道具」に関する問題は、支点・力点・作用点を図に書き込む練習をしておきましょう。
  • 生物分野では、教科書の知識だけでなく「文章を読んで考える問題」が出ました。汗の塩分濃度や暑熱順化の話題は、本文を丁寧に読めば答えられるようになっています。長めのリード文を読み慣れる訓練が必要です。
  • 天体分野では、緯度・赤緯・南中高度の関係を式で説明できるようにしておいてください。「南中高度=90度-緯度+赤緯」の関係を、図を見ながら自分で導けるレベルが理想です。

つまずきやすいポイントと克服法 リード文が長い問題(人体の大問など)に時間を奪われがちです。先に「問い」を読んでから本文に戻る、という解き方を練習してください。また、グラフ読み取りの問題(中和の問題など)では、「グラフが折れ曲がる点が何を意味するか」を必ず言葉で説明できるようにしましょう。

過去問演習時の注意点 社会と合わせて50分なので、「どちらから解くか」を決めておくことが重要です。一般的には、計算が必要な理科を先に終わらせ、知識中心の社会を後に回すと安定します。ただし、得意・不得意で逆もありえますので、過去問演習で自分の最適パターンを見つけてください。

社会の対策

社会も理科と合わせて50分での勝負です。2026年度は大問2題で、大問1が北海道を中心とした地理+公民、大問2が中学生の会話文をベースにした歴史+公民の総合問題でした。

重点的に取り組むべき単元

  • 地形図・雨温図の読み取り
  • 都道府県別の農産物・工業生産・漁業統計
  • 古代〜現代の通史(ヤマト政権から戦後まで)
  • 並び替え問題(明治期、戦後の出来事)
  • 憲法と国会の仕組み(衆議院の優越、参議院の定数など)
  • 資料を読み取って考える問題(ふるさと納税、沖縄戦の戦死者など)

推奨する学習方法

  • 地理は「白地図に農産物・工業地帯・主要漁港を書き込む」学習が効果的です。今回もたまねぎ・にんじん・ばれいしょの収穫量や、釧路・銚子・焼津の漁港の比較が出ています。統計資料は最新版で確認してください。
  • 歴史は時代順の流れを徹底的に押さえましょう。並び替え問題が2問出ており、年代の正確な理解が必要です。「初代内閣総理大臣の就任→国会開設→大日本帝国憲法→日清戦争」のような流れを言葉で説明できるようにしてください。
  • 公民は時事問題と絡めて出題されます。2025年の参議院議員通常選挙が話題になっていましたので、選挙の年には特に注意して新聞・ニュースに触れておきましょう。

つまずきやすいポイントと克服法 資料読み取り問題(ふるさと納税の資料、沖縄戦の戦死者統計など)では、選択肢に「資料からは読み取れない内容」が混ぜられています。「選択肢の内容が資料のどこに書いてあるか指で確かめる」癖をつけてください。記述問題(ワーケーションのメリットを説明する問題など)では、与えられた情報を組み合わせて答える力が必要です。

過去問演習時の注意点 社会で得点を伸ばすには、知識問題で取りこぼさないことが第一です。並び替え問題は配点が大きい割に1問でも順序を間違えると全滅しがちなので、年号の暗記カードを作って毎日確認してください。理科と合わせた時間配分の中で、社会に何分使えるかを過去問で必ず計測しておきましょう。

合格に向けた学習計画

🎯 要点: 栄東中学校Ⅰ(A日程)合格には、12ヶ月前から逆算した計画的な学習が不可欠です。 算数の高い処理速度、国語の記述力、理社の融合問題への対応力をバランスよく鍛えていきましょう。 各時期の優先順位を明確にし、過去問演習と弱点補強のサイクルを回すことが合格への近道です。

栄東中学校Ⅰ(A日程)は1月10日に実施される入試で、首都圏の受験生にとって本命校・併願校を問わず大切な一戦になります。算数50分、国語50分、理科・社会は合わせて50分という独特な時間配分があり、特に理社は時間配分そのものが合否を分ける要素になります。ここでは、本番までの12ヶ月を3つの時期に分けて、何にどれくらいの時間をかければよいかを具体的に提案していきますね。

早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し

この時期は、後で大きく伸びるための「土台作り」の期間です。焦って難問に手を出すよりも、基礎を確実にすることを優先しましょう。

算数(週8〜10時間) 2026年度の出題を見ると、大問1の小問集合だけで8題、その中に食塩水・速さ・数列・場合の数・平面図形・回転体まで含まれています。つまり、苦手分野を一つでも残すと小問集合だけで大量失点します。この時期は以下に時間を配分してください。

  • 計算問題(分数・小数の混合):毎日15分
  • 一行問題(食塩水・速さ・割合・比):週3〜4時間
  • 平面図形と立体図形の基本:週2〜3時間
  • 規則性・数の性質:週1〜2時間

国語(週5〜6時間) 栄東は語彙問題が独立して出題されます。2026年度も漢字書き取り、外来語を熟語に置き換える問題(例:「クオリティー」を漢字二字で表現)など、語彙力を直接問う設問が大問1・2にまとまっています。

  • 漢字・語彙:毎日10〜15分(継続が命です)
  • 物語文・説明文の読解:週2〜3時間
  • 慣用句・四字熟語・外来語の言い換え:週1時間

理科(週4〜5時間) 2026年度は力学(てこと裁断機)、水溶液(ホウ酸の溶解度・中和)、人体(汗と体温調節)、天体(星座と赤緯)と4分野満遍なく出ています。どれか一つでも苦手があると痛手です。

  • 各分野の基本事項の確認:週3時間
  • 計算問題(てこ・溶解度・中和)の基礎演習:週1〜2時間

社会(週4〜5時間) 地理(北海道を題材にした地誌)、歴史(古代から戦後までの通史)、公民(参議院・ふるさと納税)と幅広く出題されます。

  • 地理の基本(地形・気候・農業・工業):週2時間
  • 歴史の通史を一周:週2時間
  • 時事・公民の基礎:週1時間

中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強

ここからギアを上げていきます。過去問に本格的に取り組み始めるのはこの時期です。

過去問の進め方 栄東Ⅰ(A日程)の過去問を、最低でも3年分、できれば5年分用意してください。最初は時間を計らずに「どんな問題が出るか」を体感することから始めましょう。2回目以降は本番と同じ時間で解きます。

  • 過去問1回分(4教科):週1セット
  • 解き直しと弱点ノート作成:週2〜3時間

算数の対策(週10〜12時間) 2026年度の大問構成を見ると、大問1(小問集合・配点が大きい)→大問2(数の性質、Nを素因数分解する問題)→大問3(平面図形と比)→大問4(規則性のある数列)→大問5(水そうとグラフ)という流れです。特に注目してほしいのは以下の3点です。

  1. 大問1の小問集合で8割以上取る:ここを落とすと致命傷です
  2. 大問2の数の性質:偶数の積を素因数分解して、3や96で何回割れるかを問う問題。素因数の個数を数える練習が必須
  3. 大問5の水そう問題:給水・排水・傾けてこぼすという3段階の動きをグラフから読み取る力が必要

国語の対策(週6〜8時間) 2026年度は説明文(古田徹也氏「言葉なんていらない?」)と物語文(高田郁『星の教室』)の2題構成。記述問題が複数あり、特に説明文では「40字以上60字以内で筆者の主張をまとめる」、物語文では「40字以上60字以内で涙の理由を答える」など、40〜60字の記述が頻出です。

  • 説明文の論旨把握練習:週2時間
  • 物語文の心情把握練習:週2時間
  • 40〜60字記述の練習:週2時間

理科の対策(週5〜6時間) 理社合わせて50分という時間制約があるため、理科に使える時間はおよそ25分前後。素早く正確に解く訓練をしてください。

  • 力学計算の処理速度向上:週2時間
  • 中和や溶解度の計算演習:週2時間
  • 生物・地学の知識整理:週1〜2時間

社会の対策(週5〜6時間) 2026年度の地理では北海道が題材になり、雨温図の判別、農作物の収穫量ランキング、製造品出荷額の判別など、グラフ・統計資料を読み解く問題が中心でした。歴史も史料を読ませる問題(『神皇正統記』の現代語訳から元寇ではなく保元の乱を選ばせる問題など)が出ています。

  • 統計資料・グラフ問題の演習:週2時間
  • 史料読解問題の演習:週2時間
  • 一問一答での知識補強:週1〜2時間

直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習と時間配分の徹底

11月から1月10日までの最後の追い込み期間です。新しい問題集に手を出すよりも、これまでやってきた教材と過去問の復習を徹底してください。

時間配分の練習 栄東Ⅰ(A日程)で特に注意したいのは理科・社会の50分です。理科25分・社会25分という配分が標準的ですが、得意な科目で時間を稼ぎ、苦手な科目に少し多めに回すという戦略も有効です。過去問演習のたびに、自分なりの時間配分を確立していきましょう。

この時期の週間スケジュール例

  • 過去問演習(4教科通し):週2セット
  • 解き直しと類題演習:週8〜10時間
  • 算数の小問集合と計算:毎日30分
  • 国語の漢字・語彙:毎日15分
  • 理社の知識最終確認:毎日30分

記述問題の最終仕上げ 国語の記述、社会の説明問題(例:2026年度のワーケーション実施のメリットを答える問題)、理科の理由説明問題は、直前期にも継続して取り組んでください。「書いて、添削してもらう」というサイクルを最低でも週2回は確保しましょう。

体調管理とメンタル 1月10日は冬の真っ只中です。本番1ヶ月前からは、起床時間を試験当日に合わせて、午前中に頭が働く体内リズムを作ってください。睡眠時間を削って勉強するのは逆効果です。最低でも7時間は寝ましょう。

過去問は最低でも3周 直前期には、過去問を3周以上回してください。1周目で全体像、2周目で弱点補強、3周目で時間配分の確認、という使い分けが効果的です。3周目で間違えた問題こそ、本番前日まで繰り返し確認すべき「あなただけの弱点リスト」になります。

合格は一日にしてならず、です。今日から逆算して、自分に必要な学習時間を確保していきましょう。応援しています。

塾講師から受験生へ

🎯 要点: 栄東中学校Ⅰ(A日程)は、知識の暗記だけでなく「考える力」を問う良問が並ぶ入試です。 過去問を見ると、算数の図形・規則性、理科の長文読解型の思考問題、国語の記述など、その場で頭を動かす力が問われます。 残された時間で何をどう積み上げるか、ここから一緒に整理していきましょう。

こんにちは。これから栄東中学校Ⅰ(A日程)の入試に向かうみなさんに、塾講師としてまず伝えたいことがあります。それは、「この学校の入試は、決して暗記だけでは突破できない」ということです。厳しい言い方になりますが、ここはごまかしがききません。でも逆に言えば、正しく準備すれば、努力した分だけ力がついて結果に返ってくる入試でもあります。

2026年度の問題を一緒に見てみると、たとえば算数では、2から100までの偶数をすべてかけた数Nについて「3で何回割り切れるか」「96で何回割り切れるか」を考える問題が出ています。これは公式を覚えていれば解ける問題ではありません。素因数を分解して、規則を見つけて、ていねいに数え上げる「作業の正確さ」と「見通しの良さ」の両方が必要です。図形でも、正三角形と複数の比が組み合わさった面積比の問題が出ており、補助線を引いて関係を見抜けるかが勝負になります。ここで差がつきます。

理科はもっとはっきりしています。てこの問題では、裁断機という身近な道具を題材にして、「持ち手に加える力」「刃が押す力」「全体が傾く条件」と、条件を一つずつ積み上げて考えさせます。生物の問題でも、汗の役割を「お風呂・体調・暑熱順化」と切り口を変えながら、最後には「実験前の予想」を文章中の空欄から選ばせる、読解力と思考力の合わせ技を求めてきます。星の単元では「赤緯」という新しい考え方をその場で説明し、それを使って高度を計算させます。つまり、「初めて見る情報を、その場で読み取って使う力」が問われているのです。

国語も同じです。今年度は、言葉と世界の関係をめぐる評論と、夜間中学を舞台にした小説が出題され、記述問題では「言葉の役割を四十字以上六十字以内で説明する」「登場人物が涙を流した理由を四十字以上六十字以内で書く」といった、まとまった文章で答える問題が並びました。選択肢問題でも、本文の論理をきちんと追えていないと「それっぽいけれど違う選択肢」に引っかかります。

社会では、北海道の地形・農業・漁業から、ふるさと納税の資料読解、そして政治史までと、はばが広い。ワーケーションのメリットを自分の言葉で説明する記述問題もあり、ただ覚えるだけでは届きません。

だからこそ、お願いがあります。残りの時間、「答えを覚える勉強」ではなく、「なぜそうなるのかを言葉にする勉強」をしてください。問題を解いたら、「自分はどこで考えがつまずいたか」をノートに一行でいいから書く。これを続けた人は、本番で必ず伸びます。

入試当日、みなさんは一人で問題に向かいます。でも、その机に向かうまでの毎日の努力は、決して一人ではありません。私たち講師も、ご家族も、ずっと一緒に走ります。苦しいときほど、一問を大切に。栄東中学校Ⅰの合格を、心から応援しています。

保護者の皆さまへ

🎯 要点: 栄東中学校Ⅰ(A日程)は1月10日実施の首都圏入試シーズン序盤を担う重要日程で、4教科すべてに思考力と処理速度が求められる構成です。 ご家庭では、学習環境の整備と前向きな声かけを通じて、お子さま自身が「考え切る力」を発揮できる土台を支えていただきたいと思います。 過去問は単なる演習素材ではなく、親子で出題の意図を確認し合う「対話のきっかけ」として活用することをおすすめします。

入試全体の特徴を、保護者の視点で押さえる

栄東中学校Ⅰ(A日程・1月10日)の入試は、国語50分、算数50分、そして理科と社会を合わせて50分という時間配分で行われます。とくに理科と社会が同一時間内に解かれる方式は、お子さまにとって「どちらから解くか」「どこに時間をかけるか」という戦略的判断が求められる、独特の試験形式です。問題用紙の注意事項にも「問題はどちらから解いてもよく、時間配分も自由です」と明記されており、自己管理能力が試される設計になっています。

国語では、漢字・語彙の知識問題に始まり、論説文(言葉と世界のあり方を論じる文章)と物語文(夜間中学を舞台にした作品)が出題され、四十字以上六十字以内といった記述問題も含まれます。算数では計算・小問集合に加え、規則性、平面図形、立体図形、水量変化と、典型分野が幅広く問われています。理科は力学(てこ・支点・モーメント)、水溶液、生物(体温調節と汗)、天体と4分野からまんべんなく、社会は北海道を題材とした地理、政治と歴史の融合問題と、知識と読解の両輪が試されます。

総じて、「分量に対して時間が短い」「複数の資料・図表を読み取る力が必要」というのが共通する性格です。これは、ご家庭で対策を支える際の大きな指針になります。

家庭でのサポート — 学習環境と声かけ

この時期の学習で、ご家庭にお願いしたい最も大切なことは、「集中できる環境を整え、結果ではなく取り組み方を認める」という二点です。

学習環境については、机の上が整理されているか、時計が見える位置にあるか、といった物理的な部分を一度見直してみてください。理科と社会のように時間配分が自由な試験では、ご自宅で過去問を解く際にもストップウォッチを置き、「50分の中で自分なりの時間配分を決める」練習が欠かせません。これはご家庭でしか整えられない環境です。

声かけについては、「何点だったの?」よりも「どの問題が面白かった?」「どこで時間を使いすぎたと思う?」と、プロセスを問う問いかけをおすすめします。たとえば算数の規則性の問題や、理科の体温調節のような長文型の問題は、解けたかどうかよりも「途中でどう考えたか」を言語化することで力がつきます。お子さまが自分の思考を言葉にする機会を、保護者の皆さまが作ってあげてください。

子どもとの距離感 — 寄り添いつつ、任せる

6年生の秋から冬にかけて、保護者の皆さまが最も悩まれるのが「どこまで関わるか」という距離感の問題です。過干渉になれば子どもの自立心を奪い、放任になれば不安を抱えたまま試験当日を迎えてしまいます。

おすすめしたいのは、「学習内容には踏み込みすぎず、生活リズムと感情面では寄り添う」というスタンスです。たとえば、算数の解法を細かく指導する必要はありません。塾の先生にお任せいただいて構いません。一方で、就寝時刻、食事、入試直前期の体調管理については、保護者の皆さまにしかできない大切な役割です。

国語の物語文に登場した夜間中学のエピソードのように、「いろいろな人がいて、いろいろな先生がいる」という視点は、受験生活そのものにも通じます。模試の結果が思わしくない日も、よい日も、淡々と日常を整えてあげることが、お子さまの心の安定につながります。

過去問演習を、家庭でどう活用するか

過去問は「点数を測る道具」ではなく、「出題者との対話の記録」です。栄東中学校Ⅰの過去問をご家庭で解いたあとには、次の三点を親子で確認してみてください。

  1. 時間配分の検証:理科と社会の合計50分は、お子さまにとってどちらから解くのが合っているかを実際に試す機会です。何度か順番を変えて、本人にとっての最適解を一緒に探してください。
  2. 記述問題の再確認:国語の四十字以上六十字以内の記述や、社会の説明問題(たとえば企業がワーケーションを実施するメリットを問う形式)は、模範解答と見比べて「自分の答えに何が足りなかったか」を本人の言葉で説明させてください。
  3. 間違いの分類:知識不足なのか、読み取りミスなのか、時間切れなのかを分けて記録すると、次に何を強化すべきかが明確になります。

過去問に取り組む夜、もしお子さまが落ち込んでいたら、点数の話はいったん脇に置いて、「よく最後まで解いたね」と一言添えてあげてください。1月10日の本番で力を出し切るために、いま最も必要なのは、安心して挑戦できるという感覚です。保護者の皆さまの落ち着いた支えが、お子さまの最大の武器になります。

2027年度入試の予想

🎯 要点: 2026年度の出題内容をふまえると、2027年度も「読解力・思考力・知識の統合」を重視した出題が続くと予想されます。 国語は記述、算数は規則性や立体図形、理科は実験考察、社会は資料読み取りがカギになりそうです。 ただし予想はあくまで予想。幅広い単元を偏りなく仕上げることが合格への最短ルートです。

教科別の予想

ここからは、2026年度の出題内容を手がかりに、2027年度入試で出やすそうなポイントを教科ごとにまとめていきます。みなさんが「次は何を準備すればいいの?」と迷ったときの目安にしてくださいね。

国語の予想

2026年度は、漢字・語彙(外来語を熟語に置きかえる問題など)、論説文、小説の三本立てでした。来年度も同じ構成が続く可能性が高いと考えられます。とくに注目したいのは、論説文での「四十字以上六十字以内」「二十字以内」といった字数指定の記述問題です。来年度も、本文の筆者の主張を自分の言葉で言いかえる力が問われると予想されます。小説では、登場人物の心情変化を、別の場面と結びつけて答える設問が出やすいでしょう。語彙問題では、外来語・慣用句・故事成語など、知識のはばを広げておく対策が有効です。

算数の予想

2026年度は、計算・小問集合(食塩水、数列、図形、回転体など)、整数の性質(偶数の積を素因数で割る)、平面図形の比、規則的に並ぶ分数列、水そうとグラフの融合問題が出題されました。来年度も「規則性 × 整数」「図形 × 比」「水量変化 × グラフ」のような複数単元の融合問題が出ると考えておきましょう。とくに、最後の大問でグラフを読み取りながら立体(傾けた水そうなど)を扱う形式は、栄東らしい出題なので来年も警戒が必要です。途中式や考え方を整理して書く練習を、日ごろから積んでおいてください。

理科の予想

2026年度は、てこ・支点と裁断機の力学、水溶液(ホウ酸の溶解度・中和)、汗と体温調節という身近なテーマの生物、星座と赤緯という天体の4分野が出ました。物理は「てこの応用問題(道具のしくみ)」、化学は「溶解度のグラフ・中和のグラフ」、生物は「実験考察+表の読み取り」、地学は「星の動きと緯度の関係」が引き続き出題テーマとして有力です。来年度は、初見の資料や図を読み解いて、その場で考える設問がさらに増える可能性があります。基本事項を丸暗記するだけでなく、「なぜそうなるのか」を説明できる力をつけておきましょう。

社会の予想

2026年度は、北海道を題材にした地理(平野・河川・農産物・漁港・ふるさと納税)、政治史を軸にした歴史(古代~戦後)、参議院選挙にからめた公民が出題されました。来年度は、別の地方(東北・九州など)を題材にした地理総合問題、時代を横断する歴史テーマ問題、最新の選挙や時事ニュースをからめた公民が出る可能性が高いです。資料・グラフ・地図を組み合わせて読み取らせる出題が中心ですので、ふだんからニュースに触れ、統計資料に慣れておくことが力になります。

予想に頼りすぎないことが大切

ここまで来年度の予想を述べてきましたが、これらはあくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。中学入試は、年度によって出題者の意図や問題のテーマが変わることがあります。「ここが出る」とヤマをはって対策を絞ってしまうと、想定外の単元が出たときに大きく崩れてしまいます。

合格を確実にするためには、特定の分野に偏らず、**どの単元が出ても落ち着いて取り組める「幅広い基礎力」**を身につけておくことが何より大切です。苦手分野を残さない、初見の資料を読み解く練習を重ねる、記述では自分の言葉でまとめる訓練を積む――この3つを、残された時間でこつこつ続けてください。予想はあくまで地図の一部。最後にものを言うのは、毎日の積み重ねですよ。