ドルトン東京学園中等部 2026年度入試傾向分析:学校概要
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試は、算数50分、理科・社会各30分という時間配分で、知識の定着に加え、多角的な思考力と表現力を重視します。 長文や複数の資料を読み解き、論理的に考察し、自分の言葉で説明する力が合否を分けます。 実生活や社会の出来事を題材にした問題が多く、学んだ知識を現実世界に応用する総合的な学力が問われる傾向にあります。
ドルトン東京学園中等部の入試は、単に知識の有無を問うだけでなく、皆さんの「考える力」や「表現する力」を深く見極めようとする特徴があります。算数、理科、社会の各教科において、基礎学力の定着はもちろんのこと、与えられた情報を正確に読み解き、論理的に思考し、そして自分の言葉で明確に説明する力が強く求められます。
試験時間と構成の傾向
2026年度入試では、算数が50分、理科と社会がそれぞれ30分という試験時間で実施されました。この時間配分から、算数ではじっくりと考える問題、理科と社会では限られた時間の中で効率的に情報を処理し、的確に解答を導き出すスピード感が求められることがわかります。
全体的な出題スタイルの特徴
本校の入試問題は、以下のような傾向が見られます。
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長文・資料読解の重視: 理科や社会では、問題文が非常に長く、複数の図、グラフ、表、写真などの資料が提示されることが一般的です。これらの資料から必要な情報を素早く正確に読み取り、整理する力が不可欠です。算数でも、実生活を題材にした問題で、設定を理解するための読解力が求められます。
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思考力・考察力を問う問題: 単なる知識の暗記だけでは解けない問題が多く出題されます。例えば、理科では実験結果から法則を導き出したり、現象の理由を考察したりする問題、社会では複数の資料を比較分析して現代社会の課題について自分の考えを述べる問題などが見られます。算数では、複雑な条件設定を理解し、試行錯誤しながら解法を見つける力が問われます。
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記述式解答の多さ: 各教科で、選択式や計算問題だけでなく、自分の考えや理由を説明する記述式の問題が豊富に出題されます。特に理科と社会では、字数制限のある記述問題も頻出です。部分点を確実に取るためにも、筋道を立てて論理的に記述する練習が重要となります。
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実生活・社会情勢との関連性: 算数では株式投資、理科ではミツバチの生態や光の性質、社会ではエネルギー問題、自然災害、国際的な環境対策など、皆さんの身近な出来事や現代社会が抱える課題を題材にした問題が多く見られます。これは、学んだ知識を実社会でどのように活用できるか、また社会に対してどのような関心を持っているかを見ていると言えるでしょう。
求められる学力と対策
ドルトン東京学園中等部の入試を突破するためには、基礎知識をしっかりと身につけることはもちろん、それを土台として、
- 読解力: 長文や多様な資料から情報を正確に把握する力。
- 思考力: 情報を分析し、論理的に考察し、結論を導き出す力。
- 表現力: 自分の考えを、採点者に伝わるように明確かつ簡潔に記述する力。 これらの総合的な学力を高めることが重要です。日頃から「なぜそうなるのか」「どうすれば解決できるのか」といった問いを立て、自分の言葉で説明する習慣を身につけてください。また、限られた時間内で多くの問題を処理するため、過去問演習を通じて時間配分の感覚を養うことも非常に大切です。
教科別出題傾向
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試は、算数50分・理科30分・社会30分という試験時間構成です。 単純な知識の暗記だけでなく、資料読解・思考力・記述力が問われる問題が各教科で目立ちます。 「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明する力が、合否を左右する重要なポイントです。
| 教科 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|
| 算数 | 50分 | 計算・文章題・図形・資料読解を含む大問4題構成。思考力を問う設問が含まれる |
| 理科 | 30分 | 大問3題構成。実験・観察・記述問題が多く、体験型の設問が特徴的 |
| 社会 | 30分 | 大問3題構成。地理・歴史・公民を横断し、資料読解と記述が中心 |
算数
大問構成と出題形式
算数は試験時間50分で、大問4題構成です。大問1は小問集合形式の計算問題、大問2は分野横断型の小問集合、大問3・4は特定テーマに沿った複数設問で構成されています。
計算問題では、四則演算・分数・時間の換算など基本的な計算力が問われます。単純な計算ミスを防ぐ正確さと、手順を丁寧に追う習慣が求められます。
頻出単元・定番テーマ
大問2では、数列・食塩水の濃度・整数の交換・速さ・比といった文章題が1問ずつ独立して出題されます。これらは中学受験の定番単元であり、幅広い分野から均等に出題される傾向があります。
大問3では、ゲームや操作のルールを読み取り、場合の数・論理的思考を問う問題が出題されています。単なる計算ではなく、「なぜそうなるのか」を文章で説明させる設問が含まれており、記述力も求められます。
大問4では、社会的なテーマ(投資・経済など)を題材にした資料読解型の問題が出題されています。グラフや表から数値を読み取り、計算・比較・判断を行う複合的な設問です。現実の場面を算数の問題として捉え直す力が問われます。
この学校らしさ
算数の最大の特徴は、「現実の場面を数理的に考える」問題が大問として設定されている点です。株式投資を題材にした問題では、ドルコスト平均法と一括投資という2つの方法を比較・計算させるなど、社会的な文脈の中で算数を活用する力が試されます。また、ゲームのルールを読み解いて場合の数を求める問題では、「最大で何回になる理由を説明しなさい」という記述形式の設問が含まれており、答えを出すだけでなく論理的に説明する力も評価されます。
理科
大問構成と出題形式
理科は試験時間30分で、大問3題構成です。各大問は長めのリード文(説明文・実験文)を読んだうえで複数の設問に答える形式です。選択問題・計算問題・記述問題がバランスよく含まれており、単純な知識問題だけでは対応できない構成になっています。
頻出単元・定番テーマ
生物分野では、昆虫の体のつくり・成長段階・生態・社会性に関する問題が出題されています。昆虫の完全変態の順序、成虫の体の特徴、昆虫の分類といった基本知識を確認する設問に加え、「分業制の利点」「多様性の強み」を自分の言葉で説明させる記述問題が含まれます。
化学分野では、酸性・アルカリ性の確認方法(リトマス試験紙など)、濃度の計算(糖度の計算)が出題されています。濃度計算は、「元の重さに含まれる成分量を保ちながら水分を蒸発させる」という考え方を理解しているかを問うものです。
物理分野では、光の性質(偏光)を題材にした実験・観察型の問題が出題されています。実際に配布された教材(偏光板)を使って観察し、その結果を記述・図示する形式は、この学校の入試の大きな特徴です。
実験・観察の読み取りでは、グラフの数値を正確に読み取り、実験結果を文章でまとめる設問が複数出題されています。「誤っているものを選ぶ」形式の選択問題では、グラフの細かい数値の差を正確に読み取る力が必要です。
この学校らしさ
理科の最大の特徴は、試験中に実物の教材(偏光板)を使って観察・実験を行い、その結果を答えるという体験型の出題形式です。「観察で発見した事実を答えなさい」「観察結果からわかる性質を答えなさい」という設問は、知識の暗記ではなく、その場で考え・気づく力を直接評価するものです。図や表を使って答えてよいという指示もあり、表現の自由度が高い点も特徴的です。
また、記述問題では「個々のミツバチにとっての利点」と「群れにとっての利点」をそれぞれ答えさせるなど、複数の視点から考えを整理する力が求められます。本文の内容を参考にしながら「自分で考えて答えなさい」という指示が明示されており、読解力と思考力の両方が必要です。
実験の考察問題では、「コントロール(対照実験)を設定する理由」を問う設問があり、実験の設計に関する理解も評価されます。
社会
大問構成と出題形式
社会は試験時間30分で、大問3題構成です。大問1は会話文形式のリード文から地理・歴史・公民の各分野が横断的に出題されます。大問2は特定の地域(別府市)を題材にした歴史・地理の融合問題、大問3は現代社会のテーマ(気候変動・国際問題)を軸にした公民問題です。
選択問題・記述問題・用語記述問題がバランスよく含まれており、漢字指定・カタカナ指定の解答形式が明示されています。字数制限のある記述問題(60字以内など)も出題されています。
頻出単元・定番テーマ
地理分野では、日本の地方区分・気候(雨温図の読み取り)・エネルギー政策・時差計算が出題されています。雨温図の読み取りでは、年平均気温・年降水量・月別の降水パターンから都市を特定する問題が定番です。時差計算では、標準時子午線の経度差から時差を求め、日付変更線をまたぐかどうかを判断する問題が出題されています。
歴史分野では、古墳時代・平安時代・鎌倉時代・室町時代・明治時代・近現代にわたる幅広い時代から出題されています。特定の人物・法律・出来事を正確に結びつける問題が多く、「正しいものを選ぶ」「誤っているものを選ぶ」形式の選択問題が中心です。
公民分野では、国際連合の仕組み(拒否権・安全保障理事会)・条約の締結手続き・地方自治・SDGs・ジェンダーギャップ指数など、時事的なテーマと教科書の内容を組み合わせた問題が出題されています。
資料読解の傾向
社会の特徴として、複数の資料(グラフ・表・統計・新聞記事)を組み合わせて読み取り、自分の考えを記述する問題が多く出題されています。
エネルギー需給の見通し(経済産業省資源エネルギー庁のデータ)、奥能登の人口減少率と有効求人倍率のグラフ、京都議定書とパリ協定の比較表、ジェンダーギャップ指数のレーダーチャートなど、実際の統計・報道資料が多数使用されています。これらの資料から「何が読み取れるか」「なぜそうなるのか」を60字以内でまとめる記述問題は、読解力・分析力・表現力をすべて問うものです。
この学校らしさ
社会の最大の特徴は、現実の社会問題・時事問題を直接テーマにした記述問題が複数出題される点です。「地域に再生可能エネルギー施設を導入する際、自治体と企業はどのような視点をもって進めるべきか」という問いは、資料(北海道釧路市の事例)を参考にしながら、自治体・企業それぞれの立場で考えを述べる形式です。正解が一つに定まらない「考えを述べる」型の問題であり、社会的な課題に対して自分の意見を持ち、根拠をもって表現する力が求められます。
また、会話文形式のリード文(生徒たちが宿泊研修旅行について話す場面)から各設問につながる構成は、文脈の中で知識を活用する力を問うものです。単独の知識問題ではなく、「なぜその地域でその問題が起きているのか」という文脈理解が重要です。
教科別対策のポイント
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試は、算数50分・理科30分・社会30分という試験時間構成で、単純な知識の暗記だけでなく、思考力・表現力を問う問題が各教科に組み込まれています。 算数は計算力と多段階の論理的思考が求められ、理科は実験・観察の結果を自分の言葉で説明する記述問題が特徴的です。 社会は地理・歴史・公民の各分野にわたり、資料(グラフ・表・雨温図など)を読み取って自分の考えを述べる問題が頻出します。
| 教科 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|
| 算数 | 50分 | 計算・文章題・図形・資料読解(株式投資など現実題材)を含む大問4題構成。記述説明問題あり |
| 理科 | 30分 | 生物・化学・物理の融合。実験器具を実際に操作させる体験型設問・記述・作図が多い |
| 社会 | 30分 | 地理・歴史・公民の3分野。グラフ・表・雨温図などの資料読み取りと60字程度の記述問題が頻出 |
算数:計算の正確さと「説明する力」を同時に鍛える
出題傾向
2026年度の算数は試験時間50分で、大問4題構成です。大問1は四則計算・分数・時間の換算など基本計算が4問、大問2は文章題が5問(等差数列・濃度・両替・速さ・線香の燃焼)、大問3はビンゴゲームを題材にした場合の数・論理的説明、大問4は株式投資(ドルコスト平均法・一括投資)を題材にした資料読解と計算です。
特に注目すべきは、「理由を説明しなさい」という記述形式の設問が含まれている点です。答えを出すだけでなく、なぜそうなるかを言葉で説明する力が問われます。また、株式投資のような現実社会の題材を算数の問題として扱う出題スタイルは、ドルトン東京学園らしい「探究的な学び」を重視する姿勢の表れです。
重点単元
- 計算の正確さ:四則混合計算・分数計算・時間の換算は毎年出題される基礎です。計算ミスは大問2以降の得点にも直結するため、毎日10〜15分の計算練習を習慣にしてください。
- 文章題(割合・濃度・速さ・比):大問2の5問はいずれも典型的な中学受験の文章題ですが、設定が複合的です。「食塩水の混合」「鉄橋を渡る電車の長さ」「線香の燃える速さの比」など、複数の条件を整理して解く練習を積んでください。
- 場合の数・論理的思考:大問3のビンゴゲームは、「2回でゲーム終了になるパターンをすべて書く」「最大5回で終わる理由を説明する」という問題です。全パターンを漏れなく書き出す力と、論理的に説明する力の両方が必要です。
- 資料読解と計算の組み合わせ:大問4の株式投資問題は、折れ線グラフと表を読み取りながら計算を進める形式です。「ドルコスト平均法」という言葉は問題文で説明されているので、知らなくても解けますが、表の数値を正確に読み取る練習をしておくことが重要です。
学習方法と演習量の目安
- 計算練習:毎日1ページ(15〜20問)。分数・小数・四則混合を均等に。
- 文章題:週3〜4回、1回あたり3〜5問。解いた後に「なぜこの式を立てたか」を口で説明する練習をしてください。
- 記述説明問題:週1〜2回、答えを出した後に「理由を2〜3文で書く」練習を取り入れてください。最初は箇条書きでも構いません。
つまずきやすいポイントと克服法
- 時間の換算:「2時間15分+350秒−100分=何分何秒」のような問題は、単位をそろえる手順を丁寧に確認してください。秒→分→時間の変換を素早くできるよう、変換表を手書きで作って覚えましょう。
- 比の問題:線香の燃える速さの比のように、「長さが同じ」という条件から比を導く問題は、条件の整理が鍵です。図を描いて視覚化する習慣をつけてください。
- 記述説明:「理由を説明しなさい」という問題に対して白紙のまま提出するのは絶対に避けてください。部分点が取れる可能性があるため、わかる範囲で書く練習をしてください。
過去問演習時の注意点
50分という試験時間は、大問4題をすべて解くにはやや余裕がある設定です。ただし、大問3・4は問題文をしっかり読む必要があるため、読解に時間を使いすぎないよう注意してください。過去問演習では、必ず時間を計って取り組み、解き終わった後に「どの問題で時間を使いすぎたか」を振り返る習慣をつけてください。
理科:「体験・観察・説明」の3ステップで考える力を養う
出題傾向
2026年度の理科は試験時間30分で、大問3題構成です。大問1はミツバチの社会(生物分野)、大問2は偏光板を使った光の実験(物理分野)、大問3はミツバチとアカリンダニの実験データ読み取り(生物・実験分野)です。
最大の特徴は、試験中に実際の実験器具(偏光板)を手元で操作しながら解く問題が含まれている点です。これは非常に珍しい出題形式で、「観察して発見した事実を書く」「観察結果からわかる性質を説明する」という記述問題が設定されています。また、大問3ではグラフを読み取って実験結果を正確に言語化する力も求められます。
計算問題も出題されており(糖度の計算)、理科的な思考と算数的な計算力の両方が必要です。
重点単元
- 昆虫の分類・成長:ミツバチのような完全変態の昆虫(卵→幼虫→さなぎ→成虫)の成長段階、体の構造(頭部・胸部・腹部・足6本)、昆虫と昆虫でない生き物(クモなど)の区別は必ず押さえてください。
- 水溶液の性質(酸性・中性・アルカリ性):リトマス試験紙の使い方、pH(酸性・アルカリ性)の確認方法は基本中の基本です。「なぜその方法で確認できるか」まで説明できるようにしてください。
- 濃度計算:糖度(濃度)の計算は、「全体の重さ×濃度=溶けているものの重さ」という関係式を使います。食塩水の濃度計算と同じ考え方なので、算数の文章題と合わせて練習してください。
- 光の性質(偏光):偏光板は試験で初めて触れる器具かもしれませんが、問題文に丁寧な説明が書かれています。問題文をしっかり読んで理解する力が重要です。光の直進・反射・屈折といった基本的な光の性質を理解しておくと、偏光の概念も理解しやすくなります。
- グラフ・実験データの読み取り:大問3では棒グラフから数値を正確に読み取り、「〜の場合は〜%だった」という形で根拠を示しながら答える問題が出ます。グラフの読み取り練習は理科だけでなく社会の学習とも連動させてください。
学習方法と演習量の目安
- 生物分野:昆虫・植物・動物の分類表を自分で作って覚えてください。特に「昆虫の条件(足6本・体3部分)」は毎年出題される基礎知識です。
- 実験・観察問題:教科書や問題集の実験問題を解くとき、「なぜその操作をするのか(コントロールを設定する理由など)」を必ず確認してください。
- 記述問題:週2〜3回、実験の目的・方法・結果・考察を自分の言葉で書く練習をしてください。最初は箇条書きでも構いませんが、最終的には「〜だから〜である」という因果関係を示す文章が書けるようにしてください。
- 計算問題:濃度・速さ・体積などの理科計算は、算数の文章題と同じ感覚で解けます。週2回程度、理科計算の問題を解く時間を設けてください。
つまずきやすいポイントと克服法
- 「コントロール(対照実験)」の意味:実験でコントロールを設定する理由は「比較するため」です。「何を変えて、何を変えないか」を意識する習慣をつけてください。
- グラフの読み取りミス:棒グラフの目盛りを読み間違えると、その後の考察がすべて間違いになります。目盛りの単位と最大値を最初に確認する習慣をつけてください。
- 記述問題の「具体性」:「〜だと思う」という感想ではなく、「グラフから〜%という数値が読み取れるため、〜と言える」という形で根拠を示す書き方を練習してください。
- 体験型問題への対応:偏光板のような実物を使う問題は、事前に予測できません。問題文を落ち着いて読み、「何を観察すればよいか」を整理してから手を動かしてください。
過去問演習時の注意点
30分という試験時間は短いため、記述問題に時間をかけすぎないよう注意が必要です。選択問題・計算問題を先に解き、記述問題は最後にまとめて取り組む流れが効率的です。また、体験型問題(実験器具を使う問題)は試験本番でしか体験できない形式ですが、「観察した事実を正確に書く」「そこからわかることを推論する」という思考の流れは、普段の理科学習でも訓練できます。
社会:資料読み取りと「自分の考えを述べる力」が合否を分ける
出題傾向
2026年度の社会は試験時間30分で、大問3題構成です。大問1は宿泊研修旅行を題材にした地理・時事問題(福井・北陸・瀬戸内・アメリカ)、大問2は別府市を題材にした歴史問題(古墳時代〜明治時代)、大問3は気候変動対策(京都議定書・パリ協定・SDGs)を題材にした公民問題です。
最大の特徴は、資料(グラフ・表・雨温図・統計データ)を読み取って60字以内で説明する記述問題が複数含まれている点です。また、「あなたの考えを述べなさい」という意見記述問題も出題されており、知識だけでなく自分の考えを根拠とともに述べる力が求められます。
地理・歴史・公民の3分野がバランスよく出題されており、時事問題(能登半島地震・広島平和祈念式典・ジェンダーギャップ指数など)も積極的に取り上げられています。
重点単元
- 地理(日本地理):北陸地方・瀬戸内地方の地場産業・伝統工芸品、雨温図(気候の特徴)、エネルギー問題(再生可能エネルギー・原子力)は頻出です。各地方の気候の特徴(日本海側・太平洋側・瀬戸内式気候・北海道の気候)を雨温図と結びつけて覚えてください。
- 歴史(古代〜近代):古墳時代の特徴(前期・中期・後期の違い)、鎌倉時代の仏教(一遍・空海・日蓮・行基の区別)、室町時代の文化(銀閣・足利義政)、明治時代のお雇い外国人・近代化は頻出です。人物と時代・出来事を正確に結びつける練習をしてください。
- 公民(国際・環境・地方自治):国連の仕組み(安全保障理事会の拒否権)、条約の締結手順(内閣が締結・国会が承認)、SDGs、パリ協定・京都議定書の違い、地方自治(住民参加・「民主主義の学校」)は2026年度に直接出題されています。これらは今後も出題が続く可能性が高い分野です。
- 時事問題:能登半島地震(2024年1月)、広島平和祈念式典(2025年)、ジェンダーギャップ指数(2025年)など、直近の出来事が問題の題材として使われています。日頃からニュースに関心を持ち、「なぜそうなったか」まで考える習慣をつけてください。
学習方法と演習量の目安
- 地理:白地図を使って、各地方の気候・産業・地形を書き込む練習をしてください。雨温図は「夏と冬の降水量の差」「年平均気温」の2点で判別できるようにしてください。
- 歴史:年表を自分で作り、各時代の「政治・文化・人物」を整理してください。特に「誰が・いつ・何をしたか」を正確に覚えることが重要です。
- 公民:国会・内閣・裁判所の役割と関係(三権分立)、地方自治の仕組み、国際機関(国連・WHO・UNICEF・UNESCO・WTOの区別)を整理してください。
- 資料読み取り:週2〜3回、グラフや表を使った問題を解く練習をしてください。「グラフから何がわかるか」を3〜4文で書く練習が効果的です。
- 記述問題:「〜という資料から、〜という特徴が読み取れる。その理由は〜だからである」という形の文章を書く練習をしてください。字数制限(60字以内など)を意識して、過不足なくまとめる力を養ってください。
つまずきやすいポイントと克服法
- 雨温図の判別:4つの気候(日本海側・太平洋側・瀬戸内式・北海道)の特徴を混同しやすいです。「冬に降水量が多い=日本海側」「夏に降水量が多い=太平洋側」「年間を通じて降水量が少ない=瀬戸内式」「年平均気温が低い=北海道」という判別ポイントを整理してください。
- 歴史人物の混同:空海・行基・一遍・日蓮は混同しやすい人物です。「空海=真言宗・平安時代」「行基=奈良時代・東大寺建立に協力」「一遍=時宗・踊り念仏」「日蓮=日蓮宗・鎌倉時代」と整理してください。
- 条約の締結手順:「条約を結ぶのは内閣、承認するのは国会」という手順は公民の頻出知識です。「内閣が外交を担当する」という大原則から覚えてください。
- 意見記述問題:「あなたの考えを述べなさい」という問題は、資料の内容を根拠にして書くことが重要です。自分の意見だけを書いても得点になりません。「資料によると〜という問題がある。そのため、〜すべきだと考える」という構成を意識してください。
過去問演習時の注意点
30分という試験時間に対して、記述問題が複数あるため時間配分が重要です。選択問題・語句記入問題を先に解き、記述問題は最後にまとめて取り組む流れが効率的です。また、漢字指定・カタカナ指定の問題は指定通りに書かないと減点になるため、解答欄の指示を必ず確認してください。字数制限のある問題では、書き終えた後に字数を数える習慣をつけてください。
合格に向けた学習計画
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試(算数50分・理科30分・社会30分)は、知識の暗記だけでなく「考える力」と「説明する力」が問われる。 算数は計算力から文章題・図形・資料読解まで幅広く出題され、理科・社会は記述・論述問題が複数含まれる。 受験本番(2月1日)から逆算し、12ヶ月前から段階的に力を積み上げる計画を立てることが合格への最短ルートです。
試験の基本情報を確認しよう
まず、試験の枠組みを正確に把握しておきましょう。
| 教科 | 試験時間 | 出題傾向の特徴 |
|---|---|---|
| 算数 | 50分 | 計算・小問集合・図形・資料読解(株式投資など現実的テーマ)・論述説明あり |
| 理科 | 30分 | 生物・物理(光学)・実験考察・記述・論述問題あり。実物教材(偏光板)を使う問題も出題 |
| 社会 | 30分 | 地理・歴史・公民の融合型。資料読解・60字以内の記述・自分の考えを述べる論述あり |
算数は50分と比較的長めですが、大問4題で構成されており、後半の大問ほど複数ステップの思考が必要です。理科・社会はともに30分と短いため、素早く正確に読み取り、要点を書く練習が欠かせません。
早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し
この時期の目標は「穴をなくすこと」です。応用問題に取り組む前に、基礎が確実に身についているかを確認してください。
算数(週5〜6日・1日45〜60分)
計算力は算数の土台です。四則演算・分数・小数・単位換算(時間・長さ・重さ)を毎日10〜15分で練習する習慣をつけましょう。2026年度の大問1では、分数の混合計算や時間・秒の単位換算が出題されています。単位の変換ミスは非常にもったいない失点です。
基礎が固まったら、以下の分野を順番に取り組んでください。
- 割合・濃度計算:食塩水の濃度問題は大問2で出題されており、「混ぜる前後の塩の量は変わらない」という原則を図で整理できるようにしましょう。
- 速さ・距離・時間:電車の通過算(鉄橋を渡る問題)は典型的な出題パターンです。「電車全体が橋を渡りきる距離 = 橋の長さ+電車の長さ」という関係を体に染み込ませてください。
- 比と割合:線香の燃える速さの比など、比を使って長さや時間を求める問題が出ています。
- 規則性・数列:等差数列の「何番目か」を求める問題は、公式を丸暗記するより「差が一定」という構造を理解することが大切です。
理科(週4〜5日・1日30〜40分)
生物・物理・化学・地学の4分野をバランスよく学習します。この時期は教科書レベルの知識を確実に定着させることが最優先です。
- 生物:昆虫の成長(完全変態・不完全変態)、からだのつくり(頭部・胸部・腹部、足6本)は基本中の基本です。
- 化学:酸性・中性・アルカリ性の見分け方(リトマス試験紙・BTB液)、水溶液の性質を整理しましょう。濃度の計算(糖度・食塩水)は算数と連動して練習できます。
- 物理:光の性質(反射・屈折)は2026年度で偏光という発展的テーマで出題されています。まずは光の基本をしっかり押さえましょう。
- 実験・観察の読み取り:グラフや表から数値を読み取り、「〜だから〜である」と説明する練習を早期から始めてください。
社会(週4〜5日・1日30〜40分)
地理・歴史・公民の3分野を並行して学習します。
- 地理:都道府県・地方区分・気候(雨温図の読み方)・産業の特徴を地図と結びつけて覚えましょう。
- 歴史:時代の流れを「なぜそうなったか」という因果関係で理解することが重要です。人物名・出来事名の暗記だけでは、記述問題には対応できません。
- 公民:国会・内閣・裁判所の三権分立、条約の締結手続き、国際機関(国連・UNICEF・WHOなど)の役割を整理しましょう。
中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強
基礎が固まったら、実際の入試問題に近い形式での演習に移ります。
過去問演習の進め方
週に1〜2回、本番と同じ時間制限で過去問を解く練習を始めましょう。
- 算数:50分で大問4題を解き切る練習をします。大問1(計算・小問)は確実に得点し、大問2(応用小問)・大問3(ゲーム・論理)・大問4(資料読解)の順に取り組む流れを体に覚えさせましょう。
- 理科・社会:30分という短い時間の中で、記述問題にも時間を割けるよう、選択問題を素早く処理する練習が必要です。
記述・論述問題の対策(理科・社会)
ドルトン東京学園の入試では、自分の考えを文章で説明する問題が複数出題されます。これは他校との大きな違いです。
- 理科の記述:実験結果から「なぜそうなるか」を説明する問題が出ます。「〜だから、〜である」という因果関係を明確に書く練習をしましょう。字数制限がない問題でも、2〜3文でまとめる習慣をつけてください。
- 社会の記述:「60字以内で説明しなさい」「あなたの考えを述べなさい」という問題が複数出題されています。資料(グラフ・表・文章)から根拠を引き出し、自分の言葉でまとめる練習を週2〜3回行いましょう。
算数の大問3・4対策
大問3のようなゲーム・論理系の問題や、大問4のような現実的な題材(株式投資・ドルコスト平均法)を扱う問題は、初見では戸惑いやすい形式です。問題文をしっかり読み、条件を整理してから計算に入る習慣を身につけてください。「なぜそうなるか説明しなさい」という記述問題も算数で出題されています。
直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習・時間配分・体調管理
実戦演習(週2〜3回)
本番と全く同じ条件(時間・環境)で過去問や類題を解きます。解いた後は必ず「なぜ間違えたか」を分析し、同じミスを繰り返さないようにノートに記録してください。
- 算数:計算ミスのパターンを把握し、見直しの時間(5〜7分)を必ず確保する練習をします。
- 理科:実験・観察の問題は、図やグラフを丁寧に読む時間を惜しまないようにしましょう。
- 社会:記述問題は「資料のどの数値・情報を根拠にしているか」を明示する書き方を徹底します。
時間配分の目安
| 教科 | 推奨配分 |
|---|---|
| 算数(50分) | 大問1:8分 / 大問2:12分 / 大問3:12分 / 大問4:13分 / 見直し:5分 |
| 理科(30分) | 大問1:10分 / 大問2:10分 / 大問3:8分 / 見直し:2分 |
| 社会(30分) | 大問1:10分 / 大問2:10分 / 大問3:8分 / 見直し:2分 |
記述問題で時間を使いすぎると、確実に取れる選択問題を落とすリスクがあります。「書けそうにない記述問題は後回し」というルールを決めておきましょう。
直前2週間の過ごし方
新しい問題集には手を出さず、これまでに間違えた問題の復習に集中してください。毎日の学習時間は2〜3時間を上限とし、睡眠・食事・適度な運動を優先します。試験当日に実力を100%発揮するための体調管理も、立派な受験対策です。
優先順位のまとめ
- 算数の計算力と基本問題(大問1・2):ここを確実に取ることが合格の土台
- 理科・社会の記述力:他の受験生と差がつく最重要ポイント
- 算数の資料読解・論理問題(大問3・4):問題文の読み取りと条件整理の練習
- 社会の資料読解:グラフ・表・文章から根拠を見つける訓練
ドルトン東京学園の入試は「知っているかどうか」だけでなく、「考えたことを正確に伝えられるか」を問う試験です。この力は一朝一夕には身につきません。今日から少しずつ、「なぜ?」「どうして?」と問いかける習慣を大切にしてください。
塾講師から受験生へ
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試は、「知識を持っているか」ではなく「知識を使って考えられるか」を問う試験です。 算数・理科・社会のどの教科でも、自分の言葉で説明する力・資料を読み解く力が合否を左右します。 丸暗記だけで乗り越えようとすると必ず壁にぶつかります。日頃から「なぜ?」と問い続ける習慣を今すぐ始めてください。
私がこの学校の過去問を分析して最初に感じるのは、「この学校は本当に考える力を見ているな」という率直な印象です。受験生のみなさんに、正直にお伝えします。
たとえば理科では、ミツバチの社会構造という身近なテーマを入り口にしながら、実験データのグラフを読み取り、「なぜニホンミツバチだけでアカリンダニが流行するのか」という問いに対して自分の言葉で答える問題が出題されています。さらに、偏光板という実際の教材を手に取りながら光の性質を観察し、「あなたが発見した事実を書きなさい」と問われます。これは、教科書に書いてある答えを探しても解けません。自分の目で見て、自分の頭で整理して、自分の言葉で書く力が問われているのです。
社会も同じです。能登半島の人口変化に関するグラフや有効求人倍率のデータを組み合わせて、60字以内で説明させる問題があります。再生可能エネルギーの導入について「自治体はどのような視点をもつべきか」「企業はどのような視点をもつべきか」を別々に答えさせる問題もあります。どちらも「正解を一つ覚えれば終わり」という性質の問題ではありません。資料を読み、現実の社会と結びつけて、自分なりの考えを組み立てる力が必要です。
算数については、計算力はもちろん必要ですが、それだけでは足りません。株式投資の仕組みを題材にして、「ドルコスト平均法」と「一括投資」の損益を計算し比較するような、現実の場面に算数を応用する問題が出ています。問題文を丁寧に読み、条件を整理して式を立てる力——これが算数でも差のつくポイントです。
ここで一つ、厳しいことを言います。「過去問をたくさん解けば慣れる」という考え方だけでは、この学校の対策としては不十分です。答えを覚えるのではなく、「どう考えたか」のプロセスを自分でたどれるようになることが大切です。問題を解いたあとに、「なぜこの答えになるのか」「別の考え方はないか」を必ず確認してください。その積み重ねが、初めて見る問題にも対応できる本物の力になります。
一方で、この学校の問題は「身近なテーマ」を大切にしています。ミツバチ、温泉、気候変動、株式投資——どれも日常生活や社会の出来事と深くつながっています。ニュースに関心を持つこと、理科の実験を面白いと感じること、社会の出来事に「なぜ?」と疑問を持つこと、そういった姿勢を持っている人が、この学校の入試で力を発揮できます。
楽な道ではありません。記述問題が多く、自分の考えを文章にまとめる練習は時間がかかります。でも、その練習を積み重ねた先に、本当の意味での「考える力」が育ちます。今日から、解いた問題を「なぜそうなるか」まで掘り下げる習慣を一つ加えてみてください。それが、ドルトン東京学園中等部の合格への、最も確かな一歩です。
保護者の皆さまへ
🎯 要点: ドルトン東京学園中等部の入試は、知識の暗記だけでなく「考える力・伝える力」を問う設問が算数・理科・社会の各教科に組み込まれています。 家庭でのサポートは「答えを教える」よりも「一緒に考える習慣をつくる」方向で行うと、本校が求める力と直結します。 過去問演習は点数の確認ではなく、思考プロセスの振り返りに使うことが最も効果的です。
ドルトン東京学園中等部の入試、どんな特徴があるのか
ドルトン東京学園中等部の入試(2月1日午前)は、算数50分・理科30分・社会30分という試験時間の構成です。試験時間が短い理科・社会では、限られた時間の中で素早く情報を整理し、的確に答える力が求められます。
各教科に共通する大きな特徴は、「資料・データを読み取り、自分の言葉で説明する」設問が多いという点です。理科では実験結果のグラフを読んで傾向を言語化する問題、社会では統計資料や地図・雨温図をもとに考察する問題が出題されています。算数でも、株式投資を題材にした複数ステップの文章題のように、現実的な場面設定の中で計算力と論理的思考力の両方が試されます。
また、理科では実験器具(偏光板)を実際に手元で操作しながら答える体験型の設問が出題されており、「知識を使いこなす力」を重視する学校の姿勢が入試問題にも色濃く反映されています。記述・説明問題の割合が高く、「なぜそう考えるか」を文章で表現する場面が各教科で登場します。
家庭学習環境の整え方
本校の入試で問われる「考えて説明する力」は、一朝一夕には身につきません。日常の学習環境の中で、少しずつ積み上げていくものです。
まず大切なのは、「静かに集中できる時間と空間」を確保することです。記述問題に取り組む際、子どもは頭の中で情報を整理しながら文章を組み立てます。テレビや会話が飛び交う環境では、この思考プロセスが途切れてしまいます。1日30分でも、集中して書く練習ができる時間帯をルーティンとして設けてください。
次に、ニュースや身近な話題を「なぜ?」で深掘りする習慣を家庭の会話に取り入れることをお勧めします。社会では気候変動対策や地方の人口変化、エネルギー政策といった現代的なテーマが出題されています。夕食の席で「最近こんなニュースがあったけど、どう思う?」と問いかけるだけで、子どもの思考力と語彙力は着実に育ちます。保護者の皆さまが「答えを教える」必要はありません。一緒に考えるプロセスそのものが力になります。
理科については、実験・観察への興味を日常の中で広げておくことが有効です。本校の理科では、実験器具を使いながら現象を観察・記録する出題形式が採用されています。自由研究や科学館への訪問など、「実際に手を動かして確かめる」経験が、こうした問題への対応力を高めます。
声かけと子どもとの距離感
受験期の保護者として最も難しいのが、「どこまで関わるか」という距離感の問題です。
過干渉になると、子どもは「自分で考える前に親に聞けばいい」という依存心が育ち、本番で自力で考える力が発揮できなくなります。一方で放任すると、学習の方向性がずれていても修正できず、直前期に焦りだけが募ります。
お勧めするのは、**「プロセスに関心を持ち、結果の評価は控えめにする」**スタンスです。たとえば、子どもが問題を解いた後に「どうやって考えたの?」と聞いてみてください。正解・不正解ではなく、考え方を共有する会話が生まれます。本校の入試では、思考プロセスを言語化する力が直接問われますから、この習慣は学習効果と直結します。
テストの点数に一喜一憂するよりも、「どの部分で詰まったか」「どう考えれば解けたか」を一緒に振り返る時間を大切にしてください。点数の上下は受験期には避けられませんが、振り返りの質が高い子どもは確実に力をつけていきます。
また、受験勉強が長期化すると、子どもは「頑張っているのに認めてもらえない」という感覚を持ちやすくなります。結果ではなく、取り組んでいる姿勢や成長した部分を具体的に言葉にして伝えることが、メンタルの安定につながります。「この前より記述が丁寧になったね」「グラフの読み方が上手になってきたね」といった具体的な観察コメントは、子どもの自己効力感を高めます。
過去問演習の家庭での活用法
過去問は「合格点が取れるかどうかを確かめるツール」ではなく、**「本校が何を求めているかを把握するための教材」**として使うのが最も効果的です。
まず、時間を計って本番と同じ条件で取り組ませてください。理科30分・社会30分という短い試験時間の中で、どの問題にどれだけ時間をかけるかを体感させることが重要です。特に記述問題は時間がかかるため、「書ける問題から先に手をつける」という時間配分の感覚を早めに身につけさせてください。
演習後は、答え合わせよりも「どこで詰まったか」の分析を優先してください。記述問題で減点された場合、「何を書けばよかったか」を一緒に考えることが次の演習に活きます。模範解答と子どもの答えを見比べながら、「どんな要素が足りなかったか」「どう表現すれば伝わったか」を言語化する習慣をつけると、記述力は着実に伸びます。
算数の文章題については、計算ミスよりも「問題の設定を正しく理解できているか」を確認してください。複数の条件が絡み合う問題では、条件の整理が不十分なまま計算に入ってしまうケースが多く見られます。「何を求める問題か」「条件はいくつあるか」を問題文から拾い出す練習を、過去問を使って繰り返してください。
社会の記述問題では、資料から読み取れる事実と自分の考察を区別して書く練習が必要です。「資料にはこう書いてある→だからこう言える」という論理の流れを意識させることで、説得力のある記述が書けるようになります。
最後に保護者の皆さまへ
本校の入試は、暗記量だけで突破できる試験ではありません。しかし、それは「難しすぎて対策できない」ということではなく、**「日常の中で思考力を育てることが、そのまま対策になる」**ということです。
家庭での会話、一緒に考える時間、子どもの言葉に耳を傾ける姿勢——こうした積み重ねが、本校の入試が求める力の土台になります。保護者の皆さまが焦らず、子どもの成長を信じて関わり続けることが、最も確かなサポートです。
来年度入試の予想
🎯 要点: 2026年度の出題構造を踏まえると、2027年度も「思考・記述・実験観察」を重視する出題スタイルが継続する可能性が高い。 算数は計算・応用・論理の3層構造、理科は実験考察と自由記述、社会は時事・資料読解の比重が大きい傾向が続く見込みです。 あくまで予想であり、実際の出題と異なる可能性があります。幅広い対策が不可欠です。
算数
2026年度の算数は試験時間50分で、計算問題・小問集合・ゲーム的論理問題・社会的文脈を持つ応用問題という4大問構成でした。計算問題(大問1)では四則混合・分数・時間の換算など基礎計算の正確さが問われ、小問集合(大問2)では等差数列・食塩水・両替・速さ・線香の燃焼比など多分野が横断的に出題されました。大問3はビンゴゲームを題材にした論理・場合の数の問題、大問4は株式投資を題材にした割合・比・損益計算の複合問題でした。
来年度も同様の4大問構成が続く可能性が高く、「日常生活・社会的テーマを題材にした文章題」は本校の出題スタイルの核心です。特に、比・割合・速さの基礎を確実に固めたうえで、場合の数や論理的思考を要する問題への対応力を養うことが重要です。また、大問3のように「理由を説明しなさい」という記述形式が算数でも登場している点は見逃せません。答えを出すだけでなく、なぜそうなるかを言葉で説明する練習を積んでおく必要があります。
理科
2026年度の理科は試験時間30分で、大問3題構成でした。大問1はミツバチの生態を題材にした生物分野で、昆虫の成長・分類・酸性の確認方法・計算問題・記述問題が含まれていました。大問2は偏光板という実験教材を実際に手で操作しながら答える、体験型・観察記述型の問題でした。大問3はアカリンダニとミツバチの実験データを読み取るグラフ解析問題で、実験の目的・グラフの読み取り・考察記述が求められました。
来年度も1つの生物テーマを軸に、計算・実験・考察・記述を組み合わせた総合問題が出題される可能性が高いです。また、実験器具や配布物を使った体験型問題は本校の独自色であり、引き続き登場する可能性があります。グラフや表から読み取れることを正確に言語化する力と、「なぜそうなるか」を自分の言葉で説明する記述力が合否を左右します。暗記中心の学習だけでは対応が難しく、実験の原理を理解したうえで考察する習慣を日頃から身につけることが求められます。
社会
2026年度の社会は試験時間30分で、大問3題構成でした。大問1は宿泊研修旅行の会話文を軸に、エネルギー政策・新幹線路線・北陸の伝統工芸・能登半島地震後の人口変化・気候・時差など地理・時事を幅広く問う構成でした。大問2は別府市を題材に古墳時代から明治時代まで歴史を縦断する問題、大問3は気候変動対策の国際的動向を題材に公民分野を問う問題でした。資料読解・60字以内の記述・自分の考えを述べる意見記述が複数設問にわたって登場しました。
来年度も地理・歴史・公民を横断する総合的な出題と、時事問題と教科内容を結びつけた資料読解が中心になると予想されます。特に、「資料から読み取れることを根拠に自分の考えを述べる」形式の記述問題は本校の出題スタイルに深く根ざしており、対策が必須です。ニュースや統計資料を読む習慣をつけ、事実を根拠に自分の意見を組み立てる練習を繰り返してください。
総合的な注意点
以上の予想は2026年度の出題傾向を集計的に分析したものであり、実際の出題内容・形式・難易度は異なる可能性があります。本校の入試は特定の単元の暗記だけで対応できる設計ではなく、複数の知識を組み合わせて考え、言葉で表現する力が一貫して問われています。予想に頼りすぎず、各教科の基礎を幅広く固めたうえで、記述・考察・資料読解の練習を継続することが、最も確実な対策です。
よくある質問
- Q1. 2026年度入試(2月1日午前)の試験時間と科目構成を教えてください。
- 算数は50分、理科は30分、社会は30分で実施されます。算数は計算問題から応用問題まで幅広く出題され、理科・社会はそれぞれ30分という短い時間の中で読解・思考・記述が求められます。試験時間が教科によって大きく異なるため、各教科の時間配分の感覚を過去問演習でつかんでおくことが重要です。
- Q2. 算数ではどのような分野が出題されますか?
- 四則計算・分数・単位換算などの基本計算から始まり、数列・食塩水の濃度・速さ・比・場合の数・グラフの読み取りと計算まで、幅広い分野が出題されます。2026年度は株式投資を題材にした実生活に関連する文章題も出題されており、見慣れない設定の問題でも条件を整理して解く力が求められます。また、理由を言葉で説明させる記述問題も含まれるため、答えを出すだけでなく論理的に説明する練習も必要です。
- Q3. 理科の出題形式の特徴を教えてください。
- 理科は大問3題構成で、生物・物理・化学の各分野にまたがる内容が出題されます。2026年度は実験器具(偏光板)を実際に手で操作しながら答える体験型の問題が含まれており、知識の暗記だけでなく観察・実験・考察の力が問われます。また、グラフや図から数値を読み取り、その結果を文章で説明する問題も出題されます。計算問題(濃度・割合など)も含まれるため、理科的な計算力も養っておく必要があります。
- Q4. 社会はどのような内容が出題されますか?
- 社会は地理・歴史・公民の3分野が融合した形で出題されます。2026年度は北陸地方・瀬戸内・エネルギー政策・気候変動対策など、時事的なテーマと地理・歴史・公民の知識を組み合わせた問題が中心でした。資料(グラフ・表・雨温図・写真など)を読み取り、60字以内で説明する記述問題も出題されており、資料から読み取った情報を自分の言葉でまとめる練習が欠かせません。
- Q5. 過去問はいつ頃から取り組むのがよいですか?
- 基礎的な単元の学習がひと通り終わった小学6年生の秋(9〜10月)を目安に、まず1年分を通して解いてみることをおすすめします。ドルトン東京学園中等部の入試は、見慣れない題材や体験型の問題が含まれるため、早い段階で出題形式の特徴をつかんでおくことが大切です。その後、11〜12月にかけて複数年分を繰り返し解き、弱点分野の補強と時間配分の調整を行いましょう。
- Q6. 保護者はどのようにサポートすればよいですか?
- 算数の記述問題や社会・理科の説明問題では、答えが合っているかだけでなく「なぜそうなるか」を子どもに口頭で説明させる習慣をつけると効果的です。また、社会では時事問題(エネルギー政策・気候変動・地域の自然災害など)が頻出するため、日頃からニュースや新聞を一緒に話題にする環境を整えることが学力向上につながります。理科では実験・観察の体験が問題に直結するため、日常生活の中で自然現象に興味を持たせる声かけも有効です。