久留米大学附設中学校 2026年度 入試傾向と対策|完全解説

久留米大学附設中学校の2026年度入試傾向と対策を、塾講師が徹底解説します。 久留米大学附設中学校 2026年度入試の算数・理科・社会の出題傾向を、塾講師が徹底解説。

久留米大学附設中学校の入試傾向

🎯 要点: 久留米大学附設中の入試は4教科すべてで「思考力」と「処理スピード」の両立を求める難関校型です。 算数は図形・整数・速さの応用、理科は実験考察と計算、国語は記述、社会は地理から時事まで幅広く出題されます。 表面的な暗記ではなく、原理の理解と粘り強く考える姿勢が合否を分けるカギになります。

さて、ここからは久留米大学附設中学校の2026年度入試を一緒に見ていきましょう。附設中は九州を代表する難関校のひとつで、毎年たくさんの受験生が挑みます。まずは「どんなタイプの入試なのか」、全体像をつかんでおきましょう。ここをしっかり押さえておくことが、これからの学習計画を立てるうえで何より大切です。

4教科すべてが「考える力」を試す構成

附設中の入試は、国語・算数・理科・社会の4教科で行われます。2026年度の問題を見渡してみると、共通しているのは「単純な知識をそのまま答える問題」がとても少ないということです。どの教科も、

  • 与えられた条件や資料を正確に読み取る
  • そこから自分の頭で筋道を立てて考える
  • 答えを言葉や数字で過不足なく表現する

という一連の作業を求めてきます。たとえば理科の音の問題では、雷の音から速さを求める基本問題から始まり、最終的には「冬の昼間と夜間で、なぜ音の伝わり方が変わるのか」を、気温と屈折の関係から自分で推論させる問題まで一気に進みます。1つのテーマを掘り下げて、最後は応用にたどり着く——この構成は附設の典型です。

算数は「図形+融合問題」が主役

算数では、平面図形・立体図形・速さ・場合の数・整数といった定番分野が、それぞれかなり高いレベルで出題されています。2026年度では、サイコロを3回投げて作る3けたの整数について「4の倍数は何個か」「3の倍数は何個か」と問う場合の数の問題、円周上を逆向きに動く2点が正三角形・二等辺三角形を作る瞬間をすべて求める速さの問題、そして立方体を平面で切ったときの体積を求める立体切断の問題などが出されました。

特に注目してほしいのは、1つの大問の中で(1)→(2)→(3)→(4)と段階的に難しくなる「誘導型」の構成です。前の小問で得た考え方を、次の小問でうまく使えるかどうかが勝負になります。途中で行き詰まったらそこから先がすべて落ちる、という厳しさもありますから、序盤の小問は絶対にミスできません。

理科は「計算+実験考察+知識」の総合力

理科は4分野(物理・化学・生物・地学)からバランスよく出題されます。2026年度では、

  • 地学・天体・気象などの正誤判定(大問1)
  • 音速をテーマにした計算と現象の説明(大問2)
  • 鉄と硫黄の化学変化と質量比の計算、グラフ作成(大問3)
  • 昆虫のからだのつくりとはねの進化を扱う長文穴埋め(大問4)

というように、計算問題・グラフ問題・知識問題・読解問題がまんべんなく登場しました。特に大問4は、教科書レベルの知識を聞きながら、最後は「研究によって明らかになったこと」を読み取って答える、いわば理科の読解問題です。日頃から実験や観察の文章をていねいに読む練習をしておかないと、量に圧倒されてしまいます。

国語は「記述力」が合否を分ける

国語は、聞き取りテスト・知識問題・物語文・説明文の4つで構成されています。2026年度の物語文では、亡き妻との約束を破った娘に父親が怒りをぶつけてしまう場面を題材に、「なぜそのように震えたのか」「どういうことか説明せよ」といった自由記述が複数出題されました。説明文でも、空欄に入る言葉を「自分の言葉で」埋める形式が目立ちます。

選択肢に頼って点数を稼ぐ作戦は、附設では通用しません。本文を根拠にして、自分の言葉で正確に書く——この訓練を今から積み重ねていきましょう。

社会は「広く深く」がキーワード

社会は地理・歴史・公民・時事のすべてから出題されます。2026年度では、政令指定都市の統計を読み取る問題、フェアトレードや関税といった時事的なテーマ、明治の議会制度や第二次世界大戦中の生活、現代の在留外国人の推移まで、本当に幅広く問われました。記述問題(例:版籍奉還前の各藩の意見から共通する考えを20字以内で書く)も出ています。ニュースを「自分ごと」として考える習慣が、社会の得点力に直結します。

附設中は、「テストのテクニック」だけでは越えられない壁を用意してくる学校です。ですが裏を返せば、基礎を確実に積み上げ、考える練習を続けた受験生にきちんと報いてくれる学校でもあります。次のsectionからは、各教科の傾向をさらに詳しく見ていきましょう。

教科別対策のポイント

🎯 要点: 久留米大学附設中の2026年度入試は、4教科ともに「知識の正確さ」と「思考力・記述力」の両方が問われる構成です。 算数は図形・速さ・場合の数、理科は物理計算と長文読解、社会は記述問題、国語は記述中心の読解が合否を分けます。 単なる暗記ではなく、「なぜそうなるか」を説明できるレベルまで理解を深める学習が必要です。

久留米大学附設中の入試は、福岡県内でもトップクラスの難度を誇ります。2026年度の問題を見ると、4教科すべてで「公式や知識を覚えていれば解ける問題」と「自分の頭で考え、説明する問題」がバランスよく配置されています。ここでは、各教科ごとに具体的な対策をお伝えします。

算数の対策

2026年度の算数は、大問5題構成でした。大問1は小問集合(計算・規則性・割合・図形)、大問2は場合の数(サイコロ3回投げ)、大問3は円周上の2点の動きを扱う速さの問題、大問4は半円が長方形の中を回転していく図形移動、大問5は立方体の切断(三角錐の切断を含む)という構成です。

**重点単元は「平面図形」「立体図形」「速さ」「場合の数」**の4つです。特に大問4・5の図形は配点が大きく、ここで点を落とすと合格は厳しくなります。

学習方法としては、次の順序で進めることをおすすめします。

  1. 計算と一行問題の精度:大問1のような問題で1問でも落とすと大きな失点になります。毎日10〜15分、計算演習と一行問題を継続してください。分数・小数の混合計算、循環小数の規則性(2026年度の小数第2026位を求める問題のような)を確実に処理できるようにします。
  2. 図形の徹底演習:立方体の切断問題(大問5のように、立方体を平面で切ったときの体積比を求める問題)は、最低でも30題は経験を積んでください。三角錐を平面で切るパターンも頻出です。切り口の作図を必ず手を動かして描く習慣をつけましょう。
  3. 動く図形(軌跡):半円や円が直線・長方形の周りを回転するときの通過部分の面積は、附設で頻出です。「中心が動く軌跡」と「図形全体が通過する領域」を分けて考える練習が必要です。
  4. 場合の数の場合分け:「すべて異なる」「2種類の数字」「4の倍数」「3の倍数」といった条件ごとに、漏れなく数える訓練を積んでください。

つまずきやすいのは、**図形問題で「絵が描けない」「立体がイメージできない」**ことです。克服法としては、立方体の模型を実際に作り、ひもや色付きの紙で切り口を再現するのが効果的です。頭の中だけで処理しようとせず、必ず図を描いてください。

過去問演習では、60分という時間配分を強く意識してください。大問1・2で確実に得点し、大問3以降は解けそうな(1)(2)を優先して取りに行く判断力が必要です。全問完答を狙うのではなく、「取れる問題を確実に取る」戦略を身につけてください。

国語の対策

2026年度の国語は、聞き取りテスト(動物行動学者の文章)+大問4題(漢字・語彙・小説文・論説文)という重厚な構成でした。

最大の特徴は「聞き取りテスト」があることです。動物学者・日高敏隆の文章が一度だけ読まれ、タイトル補充・要旨・筆者の主張などを答える形式です。これは多くの中学校では行われない特殊な形式なので、専用の対策が不可欠です。

聞き取り対策としては、次の方法をおすすめします。

  • NHKのラジオ講座や中学受験用の聞き取り教材を、週2〜3回聴いてメモを取る練習をしてください。
  • メモを取るときは「全文を書こうとしない」こと。話のキーワードと話題の転換点だけを矢印でつないでいく形式が有効です。
  • 設問は本文が読まれる前に配られるので、先に設問に目を通し、何を聞き取るべきかを頭に入れてから本文を聞いてください。

筆記の読解では、記述問題が中心です。2026年度は小説文(遠田潤子『ミナミの春』、父娘の葛藤を描く)と論説文(齋藤陽道、言葉と「ことば」の解像度に関する文章)が出題されました。どちらも、心情や論理を自分の言葉で説明する記述が複数問あります。

記述対策としては、

  1. 設問の問いに対応した答え方を徹底してください。「なぜか」と聞かれたら「〜から」、「どういうことか」と聞かれたら「〜ということ」で結ぶ、という基本を崩さないこと。
  2. 本文の言葉を組み合わせて答えること。ゼロから創作するのではなく、本文中の表現を組み立て直す意識を持ってください。
  3. 40〜80字程度の記述を毎日1問は書く習慣をつけてください。書いた答案は必ず大人にチェックしてもらい、「点がもらえる答案」と「自己満足の答案」の違いを学びます。

漢字・語彙(大問2)も毎年出題されます。2026年度は「想」の漢字分解、「ますます」「よくよく」などの繰り返し言葉、敬語の誤用判定など、語彙力の幅広さが問われました。漢字ドリルだけでなく、慣用句・敬語・副詞まで含めた語彙学習を進めてください。

つまずきやすいのは、論説文での抽象的な対比構造です。2026年度では「言葉」と「ことば」という二つの概念が対比されていました。こうした文章では、本文に線を引きながら**「A=〜」「B=〜」と整理するメモ**を必ず取ってください。

理科の対策

2026年度の理科は大問4題構成で、大問1は地学分野の正誤問題集(8問)、大問2は音の伝わり方(計算と屈折)、大問3は鉄と硫黄の化学反応(計算と質量比)、大問4は昆虫の進化と発生(記号選択中心)という構成でした。

**附設の理科の特徴は「計算問題の重さ」と「長文を読み解く力」**です。

大問2では、雷の音の到達時間、反射音、気温と音速の関係式、船とがけの距離など、典型的な速さの計算が物理的文脈で問われます。さらに、屈折現象を図3から類推して、夜間の音の伝わり方を作図させる問題まで出ています。

大問3では、鉄粉と硫黄の質量を変えた6つの試験管の実験データから、グラフ作成・質量比の算出・原子1個あたりの質量比まで踏み込んだ問題が出題されました。これは中学化学レベルの内容を、小学生の知識で論理的に処理させる問題です。

対策としては、

  1. 計算問題は単位を必ず書くこと。m/秒、g、℃などを式の中に書き込みながら立式する習慣が、ケアレスミスを防ぎます。
  2. グラフ作成・読み取りは週1回は手を動かして練習してください。比例関係が途中で頭打ちになる「過不足の問題」のパターンに慣れることが重要です。
  3. 長い実験文を読む集中力を養うため、過去問演習では大問1問につき15〜20分かけて精読する練習をしてください。

大問4の生物では、昆虫の体のつくり、変態、進化、発生に関する用語と知識が幅広く問われました。「節足動物」「複眼」「しょっ角」「外骨格」「完全変態」「始祖鳥」「化石」といった基本用語に加え、特定の昆虫が「クモ・甲殻類・昆虫」のどれに分類されるかまで問われています。

つまずきやすいのは、「知っているはずなのに、いざ書こうとすると出てこない」用語です。克服法は、用語を白紙に図とともに書き出す練習です。たとえば「昆虫の体のつくり」を何も見ずに描き、頭部・胸部・腹部、あし3対、はね2対などをラベル付きで再現してください。

過去問演習では、大問1(正誤問題集)から取りかかるのが効率的です。1問1分以内で判断する瞬発力をつけてください。

社会の対策

2026年度の社会は大問5題構成で、地理(政令指定都市)、地理時事(農業・貿易・自然災害)、歴史(古墳〜江戸)、歴史(明治〜戦後)、公民(憲法・災害対策・税制・裁判員制度)という幅広い構成でした。

**附設社会の特徴は「正誤組み合わせ問題の多さ」と「短文記述の存在」**です。

地理では、政令指定都市の人口・面積・昼夜間人口比率の表から都市名を当てる問題が出ました。「ベッドタウンとして東京に通勤・通学する人が増えているから」という30字以内の記述や、製鉄所と関連する工業(石炭・半導体・自動車)を埋める問題など、地理的なつながりを言葉で説明する力が問われています。

歴史では、各時代の選択肢4つから誤りを1つ選ぶ形式が多用されました。これは1つの選択肢のなかに微妙な誤りを潜ませる附設特有の出題スタイルで、生半可な知識では太刀打ちできません。

対策としては、

  1. 正誤判定の訓練:用語集や一問一答ではなく、文章で書かれた選択肢を読み、どこが誤っているかを指摘する練習をしてください。「すべて正しい場合はオ」という選択肢が用意されているため、消去法だけでは解けません。
  2. 記述問題の型を学ぶ:「〜から」「〜ため」で締めくくる30〜40字の記述を、過去問の解答例を参考に書き写し、自分でも書く練習を繰り返してください。2026年度の「変革を望まず、旧制度を継続させたい考え」のような、史料読解+要約の記述は配点が高いと考えられます。
  3. 時事問題への目配り:2026年度はトランプ政権の関税政策、フェアトレード、二酸化炭素を使った農業ハウスなど、時事的な話題が複数出ています。新聞記事やニュースを週1回は親子で話題にする習慣をつけてください。
  4. 資料の読み取り:表・地図・絵画資料・史料を組み合わせた問題が多いので、資料集を「眺めるだけ」ではなく、「数字を読む」「変化を言葉にする」訓練を積んでください。

つまずきやすいのは、公民分野の細かい制度知識です。災害対策基本法・災害救助法の役割分担、裁判員裁判の対象、税収・歳出の構成比など、教科書をさらっと読むだけでは身につきません。1つのテーマにつき、ノート見開き1ページに要点をまとめる作業を行ってください。

過去問演習では、40分という限られた時間で記述問題まで含めて完答する練習が必要です。最初の10分で全体を見渡し、記述問題の難易度を判断してから取り組む順番を決めてください。


4教科を通じて言えるのは、**「正確な知識×論理的に説明する力」**が附設合格の鍵だということです。残された時間で、量をこなすだけでなく、「なぜその答えになるのか」を自分の言葉で説明できるようになるまで、1問1問を大切に解き直してください。それが必ず合格点につながります。

合格に向けた学習計画

🎯 要点: 久留米大学附設中の入試は、算数の場合分け・図形回転、理科の長い思考型リード文、社会の正誤組合せ、国語の記述量という4教科すべてで「思考体力」を要求します。 12ヶ月を「基礎固め」「過去問導入」「実戦演習」の3期に分け、特に算数と理科に総学習時間の半分以上を投下する戦略が有効です。 直前期は新しい問題集に手を広げず、過去問の解き直しと時間配分の練習に絞り込んで本番を迎えてください。

久留米大学附設中の入試は、2026年度の問題を見てもわかるとおり、4教科すべてが「ただ知識を覚えただけ」では太刀打ちできない作りになっています。算数では場合分けや図形の回転、理科では長いリード文を読み解いて式を立てる問題、社会では正誤の組合せを選ぶ問題、国語では100字を超える記述が複数出ます。だからこそ、行き当たりばったりではなく、受験本番から逆算した計画を立てることが何よりも大切です。ここでは12ヶ月前から本番までを3つの時期に分けて、何にどれくらい時間をかけるべきかを具体的にお伝えします。

早期(受験12〜6ヶ月前):基礎固めと苦手単元の洗い出し

この時期は「土台づくり」に徹してください。2026年度の問題を分析すると、算数の大問1で出題された分数の計算、循環小数、比と割合、正方形と角度といった内容は、すべて5年生までに学ぶ基礎事項です。ここが揺らいでいると、後の応用問題にどれだけ取り組んでも得点は安定しません。

  • 算数: 週に10〜12時間。計算練習を毎日20分、図形・速さ・場合の数・割合を週ごとに単元を区切って演習。特に「比」「割合」「速さ」は附設で頻出なので、5年生の教材を完全に解き直しておくこと。
  • 国語: 週に6〜8時間。漢字と語彙を毎日15分、論説文と物語文の読解を週に各2題。2026年度の物語文「ミナミの春」、論説文「つながりのことば学」のように、心情の変化や筆者の主張を「自分の言葉で」まとめる訓練を、この時期から始めてください。
  • 理科: 週に6〜8時間。生物・地学の知識分野を一通り総ざらいし、物理(音・力・電気)の典型問題を1日1題。2026年度の大問4のような、リード文の中に答えのヒントが埋め込まれている問題に対応するため、教科書レベルの用語は漢字で書けるようにしておくこと。
  • 社会: 週に5〜7時間。歴史は通史を一周、地理は日本の都道府県と主要都市・産業を白地図で確認。2026年度の政令指定都市の表問題のように、統計と地名を結びつける力が問われます。

この時期の合言葉は「わからない単元をなくす」です。模試や塾のテストで間違えた問題は、ノートにまとめて「苦手リスト」を作りましょう。リストが厚くなるほど、後で武器になります。

中期(受験6〜3ヶ月前):過去問演習の開始と弱点補強

6ヶ月前になったら、いよいよ過去問に着手します。最初は時間を計らず、じっくり解いてください。附設の問題は1問あたりの情報量が多く、いきなり時間内に解こうとすると挫折します。

  • 算数: 週に12〜15時間。過去問は5年分を、最初は1教科ずつ、時間無制限で。2026年度の大問3(円周上を動く2点)、大問4(半円の回転移動)、大問5(立方体の切断と三角すい)のように、図形の動きと立体切断は附設の看板分野です。1問に30分以上かけても構わないので、「自分で図を描いて考える」習慣をつけてください。
  • 理科: 週に8〜10時間。2026年度の大問2(音の伝わり方と屈折)、大問3(鉄と硫黄の化合)のように、リード文を読みながら計算する問題が中心です。過去問を解くときは、必ずリード文に線を引きながら読むこと。大問4のような長い空欄補充問題は、生物・地学の知識を体系的に整理してから取り組んでください。
  • 社会: 週に6〜8時間。2026年度の大問1(政令指定都市)、大問4(近現代史の会話文)のように、複数の資料を組み合わせて答える形式が多いです。過去問演習では「なぜこの選択肢が誤りなのか」を必ず説明できるようにしましょう。記述問題(20〜30字)は、解答例を写すだけでなく、自分で書いてから比べる練習を。
  • 国語: 週に8〜10時間。2026年度の大問三・問五、問七、問八、大問四・問四、問六、問九のように、空欄補充型の記述や「どういうことか」「なぜか」を問う記述が大量に出題されます。週に2題は記述中心の読解に取り組み、必ず大人に添削してもらうこと。

この時期に「苦手リスト」を週末ごとに見直し、5問解いて4問できるようになったらリストから消す、というルールで進めると、達成感とともに弱点が減っていきます。

直前期(受験3ヶ月前〜本番):実戦演習と時間配分

ここからは「本番で点を取るための練習」に切り替えます。新しい問題集に手を出すのは禁物です。

  • 時間配分の練習: 算数は大問5題、理科・社会も大問4〜5題構成です。本番と同じ時間で、必ず時計を見ながら解く練習を、週に最低2回は行ってください。算数なら、大問1の小問群を15分以内で確実に取り切る訓練が合否を分けます。
  • 過去問の2周目・3周目: 中期で解いた過去問を、今度は時間を計って解き直します。1周目で間違えた問題が解けるようになっているかを確認することが目的です。
  • 記述の最終仕上げ: 国語の100字前後の記述、社会の20〜30字の記述は、本番で必ず出ます。直前期は1日1題、必ず書いて添削を受けてください。
  • 理科・社会の知識最終確認: 2026年度の社会・大問1のような統計問題、理科・大問1のような正誤組合せ問題は、知識の精度が命です。寝る前の15分を使って、苦手リストを毎日見直しましょう。

そして、忘れてはいけないのが体調管理です。受験1ヶ月前からは、起床時間を本番に合わせて固定し、夜更かしは絶対にしないこと。試験当日に最高の集中力を出すためには、頭の良さよりも「眠くないこと」「お腹が痛くないこと」のほうが大事です。手洗い・うがい・睡眠時間の確保を、この時期の最優先事項としてください。

4教科の時間配分の目安

附設は4教科とも配点が大きく、捨て教科は作れません。ただし、合格者の多くが算数で差をつけているのが現実です。週の総学習時間を仮に30時間とするなら、算数12時間・国語7時間・理科6時間・社会5時間を目安にしてください。算数が得意な人でも、油断せずこの比率を守ること。逆に算数が苦手な人は、ここからさらに算数に1〜2時間上乗せしてください。

最後に一言。久留米大学附設の問題は確かに難しいですが、出題されている内容自体は「小学校で学ぶ範囲+少しの応用」です。特別な才能ではなく、計画的な努力で必ず手が届きます。焦らず、しかし一日も無駄にせず、今日から動き出してください。合格は、計画を立てて実行した人のところに必ずやってきます。

塾講師から受験生へ

🎯 要点: 久留米大学附設中の入試は、知識量だけでなく「考え抜く力」を試す問題が4教科すべてに散りばめられています。 過去問を解いて手応えがなくても落ち込む必要はなく、解き直しの質こそが合否を分けます。 本番までの時間は有限ですが、正しい努力を積めば必ず力は伸びます。一緒に走り抜けましょう。

こんにちは。これから久留米大学附設中学校を目指すみなさんに、長年この学校の入試問題を見てきた立場から、まっすぐな言葉をお届けします。

まず、はっきり言っておきます。附設中の入試は「楽な戦い」ではありません。2026年度の問題を見ても、たとえば理科では、音の速さを使って気温を逆算したり (大問2の問5)、鉄と硫黄が結びつく割合から原子1個あたりの質量比まで踏み込んで考えさせたり (大問3の問8) と、ただ公式や用語を覚えただけでは絶対に手が届かない問題が並んでいます。算数でも、サイコロを3回振って「4の倍数」「3の倍数」になる場合を数え上げる問題 (大問2) や、半円を長方形の中で転がして通過した部分の面積を求める問題 (大問4) など、手を動かして粘り強く考える力が問われています。

ここで私がみなさんに伝えたいのは、**「附設中は、答えを知っている子ではなく、自分の頭で考えられる子を求めている」**ということです。社会の大問1では、政令指定都市の昼夜間人口比率という数字をヒントに「なぜこの都市の人口が増えているのか」を30字で説明させる問題が出ました。国語でも、四の文章 (写真家・齋藤陽道さんの随筆) では「言葉の解像度」という抽象的なテーマについて、自分の言葉で空欄を埋めて説明する記述が複数出題されています。つまり、暗記しただけの知識を貼り付けても得点にならないのです。

では、どうすればいいか。私からの提案は3つです。

  1. 過去問は「解いて終わり」にしない。○×をつけたあと、解説を読み、もう一度自分の言葉で説明し直してみてください。これができる子は、本番までに必ず伸びます。
  2. 基礎を侮らない。算数の計算問題、理科の正誤判定 (大問1のような形式)、社会の地理・歴史用語など、配点の「土台」になる部分を落とさないこと。応用問題に挑む権利は、基礎を固めた人にだけ与えられます。
  3. 書く練習を毎日少しずつ。国語の記述、社会の説明問題、理科の理由記述。30字、40字でいいので、自分の考えを文字にする習慣をつけてください。

きっとこの先、過去問を解いて「ぜんぜん解けない…」と落ち込む日が来ます。でも、それは当たり前です。附設中の問題は、最初から全部解けるようにはできていません。大切なのは、解けなかった問題から逃げずに、もう一度向き合えるかどうか。その一回一回の積み重ねが、本番の1点、2点を生み出します。

私は信じています。今これを読んでいるあなたが、半年後、一年後に「あのとき頑張ってよかった」と笑える日が来ることを。厳しい道のりですが、正しい努力は決して裏切りません。さあ、机に向かいましょう。一緒に頑張りましょう。

保護者の皆さまへ ― 久留米大学附設中学校 2026 年度入試を見据えて

🎯 要点: 附設中の入試は4教科すべてで「思考力」と「記述力」が問われ、ご家庭の支えが合否を分ける場面が必ず訪れます。 過干渉でも放任でもなく、お子さまが安心して挑戦できる環境を整えることが保護者の最大の役割です。 過去問は「点数」より「振り返り」を重視し、親子で対話しながら活用していただきたいと思います。

附設中入試の特徴を、保護者目線でひとことで

久留米大学附設中学校の入試は、4教科とも「答えを当てる」だけでは届かない構造になっています。2026年度の問題を見渡しますと、国語では聞き取りテストから始まり、長めの記述問題が複数出題されました。算数では場合の数・図形の回転移動・立体の切断など、手を動かしてじっくり考える問題が並び、理科では音の屈折や硫化鉄の反応比、昆虫の進化といった、知識を組み合わせて推論する出題が見られました。社会も政令指定都市の統計を読み解いたり、史料から共通する考え方を20字以内でまとめたりと、単純暗記では対応できない設問が中心です。

つまり、附設中が求めているのは「自分の頭で考え、自分の言葉で表現できる子」です。ここをご理解いただくことが、ご家庭での関わり方を考える出発点になります。

ご家庭での学習環境づくり

第一に、机に向かう時間そのものよりも、集中できる「質」を確保していただきたいと思います。リビング学習でもご自身の部屋でも構いませんが、教材・筆記具・タイマーがすぐ手に届き、テレビやスマートフォンの通知に邪魔されない環境を整えてあげてください。特に附設の算数や理科の問題は、図を大きく丁寧に描き直す作業が欠かせません。コピー用紙や方眼ノートを潤沢に用意していただくだけで、お子さまの解き方は変わってきます。

第二に、生活リズムを崩さないことです。入試本番は朝から長時間の集中力が要求されます。直前期になればなるほど、保護者の皆さまには「夜遅くまで頑張らせる」のではなく「朝にしっかり頭が動く状態に整える」ことを意識していただきたいのです。

声かけとメンタルケア ― 「結果」より「過程」を見てあげてください

模試の偏差値や過去問の得点に一喜一憂してしまうのは、保護者として自然なお気持ちです。しかし、お子さまの前で点数の話ばかりが続くと、子どもは「親を喜ばせるために勉強する」状態に陥ってしまいます。

おすすめしたいのは、「今日はどの問題が一番おもしろかった?」「どこで詰まった?」と過程を尋ねる声かけです。たとえば算数の場合の数や、理科の音の伝わり方の問題などは、解けなくても考えた筋道に価値があります。「考えたこと自体がえらい」と認めてあげることで、子どもは安心して難問に挑めるようになります。

逆に、避けていただきたいのは「○○ちゃんはもう過去問で合格点を取っているらしい」といった比較の言葉です。受験期の子どもは保護者の言葉を想像以上に重く受け止めます。不安を煽る言葉は、集中力を直接削いでしまうとお考えください。

過干渉と放任の中間点を探る

「丸つけは親がすべきですか」「解説まで読み合わせた方がよいですか」というご質問をよくいただきます。お子さまの性格と学年によりますが、6年生の秋以降は、**丸つけはお子さま本人にさせ、保護者は「直しが終わったノートを一緒に眺める」**くらいの距離感が理想的です。

附設中の国語の記述問題などは、模範解答と一字一句同じである必要はありません。「お母さん(お父さん)が読んでも意味が通じるか」を一緒に確認してあげるだけで、十分なサポートになります。逆に、保護者が赤ペンで大量に書き込んでしまうと、子どもは「自分の答案ではない」と感じて学びが定着しません。

「見ているけれど、口は出しすぎない」――この距離感を保てるご家庭のお子さまは、本番で粘り強く戦えます。

過去問演習をご家庭でどう活かすか

過去問は「合格点に届くかどうか」を確認する道具ではなく、お子さまの弱点を発見する道具としてお使いください。特に附設中の問題は、1回解いて終わりでは到底身につきません。

具体的には、次の3ステップをおすすめします。

  1. 本番と同じ時間で解く:途中で休憩を入れず、時間配分の感覚を体に染み込ませます。
  2. 自己採点と「なぜ間違えたか」のメモ:知識不足なのか、読み間違いなのか、時間不足なのかを分類させます。
  3. 1〜2週間後に同じ問題を再度解く:解き直しで満点が取れるようになって、初めて「身についた」と言えます。

保護者の皆さまには、この3ステップ目の「再演習」を促す役割を担っていただきたいのです。子どもは一度解いた問題に戻るのを嫌がります。そこを「もう一度やってみよう」と穏やかに後押しできるのは、毎日そばにいるご家族だけです。

最後に ― 受験は親子の共同作業です

附設中の入試は確かに難しく、ご家庭の負担も決して軽くはありません。ただ、お子さまが小学校6年間で築き上げてきた力を、保護者の皆さまが信じて見守ることが、何よりの追い風になります。直前期に不安が膨らんだときこそ、点数ではなく「ここまで頑張ってきたこと」に目を向けてあげてください。お子さまが当日、自分の力を出し切れるよう、ご家族全員で温かい伴走をお願いいたします。

2027年度入試の予想

🎯 要点: 2026年度の出題から見ると、4教科とも「思考力・記述力」を重視する傾向が強まっています。 2027年度も基礎の正確さに加え、初見の題材を読み解く力が問われると予想されます。 ただし予想は予想にすぎず、幅広い単元をバランスよく仕上げる学習が合格への近道です。

算数の予想

2026年度は、平面図形の回転移動(大問4)と立方体の切断(大問5)という、図形の応用問題が大きな配点を占めました。久留米大附設の算数は例年、図形・数の性質・速さ・場合の数を軸に出題される傾向があり、2027年度も「図形の移動」「立体の切断」「サイコロや整数の場合の数」「点の移動と速さ」のいずれかが大問として出題される可能性が高いと予想します。とくに、2026年度の大問3のように「円周上を動く2点の位置関係」を問う問題は附設らしい良問なので、類題演習を積んでおくと安心です。計算問題(大問1)は分数・小数の混合計算や、循環小数の規則性など、基礎力を素早く正確に処理する力が問われます。

国語の予想

2026年度は、聞き取りテスト(動物行動学の文章)、漢字・語彙の知識問題、小説(遠田潤子)、評論(齋藤陽道)という構成でした。聞き取りテストは附設の特徴的な出題で、2027年度も継続して出題されると予想されます。記述問題では、登場人物の心情変化や、筆者の主張を自分の言葉でまとめる力が問われており、この傾向は来年度も続くでしょう。漢字・四字熟語・敬語・慣用表現といった語彙知識も毎年問われていますので、知識分野を後回しにしないことが大切です。

理科の予想

2026年度は、地学分野の正誤問題(大問1)、音の伝わり方(大問2・物理)、鉄と硫黄の化学反応(大問3・化学)、昆虫の進化と遺伝子研究(大問4・生物)と、4分野バランスよく出題されました。2027年度も4分野からまんべんなく出題されると考えられます。特に大問4の生物分野では、教科書レベルを超えた最新の研究内容を題材に、長い文章を読み解いて空欄を埋めていく形式が見られました。来年度も「長文を読みながら考える理科」の傾向は継続する可能性が高く、文章を素早く正確に読み取る訓練が必要です。物理・化学では計算を含む定量的な問題(音速、質量比など)が出ているので、数値処理にも慣れておきましょう。

社会の予想

2026年度は、政令指定都市の統計表(大問1)、自然災害や貿易(大問2)、古代〜江戸の歴史(大問3)、近現代史(大問4)、現代社会(大問5)と、地理・歴史・公民の3分野からバランスよく出題されました。2027年度も同様の構成が予想されます。特に、統計資料や地図、絵画資料(ビゴーの風刺画など)を読み取らせる問題が多く、知識を覚えるだけでなく「資料から考える」訓練が必須です。公民分野では、令和7年度予算やトランプ政権の関税政策など、時事的な題材が取り入れられていました。来年度も最新ニュースを題材にした問題が出る可能性が高いため、日頃から新聞やニュースに触れておくとよいでしょう。

最後に大切なこと

ここまで述べた予想は、あくまで2026年度の出題傾向をもとにした推測であり、実際の出題と異なる可能性があります。久留米大附設の入試は、毎年新しい題材や切り口で受験生の真の学力を試してきます。「ヤマを張る」勉強は通用しません。

合格に必要なのは、特定の分野に偏らず、4教科すべての基礎を確実に固めたうえで、初見の問題に対応できる読解力・思考力・記述力を鍛えることです。予想に依存せず、過去問演習を通じて附設の出題スタイルに慣れること、そして苦手分野を残さないことを最優先にしてください。これが、どんな出題にも動じない本当の実力につながります。